聖☆お兄さん×HELLSING 戦争?ねぇよ、そんなもん!!   作:心太マグナム

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サブタイトル:ブッダ様は頑張りました。


セラスの目覚め

「ん?……こ、ここは?」

 

色鮮やかな世界でセラスは目が覚めてベッドから起き上がる。目覚めたばかりのセラスは辺りの状況を確認しようと起き上がるが地面からモコモコと人の頭が出てくる。やがて人の頭から全身が出てきてコメディのようなゾンビが出てくる。

 

「「「セラスさんだ!!」」」

 

「コップだ!」

 

「カスだ!」

 

「犬だ!」

 

「うわぁぁぁぁ!!殺される!もしくは犯されるぅぅぅ!!」

 

やたらコメディ色の強いゾンビたちに追い回されるセラスだがここで天からの光がさしてくる。

 

「「セラスよ、私たちに任せなさい」」

 

「え?」

 

「悔い改めよ!」

 

「去れ!ゾンビよ!」

 

「「「ギャアアア!!」」」

 

天からイエスとブッダが舞い降りると二人は瞬く間にゾンビを消滅させる。セラスはゾンビを倒した二人にお礼をしようとキリスト教と仏教の2つが混ざったポーズで頭を何度も下げてお礼をする。

 

「あぁ……あ、ありがとうございます神様!」

 

「婦警」

 

「え?」

 

セラスがお礼を言っていると後ろからセラスを呼ぶ声がする。セラスが後ろを振り返るとそこには赤いコートにおしゃれなサングラスをしたアーカードが立っていた。

 

「婦警、呑気にお礼なんて言ってて良いのか?聖人二人が本気になってゾンビを浄化させたのだ。下級の吸血鬼である貴様が耐えられると思っているのか?……まぁ私ももう体が灰になりそうたがな。」

 

「え?」

 

 

「な、なんじゃこりゃああああ!!?」

 

アーカードが自らの体が灰になりながら息も絶え絶えで喋っているのを見てセラスは自分の身体を見るとそこには下半身から灰になっている自分の体だった。セラスは一つ息を大きく吸って思い切り叫ぶ。ここでセラスの夢は終わってセラスは本当に目が覚める。

 

息を荒くしながら起き上がるセラスの前にはにやにやと笑っているアーカード。セラスは再び息を大きく吸って絶叫する。

 

「うわぁぁぁあああ!!?」

 

「目が覚めたか婦警。ドラキュリーナになった気分はどうだ?」

 

「え?」

 

セラスはアーカードの言葉で懐から手鏡を取り出して自分の歯を見るとそこには見事な犬歯が生えていた。それに驚いたセラスは再び息を大きく吸って再び絶叫。

 

「うそおおおぉぉぉ!?」

 

「騒々しいぞ婦警!イングランド人らしさを忘れるな!」

 

絶叫するセラスをインテグラがうるさいと黙らせる。セラスがあう…と黙ると、ドアからひょこりと聖人二人が現れる。

 

「「おはようセラスちゃん」」

 

「あ、おはようございます。夢の中ではありがとうございます。」

 

「「?」」

 

セラスが夢の中で二人に助けられたことにお礼を言うが二人がそんなこと知ることはなく二人は首を傾げる。インテグラはその様子を見て、聖人二人といるとペースが乱れると思いながらため息を一つつくと直ぐに鋭い目つきになる。

 

「婦警、起きたばかりだが仕事だ。内容は別室で話す。イエス様もお越し下さい。これはあなたにも少し関係がありますので。」

 

インテグラはそう言ってウォルターを引き連れてカツカツと靴を鳴らしながらへやを出ていく。イエスは何故私に関係が?と思いながらもブッダと共にインテグラについて行った。

 

________

 

 

 

「この写真を見て頂きたい。」

 

別室に着いてインテグラが見せたのは壁にクビり殺した人間の血で十字架が描かれていた写真だった。イエスがその写真を手に取るとふーんと言ってインテグラの方へ顔を向ける。

 

「うん、これは私に対する挑戦状だね。それに彼らは沢山の犠牲者を出してる……」

 

イエスは犠牲者のことを考えて悲しい気持ちになりながらもインテグラに提案をする。

 

「とりあえず手始めにウリエルでも行かせる?」

 

「イングランドがソドムとゴモラのように火の海になるのでやめて下さい。」

 

吸血鬼狩りにウリエルを呼んでオーバーキルさせようとするイエスをインテグラが顔に冷や汗をたらして必死に止める。インテグラがイエスを止めようとしてるのを見てブッダもまたイエスを止めようとしに行くが窓を偶然チラリと見た瞬間に汗をダラダラ垂らしながら立ち止まる。

 

『……………(ご無沙汰してますブッダ様)』

 

なぜならブッダが見た窓にはウリエルが既にフル装備で張り付いていたからだった。ウリエルは自分の方を向いているブッダにペコリとお辞儀するとブッダはより汗を垂らす。

 

「(……既にセコム(ウリエル)がスタンバイしてる!?)」

「ん?少し明かりが強いな……。ウォルター、明かりを強くしすぎではないか?」

 

「はて?そこまで明るくした覚えは無いのですが……」

 

「(大変だ……!大天使が本気になって降臨してるから光が凄い量でさし始めてる!彼にどうにかして帰って貰わないと!)」

 

明かりがどんどん強くなりイエスもようやく気づいてブッダがいる方向を向くと驚いた顔をする。

 

「ん?なんだろう?天使たちでも降りてきたのかな……ってブッダ!?なんで光ってるの!?ねぇちょっとブッダ!!」

 

「……よし!ああごめんイエス、ちょっと知り合いと光通信してたんだ(ウリエルくんの説得は終わった……あ、危なかった……)」

 

「どうしたのいきなり!?」

 

ウリエルにお帰り頂き、なんとかイングランドを火の海にせずにすんだブッダは清々しい笑顔をイエスに見せるがイエスは訳がわからないとブッダの肩を強く揺さぶる。その様子を見てアーカードは冷や汗を垂らす。

 

「(……あの光を浴びただけで私の中の魂のいくつかがアジアで言う成仏をしただと!?これが悟りを開き、輪廻転生から抜け出した男の力……恐ろしいな)」

 

「マスター、あの光なんか痛いんですけど……」

 

「知らん」

 

「一言で終わらせられた!?ヒドイですよマスタァ……」

 

「(ブッダの後光は本当に出るのか……)話は終わりだアーカード、セラス!出撃だ。クソフリークスを生かして返すな!」

 

ブッダの後光が本当に出ると思わなかったインテグラは動揺を見せないようにしながらアーカードとセラスを出撃させるのだった。




結構グダグダになってしまったな……

ブッダ様の光で光通信できるんじゃね?って考えた作者は本当に仏教馬鹿にしてますね……反省してます

次回は戦闘シーンなんてものはないよ!

次でみんな大好き神父様が登場する予定です。

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