何年ぶりでしょうか
誰も待ってなかったと思いましたが、
ペース遅めですが、更新再開しようと思います
その針が出ているお椀から紫色の髪の毛のとても幼く見える少女がひょこっと出てくる。
「…おまえは」
「針妙丸!?どうして…」
その少女は少名針妙丸。一寸法師の末裔だ。
針妙丸は紫に抱かれながら、事を伝えようとする。
「霊夢!あのさ!私も霊夢が解決しようとしてる異変、協力するよ!」
「何言ってるのよ、貴女は輝針城にいなさいよ」
すると針妙丸は顔を赤め、一生懸命に言葉を発し始める。
「だって、この雷雨…。どう考えても雷鼓の仕業だよ!これが雷鼓の仕業なのなら、私にも責任があるんだよ!」
「そんな、無理することないんだぜ?小人さんよぉ」
「無理なんかしてないもん!私が生み出しちゃったから、私に責任があるのー!」
針妙丸の顔は赤みを引くことはなく、魔理沙と霊夢の否定する言葉にも肯定するつもりを見せず、どうしても雷鼓を止めたいようだ。
「…しょうがないわねぇ、じゃあ来なさいよほら…」
「やった!ありがとう霊夢!」
針妙丸は紫から飛び降り、霊夢に抱きつく。
しかし、霊夢は気になるところがあるようで、
「ところで、何故紫がいんのよ?」
「それはねぇ、そこのちっこいのが私を呼び出したのよ。この雷雨はなんだって」
「そうなの…それで?」
「私は教えてやったわ、悪霊って奴の仕業で、誰かに憑依してるってね」
「だから私はこの雷雨を雷鼓が取り憑かれたって思って!」
「なるほどねぇ」
皆は納得したような素振りをだし、針妙丸を仲間に付ける。ここから向かうのは、玄雲海から行くことができる通称黒雲の道だ。少女達は妖怪の山へ向かう。しかし、妖怪の山は遠い。まだその場にいる紫に頼んでみる。
「紫。妖怪の山・山頂まで送ってちょうだい。」
「いいわよ、早くこの異変を解決するためにも私も協力するって言ったわよね。」
紫は戸惑う事なくOKしてくれて、スキマを開き、少女8人を通してくれた。通り抜けるとそこは緑色の豊かな自然、長くて太い木で出来た柱、太い注連縄を飾った神社があった。
そこから九天の滝を登っていき、玄雲海に渡り、所々空いている穴を避けながら渡っていく。
「黒雲の道とやらはどの辺だぜ?」
すると突然スキマモニターが反応した。そこに映るのは青い髪の毛と緑の帽子に付いているマークの微妙に髪が緑色な厄神だった。
「方向さえ分かればクラウド・クラフトで向えるんだけどなー」
「それなら私が厄さを感じる方向を示してあげるわ」
と言い、雛がスキマから一旦出てきて、厄さを感じ取ってくれた。
「この方向ね…皆、あちらに向かって下さい」
「ありがとうございます、雛さん」
雛はちょっとした笑顔を作り、スキマに戻っていった。そして方向を記憶し、にとりが作った簡単に使えるというクラウド・クラフトのボタンを押す。複雑であったが、ボタンひとつひとつに文字があり、「雲を作る!」とか「雲を消す!」だとか「雲で移動!」など書いてあって、これを見た魔理沙は思わず
「間違いなく「雲で移動!」だな」
と思ったらしく押してしまった。
すると、その場の雲が動き出すかと思えば、雲は動きださず、その方向に雲が移動できるように作られていくだけだった。
「なんだよこれ、雲が動くのかと思って期待したじゃないか」
「私は魔理沙さんがそういうことを考えてボタンを押したのは分かってました」
「けっ、勝手に心読まないでくれよ」
「すみません。抑制が出来ないんです」
その方向に向かいながら話をする。全く穴が空いていたりすることはなく、完璧な雲の道となっていた。
その機械によって作られた雲の道を歩いていると、周りがどんどん黒い雲になってきた。
「黒雲の道、名前通りですね」
「世の中大体そういうものよ」
「地霊殿といい紅魔館といいな」
「癪に障ります。やめてください」
「でも言われてみれば名の通りだよー?地霊の殿、紅魔の館」
「やめなさいこいし」
黒雲の道と思われるところは所々雷が走っていた。やはり雷鼓がいるのだろう。すると針妙丸が反応しだし、「だして!私をスキマからだしてよ!」と言う。やはり自分で作ってしまった者は自分で片付けたいという思いも強いようだ。
「じゃあどうする?誰と交換する?」
「じゃあ私と交換しようかい?」
「幽香?わかった!じゃあ針妙丸!幽香が代わってくれるそうだ!」
「すみません幽香さん!」
「ウフフいいのよ、暴れることも出来たしね」
「そうですか…」
黒雲の道は長い。雷が走っていても、自分等に当たることはないが、とにかく長い。歩いても同じ道でつまらない。つまりは殺風景という事だ。しかし、横の雷が走っている様子はあまり見れないもので、変な感情をみんな抱いただろう。
それを見ながら歩くと、ようやく広いところに出た。そこには太鼓を叩きまくって暴れる付喪神と、以前会ったような雲が居た。
To be continue…