ソードアート・オンライン ~少女のために~   作:*天邪鬼*

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ラブライブのスクフェス………海未ちゃんが欲しいのに何故か白飯大好きかよちんばかり出てくる………
嬉しいけど出過ぎて困る。
いや、他のキャラも出るなら良いけど、かよちんだけが良く当たるんですけど。


SJ2
83話 スクワッド・ジャム


 

 

それは急なお誘いだった。

 

「スクワッドジャム?」

 

「ええ、正確にはセカンド・スクワッド・ジャムよ」

 

水色の髪の毛の中からピンと飛び出る猫の耳、ゆらゆらと左右に揺れるこれまた水色の尻尾。

見事な猫娘と化したシノンが酒場にいた俺にGGOで行われるとある大会の出場を勧めてきたのだ。

ここはアルヴヘイム・オンライン、通称ALO。

シルフ、サラマンダー、ウンディーネ、ケットシー、ノーム、レプラコーン、プーカ、インプ、スプリガン。

多種多様な9つの種類が存在する美しくも時々醜い妖精達の世界。

そんな世界には巨大な浮遊大陸が存在していた。

その名も"スヴァルト・アールヴヘイム"

数日前にALOに現れた空飛ぶ島である。

まぁつまり、ALOのアップデートで追加された新フィールドだ。

幾つかの空飛ぶ島で構成されたスヴァルト・アールヴヘイムは様々な環境の島が存在し、雪山や砂漠など極端なものから草原といったのどかな島がある。

だが、様々な環境の島よりも追加当日の出来事は忘れない。

空を大陸の移動のようにゆったりと動く島々を見て我慢できなくなった俺はアイを連れて島の側にある山の頂上に行ったのだ。

そこでアイを三つ編みにしたり、光沢を帯びた紺色の雫形の石に模様を描いたり、アイにお願いしてその石を2人で持つように頼んだり。

そして、頂上に立つ巨大な樹を後ろにして2人で叫んだりもした。

『『バ●ス!!』』

無論、スヴァルト・アールヴヘイムが落ちることは無かったけど一度は言ってみたい台詞が言えて超満足だった。

ここは例の言葉でも落ちなかったスヴァルト・アールヴヘイムの上にある都市、空都"ライン"

 

「え~っと、つまり。BoBのチーム戦みたいな?」

 

「そう。ただ、単独での参加は無し、最低でも2人組じゃないと参加出来ないのよ」

 

「そこで俺に白羽の矢が立ったと………」

 

俺は木製のジョッキに注がれている赤色のエールを一口飲んだ。

ラズベリーのような酸味がある不思議な味。

俺は暫く参加するかどうか考え唸る。

いや、何と言いますか………俺にも事情があって忙しいといいますか………めんどくさいといいますか………

頭の中でどう言い訳しようかの思考に走る。

この時点で断るつもり満々だった。

 

「へー、親友である私のお願いを断るのかしら?」

 

「さーて、開催の当日はいつだ?準備しないといけないだろ?」

 

シノンの俺を凍てつかせる為には充分すぎる冷たい微笑み。

俺の心はもう180度すっかり変わってしまった。

シノンはカウンターに頬杖を突いて不敵に笑っている。

死銃事件以来、よく話すようになったシノンは俺の揺るぎなき親友だ。

しかし、それ故にある意味恋人の木綿季には知られたくない黒歴史を持っている。

情報源は恐らくアイ。

シノンが冷たい微笑みを見せた際は逆らうことを決して許されないのだ。

悲しきかな我が人生………

 

「開催日は4月4日土曜日よ。応募締め切りは4月1日の正午。まぁ、詳しい説明は明日にでもするからそれまでにアイちゃんも誘っておいて」

 

そういって、シノンは酒場を後にした。

俺は深い溜め息を吐いて残り半分もあるエールを一気に飲み干した。

こうでもしなきゃやっていけない。

クラインの気持ちが少しだけ分かった気がする。

ああ、働きたくない………

 

「キリトくんも大変ね~」

 

「他人事のようにしやがって………」

 

「だって、他人事だし」

 

俺はシノンが来る前から話していた小さな女の子を睨んだ。

女の子は未だにクスクスと笑っている。

本当ならもっと真面目な話をしていた筈だったのに雰囲気が台無しだ。

俺はまた溜め息を吐き出す。

 

「まぁ、こっちは迎える準備万端なのよ。後はキリトくんがどうしたいかね」

 

「俺次第か………」

 

俺は天井で光るいびつな形をしたランプを見つめた。

行きたいけど行きたくないといったジレンマが心に残っているのが感じられる。

さて、どうすべきか………

 

「キリトー!!」

 

「グヘッ!?」

 

まるでバットに殴られたような鈍い感覚が後頭部を襲った。

見上げる形だったので頭が急に前に言って喉が潰されかける。

突然の来訪者に隣の女の子も流石に驚いて目を剥いていた。

木綿季か?アルゴか?それともリズかクラインか?

様々な可能性を頭に浮かべる。

勿論、それぞれの対処法もだ。

木綿季なら許す、リズなら怒る、クラインなら一発殴る、アルゴなら諦める。

 

「何す___」

 

「よっす、シルフの美少女()()()()様だ!!」

 

「………()()()。またな………」

 

「ええ、また話しましょ!」

 

ロシアの若き研究者七色・アルシャービンはその小さな体を丸くしながら腹を抱えて笑っていた。

 




まぁ、今回は短めですね。
そして、何とセカンドからジャムらせていただきます!!

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