クロスアンジュ 天使と竜の輪舞~デバステイター~   作:Mr.エメト

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孤独な二人・後編

孤独な二人・後編

 

 

次の日―――。

ドラゴンが出現し、格納庫は慌ただしくなっている。

ライダーたちはそれぞれのパラメイルに乗り込む。

 

「総員騎乗!」

 

ドラゴン出撃警報が鳴る中、サリアが号令をかける。

 

「サリア隊、リュガ機プルート、出る!」

 

エンジンをふかし、いざ出撃。

後ろに、ミランダとココの姿を確認し、いつもの仕事を始める。

 

 

◆戦闘区域◆

 

 

プルートはスクーナー級ドラゴンを牽制して動きを鈍らせる。

 

「ミランダ、ココ!!」

 

「「はい!!」」

 

ミランダとココに止めを刺させる。

例え、弱っているドラゴンを刈れば自信につながると思ってリュガはこういうことをしている。

 

「はあああー!」

 

「アンジュ!勝手に突っ込むな!」

 

一方のアンジュはサリアの命令を無視しドラゴンに突撃をかける。

 

「ねぇ、助けてやろうか?」

 

「!?」

 

何故か一番アンジュの事を嫌っている筈のヒルダ副長さんが彼女を援護しようとしていた。

だが、アンジュはヒルダの言葉を無視し、ドラゴンを討伐に行こうとした時、

 

「なっ・・・これは・・・!?」

 

アンジュはヴィルキスの異常を感じる。

 

「何をやってるの!早く立て直すしなさい!」

 

異常に気が付かないサリアはアンジュに命令する。

それを確認したヒルダは不敵に笑いを浮かべていた。

 

「ヴィルキス!?」

 

「ちょっとサリアちゃん何処行く気なの!?大きいのが最優先よ!」

 

ヴィルキスはブースターの異常で失速し海に墜落した。

それを狙ったスクーナー級ドラゴンとの取っ組み合いの末に遂には海中に沈んでしまったのだ。

やっと気付いたサリアは慌ててヴィルキスを追おうとするがエルシャに止められてしまう。

 

「そんな!?ヴィルキスが!?」

 

気を取られているサリアの背後にドラゴンが迫ってくる。

 

「隊長、危ない!」

 

ドラゴンが噛みつきに掛かろうとした。

しかし、サリアの間に左手が大砲に変形しているプルートが構えていた。

 

「ウェルダンにしてやるぜ」

 

発射口から火炎放射を放ち、ドラゴンの顔面を焼き尽くす。

怯んだ所を狙い、電気が帯びたチェーンソーで心臓を突き刺し、ドラゴンを倒す。

 

「今はこっちに集中しろ!」

 

「あ・・・ありがとう・・・」

 

それでもサリアはヴィルキスとアンジュが沈んだ海中をずっと見つめていた。

 

「アンジュが心配なのは解る。今は生き延びることが先だ」

 

「・・・うん」

 

リュガはサリアにそう言って、ドラゴンの駆逐に戻る。

 

 

◆◆◆◆

 

 

「・・・ん・・・私は一体・・?」

 

目を覚ますと、どこかの天上が目に入る。

起き上がろうとするが、両手が縛られている。

横を見ると・・・。

 

「・・・え?え!?えええええええええええええええええええええええー!?」

 

隣には茶髪の男性が寝ており自分は裸にされていた。

果たして、この男性は何者なのか?アンジュとヴィルキスの運命は?




今回は短めで、申し訳ありません。次回はラッキースケベこと、タスクの登場です。

◇登場した工具・重機◇

ウェルダー(溶接工や溶接機という意味。ガス、放電、レーザーなどと種類は様々。超近距離においては絶大威力を持つ)

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