玉虫色の魔法使い   作:しゅん123

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第五話 決着!海翔vs幽鬼

「叩き潰す」

 

「無理だね」

 

ほぼ同時に走り出す

相手の属性色が分からない

 

だから俺は赤色で相手をする

 

後少しで攻撃範囲に

 

ダン!

 

「あらら入っちゃったね、蹴りが」

 

腹を蹴られた

 

だけどこれで間合いは分かった

 

相手の間合いに入らなければ良い

 

ダン!ダン!

 

何処から攻撃された?

 

「玉虫色の魔法使いはこんなのも避けないんだ」

 

まだ攻撃は止まないのか

 

くそっ

 

「手も足も出ないみたいだからこっちから行くね」

ふざけるな

 

だけど防御しか出来ない

 

てかあいつ蹴り続けてるのにどうやって来るつもりだ

 

歩いてやがる

 

ならこの攻撃は

 

「はい到着」

 

ドン!ヒュュュガン!

 

壁まで一撃でしかも魔法で固めてるのに

 

「特別に良いこと教えたげる、僕ね二色使えるんだ、さすがに混色までは出来ないけど」

 

二色!?

 

「才能でも何でもない、人体実験で得た物だけどね」

「人体実験」

 

「君も知ってるだろ、失踪した20人の子供を」

 

「だからなんだ」

 

「俺、その内の一人なんだよね」

「そうか、身の上話なんて興味ない」

 

「まぁ聞けよ、あれは十年前俺が5才のときだ」

 

side十年前の幽鬼

 

後何日続くのだろう

 

「幽鬼!」

 

また1日が始まった

 

俺は善良に毎日を過してただけなのに国に捕まった

 

理由は多色魔法使いの開発実験

 

俺が生まれる暫く前から戦争のためにギルドや国関係無しに人体実験が秘密りに行われてきた

 

俺は黒魔法使いの五段で試しに国家機関に所属する人物の頭を覗いてみたらそんな事が分かった

 

 

まぁそんなわけで国に20人の子供として拐われた

「早く出てこい!」

 

「すみません」

 

「今日は黄魔法だ、前にも説明した通り」

 

「魔力を脳に長し続けんだろ」

 

「なんだその口の聞き方は!」

 

「この口の聞き方だよ」

 

「ならば仕方あるまい、君の彼女は今すぐ殺す」

 

「そいつは関係ねぇだろ!」

 

「殺されたくないのなら黙ってろ」

 

くそっ

 

これさえなかったらこんなやつ精神崩壊させてやってるのに

 

「じゃあ始めるぞ、これはな脳が無理やり開発されるから死ぬよりも苦しいらしいな」

 

「うわぁぁぁ!」

頭に流れ込んでくるな!

 

こんなやつの考え何て知りたくない

 

「ひゃははは、苦しめ苦しめ」

 

「やめ・・ろぉ」

 

殺してやる

 

その顔をぐちゃぐちゃにして身を引き裂いてやる

 

何かが来る

力が湧いてくる

 

何だこれ?

 

今なら殺れる

 

 

殺す

 

「殺す」

 

「あぁ?」

こいつの魔法は黄色

 

蹴りの瞬間速度を上げて頭を吹き飛ばす

 

そして黒魔法で開発を続けてると周りに錯覚させる

 

そしたらこの腐った国を潰すためにギルドを立ち上げよう

 

名前はチェイサーだ

 

「誰を殺すんだ?」

 

「てめぇだ」

 

「無―――」

 

血の雨が降り注ぎ始める

 

「復讐の始まりだ」

 

side現在の海翔

 

「と言うわけで今に至る、結局彼女もとっくの昔に殺されていた」

 

「それがどうした」

 

「君、中々に冷たいね」

 

「さっき言っただろ、身の上話なんて興味ない」

 

「なら良いや、続き始めようか」

 

今の話を聞いた限り属性は黒と黄色

 

厄介なのは幻覚と現実の区別が付きにくい

 

なら現実の肉体を探る

 

青と白で水色

 

水色は索敵魔法が追加される

 

「まぁ君には負けるきしないしね」

 

「そんな口も叩けるのは今日までだ」

 

「どうかなぁ?」

 

ダン!ダン!ダン!・・・・・・

 

何処だ?

 

「このままじゃ負けちゃうよ」

 

「居た」

 

掌と足の爪先に魔力を溜める

 

「くらえ!」

 

掌の魔力をビームの形状で発射する

 

「当たらないよぉ」

 

狙い通り蹴りに来たな

 

爪先に溜めた魔力を刃状にして足を振り抜く

 

「そんなキック届きまっ!」

 

幽鬼の腹から血が流れ始める

 

「当たらないじゃないのか?」

 

「今のは少し油断しただけ」

言い終わると同時に右ストレートを当てに行く

 

「同じ手を二度もくうかよ!」

 

甘いな

 

拳の先から魔力を放射状に放つ

 

それが幽鬼の腕に刺さり爆裂する

 

「がぁぁ!」

 

「所詮お前なんざ弱者をいたぶるただの餓鬼だ」

 

「ふっ、もういいや」

 

「何が良いんだ?」

 

「本気出しちゃうから」

 

「あぁ」

 

気迫が変わった

 

「居たぞ!」

 

国軍がなぜここに?

 

「邪魔が入ったか」

 

「チェイサーのマスターを確保せよ!」

 

「おい、伊関。決着はまた今度だ」

 

「咲希達を返せ」

 

「まぁ俺の腕を吹き飛ばしたことに免じて返してやる。後ろの部屋にいるからよ。じゃーねぇ」

 

「逃がすな!」

 

 

咲希達を迎えに行こう

 

幽鬼もすごい早さで逃げたし

 

やっぱりこの数相手は無理みたいだな

 

今度から数で勝負しよう

 

「居た」

 

「海ちゃん無事だったんだ、アリスちゃんわ?」

 

「まさか、違いますよね」

 

「・・・・・・帰ろう」

 

「海ちゃん!答え―――」

 

「帰るぞ!」

 

「アリスさんは生きてますよね」

 

「ごめん・・・・・・助けれなかった」

まだ崩れるな

 

「嘘です」

 

「五木ちゃん」

 

「アリスさんは物凄く強いんですよ!死ぬ筈がありませ!」

 

「彼奴は本当に強い、だけど死んだ」

 

「もう止めようよ」

 

「どんなに強くても一人じゃ負ける」

 

「でも」

 

「でもじゃないんだよ、頼むからもう帰ろう」

 

「・・・・・・はい」

 

 

アリスは強い

 

最後まで強かった

 

「二人とも立てる?」

 

「はい」

 

「私が仇を討つ」

 

「やめろ」

 

「何でよ!?」

 

「アリスが自信の命張って救ったのにわざわざ死にに行くきかよ!」

 

「私が負けるって思ってるの!?」

 

「そうだよ!お前じゃあ絶体に勝てない」

 

「やってみなきゃ分からないじゃない!」

 

「止めてください!」

 

「頼むから俺の前から消えないでくれ」

 

「もう帰りましょうよ」

 

涙を目に溜めた五木を見て正気に戻された

 

よく見たら咲希も泣いていた

 

俺は一体何やってんだよ

 

「そうだな」

 

次に戦うときまでにもっと強くなる

 

仲間を守るために

 

だからアリスの事は心の奥深くに刻み込む

 

「この国を出ようと思う」

 

「武者修行の旅ですね」

 

「そゆこと」

 

「なら準備しなくちゃね」

 

「明日からまた忙しくな・・・・・・その前に皆分かってるよな」

 

「何をですか?」

 

「私達のパーティーのメンバーでしょ」

 

「そう」

 

「分かってますよ」

 

「なら良いんだ」

 

明日からまた忙しくなるぞ


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