サリエルの日記   作:ニート天照大神

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遅くなってしまって申し訳ありません
実家に帰ったり、サークルの作品書いてたり、地元の祭りに参加したりしてたらもう9月
ほんとすみませんでした


ブラッド編
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P月A日

ここ最近、妙なアラガミが増えてきた。

例えば、周りのオラクルを急速に収束させコアを持たない劣化アラガミを作り出して指揮するシユウや、敵味方構わずオラクル細胞を活性化させるグボロ・グボロ、周りのアラガミからオラクルを吸収し強化するハンニバルなどだ。

こいつらの厄介なところはこいつらの周囲にある神機が使用不能になってしまうのだ。

こいつらは感応種と称され、現在私たちしか対応できないため被害が広がっている。

1対1ならそこまで大したことはないんだが、こいつら揃いもそろって他のアラガミと共闘してくるから全部掃討するのに時間を取られてしまう。

幸い個体数が少ないため、私とシユウ姐さんだけで何とかなっているが、これからを考えるとハンちゃんにも戦ってもらうしかなさそうだ。

 

 

P月B日

サカキからアイギス全員に連絡が来て、ウロくんがいる農場に集まると、ウロくんの存在を本部に明かそうと考えてることを教えてくれた。

ウロくんの周囲は大規模な農場であり、ウロくん自身の強さのためアラガミが侵入してくることがないことから安定的に食糧供給できるため、極東だけでなく他の支部への食料供給の要にしたいのだとか。

別にウロくんの存在を知らせるのは構わないが、アラガミであることに難色を示さない、ウロくんを実験動物扱いしないかが心配なのでそこんとこを聞いてみると、大規模食料供給源や新型の神機パーツの開発などの功績をカードに押し切るとのこと。

アイギスのことはいいのかと聞くと、それについてはまだ早いと言われた。

アラガミだけの部隊というのはさすがに現状の手札では納得させることは難しいので、まずウロくんを使ってアラガミとの共存の可能性を示し、それから少しずつ慣れてきたら公開するそうだ。

言いたいことは分かるが、だからって私らの存在を知った連中を片っ端から脅して秘匿するのはどうかと思う。

日記を書いていて思ったが、客観的に見ると極東ってすっごい魔境だな。

私らの存在もそうだが、最強のゴッドイーターとか世界が終わってしまうような事件の舞台だったり、とんでもないほどの激戦区であったりと普通の人だったらどん引きするレベルだな。

サカキの連絡が終わったあと、久しぶりにネモス・ディアナのユノに会いに行ってみると今度プロデビューすると言われた。

いままでゲリラ放送などで歌っていたが、ファンが大量についたためその影響力からフェンリルの公共放送に出演が決まったのだとか。

もともとユノの歌は人を惹きつけ心が穏やかになるような素晴らしいものなので、これからより多くの人に聞いてもらえるのは友人として嬉しかった。

そうこう話してると、眼鏡をかけたいかにもやり手な女性がやってきた。

めっちゃ私のことを見て驚いていたけど、ユノが友人であること説明すると前に聞かされてたのか納得してくれた。

この人の名前は高峰サツキだそうで、ジャーナリスト兼ユノのマネージャーとのこと。

ジャーナリストであるためか、私のこともある程度知っているみたいでサテライトの現状について聞かれた。

極東のサテライトは私らの存在もあって比較的安全に暮らせるが、他の支部では増えるサテライト拠点に処理が追いつかずフェンリルの影響を受けられないものがあることを知っている。

さらに赤い雨を浴びた人が発症する致死率100%の黒蛛病の存在などがそれらに拍車をかけており、暴動の一つ二つ起きてもおかしくないと答えた。

それについて対策などいろいろ聞かれたが、それは管轄外なため答えられなかった。

サテライト拠点の増加に伴う弊害も黒蛛病の研究の停滞も私にできることではない。

場の空気が重くなってしまったが、ユノとまた会う約束をして見送った。

 

 

P月C日

サテライト拠点の護衛任務も終了し、アナグラに戻ると見知らぬゴッドイーターがいた。

見るからに女好きといった風貌でエントランスで堂々とアリサを口説いていた。

案の定、かなり本気のビンタを貰い、すごすごと退散していった。

しかし、懲りもせず今度はヒバリさんを口説き始めた。

普段からタツミの口説きをやんわりと断り続けているヒバリさんに勝てるはずも無くこれも惨敗に終わった。

そんな様子をよろず屋さんの前で見ていたら、今度は私を口説き始めた。

名前は真壁ハルオミというそうで、元々はグラスコー支部のゴッドイーターだったが本日付で極東に配属されたとのこと。

で、いい加減口説きが鬱陶しくなってきたので人間基準の割と痛い蹴りを首めがけて放ってやった。

それがまた当たり所が悪かったのか気絶してしまったが、罪悪感の欠片も感じなかった。

悪い人ではないのだが、どうにも扱いが面倒な人が来たものだ。

 

 

続く

 

 


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