IS×GARO《牙狼》~闇を照らす者~   作:ジュンチェ

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内定獲得したどぉおおおお!!!!


久しぶりの更新、タイトルの割にはお姉ちゃんのほうが出番が多いです。



簪~Sister~ 前編

「ウオオオッッ!」

 

『シャアァァ!!』

 

IS学園……ISが整備される保管庫では幾つもの機体の並ぶ中で戦いに舞い踊る2つの影。ひとつは牙狼……もうひとつな魔導ホラーでお馴染みのディアーボ。今回は骨の意匠をもったハンマーを振り回しており、一撃の大きさから牙狼は牙狼剣で受け流して防戦ばかりと苦戦が続いていた。

ディアーボのハンマーは周りのISの装甲を凹ませたり、機器を粉砕するあたり威力はまともに喰らったら鎧をきてても危険だろう。

 

『小僧!』

 

「わかってるよ、ザルバ!」

 

かといって、黙っていれば鎧も制限時間がくる。それこそ、終わりだ…。

牙狼は立ち上がると、十字の構えをとり…手首に刃を擦らせると、左の拳に烈火炎装を発動させてディアーボを睨む。

 

「ハアッ!」

 

『!』

 

そこから、牙狼剣を投げつけると白狼の背部スラスターのみを部分展開。怯むディアーボとの距離を一気に詰めて殴りかかる!

 

 

-ドゴッ!!

 

『ぐぼっ!?』

 

 

クリーンヒット。しかし、魔導火の効果が薄い魔導ホラーでは炎の拳では決定打にならない。故にそのまま、ディアーボからハンマーを奪いとり殴りあげると、相手の獲物であるコレを握り潰して光の波動に還元。そのエネルギーを吸収して金色に輝くと、牙狼剣をキャッチして一閃……

 

 

-キュオオォォォォォン!!!!!!

 

「うがぁぁぁぁ!?!?」

ディアーボを両断すると同時に、より強い波動を受けて牙狼は着地した。度重なる魔導ホラー戦で馴れつつあった牙狼…だが、魔導ホラーの絶命時に放つ凄まじい波動は鎧をより強く金色に染め上げると共に激痛をもたらす。一体、どんな理屈なのかはサッパリだが……とにかくホラーならば斬られねばなるまい。まあ、ゴタゴタと考えるのも面倒だと鎧を解除しようと……

 

「!…誰だ!?」

 

その時、気配を感じて振り返る牙狼。見れば立ち並ぶのは破損したISや機械といったばかりで、特に目立つものはない。気のせいか……?

鎧を解除し、流牙は黒い魔法衣をなびかせてその場を後にする。

 

そんな、戦いの跡地……整備途中のISの影に……

 

 

(どどど、どうしよう……私、凄いものをみちゃった…)

 

 

楯無に似た水色髪に眼鏡をかけた少女が隠れていたのである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『簪~Sister~』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翌日、苻礼法師のアジト……

 

 

 

 

「おいおい、最近よやたらとホラーの数が多くねぇか?」

 

ぐへぇ……と息をもらしてソファーに座るタケル。実際、先日から学園の中や付近でホラーの数が倍近くにまで出現頻度が跳ねあがり、魔戒騎士たちの負担も比例して激増していた。無理もない……

 

「たく……どうなってんすか、苻礼法師?」

 

そして、相変わらず自分のデスクで何やら作業をしている苻礼法師。だが、タケルの質問に手を止めると…ううむと首を捻り口を開く。

 

「…陰我のオブジェが何処かにあるのかもしれん。」

 

陰我のオブジェ……ホラーが魔界より現界するためのゲート。人殺しに使われた凶器だったり、長い時の中で人の邪心にまみれたアイテムなどが相当しうる存在。しかし、だ……そんなオブジェになるようなものがそんなにあるだろうか?セシリアの時のように事故の時の遺品なんてようなもの、この学園の生徒がそうそう持っているはずがない。

 

「オブジェねぇ……んなもん、ありゃ気がつくはずなんだがな。そういや、千冬先生のお墨付きの新人は……?」

 

「ああ、それなら…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「うわああぁあああああああ!?!?!?」

 

「!?」

 

 

突然、響く流牙の悲鳴。すると、奥のカーテンがかかった寝床から流牙に(なぜか全裸の)ラウラ…加えて、般若の表情のリアンが飛び出してきた。思わず、『ブフッ!?』とタケルは噴いてしまうがとにかくヤバい状況のようだ。

 

「流牙ァぁぁ!?」

 

「落ち着いて、リアン!?これは、誤解だ!」

 

「うむ、これは健全なる夫婦の営みという奴だ。」

 

「!?!?」

 

うわあ……流牙って実はそういう趣味かぁ…って納得するタケル。生憎、修羅場にさく力は無いので…くわばら、くわばらと、静かに退散した。

 

「貴方ねえ、黄金騎士としてそんなこと恥ずかしくないの!?」

 

「だから、誤解だって!?」

 

「そうだぞ、リアン!私の身体に恥ずかしいところはない…っと、流牙が言っていたぞ。」

 

「ラウラも誤解を招くこと言うな!?俺は……」

 

 

 

ああ、なんて騒がしいことか。苻礼法師は目を細める……かつて、自分もあんな時期があって活発だったはず。そんな様子を今は眺める自分を老けたな…と自嘲しつつ、彼は千冬の会話を追憶する……

 

 

 

 

 

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「ヴァルキリー・トレースシステム?」

 

「ああ、それがボーデヴィッヒに積まれていた謎のシステムの正体だ。」

 

ラウラが仲間に加わる直前、彼女の愛機のホラー化について気になっていた苻礼法師は千冬と話こんでいた。そして、出てきたのは聞きなれないし、明らかに穏やかな響きじゃない単語。

 

「…かつての私の戦いを正確に再現するためのシステム、っと言えばいいか?正直、酷いゲテモノさ。まあ、私を心酔する奴だからこそ選ばれたんだろうが……」

 

「それはやはり……」

 

「ああ。条約違反の代物だ……。とるに足らぬ玩具と棄てておいて、今度は壊れるまでその身をしゃぶりつくそうとは。よくもまあ、ドイツの連中は私の教え子に酷いことをしてくれる…!」

 

グゥゥ…と握られる彼女の拳。やれやれ、愚行を犯した者はただでは済むまいと察しつつも苻礼は自分の管轄ではないと口は挟まない。せめて、南無阿弥陀仏と念仏を唱えてやることくらいか……

いや、まずそれよりも話しあわなければならないことがあると千冬は語る。

「それは置いておこう……実はな先の戦い、管制室で襲撃を受けた。」

 

「!まさか……」

 

「いや、『アイツ』の仕業ではないと思う。まあ、この世界で堂々と私にチョッカイをだすのは奴くらいだが少なくともあんな不意をついて目眩ましするようなアナログなやり方はしない。」

 

苻礼法師は一気に顔を険しくした。脳裏に浮かぶ顔は恐らく同じで手口としてはその性格から考えられないと千冬は話すが、眉間のシワは深まったまま…

出来ることなら、この可能性は否定はしたいが…

 

「…やはり奴は俺を恨んでいるのか?」

 

「法師、アイツとて箒と同じ貴方の娘だ。親が子を信じなくてどうする?」

 

「しかし、奴は当てつけと言わんばかりにこの世界を歪めた。明らかに俺や守りし者〈俺達〉への当てつけだろう。それでも飽きたらず…」

 

「今度は魔導ホラーを…か?よせ、所詮は憶測にすぎない。根拠なく不安をあおっても消耗するだけだと昔、貴方が言っていたはずだが?」

 

苦しげな顔をする彼に、やがて授業の時間が近いと背を向ける千冬。去り際、顔を向けず…静かに告げた。

 

「もし、貴方の恐れる最悪の結果だったら、私が決着をつける。私にも責任の一端はあるのだからな…。例え刺し違えてでも、止めてみせるさ。」

 

「…それが、お前の友情か?」

 

「さあ。中々切れない腐れ縁の延長といったところかもな……」

 

顔は見えなくてもわかる。彼女も辛い……でも、強くしなやかなに笑っていた。ラウラが魅力とした彼女の強さ…精神の強さであろう。

そんな千冬に苻礼法師はもうかける言葉は無いと、静かに目を閉じた……。

 

 

 

 

 

 

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「…多妻制撲滅キック!」

 

「ごふっ!?」

 

リアンの華麗なキックが流牙の股間にクリティカルヒットし、悶絶の悲鳴がアジトに響く。男のシンボルに大ダメージをうけた彼は地面に踞り、ラウラは冷や汗を流す。

 

「嫁よ、大丈夫か!?まだ、子作りしてないうちに去勢とは……許さんぞリアン!」

 

「お黙り!こうでもしないと流牙はね……!」

 

ああ、なんと騒がしいことか。シリアスな追憶の場においても手のかかる弟子たちは若さ故の弾けるエネルギーを炸裂させている。今は細く笑みを浮かべながら彼は再び作業に戻る。

 

「う……が………助けて、苻礼法師…」

 

「それくらい、自分でなんとかしろ流牙。」

 

…因みに、流牙は誰にも助けをさしのべられなかった…のだとか……

 

すると、アジト中央に設置されていた壺がグツグツと中身の水を荒立たせ赤く発行する。途端にリアンたちはバカ騒ぎをやめて、苻礼法師は魔導筆をかざして水面からビルの内面をホログラムとして具現。チカチカと明らかに異常を伝える赤い反応に眉をひそめる。

 

「…苻礼法師?ホラーですか?」

 

リアンはまず好転する事態ではないと察し、師に問う。すると、彼は否と次げる。

 

「いや、違う。だが、どうやら招かねざる客がアジトに入ったようだ。」

 

 

 

 

 

「………侵入者だ。」

 

 

 

 

 

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「……で、私達は手分けをして捜さないと、というわけですのね。」

 

「でも、ホラーじゃないなら人間ってこと?」

 

それから、廃ビルの中…。苻礼法師のアジトはIS学園から離れたこの廃ビルの中に偽装して設置されているため、いざアジト全部の捜索となると手間も時間もがかかる。そこで、後から合流したセシリアと鈴音も加わり、一行は薄暗い柱の間を進んでいるのだ。

 

「…ええ。だけど、人間にしても、誰にしても、まともな奴な可能性は低いわ。気を抜かないでね……」

 

リアンが後に続く少女たちに警戒を促しながら、尚も進む。

進むのだが………たまらずセシリアは口を開いた。

 

「あのリアンさん、流牙さんがあれだけ距離をとって後ろにいるのは何故なのでしょう?」

 

そう……普段なら自分たちから離れないだろう流牙がうめき声をあげながら足を引きずるようについてくる。顔色も心なしか良くない…脂汗を滲ませながらラウラに付き添われている様は異様そのもの。すると、リアンは『フンッ!』と鼻を鳴らして……

 

「…自業自得よ!」

 

……と一言。

 

 

あー……なんとなく察しがついたと鈴音は苦笑いするが、セシリアは頭に疑問符を浮かべる。男の事情はやはり、男と住んでいた者が解るのである…。

一方で流牙はリアンにどう機嫌をなおしてもらうか考えながら、未だに疼く男のシンボルに耐えていた。

 

「よ、嫁よ……無理はしないほうが……」

 

「あ、ありがとうラウラ。でも、今回は俺がついていったほうが良いと思ったんだ。」

 

「?……どういうことだ、嫁よ?」

 

本来ならアジトの部屋で休んでいても良いのだか、わざわざ少女たちに着いてきたわけ。心配だから………勿論、それもそうだ。しかし、これだけではない。

もし、ホラーではなく……人間の侵入者だとしたら?そんなことをするような人物は彼の記憶にたった1人だけいる。

魔戒騎士であり、唯一の男性IS操縦者である自分をいくらあしらおうと物怖じせず絡んでくる『彼女』……

 

「…今回は俺の知り合いかもしれない。まあ、いずれこうなるかなとは思ってたけど。」

 

「知り合い…では、騎士か法師か?」

 

「いいや、多分…同業者じゃない。それで、一般人より100倍面倒な人。」

 

……その時だった。

 

 

 

 

 

 

 

【フフン?】

 

 

「「「!」」」

 

一行が確かに気配を感じとったのは……

 

 

「嫁よ、下がっておれ!来るぞ!!」

 

反射的にビルの合間を縫う影にラウラはナイフを投げつけた…。勢いよく空を切った刃は……

 

 

【他愛なし…】

 

紙一重で侵入者の首に当たらず、床に突き刺さる。

次にリアン、彼女は黒札を取り出すとこれを投げつけるも……

 

 

【他愛なし……】

 

こちらも、合間を華麗に縫われてかすりもしない。

次には鈴音がISを腕のみ部分展開して飛びかかるが……

 

 

【他愛なし……!】

 

「うっ!?」

 

スレ違いざまに手刀を首に入れられて、ダウン。ここまでの件ですでに誰かを確信した流牙は白狼を右手に部分展開し、月呀を持つ。

 

「はああっ!」

 

カンッッ!とラウラが構えたナイフが弾かれた音が響き、影は流牙に迫る…!同時に流牙は月呀を突きだしてみせると白い剣は『扇子』によって防がれる。

そして、確認した見慣れた顔にやれやれと溜め息をつく……

 

「やれやれ、やっぱり君か………楯無さん?」

 

「……御名答、流牙くん!」

 

 

ああ、いずれこんな日が来るんじゃないかと思っていた。彼女ならいずれはこのアジトと自分たちの正体に勘づくと思い、気をつけていたのだが……今までの努力は泡に消えたと悟る。

『正解!』と書かれた扇子を目の前でパタパタとあおぐ水色髪の屈託ない笑みの少女は見間違えるはずもない。

 

 

IS学園生徒会長……

 

更識楯無、その人なのだから………

 

 

 

 

 

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再び、場所はアジトへと戻る……。そこには、ソファーに座る楯無に向かい合う苻礼法師。そして、青ざめた面々。苻礼法師の説教もさることながら、よりにもよって一番バレてはいけない人間にこの場所を知られてしまった。目の前では自分たちの両サイドのボスが真剣な顔で睨みあっている……ある種の触発状態。こんなもの、心臓に悪いこの上なく若者たちは息をゴクリと呑む。

 

「……さて、IS学園生徒会長・更識楯無嬢。一体、ここに何用か?」

 

まず口を開いたのは苻礼法師。流石、歴戦の長……易々と動じはしない。手練れの獅子、不動の巨岩……例えそんな男が相手だろうと水のようにしなやかに相対する楯無。故に彼女は堂々と告げる。

 

「では、苻礼さん……前置きはなく申させて頂きます。ここには学園の在学の過程にある生徒が許可なく部外者と外にいる……そして、どんなカラクリか知りませんがセキュリティを介さない外との出入り口があるなんて生徒会長である私が見過ごせると思います?」

 

「…」

 

あくまで、生徒会長の業務。大方、流牙にちょっかいをだすついでに物色していたらたどりついてしまったのが事実であろうが、建前は通っている。

 

「これが明るみに出れば彼女たちの厳罰は免れませんくてよ?そして、苻礼さん…貴方もまた然り。貴方には法の裁きが下るでしょう……」

 

校則上……生徒は学園に通う3年間は自由に外を行き来はできない。また、それらに加担した…おまけに各国の代表候補生が関わっているのなら、苻礼法師とて表の世界のルールではただでは済むまい。嫌な汗が流牙やセシリアたちを伝う……。今ここで捕らえられれば魔導ホラーといった敵勢力に戦う力も無くなるし、今後は生徒たちの未来もお先真っ暗になる。代表候補生の座を追われる可能性は大きい…。放置するにはあまりに危険とリアンは後ろに隠した手で赤札を握る……が…

 

「リアンさん、あんまり下手な真似をしないほうがよくってよ?」

 

「!」

 

バレている………。笑顔の彼女だが、一介の生徒とは違い僅かでも隙が無い。最強の兵器たるISの扱いを学ぶ学園の長…そして、極東の国にて暗部の家『更識』の家督を最年少で継ぐ者は伊達ではないということ。例え、魔戒法師が相手であったとしても易々と遅れはとりはしない。

「まあ、何はともあれ私は生徒会長として………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……………学園の生徒に命の危機が及ぶようでは黙っていられないわけで。」

 

 

 

…!

 

彼女はその時、静かに殺気を向けた。『怒り』…刀の切っ先のように突きつける紅い瞳からの感情。流牙ですら身震いする……侮っていたと。彼女はただの自由奔放な女の子ではないのだ。称号に見合うだけの力を持つ……更識楯無。今ここで本気を出されたら自分でも勝てるのかわからない。今まで散々、彼女にストーキングこそされてきたが、はじめて本質の一端を見た気がする…。

「…こちらも、相応の対応をとる気ですが…そこの所、ご理解いただけます?」

 

「…」

 

されど、苻礼法師は怯まない。真摯に使命を全うしようとする少女を見据え、彼は話しだす。

 

「無論だ。だが、そう簡単にコイツらを死なすつもりは無いし渡すつもりも無い……流牙もついているし、我等と同じ志を持つ者たちもいる。そして、1人でも多くの人間を守るためには彼女たちの協力が必要不可欠……。貴女も気がついているはず……学園が明らかに異様な空気に包まれていると。」

 

「…」

「だからこそ、我等の元へ来たのだろう……更識楯無。」

 

楯無は黙った。図星……彼女とて今日までの騒動、いくら流牙や千冬が巧妙に隠そうにも目につかないわけがなかった。所以、彼女は常に事の近くにいた流牙を探っていたのである。

すると、『御名答!』と扇子を拡げて口をまた開く。

 

「全くもってその通りです。まあ、私は貴方たちが元凶と踏んでましたが……どうやら、検討違いだったようで。『守りし者』…」

 

「…やはり、我等の存在を知っていたか。」

 

「ええ、これでも伊達に更識一族の跡取りじゃないんで?」

 

さらに、楯無は魔戒騎士や魔戒法師の存在をすでに知っていたという。流牙たちは目を丸くする……ならば、わざわざ彼女に気をつかいながら行動をする必要も無かったろうに。

しかし、苻礼は眉間に皺を寄せる。

 

「では、本当の用を訊ねる。我等は世俗とは関わらない…。あくまで、闇に生き闇に忍び闇を斬る。それが掟。その我等に何用だ……?」

 

「…時の権力にすがる気は毛頭に無いと。ですが、事態は深刻……私の要件は…」

 

 

 

 

……黄金騎士・牙狼〈GARO〉 道外流牙を私の手元に置かせて下さいな♪

 

 

 

「!」

 

 

 

 

 

To be continued……

 

 




感想おまちしてます、わん!by楯無


次回もお楽しみに!




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