リリカルなのはW.C.C   作:さわZ

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 すまない。会話回だけですまない。一ヵ所にキャラが集まり過ぎて会話だけでもすごくなるんだ。
 更新が遅れて本当にすまない。生活リズムが変わってなかなか筆を執る時間が無くて・・・。この邪神様騒動はまだ続くんだ。
一応、これラブコメ(だと信じたい)だから。ちゃんとした堕ち。じゃなくてオチ各種ヒロインエンド(邪神じゃないよ)は考えているから。それまでゆっくりのんびり見ていってください。



第七十七話 邪神様が得意な事は?「ヒロイン役かな?」

 

 大晦日である31日も残すところあと一時間と言った時刻。海鳴の街のとある浜辺で邪神がポンポン痛い痛いしていると突如魔法で仕組まれた結界が発生した。当たり前だと思うが邪神に魔法云々の力はない。この結界は魔法の力を有した存在しか中にいることは出来ない為、結界からはじき出されるように邪神の姿が消える。と、同時にシグナムの愛剣レヴァンティンが突き刺さった。

 

 「チィッ、仕留め損ねた!」

 

 「やだこの人怖い」

 

 邪神が消えた事よりもその邪神を不意打ちで仕留めようとしたシグナムの行動に思わず引きつるキリエ。

 

 「忘れかけていたけど邪神って魔力ないんだったな」

 

 「はっ、いけません。このままお父さんを野放しにしていては世界の危機です。カタスロトフですっ」

 

 「あのあまりあの人の事を悪く言うのはちょっと・・・」

 

 「そうですよ。リスクはありますがちゃんとリターンのある人ですし、アフターケアもしてくれているんですから。その、恩人の事を悪く言うのは」

 

 王ちゃま。なすびちゃん一行は魔力を持っている為、邪神が消えた原因に気が付き、辺りを見渡している。結界を張った人物を探し出して解いてもらおうという算段だろうか。そして、結界の方を張った守護騎士達とその主はというと、

 

 「…ぐふっ」

 

 「気持ちはわからんでもないがあたし等がしてもらっている事をトータルすれば確実にプラスだからなぁ、あいつ」

 

 「分かっている。わかってはいるんだが…」

 

 「何言うとるんねん。私の方が裕君よりセクハラしまくってるで」

 

 (よかった。シグナムが飛び出した瞬間に結界を張っておいて。あのまま直撃していたら死んでいたかもしれないわ裕君)

 

 「まあ、あいつのセクハラを受けている身としては大変だろうが実害はないのだろう?」

 

 精神的疲労が実害に入るなら受けていると言ってもいいだろう。

 

 「時空管理局だ。そして死ね。エターナルk」

 

 「ストップなの、クロノ君?!」

 

 「離してくれ、なのは。フェイト。もう邪神関連でうちはてんてこ舞いなんだよ。ははっ、激務には慣れているんだけどな。あいつが関わるだけで小さなことでも大げさに動く僕等管理局はピエロじゃないか。・・・温泉に入りたい。体中がふやけるまでどっぷりつかりたい」

 

 「落ち着いて、シャマルかユーノに回復魔法をかけてもらえば」

 

 「効くかボケェっ!どれだけ僕等管理局を振り回せば気が済むんだあの邪神は!」

 

 (精神疲労にまで効く魔法って・・・。催眠魔法くらいなんじゃ)

 

 「今度エイミィにクロノを癒してやれと言っておくかね」

 

 管理局サイドも荒れに荒れている。決して誤解してほしいわけではないのだが邪神自体が事を大きくしているのではない。むしろ邪神は事態を収縮させようと行動し、それに恩着せがましい事(いたずら)をして管理局やテスタロッサ。守護騎士達のプレッシャーを取り除いているに過ぎない。

 だが、そのフォローが上手く伝わらないとクロノやシグナムのように荒れに荒れるのだ。

 だからと言っていきなり抜刀。氷漬けは酷いと思うが…。だが確かに邪神の動きを封じたいのなら有無を言わさない攻撃が一番なのだ。

 

 「ぜぇ、ぜぇ。…ごほん。あー時空管理局だ。こちらの重要人物の拉致。…拉致?疑惑でそちらの身柄を拘束しに来た。自然に返すのなら大賛成だが人の世に放つというのならこのクロノ・ハラオウン容赦せん」

 

 「クロノ君、疲れてる?シグナムのおっぱい揉む?」

 

 「あれが我のペースになった闇の書の主か…」

 

 クロノの言動と自分の部下に更なる仕打ち(セクハラ)をするはやてに思わず落ち込む王ちゃま。それは少し前に見たキリエの姿に重なって見えた。そして、その姿を見たキリエは遠い目でぶつぶつと独り言を話し始めた。

 

 「うふふ、あれが私の望んだ神だなんて信じないわ。…今ならお姉ちゃんが来ても受け入れられそう。この滅茶苦茶な状況なら今更一人増えたって」

 

 「とうっ。お姉ちゃん登場ですっ。さあ、キリエ、帰りますよ」

 

 「本当に来るな馬鹿ぁっ!収集つかないでしょうが!」

 

 キリエの慟哭は未だに絶えないのであった。

 

 

 

 そんな集団を結界外から見ていた白の女性と紫の女性。その二人に魔法による空中遊泳(強制)で拉致られている邪神はというと、

 

 「悪いけど私達に付き合ってもらうわよ。…邪神」

 

 「大丈夫です。拉致られる事には慣れていますから」

 

 「「慣れている?!」」

 

 本当に自分達の願いを叶えることが出来るのかと今更ながらに思う。『転生者がいなかった世界』からの来訪者。プレシア・テスタロッサとその使い魔リニスは実に良い笑顔で答える邪神を見て、頭を抱えることになったのであった。

 

 


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