超次元ゲイム ネプテューヌ THE TRANSFORMATION 作:投稿参謀
「…………目を覚ましたかね?」
気が付けば、そこは元の小部屋の中だった。
アルファトライオンは変わらず、胡坐を組んでいた。
「君は過去を旅したのだ。それも現実にすれば僅か数刻の出来事」
ネプテューヌは立ち上がると、老歴史学者の後ろにある四つの棺のもとまで歩いていく。
今の彼女には、その棺に誰が入っているか分かっていた。
「お母さん……スノーお姉ちゃん……レイブンお姉ちゃん……リーフ……!」
死したソラス・プライムとその娘たち。ネプテューヌの前世であるベルフラワーの家族。
涙を流しながら、ネプテューヌは母の棺の表面を撫でる。
その様子に、アルファトライオンは深く息を吐いた。
「試練を乗り越えたようじゃな。……いや、乗り越えたという表現は適切ではないな。あくまで過去を確認しただけなのだから」
「でも必要なことだったんでしょ? ……ソロマス・プライム」
ネプテューヌは、老歴史学者の名を呼んだ……本当の名前を。
アルファトライオンは、苦しげな顔で沈黙した。
前世の記憶を取り戻したことで、ネプテューヌは全てを理解できた。
母、ソラスの愛も。
憎しみの連鎖、その恐ろしさと虚しさも。
自分が、自分たちが、彼……オプっちのことをどれだけ、愛しているかも。
オールスパークの本当の意思も。
そして、マトリクスが何処にあるか……いや、『誰が持っている』か。
「あなたが……あなたが、マトリクスを持っていたんだね? 最初から、ずっと」
「…………」
ネプテューヌの追及に、アルファトライオンは諦念を顔に浮かべると、自らの胸の装甲を開き、中から何かを取り出した。
光り輝く結晶を、細緻で華麗な模様を描く菱形のフレームが包み、その両端が反対方向に曲がっている。
ジェットファイアの見せてくれた映像そのままの、『リーダーのマトリクス』だ。
ネプテューヌは彼女らしくない鋭い目で、老歴史学者アルファトライオン……名と姿を変えて潜んでいた最初の13人の一人、杖を持つプライム、あるいは歴史の記録者ことソロマス・プライムを見る。
「あなたは知っていたんでしょう? この星がこう言う風になることも……オプっちが死ぬことも」
「知っていたら、どうしろと言うのかね? 予言に逆らい、自分の手で運命を切り開けばよかったと?」
アルファトライオンは、疲れたように息を吐いた。
「そんなことは出来なかった。……怖かったのだ、啓示に逆らえば……それはすなわちオールスパークの意に反することなのでは、ないかと……」
半ば泣きそうな顔で、震える声を吐き出す老歴史学者をお前のせいで、と責めることを、ネプテューヌはしない。
ベルフラワーとしての記憶を取り戻した今、『親』というものが子にとってどれだけ絶対的な存在か理解出来たからだ。
「それでも、あなたは予言に逆らおうとした。オプっちを眠らせてあげようとした。……あれはあなたの意思でしょ」
「そうだ。あの子にこれ以上、苦しい思いをさせたくなかった」
苦しげに、アルファトライオンは言葉を紡ぐ。
「そして本当なら、儂は訪ねてきたお主にマトリクスを渡す……それだけの幕だったのだ」
しかしアルファトライオンはネプテューヌに試練……前世を巡る旅を課した。
それは、何故か?
「一目見た時から、君がエリータの……そしてベルフラワーの生まれ変わりであることは分かっていた。なればこそ、君のオプティマスへの愛が真実か確かめる必要があった。単なる前世の残滓なのではないか? ……どうやら、杞憂だったようだが」
「そうだよ。前世の影響が無かったとは言わない。それでも、ベルフラワーはベルフラワーとして、エリータはエリータとして、そしてわたしはわたしとして、それぞれオプっちのことを好きになったんだ。いわば、ベルの愛にエリータの愛が加わり、そこにわたしの愛をかけて1200万パワー!」
「それはそれで不安になる計算式じゃの」
素っ頓狂なことを言い出すネプテューヌに苦笑するアルファトライオンだが、これまで張り詰めていた雰囲気が少し柔らかくなり、マトリクスを持った手を差し出した。
「さあ、受け取りなさい。君には、その資格がある」
「……うん」
老歴史学者の前へ進むネプテューヌだが、アルファトライオンの手が震えてマトリクスが零れ落ちる。
「おおっと!?」
慌てて受け止めようとするネプテューヌ。
その瞬間空間の穴が開き、中から赤とオレンジの雛……ロディマスが飛び出してきて、マトリクスを口でキャッチした。
「ろ、ロディマス!?」
褒めて欲しそうな顔で、口に咥えたマトリクスを渡してくるロディマスの頭を撫でながら、ネプテューヌは不安げに呟く。
「あー……ありがと。……ねえ、これ大丈夫かな? ザ・ムービー的な意味で」
「まあ、大丈夫じゃろう。さすがに『この後に及んで、何故開かないのでしょう?』のような事態にはなるまい…………多分」
言い知れぬ不安に駆られる二人だが、ネプテューヌが手に持つとマトリクスは眩い光を放つ。
神々しいなまでに美しく、両手で握れるほどの大きさでそれ自体は羽根のように軽いが、潰れされそうなほどの重みを感じた。
「これが……マトリクス」
グッと光り輝く至宝を握り締めネプテューヌは決意を新たにするのだった。
「待っててね、オプっち……!」
* * *
プライムの立像が並ぶ通路を抜けて、方陣床の縦穴まで戻ってくると、ハウンド、ドリフト、クロスヘアーズの三人と、ジェットファイアが待っていた。
「お、戻って来たか!」
「アルファトライオン、ネプテューヌ殿。ご無事で何より……」
「おい、ロディ坊を見てねえか? ……って! いるじゃねえか!!」
片手を上げて二人を出迎えるハウンドと、一礼するドリフト。
クロスヘアーズはキョロキョロとしていたが、アルファトライオンに抱えられたロディマスを見るや驚き、次いで安堵の排気を漏らす。
ロディマスは呼ばれたと思ったのか、クロスヘアーズの体に登りだした。
呼び方といい、短い間に随分と仲良くなったようだ。
「やれやれ……おい、嬢ちゃん。そいつは何だ?」
そこでハウンドはネプテューヌが背に布に包まれた長い何かを背負っていることに気が付いた。
ネプテューヌは悪戯っぽくウインクする。
「お母さんから娘たちへの、一万年越しのプレゼント、かな?」
「なんだそりゃあ?」
一方で、ジェットファイアは難しい顔を崩さずに問う。
「それで、首尾は?」
「この通り! マトリクス、ゲットだぜ!」
『おおおお!』
満面の笑みでマトリクスを懐から取り出して掲げるネプテューヌ。その神々しい輝きに、オートボットたちは圧倒される。
一方でアルファトライオンは、杖の石突きで床の方陣を叩く。
来た時と同じように床が上昇を始め、やがて塔の前まで戻ってきたところで微笑んでいたネプテューヌは真剣な目つきになった。
「じゃあ、ジェットファイア。ゲイムギョウ界に帰ろう!」
「そうだな……む!」
促されてスペースブリッジを起動させようとするジェットファイアだが、その時雷鳴が鳴り響いた。
見上げれば、上空の空で黒雲が渦巻き雷鳴が鳴っている。
「……いかん!」
それを見たアルファトライオンは焦った様子で叫んだ瞬間、黒雲の向こうから巨大な火の玉が落ちてきた。
火の玉はジェットファイアに真っ直ぐ向かってくるが、アルファトライオンが杖を振るうと掻き消える。
「無事か、ジェットファイア!?」
「ああ、すまんソロマ……ぐわあああ!!」
アルファトライオンが確認した刹那、ジェットファイアの後ろに現れた黒い影が、手に持った杖を老兵の脇腹に突き刺す。
次の瞬間には老歴史学者の杖の先端から放たれた光が影を追い払うが、ジェットファイアは大きなダメージを受けたらしく片膝を突いた。
「ジェットファイア、大丈夫!?」
「俺は大事ない……。しかし、スペースブリッジが破損してしまった……これではゲイムギョウ界に跳べん!」
「そんな……!」
心配して駆け寄ったが、老兵の言葉に絶句するネプテューヌ。
アルファトライオンに払われ飛び散った影は一ヶ所に集まって一つの像を結ぶ。
曲線的なパーツで構成され、所々が赤熱しているかのように発光している、黒い痩躯の巨体。
そして古代の王の如き縦長の顔と、顔周りや背骨沿いの蠢く羽根のようなパーツ。
「ザ・フォールン……!」
「あれが……!」
ジェットファイアがその名を呟き、ドリフトがそれに反応する。元ディセプティコンである彼は、その恐ろしさを本能的に感じ取っているらしく手が震えている。
「……へ! ちょうどいいぜ! オプティマスの仇を取ってやる!!」
「親玉をぶち殺しゃ、チェックメイトだ!!」
その悍ましい気配に圧倒されていたハウンドとクロウヘアーズだが、すぐに銃を抜きザ・フォールンに向けて発射する。
しかし、ザ・フォールンが軽く手を振ると、銃弾は全て空中で静止し次いで地面に落ちる。
愕然とするオートボットたちに構わず、堕落せし者はアルファトライオンだけを見ていた。
「久しいな、兄弟」
「…………」
「兄弟?」
堕落せし者の物言いに疑問を感じるドリフトだが、アルファトライオンは構わず一同の前に進み出る。
「兄弟よ……もう、止めにしないか?」
「何だと?」
「我ら最初の13人、もう残っているのはお主と儂、それに行方知れずのクインタスくらいのもの。オニキスが果てたことも、ネクサスがもう戻れないことも、お主なら察しているはず」
訳が分からないというオートボットや、得心しているジェットファイアを脇に、アルファトライオンとザ・フォールン……ソロマスとメガトロナスは睨み合う。
「もうこれ以上、我らの因縁を子供たちに押し付けたくはない」
「馬鹿なことを」
真摯な語りを、しかしザ・フォールンは一笑に伏す。
「これは偉大なるオールスパークの意思だ。それに従うことこそ、我らの存在意義」
「違う!!」
堕落したプライムの言葉を遮り、ネプテューヌが前に進み出た。
「ザ・フォールン……いいえ、メガトロナス!!」
「マトリクスを手に入れたか」
「待ってよ! オールスパークはこんなこと望んでいないよ!! あなたは、オールスパークの意思を根本的に勘違いしてるんだよ!!」
そう叫んだ瞬間、ネプテューヌの体が衝撃波で吹き飛ばされる。
「きゃあああ!!」
「貴様如きが……オールスパークの意思を語るな」
片手を上げ、冷徹な中に激しい怒気を滲ませるザ・フォールン。
しかし、ジェットファイアとドリフトに助け起こされつつもネプテューヌは吼える。
「オールスパークは……殺し合ってほしくないから未来をプライムたちに見せたんだ! 『こんな未来は変えてほしい』って思ったんだよ!!」
「……貴様、何を見た? いや、何を見せた?」
その発言から、ネプテューヌが何かを垣間見たことを察したザ・フォールンは、紫の女神と次いで老歴史学者を睨む。
「過去を。この者の前世を」
「……それは貴様の役割ではないはず」
兄弟の答えにザ・フォールンの纏う殺気が膨らんでいく。
「ちょっと考えれば分かることでしょ! 子供たちが争い合うことを望む親なんかいない……もしも、本当に殺し合いを望むような親なら、従う必要なんか、ない!!」
「黙れ……! 貴様ら如きの下等生物の語る愛と、オールスパークの神聖な愛を同列に語るな……! もういい、どこへなりと失せるがいい。貴様はオプティマスを生き返らせるが、時すでに遅くあの世界は滅ぶ。そして、その憎しみを糧に戦いは続く。……それが筋書きなのだ!」
ネプテューヌの叫びに極限まで怒りを高ぶらせたザ・フォールンは、しかし嘲笑を浮かべる。
「その裏切り者のスペースブリッジを破壊した以上、貴様らはすぐにはあの世界には戻れんのだからな」
「ッ!」
堕落せし者の言葉にネプテューヌは歯噛みする。
悔しいが、ザ・フォールンの言う通りだ。直接飛んで行こうにも、必ずディセプティコンに妨害されるだろう。
その時、クロスヘアーズの肩に引っ付いていたロディマスが、一声鳴いた。
ネプテューヌたちの頭上の空間に大きな『穴』が開き、その向こうに見えるのは……プラネテューヌの首都だ。
「な、なんだありゃあ!?」
「ッ! ポータル! ロディマスがやったんだね!!」
その光景にギョッとするクロスヘアーズを後目に、ネプテューヌは事態を察する。
幼い雛が母から受け継いだ力でゲイムギョウ界への道を開いたのだ。
「その餓鬼に、そこまでの力が……!」
「ふっふ~ん! あなたの未来知識も、そろそろケチが着いてきたね!! 未来を知って無双なんて、序盤でしか出来ないんだよ!!」
驚愕するザ・フォールンに、ネプテューヌは意趣返しとばかりに勝ち誇った笑みを見せるが、堕落せし者の表情は憎しみに歪んでいく。
「おのれ……今こそ理解したぞ! 貴様らはオールスパークの大いなる未来絵図に垂らされた黒い染み、イレギュラーなのだと!! ……消えろ! イレギュラー!!」
怒りに任せ、ザ・フォールンは頭上に巨大な火球を作り上げ、それを紫の女神に放つ。
アルファトライオンは咄嗟にネプテューヌの前に出て杖を振るう。すると火球は掻き消えた。
ザ・フォールンはさらなる超能力でネプテューヌたちを叩き潰そうとするが、アルファトライオンも同じように力場を発生させて防ぐ。
「貴様……!」
「ネプテューヌ君。ここは儂に任せてくれ」
決然とした表情で振り返ったアルファトライオンは、ネプテューヌとオートボットたちに声をかける。
「アルファトライオン! 我らも共に戦います!」
「ならん! お前たちにはまだ為すべき事がある! 基地に戻り、手筈通りに動くのじゃ! ……儂は、けじめを着けなければなん」
タダならぬ物を感じ武器を構えなおすドリフトらにキッパリと命じ、それから、ジェットファイアに顔を向けた。
「生き残れよ……
「! ああ……
その表情と言葉から何かを感じ取ったジェットファイアは、力強く頷くとネプテューヌの体を優しく握り、背のスラスターを吹かす。
ロディマスはクロスヘアーズの肩から飛び降りると、ジェットファイアの体にしがみ付いた。
「アルファトライオン……ッ! そうだ!」
ネプテューヌはもう一度老歴史学者に叫んだ。
「ねえ、アルファトライオン! オプっちの友達の妖精さんってね、想像上の友達じゃなかったよ! あれは、エリータだったんだ! お祭りの日に会ってたんだよ!」
一瞬、アルファトライオンは驚いた顔でチラリと後ろを見て、そして相好を崩した。
「そうか……あの子は孤独なばかりではなかったのだな」
「うん! オプっちは独りぼっちじゃなかった! ……あなただって、いたんだもん!!」
「……ああそうだな。……あの子を頼む」
ネプテューヌが力強く頷くと、ジェットファイアは飛び上がってポータルを潜り、同時にポータルは消失した。
「…………行くぞ!」
「ロディぼーう! 必ず助けにいくからな、待ってろよロディ坊!」
「アルファトライオン、どうかご無事で!!」
もはや自分たちの力及ばぬ戦いであると理解したオートボットたちも、変形して逃げていく。
その間にも二人のプライムの間には強大なパワーが渦巻いていた。
「兄弟よ……何を考えている?」
「我が子の……オプティマスの未来と幸福を」
二人のプライムの戦いに、余計な技や武器は必要ない。
ただ、純粋なエネルギーとエネルギーのぶつかり合い。
そして言葉の応酬だ。
「我が子だと? 貴様の役目は、オプティマスに生きる術を授ける『教師』のはず」
「その役目から、儂は外れた。……儂はあの子を息子として育てたのだ」
永劫を生きるトランスフォーマーにすれば、ほんの一時。
しかしその間、アルファトライオンとオプティマスは確かに親子だったのだ。
それは、ささやかながらもアルファトライオンなりの運命への抵抗だった。
「オールスパークの意志を果たす! それが我らの存在意義のはず!!」
「ならば、儂はその意義に逆らおう」
「貴様、それでもオールスパークの子か!!」
「いいや、儂は、オプティマスの父親じゃ」
何一つ恥じることなく堂々と言い切るアルファトライオンに、ザ・フォールンは何度目になるか分からない感情の爆発と共に、凄まじいエネルギーを放つ。
「この……不信心者めが!!」
「ッ!」
これまでにないエネルギーの波に、アルファトライオンの体が蝕まれ、ゆっくりと崩壊しはじめた。
対し、アルファトライオンはゆっくりと目を閉じた。
そのブレインサーキットには、オプティマスとの日々が甦ってくる。
――先生!
――お父さん!
――父上!
――お父さん、僕、お父さんの子供で幸せです!
「ああ、儂も幸せだったよ。オプティマス……」
身体が完全に燃え尽きる、その瞬間までアルファトライオンは穏やかな笑みを崩すことはなかった。
「兄弟……愚か者め……」
塵となって消滅した兄弟を見て、ザ・フォールンは呟く。
今までの憎悪や狂気を孕んだ声とは違う、静かな声だった。
しかし、すぐに空を……その向こうのゲイムギョウ界を見上げる。
今や、あの女神と仲間たちはオールスパークの定めた運命に反する重大なイレギュラーと化した。
早急に始末しなければならない。
そう決めるやフワリと地面から浮かび上がり、ゲイムギョウ界に向けて飛び立つ。
自らの目からエネルゴンの涙が流れていることに、気付くことなく。
今回の解説。
マトリクスの在り処
実は割と序盤の方から『アルファトライオンが胸を押さえる仕草をする』という形で伏線は仕込んでありました。
G1ではアルファトライオン(アルファートリン)はオプティマス(コンボイ)の先代のマトリクス保持者である、というのは元ネタ。
ソロマス・プライム
元ネタはG1ユニバースにおける最初の13人の一人。
明言はされていませんが、アルファトライオン(アルファートリン)ではないかと言われています。
ここでは、アルファトライオンとして扱います。
オールスパークの意志
ザ・フォールンの考え:オールスパークは、自分の思う通りの未来を作りたくて未来を見せた。だからその通りに動く。
ネプテューヌの考え:オールスパークは、子供たちに争いあう未来を変えてもらいたくて、未来を見せたはず。だから変える!
どちらが正しいかはいずれ。
一万年越しのプレゼント。
母から娘たちへの贈り物です。
詳細は次回で。
ポータル
このためにロディマスを連れてきました。
地味ーに彼はイレギュラーの塊だったりします。
次回、最終決戦、開始。