サリエルの日記   作:ニート天照大神

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うーん、勢いに任してやってしまった。
まぁ、いいや。もとより自重させるつもりもなかったし、キャラが勝手に動いたことは書き手としては嬉しいことだし



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I月B日

非常に面倒なことが起きた。

あのゴッドイーターが私を探していたのだ。

しかも私が置き忘れた日記を手掛かりに探しているらしく、捕獲用の罠が仕掛けられている箇所に私の好物であるヴァジュラやクアドリカの油などが置かれていた。

この作戦を考えた奴はなかなか策士なようだが、いくら食い意地が張ってる私でもそうほいほい見え透いた罠に引っかかるものか。

 

見事に引っかかってしまったよ。

おのれ、私がお腹が空いてる時を見計らってこのような姑息な罠を・・・!

しばらくゴッドイーターの監視の下おとなしくしてたら、胡散臭さが服着て歩いているような人物がやってきた。

ペイラー・サカキという名前だそうで、私の日記を読み人間の言葉を理解し人間の感情を持った私に興味を持ったらしく、こうして私を捕獲したそうだ。

まぁ、その後の質問に答えたら解放してくれたから別に恨まないけど、信用できない人だったな。

ついでにコウタというゴッドイーターと仲良くなった。アニメ好きなようで、気づいたら熱く語り合える仲になっていた。

今日は素晴らしい同士に出会えたこともあって、張り切りすぎてしまいプリティヴィ・マータの群れを壊滅させてしまった。ちょっと一人では食べきれないので一部を今日出会ったゴッドイーターたちに分け、残りはシユウ姐さんとグボたんにおすそ分けした。

こいつらの胸肉は雌なだけあって軟らかくておいしいんだよね。

 

 

I月C日

最近どうも幻聴が聞こえる。

おそらくこれが終末捕食を起こすノヴァというアラガミの声なのだと思うが、残念ながら私は食い物以外に引き寄せられるほど愚かではないのだよ。

さて、今日は愚者の空母に寄ってみた。グボロ・グボロにシユウ、コンゴウという謂わば中型に属するアラガミがいたので美味しくいただいた。コンゴウの舌は中々の珍味なんだが姐さんとグボたんには受けが悪い。

食事が終わった後、素材を集めてたら思い詰めたような顔したコウタがやってきた。

話を聞くと、エイジス計画という計画の真相を知ってしまい仲間を思う気持ちと家族を思う気持ちがせめぎあっているようだった。私には友達はいるが家族というものがどんなものか分からなかったが、コウタにとって仲間と同じだけ大切なものだというのは伝わった。

「どちらも大切ならどちらも守ればいい」と私は助言したが、随分安っぽいアドバイスだと後で後悔した。でも、コウタにとっては背中を押す一押しになったようでどこか晴れやかな顔をして戻っていった。

 

 

I月D日

ノヴァの声が煩い。

1日中聞こえるもんだから私のストレスがマッハで溜まっていく。

それは置いといて、久しぶりにウロくんに会いに行ってみた。

以前より大きくなったウロくんは植物ばっか食べていたせいか背中から木が生えていた。しかも、果物が実っており試しに食べてみると大変美味しかった。ただ美味しいだけでなく純度の高いオラクル細胞で構成されているのか一口食べただけで体のオラクル細胞が活性化して生産力が跳ね上がった。

未だに話すことが出来ないウロくんだが立派な成長を遂げた姿を見れて私は嬉しかった。これが母親の気持ちとでも言うのか。

帰る際、熟した果物をたくさん貰った。お礼にヤドリギとマホガニー木片をあげた。

熟した果物をついつい一気に食べてしまいそうになったが、しっかり保存して楽しむことにした。

 

 

I月E日

ノヴァの声が一層激しくなった。

日記を書いている間もガンガン頭に響いて鬱陶しい。

シユウ姐さんも煩わしいようで、ノヴァがいるであろうエイジス島に殴りこみに行ってしまった。

まぁ、姐さんなら大丈夫だろう。ストッパーとして筋肉モリモリマッチョマンのザイゴートこと大佐も付いて行ったしエイジス島が沈むようなことは無いだろう、多分。

さて、私はというとグボたんに会いに行った。

グボたんは小さく弱いアラガミなように見えるが、実はヴァジュラと同じほどの大きさを持つ同種族の中では間違いなく最強であろうグボロ・グボロなのである。

ただ、その状態だと燃費が悪いためこうやって普段は小さくなっているのだ。ちなみに本気出したグボたんには私もシユウ姐さんも勝てない。

で、なぜグボたんに会いに行ったかというとノヴァの声にイラついて八つ当たりしてないか見に来たのだ。本気出したグボたん、いやグボさんの攻撃力は凄まじく八つ当たりなどして周囲の地形がえらい事になってしまうことが昔あったのだ。

どうやら大丈夫なようで、おとなしく寝ていた。とういか、コアの活動を自分で抑制して仮死状態になっていた。

流石ですぜ、グボさん!

 

 

I月F日

やっと煩かったノヴァの声が消えた。

戻ってきたシユウ姐さんの話によると、シオという人型アラガミがノヴァを月まで運んで行ったそうだ。そのため、月で終末捕食が発生し生命が芽吹いたとのこと。

まぁ、無事に終わってよかったと思う。私も姐さんもグボたんも無事。コウタを含めたゴッドイーターたちも無事。世界も滅んでいない。これ以上に無いほどのハッピーエンドだろう。

シオというアラガミは月にいるが、人間ならばそのうちたどり着くだろう。

なにせ、みんな生きてるんだ。生きているうちならどんな事だって出来るさ。時間が掛かっても不可能な事はないのだから。

とりあえず、今日はお祝いだ。コウタからパーティーのお誘いもあったことだし、グボたんにウロくん、シユウ姐さんを連れて楽しもう。テスカポリトカの重油にスサノオの腕、ヴァジュラの後ろ足にマータの胸肉、ボルグ・カムランの針にクアドリカのミサイルポットを持参するか。

今日は飲むぞー!




これで無印編は終了。
番外を挟んで次からはバーストへ!
・・・リンドウさんの扱いめっちゃ面倒くさい

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