超次元ゲイム ネプテューヌ THE TRANSFORMATION   作:投稿参謀

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正確には、『出すの忘れてたネタ集』『話の流れで挿しこめなかったネタ集』


EXTRA STAGE:5 ショートショート的な

①そう言えば、設定的にこんな感じ

 

 ああ、何故こんなことになったんだろうか?

 ベッドの上にて、ベールは自問する。

 

「はい、ベール。お粥だよ。あーんして」

「じ、自分で食べますわ!」

「ベール、これ捨てとくわよ、いらないでしょう?」

「それは限定品ですのよ! 捨てないでくださいまし!」

「ベール、さあお着替えしましょう。さあ、万歳して」

「け、結構ですわ!」

 

――本当に、どうしてこんなことになってしまったのかしら……。

 

 自分の世話を甲斐甲斐しくやくネプテューヌ、ノワール、ブランに囲まれてベールは自問せざるを得なかった。

 

 

 

 ことの起こりは、ジャズがサイバトロンにおり、アリスとチカが揃って郊外の施設に泊まりがけで視察に行っている時に起こった。

 なんだか頭がボンヤリして熱っぽいなあと思って計ってみれば、明らかに平均体温を超えている。

 これはいけないと医者にかかり、普通に風邪と診断された。

 

『お姉さま! お気を確かに! このチカ、すぐにお姉さまのもとに戻りますわ!!』

「落ち着きなさいな、チカ。そんな大事ではないので、視察が終えてからで十分ですわ」

『本当に大丈夫ですか? ジャズもまだしばらくこちらにこれないようですし……』

「心配無用ですわ、アリスちゃん。薬を飲みましたし、今日の分の仕事は明日に回しましたので……」

『とにかく無理はなさらず。安静にしていてくださいまし』

『最近忙しかったですもんね。これを機に、しっかり体を休めてください』

 

――言えませんわ、ネトゲで三徹(徹夜が三日)が響いたからなんて。

 

 通信越しに心配してくれる妹たちを宥めたベールは、寝間着でベッドに横になった。

 こうして寝込むことになったベール。

 もちろん部屋の外には教会職員が待機しているのだが、やはり寂しく感じる。

 ジャズがやってきて、アリスを妹として迎え、ついでにブレインズやらサイドウェイズやら……気付けばこの教会も随分と賑やかになったものだ。

 だからこそ、誰もいない部屋が堪えた。

 

「…………」

 

 考えていても詮無いことなので、目を瞑る。

 そのまま寝ようとするが……。

 

「こんちわー! ベール、お見舞いに来たよー!」

 

 喧しい声に、妨げられた。

 上体を起こすと、案の定ネプテューヌが扉を開けて入ってくるところだった。

 後ろには、ノワールとブランもいる。

 

「ネプテューヌ? ノワール、ブランも」

「風邪ひいたんですって? 大変ね」

「まったく、気が抜けてる証拠よ」

「そんなこと言ってー、一番心配してたくせにー」

 

 素直でないノワールをニパッと笑いながらからかうネプテューヌ。

 ベールとしてはお見舞いにきてくれたのは嬉しい。

 

「ありがとう……ケホケホ」

「ベール! ……よし、ちょっと待ってて!」

 

 咳き込むベールの背中を摩ったネプテューヌは、何かに意気込むように拳を握ると、部屋を出ていく。

 しばらくすると、ネプテューヌはお粥を持って帰ってきた。

 

「はい、お粥! 手作りだよ!」

「あなた、料理なんてできましたの?」

「失礼しちゃうなー! これでも家庭的なんだよー! ……いやホントはコンパやレイさんに習ったんだけどさ」

 

 アーパー女神の意外な一面に驚くベール。

 この女神は、そういう建設的というか実利的なことにはまったく興味が湧かないかと思っていた。

 だって未来に生きていると評判のプラネテューヌの女神だし。

 

「じゃあ、私は掃除をするわ。この部屋は散らかりすぎよ」

「え、あの、ノワール?」

「わたしは……そうね、ベールを着替えさせるわ。汗ビッショリだもの」

「ブラン!?」

 

 さらにノワールも勝手に部屋を片付けはじめ、ブランはベールの服を脱がそうとする。

 

――なに? なにが起こっていますの!?

 

 そして、冒頭に戻る。

 

「あーん!」

「ね、ネプテューヌ? そんなことをしていただかなくても、自分で食べられますわ!」

「いいからいいから! 風邪の時ぐらい甘えていいんだよ! はい、あーん!」

 

 恥ずかしさから拒否するベールだが、持ち前の強引さを発揮しているネプテューヌには通じない。

 仕方なく、お粥を口に含む。

 

「どう? 美味しい?」

「ええ、美味しいですわ……」

 

 お粥を飲み込んだベールだが、その頬は熱のせいばかりでなく赤くなっていた。

 どうしたって、皆はこんなことをするのだろう。

 

「うーん、何だか分からないけど、急にベールの面倒を見なきゃいけない気がしたのよ」

「本当、何でかしら……?」

「まあ、たまにはいいじゃない! ……『前』はそういうの出来なかったからね」

 

 首を傾げるノワールとブランに、にこやかに語るネプテューヌだが、最後の方は声が小さくなり良く聞き取れなかった。

 ベールとしても、何故だか三人に世話を焼かれると心地よい。

 まるで家族と家にいるような……。

 

「じゃあ、着替えましょう。体も拭いてあげる」

「そ、それはさすがに……」

「駄目よ、ちゃんと清潔にしないとね」

 

 ブランがベールの寝間着のボタンを外していく。

 ノワールも部屋の箪笥から着替えを取り出した。

 

「じゃあ、お願いしますわ……」

 

 観念したベールはされるがままになる。

 幼い妹たちのいるブランは手慣れた様子で服を脱がせ、下着にまで手をかける。

 そのとき……。

 

『サプライ~ズ!』

 

 急にベッド脇にジャズの立体映像が現れた。そしてその顔が凍りついた。

 時間が出来たので、連絡だけでも入れようとしたのだろう。

 しかし、タイミングが最悪だった。

 ベールはいままさにベッドの上でブランにブラジャーを脱がされかけているのだから。

 

「じ、ジャズ……?」

『ああー。その……すまん』

「ジャズ! 聞いてくださいまし!」

『まあなんだ……性癖は自由だからな』

「ジャズ! ジャーズ!!」

 

 何だか気まずそうに通信を切るジャズに、ベールは力なく手を伸ばすのだった。

 

 この後、ベールが説明して誤解は解けたのだが、二人は少しの間ギクシャクしていたそうな。

 めでたしめでたし……。

 

 

~~~~~

 

 

②そう言えば、出すの忘れてた

 

 スタースクリームの配下として、今日もエディンの平和を守るシーカーズ。

 このチーム名はもちろん航空参謀が決めたもので、彼の(絶対認めないが)師というべきジェットファイアを(絶対認めないが)リスペクトしたものである。

 

 そんな彼らであるが、今日はエディン首都内のとある孤児院を訪れていた。

 院の傍に着陸した彼らを出迎えたのはピーシェと同じくらいの年齢の二人の童女だった。

 オーバーオールの上から大き目のコートを羽織った勝気そうな茶髪の女の子と、ピンク色のワンピースを着たフワフワとした髪の大人しそうな少女だ。

 

 この二人こそ、神次元におけるアイエフとコンパである。この次元では、二人はまだ子供なのだ。

 

「わーい、ぴーしぇちゃーん!」

「フッ……来たわね、ぴーしぇ。そして『天駆ける鋼の民』……ついに第四の封印が解かれ、黙示録の扉が開く日が……」

「あいちゃ! こんぱ!」

 

 スタースクリームの肩から飛び降りたピーシェは前々からの友達である二人に駆け寄った。

 心温まる光景を見ながら、しかしスタースクリームは何処か厳しい表情だった。

 

 今はいい。同年代の友達はピーシェに必要だ。

 

 だがやがて、あの二人は不老の女神を置いてけぼりにして大人になる。それは、とても残酷なことだろう。

 なおのこと、何とかピーシェを成長させる方法を見つけねばと決意を固めるスタースクリームだった。

 

 一方で、サンダークラッカーとスカイワープは、それぞれコンパ、アイエフと仲良くしていた。

 

「はい、サンダークラッカーさん! バスターちゃんは良い子にしてたですよ!」

「ああ、ありがとうコンパ! バスター、パパだよー!」

 

 コンパに預けていた愛犬バスターを抱き上げ、サンダークラッカーは頬ずりする。

 この雑種犬は、捨てられていたのを彼が拾ったのだ。

 

「ふ……さすがは空間を跳ぶ死神ね。獲物の魂を刈り取り煉獄(ゲヘナ)へと連れていく……」

「いやそりゃ俺の名前は空間跳躍(スカイワープ)だけどさ。そういうアレじゃないぜ」

 

 スカイワープは幼くして厨二病気味なアイエフに、苦笑するのだった。

 

 この数年後、アイエフはこの時のことで周囲からからかわれて悶絶することになるのだが、それはまた別の話だ。

 

「カカカ、こりゃ将来が大変だ!」

「将来か……なあ、ピーシェ。お前、大きくなったら何になりたい?」

「ほえ?」

 

 そんな童女たちを見て笑うジェットファイア。黙考していたスタースクリームは幼い女神にたずねた。

 女神であっても、子供が持ってしかるべき『将来の夢』ぐらい見る権利があるはずだ。

 ピーシェは少し考えてから満面の笑みで答えた。

 

「ん~とね! すたすくの、およめさん!」

「……はは、そいつはいいや!」

「ほう」

 

 子供らしい夢と笑うスタースクリームだが、ジェットファイアは顎髭を意味深に撫でた。

 

「おい、相棒。ちゃんと聞いとけよ。……嬢ちゃんにとっては、マジな夢だ」

「おいおい、良くある子供の夢だろう? ほら『パパのお嫁さん』みたいなノリだ」

「いや、こいつは……まあいい。将来が楽しみだわい!」

 

 軽く流すスタースクリームに、ジェットファイアはヤレヤレと天を仰ぐ。

 青い空の彼方に、超次元の彼女たちと同じぐらいの姿に成長したアイエフやコンパの傍に、同じように成長したピーシェが立ち、空を行くジェッティコンたちを見上げている姿が見えた気がした。

 

 

~~~~~

 

③まるで駄目なオートボット?

 

 さて今回の話は、ミラージュとスキッズ、マッドフラップがあのロリコン野郎のトリックを捕らえたところから始めよう。

 トリックは懲りもせずにロムとラムの入浴を覗こうとして、捕まったのである。

 

「懲りねえな、お前もよう……」

「なあなあミラージュ、この前教えてもらった『死んだほうがマシな感じの拷問術:中級編』試してもいい?」

 

 心底呆れ果てた様子のスキッズに対し、マッドフラップは楽しそうに何かナイフとペンチを取り出していた。

 

「あ、アックックック! これで終わったと思わんことだ。俺様が倒れても第二、第三の紳士が……あぐッ!」

「貴様は、ムショ行きだ。貴様のようなロリコン野郎は、塀の中がお似合いだ」

 

 頑丈な鎖でグルグル巻きの状態でよう分からんことをのたまうトリックの顔に、ミラージュが蹴りを入れて黙らせる。

 

「あ、アクク……俺がロリコンだと? ならば貴様はどうなのだ。この『まるで駄目なオートボット』略して『マダオ』め!!」

「テメッ! 今まで誰も言わなかったことをついに! 爆熱ゴットフィンガーでヒートエンドするぞゴラァッ!」

「う~ん、俺の声の人はどっちかっていうと吹き替えがメインだからな~。これっていうネタがないぜ」

 

 ミラージュに向かってついに声優ネタを言い出したトリックに、スキッズがこちらも声優ネタで反応し、マッドフラップもよく分からないことを言う。

 構わず、変態カメレオンは続ける。

 

「アクク、貴様らは俺をロリコンと言うが……そこのマダオはこの国のロリ女神といちゃついているではないか! つまり、立派なロリコ……ぶへッ!?」

 

 嘲笑するトリックに、ミラージュはもう一発蹴りを入れる。

 そして、弟子を見回し一言。

 

「……俺は幼い女が好きなのではない。愛した女が、たまたま幼い容姿だっただけだ」

「いや分かってるから。そういうこと言うと、余計に言い訳くさくなるから」

「欲情オンリーのこいつと違って、ミラージュには『愛』があるのはみんな知ってるから」

 

 とりあえず、フォローを入れるスキッズとマッドフラップ。

 ロリだから欲情してる変態野郎と、人格まできちんと好きになった上で両想いまでいったミラージュでは、雲泥の差なのだった。

 

 この後、トリックは収監されロリなどいようもない男むさい空間で過ごすことになる。

 ……しかし、少しの間ミラージュが自分はロリコンなのだろうかと悩むことになったので、一矢は報いたかもしれなかった。

 

 

~~~~~

 

 

④実は立ってたフラグ

 

 それはエディン戦争、最終日。ダークマウント陥落、直前のこと。

 

 敵要塞を攻撃したノワールとアイアンハイド率いる部隊。

 彼らはついにシェアアブソーバーの前に辿り着いていた。

 

「これが……シェアアブソーバー」

 

 ノワールの眼前には、六角の台座の側面から人間の指の骨とも昆虫の節足ともつかぬ形状の突起が伸び、それが空中に浮かんだシェアクリスタルを掴もうとするかのように曲げられた奇怪な装置……この戦争の元凶とも言えるシェアを奪う装置が置かれていた。

 

「これさえ、破壊すれば!」

「やっちまえ、ノワール!!」

 

 アイアンハイドや他の者たちが周囲を警戒する中、ノワールは自分たちを苦しめる装置を破壊するべく剣を振り上げた。

 その瞬間、部屋に備え付けられたダクトの一つから、何か影が飛び出した。

 

「何だ!? 敵か!」

「分からん! 素早いぞ!」

 

 その何かは獣のように四つん這いで兵士たちの間を目にも止まらぬ速さで走り回り、さらにアイアンハイドの股下を潜り抜ける。

 

「ノワール、行ったぞ!」

「ッ!」

 

 飛び掛かってきたそれに向けてノワールは剣を振りかぶる。

 

「わるものめ! かくごしろ!!」

 

 それが発したのは幼い声だった。

 思わず、剣を止める。

 自分に圧し掛かるそれが口を大きく開けて迫ってくる。銀と黒、青の体色を持った人間大の金属生命体だが、体に対し頭部が大きくアンバランスな印象を受ける。

 瞬間、それと目が合った。

 赤いカメラレンズに、自分の顔が映っていた。

 

「……子供?」

 

 直観的に理解した。

 これは、トランスフォーマーの幼体だ。

 噛みついてこようとする幼体だが、アイアンハイドに摘み上げられる。

 

「なんだ、こいつは……?」

「はなせ! このわるものめ!! ぼくはいだいな『はかいたいてい』めがとろんのむすこだぞ!!」

 

 手足を振り回して必死に抵抗する幼体だが、悲しいかな幼体の力と体格ではどうしようもない。

 

「メガトロンの……息子?」

「何を馬鹿なことを言ってやがる。トランスフォーマーに子供なんざ出来るワケがないだろうが」

 

 驚いてオウム返しにするノワールに対し、アイアンハイドは雛の言葉を一笑に付す。

 雛がグルグルと喉を鳴らした。

 

「おーとぼっとめ! ぼくたちのおうちから、でていけ!!」

「……まあ、何はともあれディセプティコンには違いないようだな」

 

 アイアンハイドは表情を警戒色に染めると、雛を掴んでいるのとは反対の腕の砲にエネルギーを込める。

 

「ッ! アイアンハイド、何する気!! まだ子供よ!!」

「しかしな……」

「アイアンハイド……!」

 

 強く睨み付けてくるノワールに、アイアンハイドは溜め息を吐くと砲の狙いを雛からシェアアブソーバーに移し、発射。

 光弾が命中した装置は爆発を起こした。

 それを見た雛はノワールをギラギラとした目で睨み付ける。

 

「ぜったいにゆるさないぞ……! わるいめがみめ……! ちちうえと、ははうえがおまえたちなんか、やっつけてくれるからな!!」

「はいはい。……もし仕返ししたいなら、親に頼らず自分の力できなさい。相手してあげるから」

 

 雛の眼を覗きこんだノワールは、強い口調で言う。

 すると雛は、グッと黙り込むのだった。

 

 この後、雛……ガルヴァはオートボットの捕虜となり、父母とその宿敵との決戦で重要な役割を果たしたのは、知っての通りである。

 

 

 

 

 時は流れ、現在。

 

「父上、母上ー! 見て見てー!」

 

 ラステイション教会脇の公園では、家族の見ている前でガルヴァが変形して走り回っていた。

 そのビークルモードは、ミニサイズだが母のハード:モードに酷似したエイリアン・タンクだ。

 

 体色、角、そしてビークルモードの形状と、ガルヴァはどちらかと言えば母似であるらしい。

 

「まあガルヴァちゃん、凄いわ!」

「あにうえ、すごーい!」

「すごーい!」

「ごーい!」

「うむ。すっかり変形を体得したようだな」

 

 レイが手を叩いて喜ぶと、サイクロナス、スカージ、ロディマスら弟たちも歓声を上げる。メガトロンも満足げに頷いていた。

 一方で、レイの隣に立つノワールと、その後ろに控えたアイアンハイドは複雑そうな顔をしていた。

 

「……ねえ、何でうちに来るのかしら? いや、そりゃまた会うって約束したけど」

「あの子たちには、色々な国を見てもらいたいんですよ。……優秀な女神のいる国は、特に」

「はいはい、お世辞をどうも。一応は褒め言葉として受け取っておくわ」

 

 相変わらず素直でないノワールに、レイは苦笑しながらも変形を解いて近寄ってきた長兄の頭を撫でる。

 すでにかなり成長し、レイよりも背が高くなっているので、屈んでもらわなければならなかった。

 

「トランスフォーマーって成長が早いのね」

「子供はみんなそうです。気付かない間に、大きくなっていく」

 

 ノワールの言葉に、レイは慈しみに満ちた言葉を返す。

 彼女からしてみれば、ノワールでさえ自分よりだいぶ年下の『子供』だ。

 

「ガルヴァちゃんたちは、どんな大人になるのかしらね?」

「僕は……父上のような立派な男になります!」

「ぼく、すたーすくりーむみたいな、こうくうさんぼうになりたい!」

「ぼくは……わかんないや」

「ぷらいむ!」

 

 母の声に、息子たちがそれぞれに答えた。

 

「むう、他はともかくプライムか……」

 

 メガトロンは特に末弟のロディマスの夢を聞いて少し微妙な顔になった。

 それは自分も挑んで挫折した道だ。

 応援はしてやりたいが……。

 

「そ、それと僕は……ノワールをお嫁さんにしたいです。決めたんです……父上が母上を倒してお嫁さんにしたように、僕もノワールを倒してお嫁さんにします!!」

「へ?」

「あらあら」

 

 続けてガルヴァが言った言葉に、ノワールはポカンとし、レイは優しく微笑み、アイアンハイドはクワッと目を見開いた。

 

「おい、ウチの娘はやらねえからな!!」

「……俺の息子では不満だと?」

 

 熟練兵の言葉に、メガトロンが低い声を出す。

 それきり、黒いオートボットと破壊大帝は無言で互いに睨み合う。

 両者ともに今にも武装を展開しそうだ。

 

「もう、なにやってるのよ! 子供の言うことでしょ!」

「……まあ、そういうことにしておきましょう。未来は、誰にも見通せませんから」

 

 大人気ないトランスフォーマーたちに腰に手を当てて呆れるノワールに対し、レイは息子たちを撫でながら何やらしたり顔で言うのだった。

 

 




はいどうも、そんなワケで、小ネタ集でした。

神次元アイエフとコンパ、やっと出せました。

うちのガルヴァは(外見的特徴や性格が)母似、ロディマスは(性格などが)父似という設定があったり。
……後、ロディマスは成長すると普通にホットロッドの姿になる予定。

次回は、メガトロンとリージ・マキシモの関係について明かす話であり、多分『メガトロンとレイの物語』の完結編的なナンカになります。

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