雛を倒し仲間に入れ、妖怪の山へと登っていった魔理沙達、妖怪の山はとても困難なところだが….
「おい霊夢?大丈夫か?」
「大丈夫よ…このくらい…!」
「それにしてもキツイな」
妖怪の山はmysterious mountainと言うほどあり、瘴気もただよっていそうなところだ。だが、そういうところだからこそ妖怪が好むのだ。
そう。今話している時でも、どこでも、妖怪は見ているのである。
「文とかいないのかしら…いれば楽勝に登れるのだけど」
「そんな都合よく現れると思うか〜?」
「まぁ大体こういうこと言ってるとでてくるものよね」
「文さんなら今、妖怪の山、ここにいるわよ」
「ラッキー‼︎じゃあ会えるかもってことね!」
射命丸文とは、新聞記者の鴉天狗である。新聞は文々。新聞と言い、殆どガセの情報が載ったとんでもない新聞である。でも、これを欲しがる物好きもたまにはいるのである。ちなみにこの中で一番文と仲が良いのは、霊夢と雛だろう。
「うぁ、木が邪魔で通れねぇぜ」
「こんなのどうやってどかすのよ」
「私に任せて!」
「この白楼剣に切れぬものなど、
あんまりない!」
すると妖夢の白楼剣によって、邪魔だった木が退けた。
「流石だぜ、妖夢」
「それほどでもないわ」
「そういえば妖夢、あんた雛と戦ってる時居なかったけど、何してたの?」
「回復出来るものを調達してたのよキノコあと2個くらいしかないっていってたからね」
「おお、そりゃありがたいぜ。で、何を調達してきたんだ?」
「ただの薬よ、15個くらい買ってきたの、永遠亭でね」
永遠亭は、薬を大量に作っていると言われる。だが、永琳の部下、鈴仙はいつも薬の試作品を飲んでもらっており、失敗した物は爆発するという、とても可哀想な仕事である。
回復薬は、旅にはなくてはならない存在である。それが有るか無いかの違いで、バトルが左右されるといっても過言ではないだろう。
「…いつまで歩いてりゃいいのかね?」
「山頂までよ」
「それなら私が連れてってあげましょうか?」
「あっ、文!頼むわ!」
「でも…貴方方は山頂に連れて行かないで、地獄に連れて行きましょうかね」
「…文、貴女もなのね」
どうやらこの文も前の永琳のように、少し取り憑かれているのだろうか?だが少し取り憑かれた奴は、お札でなんとかできることがわかっている。
「おでこいいかしら?」
ペタと、貼り付けた、だが…
「このお札が…どうかしたんですか?」
「な、何故効かないの⁉︎」
何故なら、お札にはお札によって、パワーというものの違いがある。つまり霊夢の持っていたお札ではパワーが足りなかったのだ。
「おい文、くらいな!光符「ルミネスストライク」‼︎」
「おっと、危ないですね、魔理沙さん」
「こいつは鴉天狗…電気とか鉄砲とかが効きそうだ」
「じゃあ、ここは私が…」
「石符‼︎「サディメンタリースレイト」‼︎」
「うァァ!痛いですねぇ」
まるで何もかもにピンピンしているようだが、どういうことなのか…
鳥に石を投げると当然ながら落ちるはずだが…
「なら、妹紅!焼き鳥にしてやれ!」
「おう、滅罪‼︎「正直物の死」‼︎」
「あっ、あァァァァァァ…」
「倒れていく…」
もともと文は雷と射撃属性に弱いはずなのだが、あまり効いていなかった、すると悪霊の効力だろうか?でもそんなことは考えている場合ではない。今は山の頂上の巫女と神を倒さなくてはならない。頂上にいくには、文の空を飛べるステータスがあるならいける。だからここで文を仲間に入れない訳にはいかない。
「…悪霊は、弱まってるわね」
「霊夢、お札を貼るんだ」
「うん」ペタ
すると、どうやらお札の力が弱いのでなく、相手の力が強すぎたようである。悪霊に少し取り憑かれただけなのに、こんなに強いとは。これは山の頂上の人達に敵うものなのだろうか。
「悪霊が抜けてくわ…」
「文さん起きないわね」
「しょうがない、持ってくわよ」
「えぇ〜重そうですよ?」
「しょうがないわね、私が持ってあげるわ」
「ありがとう妹紅、はい」
そして後に、文をどうやって回復させるかという話題になり、魔理沙が「中層辺りのにとりの工房に行けばいいんじゃないか?」という、アイデアを出してくれたので、にとりの工房に行くことにした。普通に行ったとしても、にとりの工房は見えるが。そういえば、文がなぜ悪霊に取り憑かれていたのか、もしや頂上に行ったのかもしれない。悪霊の元凶を倒せばその少し取り憑かれた人も元に戻る。
「にとりねぇ、あいつももしかしたら悪霊に少し取り憑かれてるんじゃない?」
「妖怪の山の奴ら、殆ど取り憑かれてんのかな?」
「…そういえば、さっき通った隣の畑から嫌な気を感じたわね」
「面倒くさい、山頂のいってからにするぞ」
すると妖気漂うその場所をどんどん上がっていき、森、森、森、森だらけである。これでは、迷いの竹林の様に迷ってしまいそうである。だが、魔理沙がにとりの工房に結構行っているようで、「右に曲がってみろ」や、「左手に曲がれ」とか指示をしてくる。だがこういう人がいるから助かるのだ。だが魔理沙の案内なんかでにとりの工房に着くのだろうか…と思っていると
「お、おお!あったあった!」
「あまり信じてなかったけどまさか本当に着くとはね」
「流石よ、魔理沙」
「すごいですね…」
そしてそのメカニカルな工房に入っていく。この形状はいつみても面白いと思える。このスパナアイコンとか、銀色の器具っぽい物、そして中は床もメカニカルになっているのだ。こんなものを作れるなんて、河童の技術はかなり優れていると思える。そしてその中にいる技術の河童、河城にとり。
「おや、魔理沙達ではないか」
「おぉにとり、お前は無事だったか」
「うん、なんとかね」
「ところでなんだけど、この文をなんとかしてくれない?」
「じゃあこの、「フワフワナオレールブトン」の上に乗っけてみてくれる?」
相変わらずネーミングセンスが微妙である。だが、性能はネーミングセンスとは違い抜群にすごいのだ。ここに着いてから、5分くらいたつと、文の怪我があっという間に治ってしまったのである。
「おや、皆さんこんなところで何を?」
「文、目覚めたのね」
「霊夢さん?この状況はどういう状況でしょうか?」
「まあ気にしないで頂戴、とりあえずあんたが操られてたとでも言っとくわ」
そして今の出来事を単純明快に話した。
文が目覚めれば、飛んで頂上の守谷神社に行けるであろう。早苗と神奈子か諏訪子…今すぐいけば間に合わない事もないだろう。
「…なるほど、そういうことなら私もいきますよ〜」
「助かるわ、文」
「ネタの宝庫ですからね〜」
「ところで、魔理沙達はもう行っちゃうのかい?」
「行くのだが、どうだ?にとりもついてこないか?」
「そうだね、かなり悪い異変だし、行った方がいいかもね」
「ついてきてくれるんだな?」
「うん」
こうして、にとりと文が付いてくることになった。妖怪の山組は現在、雛、文、にとりに会っている。そういえば、何か忘れている気が…
「じゃあ文、山頂の守谷神社まで頼むわよ」
「まっかせてくださ〜い」
すると、秒速25mくらいの速さで頂上に向かって行く。
そして30秒ぐらいたち、着陸した。
守谷神社に足を踏み入れた。
「早苗!神奈子!諏訪子!居るんだろ⁉︎」
「あぁ、あんた達か、ご覧の通り悪霊だよ、悪霊の仕業だよ。」
「神奈子様…大丈夫でしたか?」
「大丈夫よ流岢、ちゃんと悪霊は封印出来てる?」
「はい。岩に模様が出来ればいいのでしたよね?」
「模様が4個…それが今から6個に増えるから覚悟しておきな…」
第6章 妖怪の山の悪霊 〈完〉
「第7章 山頂の二体の悪霊」へと続く
ちょいとペースが遅れましたが、10日に一投稿くらいのペースで頑張ってみせます