Q月H日
新聞でジェフサ・クラウディウスという有名な博士がアラガミの襲撃によって死亡したことを知った。
ジュフサ博士の名前は私も聞いたことがある。
アラガミに対する新たな対抗手段「神機兵」の開発プロジェクトの最高責任者だった人物だ。
いわゆる貴族という身分であったがその富を人々のために様々な分野に投資し、自らも科学者として力なき人々のために行動してきた人格者だ。
その娘であるレア・ラケルも科学者で、レア博士はジェフサ博士の神機兵プロジェクトの開発を手伝い、ラケル博士は児童養護施設「マグノリア=コンパス」の設立者という家族揃って素晴らしい人たちだ。
それゆえにジェフサ博士の死は非常に大きくフェンリル内外から悲しみの声が上がってる。
レア博士とラケル博士にはこの死を乗り越え、人類のために一層の努力をしてもらいたいものだ。
Q月I日
今日は姐さんと一緒にサカキに呼び出された。
極東支部の居住区の収容人数が限界に近づいているらしくそれを解決するため「サテライト拠点」を建設するそうだ。
「サテライト拠点」は独立拠点「ネモス・ディアナ」というフェンリルに属さない拠点の技術を元にしたミニアーコロジーなのだそうだ。
そこでそのサテライト拠点を建設する場所の探索と防衛、フェンリルの庇護を受けられない地域への支援を目的とした独立部隊「クレイドル」を立ち上げるのでそこに所属してほしいとのこと。
特に断る理由もなかったのでこの件を承諾した。
現状この部隊に所属しているのはリーダーさんとアリサ、リンドウとソーマとその他中堅以上のゴッドイーターとスタッフが数名という独立部隊としては小さなものだった。
しかし、いまでもアラガミに怯えて1日を過ごさなければならない人がたくさんいるため、その人たちのために頑張っていこうと決意した。
ちなみにコウタには第一部隊隊長を引き継いでもらうそうなので今度お祝いを持って行くことにする。
Q月J日
今日から早速クレイドルの仕事が始まった。
リーダーさんとリンドウは未調査地区の調査と新種のアラガミの調査・討伐を担当。
アリサはサテライト拠点の建設に適した土地の探索と周辺のアラガミの掃討を担当。
ソーマはそれらの支援の傍ら科学者としての勉強を始めている。
で、私と姐さんの仕事は研究材料の確保である。
サテライト拠点の防壁をより強固なものにするために必要らしくそのためには多くのアラガミを狩らなければならないため、比較的手が空いている私たちがそれらの確保に駆り出されることとなった。
そういうわけで、姐さんと共に最近立ち入ることが出来るようになったエリア「蒼氷の峡谷」という場所に訪れた。
ここは大型アラガミの長距離移動の際の通路となっているらしくあまり見掛けることのない大型アラガミを多く討伐できた。
特にデミウルゴスというアラガミの外皮は異様に固く、それでいて柔軟性があるため防壁の強化研究にはもってこいだろう。
それと気になったアラガミがいた。
まるで神機が捕食する形態をデフォルメしたような姿でかなり小さかった。
いきなり現れたかと思うとすぐさま逃げ出したので、慌てて倒しコアを回収しサカキに見せたところ非常に希少なコアらしく大変喜んでいた。
ちなみにこのアラガミは「アバドン」と名付けられた。
Q月K日
つい思いつきで人っぽくなってみた。
アリサが読んでるファッション雑誌を借り、自分の人としての形をイメージ。
イメージが固まったら体を構成しているオラクルをそのイメージに合わせる。
しばらく不定形な形になったがなんとか人っぽくなれた。
ただ、肌は真っ白で瞳は金色、髪の色は普段の私の蝶の羽根のような色で胸の中央には頭についていた巨大な眼があった。
また、普段から浮いていたせいか二足歩行がどうもおぼつかなく慣れるまでアリサに支えてもらった。
まぁ、とにかく人っぽくなれたのでその状態でアナグラを散歩していたら何人かの男職員が顔を赤く染めて目を背けた。
それからはジーナさんから妙な殺気を放たれたり、サクヤさんにいろいろな服を着せられたり、サカキから実験されそうになったりといろいろあった。
で、最後にコウタにあった。
アリサからコウタに会ったら「コウタ、大好きって言ってみるといいですよ」と言われたので、その通りに言ってみると耳まで真っ赤になって慌てふためいた。
なんでそうなったのかよくわからない。
でも、私自身とても嬉しいと思った。
続く
はい、ちょこっとだけサラちゃんを人っぽくさせてみました。
イメージとしては東方projectのお空のような感じです。
衣装はタイシリーズです。
画力がないせいでよくわからないと思いますが、イメージしてください