IS×GARO《牙狼》~闇を照らす者~   作:ジュンチェ

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更 新 が 4 月 以 来 で す っ て 、 や だ ~ ~


お待たせしましたヤミテラIS!!闇を照らす者でいえば神殿の戦いあたり…つまりそろそろ眼潰s(ギャアア

感想お待ちしてます。


戦~War~ 前編

…夜。IS学園から離れた浜辺。

 

 

そこでキャンプファイアのように流木を組む流牙たちの姿があった。少女たちは黒札を流木に張り付け、苻礼法師が人々の魂が入ったアタッシュケースを置く。それを合図に騎士たちは鎧を召喚し、烈火炎装を発動させる。

 

「はじめるぞ。」

 

牙狼にあわせて、切っ先を地面に落とす漸と牙射。すると、魔導火が蛇のように組んだ流木へ向かい炎で呑み込む。文字通り魔導火のキャンプファイアとなったそれからやがて、光となった人々の魂がふわりふわりと…天へと召されていく……

 

「弔いの炎だよ…これが。」

 

牙狼の言葉に少女たちは息を呑む。これが、本来なら幸せな人生を謳歌するはずだった人々であり、自分たちが救えなかった人々であると。美しい情景だが…辛さが胸にのしかかる……

すると、苻礼法師とリアンや魔戒騎士たちは少女たちに向きなおる。

 

「我等は人を救う…だがその手は万能ではない。これが、現実だ…。そして、敵も次からは本気で来るだろう…もっと熾烈な戦いがこの先待つ。それでも、尚…我等と共に来るか?」

 

改めて確認。少女たちの覚悟を……この先に来るであろう戦いに立ち向かう心はあるのかと。下手をしたらホラーの餌食になるかもしれない…何よりも惨たらしい死が待つかもしれない。それでも、歩みを共にするかと……

 

しかし、それは今更だった。

 

「苻礼法師……今更、ここで退く者はいませんよ。」

 

箒の言葉に皆、頷いた。恐怖が無い…と言えば嘘になる。でも、ここに来て投げ出すほど誰も無責任でも臆病でもなかった。

 

「ならば、良い。明日は学園祭だ。敵は間違いなく仕掛けてくるだろう…油断はするな。そして、必ず皆生きて戻れ。これが俺からの指令だ。」

 

 

……決意の夜。誓いを胸にする少女たち…

 

しかし、待ち受ける試練が遥かに予想を上回ることを誰もまだ知らない。

 

 

 

 

 

 

★☆ ★☆ ★☆ ★☆

 

 

 

 

 

 

『戦~War~』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

バンッ…バンッ!!とIS学園に上がる烽。中庭のルートにはズラリと出店が並び、生徒と一般人も入り乱れワイワイと騒いでいる。そう…今日は多くの生徒たちが待ちに待った学園祭。今日に限っては一般人にも学園が開放され、物見遊山気分で多くの人々が押し寄せる。

そんな学園の中で一番の長蛇を作っているのは1組の教室の出し物……執事喫茶であった。勿論、人気の理由は…

 

「うぅ……なんで俺がこんな格好…」

 

唯一の男子生徒である流牙の執事のおもてなしが受けられるからである。本人は渋々、執事服を着せられ今でも渋っているがメイド服の箒に背中を叩かれる。

 

「いい加減、腹をくくれ流牙!お客に失礼だろ。」

 

「くっ……いらっしゃいませ、お嬢様!」

 

仕方ない…もうやけくそと接客をはじめる。すると、チャイナドレス姿の鈴音がやってくる。

 

「ハァイ、流牙。あら、似合ってるじゃないその執事服?」

 

「…そ、そうかな?そういう鈴は中華喫茶だっけ?そのドレス似合ってるよ。」

 

「なっ!?……あ、当たり前よ!も、もぅ…とにかく、店に案内しなさいよ執事!!」

 

そして、鈴音を店内に案内することに…。そして、席に座ると彼女はメニューを開き…ある品に目を留めた。

 

「この『執事にご褒美セット』ってなに?」

 

「…げ」

 

明らかに不振なリアクションをとった流牙に彼女は眉をひそめる。う~んと、顔を覗きこむと顔を反らし…ますます怪しい。ならばと、彼女はメニューの『執事にご褒美セット』を指差し……

 

「これひとつ、注文するわ!!」

 

注文。途端に流牙は『あぁ…』と目に手を当て、同じメイドをしていたセシリアとラウラから鋭く殺気がとんでくる…何事だろうか。すると、彼はおもむろに皿に盛られたクッキーを持ってきた。

 

「…えと、これは?」

 

「執事にご褒美セット……」

 

「いや、これだけじゃわからないんだけど?」

 

「その…クッキーを執事に食べさせることが…できる……」

 

「えっ!?」

 

思わず顔を赤らめる鈴音。つまり、流牙にこのクッキーを食べさせることが出来るのだ。そりゃあ、殺気だって飛んでくる…。『嫌なら別に良いよ。』とすすめる流牙だったが、彼女は意を決す!

 

「良いわ、食べさせてあげる!」

 

クッキーの1枚をつまみ、流牙の口に運んでいく…。やれやれと流牙も口をあ~んと、開ける。同時に彼の息が鈴音の手に…

 

(あっああぁ!!りゅ、りゅ流牙の息が!!息が当たってりゅぅぅ!!?!?)

 

もう心の中は猛った牛のように大興奮。あとちょっとでクッキーが口に含まれる…その時!

 

 

 

「流牙ァ!!」

 

 

「リアン!?あ、痛ててててててて!?!?」

 

 

おしい!あとちょっとのところでチャイナ服のリアンが現れ流牙の耳をつねり上げた。

 

「本当、油断も隙も無いんだから!私も執事にご褒美セットひとつ!!」

 

「な、何よ、リアン!?まだ私のご奉仕終わってないんだけど!?」

 

「はあ?」

 

「あぁん!?」

 

また相変わらずの流牙の取り合い。とうとうメンチきり対決まではじめてしまったふたり。その間にこっそりと逃げようとする流牙だったが肩をしっかり両者に掴まれてしまい逃げるに逃げられない…

 

こうなったら……助けを呼ぶしかない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ゴンザさぁぁん!!」

 

 

 

 

 

 

「はは、流牙様…お呼びでしょうか?」

 

「「?」」

 

やってきたのは丸眼鏡の老執事。何事かとリアンと鈴音が見ていると彼は自己紹介をはじめる。

 

「ええ、私…執事の『倉橋ゴンザ』と申しますお嬢様。ここはひとつ、他のお客様の目もありますし…どうかお互いに譲って穏便に済ませましょう。ね?」

 

「「…っ」」

 

ついでに、とがめられ…周りの目もこちらに注目していたこともあり腹に煮えたぎる感情を押し込めながらも両者は席についた。その隙にそろりと流牙は気がつかれないように抜け出した…

 

「ん?ちょっと、流牙は…?」

 

「はっ!?いつの間に……アイツぅ!!」

 

すぐに目的の執事の不在に気がついたがもう遅い。そんな地団駄を踏むお嬢様をゴンザはにこやかに見つめていた…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

★☆ ★☆ ★☆ ★☆

 

 

 

 

その頃、楯無は人気のない薄暗いロッカールームの中をうろついていた…。今、生徒が各々の出し物に追われている中でここに来る者などいない。

 

(苻礼法師はひとりで行動するな…って言ってたけど、そうもいかないのよね。)

 

生徒会長として、このまま敵の襲撃をただ見逃すわけにはいかなかった。無論、ただ闇雲に動いているわけではない…。今まで学園内のホラーの出現と被害について独自に調べていた彼女…その結果、あれだけホラーが出現しても生徒や役員には全くといっていいほど被害が無かったのである。つまり、敵はIS学園に被害が出て対策されれば動きにくくなる存在…

 

おそらく……役員か生徒の誰かだ。

 

 

(…?あのロッカーだけ開いてる…?)

 

ふと、気がついたギィギィと音を鳴らすロッカー。生徒の誰かが施錠し忘れたのだろうか…?

何気なく覗いてみると……

 

「これは!?」

 

そこにあったのは生徒の着替えではなく、赤いランプが点灯する機械……一目でわかった。これは『爆弾』だ!発火装置を導火線で繋いだシンプルなものだが、火薬とおぼしき固形物の量からしてこのロッカールームぐらい簡単に吹き飛ぶだろう。ならば、生徒会長としてすべきことをしなくては…

 

「ここで何をしている?」

 

「!」

 

突如、チャキッ…と鉄が軋む音と背後からかけられた声。しかし、この声は聞き覚えがある……冷や汗を流しながら振り向くと見知った顔。

 

「エンホウ!なんだ、びっくりした……」

 

「…」

 

SGー1隊長・エンホウ…彼女が銃を突きつけていた。なんだ、と安堵している暇は無い…この状況を彼女に伝えてSGー1にも協力して被害を防がねば。

だが、エンホウは銃を下ろさずこちらを睨んでいる。

 

「丁度良かったわ…ここに爆発物が…………エンホウ?どうしたの?」

 

違和感。楯無は数歩下がり彼女の顔を見つめる……。まるで、阿修羅のように眉間にシワを寄せて、射殺さんばかりの眼。自分が何かした?いいや、そんなもの思い当たる節なんて全く無い。されど、ただごとではない気迫に後退りしてしまう。

……そう言えば苻礼法師が言っていた。探知機以外でホラーの見分け方について

 

 

 

ーーーホラーに憑依された人間は突然、ガラリと性格が変わることがある。必ずしも皆がそうというわけではないが、魔導ホラーの場合はそのケースが多い。

 

 

 

 

 

 

「まさか!?」

 

最悪の予想をしてしまったのと同時に、取り出した赤ん坊のガラガラ玩具のような魔導ホラー探知機を使っていた。すると、音色に反応してエンホウの顔に禍々しい紋様と皮の下に潜む異形の面影が浮かび上がった…。

…当たってしまった。そして、自分は今最悪の状況にいることを悟る。

 

「……なんで!?エンホウ!!」

 

「私は選ばれた。それだけだ…」

 

「っ!」

 

嘆く暇などない。楯無は自分に向けられた銃を蹴りあげ、主から引き剥がすと回れ右で一目散に走って対比。いくら最強の生徒会長なれど魔戒法師ですらない自分が魔導ホラーの相手など無理がある。ここは流牙たちに合流するのが先決…はてさて、魔の異形にそんなことが可能かは彼女にも解らないが。

 

(まずは、苻礼法師たちに連絡を…!)

 

 

★☆ ★☆ ★☆ ★☆

 

 

 

 

「エンホウめ、ミスったか……ちょっと前倒し、やるよ一夏?」

 

「はい、我が主。」

 

そして、パソコンのキーボードが叩かれプログラムが起動する。それは本当の祭りの引き金……

 

 

 

 

 

「さあ、存分に楽しむと良い…道外流牙。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

★☆ ★☆ ★☆ ★☆

 

 

 

 

 

 

 

 

ーードオォォォォ!!!!ドオォォォォン!!!!!

 

 

 

「!」

 

ついに上がった本当の狼煙。

 

次々と学園のあちこちから爆発音と真紅の炎が轟く……

 

 

 

騎士と少女たちは身構え…

 

 

 

 

 

 

「ついに、この時がきたか。」

 

 

メイド服から魔導衣に着替えた箒がメイド喫茶からいちはやく飛び出していった…。その胸に『覚悟』を携えて……

 

 

 

 

To be continued.

 

 

 

 

 

 

 

 




牙狼、またアニメやるって。(歓喜)

中の人は元々キンピカ(AUO)。敵やって、ボスやって、キンピカ(主役)……。あれ、つまりこの流れだと敵の中の人は……

ヒロインはくぎゅうですって。あとノッブもいるから……あれ?なにこのFGO?つまりぐだぐだ本能j(是非もナイヨネ‼


そして、流牙シリーズも来年夏映画で集大成とか。鋼牙シリーズが終わったあとの2代目にあたる主人公の彼が終わるって考えると感慨深いですよね。しかも、三騎士揃うとかテンションあがりますわ!
しかし、集大成ということはやはり魔竜にあたるシリーズ完結ということなのかなぁ…流牙は一番お気に入りの黄金騎士だからまだまだシリーズやってもらいたいんだけどなぁ。う~~ん……



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