哂・恋姫✝凡夫   作:なんなんな

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この作品はかなり初期の段階でプロットが行方不明になったため、すべて即興で書いています。
そして、筆が乗るほど途中保存を忘れて全消えのリスクが高まるという罠。ショックも大きいというね。

あとショックと言えば、PSOや牧場物語、東方と平行して以前からやっていた
「サモンナイトシリーズ時系列順に並べて全部飽きるまでリレー」
完走したのですが、5のコレジャナイ感が異常。


第十一章拠点フェイズ : 聆(3X)の長丁場その四

 「風呂で疲れるってぇのは何でなんやろなァ……」

「聆殿が大勢の体を洗ったからでは?」

「理由訊ぃとるんとちゃぁうんじゃ」

 

稟のボケなのかマジなのか分からない発言に軽く突っ込み、大の字にぐでぇ〜っと身体の力を抜く。色気も慎みも有ったもんじゃないがそんなことは些事で、今はとにかく休みたい。

『洗いっこ』が始まり、うっかり天の知識を披露してしまった私は、その後多数の少女たちにせがまれ、その身体を洗う破目になってしまった。だが、そこまではまだ良い。天の知識もなんとか誤魔化せたし、労力も戦闘に比べれば大したことは無いから。問題はその後だった。猪々子が私の真似をして頭を洗ってくれたのだが、残念ながら爪を立ててガシガシするし、七乃さんは的確にラッキースケべってくるし、地和は隠す素振りもなく乳首抓ってくるし意味分からん。

いやまぁ、軽くぶっ壊れた感じになるというのは、この会の目的に沿っているのかもしれないが。

でもアレだ。季衣流琉が居るんだからえっちなことは良くない。季衣流琉が居なければ私も応戦してそれはそれはおかしなことになっていたというものだ。

 

「そうやって胸と尻にばかり栄養が行ってるから頭がスッカラカンなのよ!」

「言うじゃないか桂花。つまりアタシの頭もスッカラカンだと」

「春蘭に言ってるのよ!何でアンタが出てくんの」

「そうだぞ。気にするな靑。胸だけでなく心も小さい小物の言うことだ」

「ちょっと春蘭……もう一度言ってみなさい??」

「か、華琳様!?え、えと華琳様に言ったわけでは……」

 

向こうの方でなにやらハチャメチャの兆しが見え隠れしているが私には関係ない。『巨乳貧乳戦争』なんてつまらない。おっぱいはどんな大きさでもおっぱいで、そこに貴賎など無いのだ。それが分からないうちは名軍師だろうが猛将だろうがその辺の甘ちゃんと変わらない……なんて心の中で呟きつつ高みの見――

 

「んじゃあ聆はこっち側やんなー!」

「くっ、聆は大きいわね……」

 

グイと腕を引っ張られ、私も争いの渦中へ。

始めは桂花と春蘭との争いだったものがついに全員に広かったらしい。巻き込まれた、と言うべきか。

小乳は華琳、桂花、稟、風、季衣、流琉、地和、人和、かゆうま、猪々子、ちゃん美羽の十一名。

大乳は春蘭、秋蘭、凪、沙和、真桜、天和、霞、七乃さん、靑、私の十名か。

風呂の片側ずつに大乳と小乳がそれぞれ並んでいる光景は……何というか、シュールの一言に尽きる。

 

「ぐ……この曹孟徳が気圧されるなど………!!」

「華琳様、お気を確かに!あんなものはただの脂肪の塊。恐れるべきものではぐわわわわ」

「む、むしろ余計な重量と弾力により戦闘能力を下げ……下げ………下げるはずなのに何なのですかあの余裕はッッ!!」

「勝負せずしてこの敗北感……本当の兵法とは豊かな胸にこそ宿るものだったのですね〜」

「さすがのおいらでも何も言えねぇぜ……」

 

ギノグンシーズは葬式ムードだし。腹話術(?)まで使って。

 

「く……まだ、まだ負けたわけではないわ。こちらには豊富な軍師に、決定力の高い武将が居る!」

「む、確かにそうですね……。此方は武将の数は多いとは言え、流石に沙和や真桜では季衣や猪々子の相手はできまい……」

「悔しいけど、二人がかりでも厳しいの〜……」

「でも、逆にそっちは手綱がとりにくいんじゃねぇの?」

「む?それは私の事を言っているのか?」

 

あれ、何かガチ戦略の時間か?

……となると私のやることは一つ。

 

「あれ……?人和、そんな胸小さないんちゃうのん……?」

「!!」

「!?」

「!?」

「……うん。絶対小さないわ。むしろ体格にしたら大きいぐらいちゃう?」

「ちょ、ちょっと!引き抜きなんて卑怯よ!!」

「そうよ!……人和、あんな筆頭危険人物不気味変態嗜虐芸術家(笑)にたぶらかされてはダメ!」

「いえ。私、巨乳組に行くわ」

「人和!」

「人和!目を覚まして!人和は貧乳。ちぃと変わらない、貧乳なのよ!」

「違うわ。ちぃ姉さん。目を覚ましたからこそ向こうに行くの。私は今まで天和姉さんを見て、天和姉さんと比べて、自分は貧乳なんだと思っていたわ。でも、本当は違った。天和姉さんが大きすぎるだけで、私の胸が小さいわけではなかったのよ。天和姉さんが大の大。私が中の大」

「そんな……そんな!一緒に巨乳の悪口言ったり豊乳の体操したりしたじゃない!あれは、あれは嘘だったって言うの!?」

「嘘じゃない。……でも、間違いだった。それだけ」

「そんな……人和………戻ってきてよ……人和!人和ぉぉぉぉぉ!!!!」

「………とまぁくっそつまらん茶番でも張三姉妹の手にかかれば激アツの離反シーンになるってことで」

「でも結局のところ聆がそそのかしたんじゃないの」

「汚い流石聆汚い」

「ぐぬぬ………む?沙和よ。おぬし、そこまで大きくないのではないかや?」

「は!?何言ってるの!?沙和のおっぱいはバインバインでたいちょーもめろんめろんの一級品なの!」

「……無駄よ美羽。アレは富める者のみに許された業。私達には不可能なのよ………」

「口惜しいのぅ……」

「もう、"巨乳組"じゃなくて"たち悪い組"じゃね?」

「言わんとすることは分かる」

 

夏侯姉妹は『1+1が3にも4にもなる』を地で行くのは明らかだ。それに、三人娘は、"数値化"された強さで言えば他武将に多少目劣り(とは言っても魏の水準が高すぎるだけ)するが、それぞれの特技を活かせば戦術レベルでの作戦の柱となる。あとは腹黒七乃と腹黒人和、自分で言うのもなんだが私。

 

「言うてそっちも、なぁ」

 

かと言って小乳組が弱いかと言えばそうではない。華琳、桂花、稟、風といったメイン軍師は向こうだ。夏侯姉妹に並び、季衣流琉のコンボ効果もなかなかのものである上、猪々子の殲滅力は凪の炸裂氣弾を超える。原作知識から言って、猪々子はまだ『斬山刀斬山陣』を残しているし。それにかゆうまの方も、様々なタイプの武将と鍛錬することによって、とてもやられ役とは言えないレベルに成長している。それに向こうにはちゃん美羽も居るし。

 

「所謂"正統派"ね」

「普通に強えぇよなァ」

「やはり兵力や基盤において華琳様の存在が大きいですねー」

「戦うとなるとやはり一旦西涼に篭もることになるでしょうか」

「明確な首領が居ないのがこちらの弱みか……」

「靑さんは?」

「つってもアタシは死んでることになってるし優れてる事と言っちゃあ西涼の地理ぐらいだからなァ」

「参謀は居るんですけどねー」

「指導者なぁ。……それこそ天和で良えんちゃうのん?」

「わたしー?」

「蜀臭ぇ……」

「ふふ……。この組み合わせで紅白戦も面白いかもしれないわね」

「何というか……半分に割っても予想以上に戦えそうで驚いています」

「それよりも、巨乳貧乳なんて荒唐無稽な基準で選出してここまで神憑り的な組み合わせになったことがびっくりよ」

「盛り上がっているところ大変言いにくいのですが〜、そろそろあがったほうがいいのですよ〜」

「……そうね。議論に飽きた娘たちの水の掛け合いが白熱しすぎて色々と粉砕されているものね」

「おーい、あがるでー」

「えー、でも今いいとこ……」

「そうだぞ!私たちの戦いはまだ始まったばかりだ!」

「風呂上りには天の国でも最高に美味とされる飲み物が振る舞われるらしいのだが……。しかたない、姉者の分も私がもらっておこう」

「よしあがる今あがるすぐあがる」

 

そして風呂場を後にする少女たち。

一刀が倒れた塀の下敷きになっているのに気がついたが……言ったら言ったで春蘭あたりに追い打ちをかけられそうな気がしたからスルーしておいた。




巨乳貧乳戦争(ガチ)
あなたはどちらに付きたいですか?
小乳
美羽様、華琳、桂花、稟、風、地和、季衣、流琉、猪々子、かゆうま
大乳
春蘭、秋蘭、凪、沙和、真桜、聆、天和、人和、霞、七乃さん、靑

とりあえずどちらを選んでも呉には勝てると思います。

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