玉虫色の魔法使い   作:しゅん123

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第一話 玉虫色の魔法使い

「ぜひ我がレッドシックスに!」

 

髭面の濃いおっさんが言う

 

「前にも断りましたよ」

 

 

「玉虫色の魔法使い、伊関海翔様を国内最強のレッドギルドである我がレッドシックスに入っていただきたくて」

 

「嫌です」

 

「何故ですか!?」

 

「お前のギルドはよわっちぃから」

 

「なっ!我がギルドには五段魔法使いが3人もいるのだぞ、その気になればこんなくにも・・・・・・何でも無い」

 

そういい立ち去る

 

玉虫色の魔法使いか

 

この世界は生まれつきの属性色で魔法の系統が変わり色の純度で強度が決まる

 

今の髭面は赤色

 

赤色は肉体強化の魔法を最も得意とし肉弾戦を主体に戦う

 

他にも回復魔法を得意とする白

 

精神魔法を得意とする黒

 

隠密魔法を得意とする緑

 

遠隔魔法を得意とする青など多くが存在する

 

色の純度は五段階で分けられる

 

その大半が一段や二段で日々の生活に少し活用できるレベルだ

 

3人いれば国家も引っくり返せる五段は全魔法使い中1%ほどしかいない

 

トップギルドには必ずそれがいる

 

しかし俺はと言うと三段で普通に闘う分には問題ないと言うレベルだ

 

さっきの髭面のおっさんは四段

そのまま見たら向こうの方が強い

 

しかし俺にはチートほどの能力がある

 

それは色の足算だ

 

例えば赤と青を足算したとしよう

 

色は紫、力は肉体強化と遠隔魔法、新しく毒魔法が入る

 

といった具合に新しく魔法が作れる

 

なっ、チートだろ

 

「海ちゃんモテモテだね」

 

「咲希、あんなのにモテテもしょうがなぞ」

 

膝までありそうな黒い髪を靡かせ

 

恐らく御気に入りだと思う白いTシャツにジャケットミニスカートを身に纏っている

 

「海ちゃんが私のパーティーで良かった」

 

「今年で二年目だな」

 

「私が速度魔法の黄色で四段」

 

「あと3人も人白と赤と青が来てくれればな」

 

「そうだね」

 

出来れば女の子がいいな

 

理由?

 

ハーレムは男の夢です

 

「今日の分狩りに行くよ」

 

「今日は確かに生け捕りだったな」

 

俺の今の生計を支える主な方法はギルド用のクエストをこなすことだ

 

まぁそこまで辛いものではない

さて今日は生け捕りだから赤と黄色を足してオレンジ色にするか

 

この色は赤と黄色の力と更に微睡みの魔法を使える

 

だから中々使っている

 

「海ちゃん早く早く」

 

手を引く咲希についていく

 

こいつとも結構な付き合いだな

 

パーティーを組んだのは魔法使い養成所を卒業した二年前だが

 

幼馴染みだ

 

今年で十八年目

 

因みに俺も咲希も22才

 

幼馴染みと言う事もありバレンタインデーはチョコ0何てのは一度もない

 

そんな事を考えていると酒場に着いた

 

店に入り顔馴染みと挨拶をしながら店主のおばちゃんのもとへいく

 

「おばちゃん、今日はこれお願い」

 

クエストを指差し言う

 

「あんたら今日もデートかい?」

 

今クエスト指差したよな?

 

「はい」

 

「何いってんだよ咲希、仕事だろ」

 

「そうだった」

 

「てかお前にはもっと別の相手がいるだろ」

 

「・・・・・・」

 

「咲希ちゃん頑張りな」

 

クエストの事かな?

 

「ありがとおばちゃん」

 

「咲希、行くぞ」

 

「待ってよ」

 

街の外に出てしばらく歩いた

 

するとお目当てのモンスターが現れた

 

名前はアンドラゴン

 

まぁ名前通りドラゴンだ

こいつは龍種でも高位らしいが強いと思った事は無い

 

じゃあ早速行きますか

 

ゴォォォ!

 

こっちに気づいたのか雄叫びを上げ翼を動かしだす

 

「側面から攻撃行くから!」

 

レイピアを抜きながらそう言う

 

「殺すなよ」

 

「分かってるわよ」

 

走りだし側面に回り込みジャンプしレイピアを突き刺す

 

すると其処から凄い量の血が吹き出しその一部が咲希にも掛かる

 

「御気に入りなのに最悪!」

 

と言いつつも刺し続けその度に鮮血が吹き出しアンドラゴンが叫びながら爪を降り下ろす

 

 

しかし当たらない

 

咲希の魔法は自信のあらゆる速度を上げることができる

 

そのため当たらない

 

だんだんドラゴンが可哀想になってきたな

 

そろそろ終らせるか

 

拳を赤で強化し走行速度を上げる

 

更に微睡みの魔法を拳にかけて完了

 

俺は素手で闘う

 

「咲希!終らせるぞ!」

 

「うん!」

 

三百メートル程の間合いを一気に詰め高くジャンプをし顔面を殴りまくる

 

この場合は拳にかけた魔法は自分以外の奴に当たると効果を発揮する

 

「よっと、まだ寝てないか」

 

着地をし殴る体制に入ると左から爪が飛んでくた!

 

「(くそっ!避けられない)」

 

左半身に全力で魔力を練り込み硬化する

 

ザクッ!

 

爪が腕の骨まで届く

 

「痛ぇなぁ!」

 

渾身の左ストレートを胴にぶち当てる

 

グウォォ

 

やっと寝たか

 

「はぁはぁ」

 

「海ちゃん大丈夫!?」

 

「ちょっと肉が抉れただけだよ」

 

硬化してなかったら八つ裂きになっていたな

 

「ヒール」

 

白魔法を使い怪我を問題ないとこまで直す

 

「咲希は何とも無いか?」

 

腕を押さえながら歩きだす

 

止血までは出来た

 

「御気に入りの服が真っ赤に染まっちゃった」

 

「何とも無くて良かったよ」

 

「この血落ちるかな?」

 

「もし落ちなかったら一緒に新しい服買いに行こうね」

 

まぁ俺も1着おじゃんにしてるしな

 

「いいよ」

 

「それって・・・・・・やっぱり何でも無い(デートだよね?)」

 

咲希と遊びに行くのも久し振りだな

 

「腕どうしたんですか?」

緑色のツインテールをした小さな女の娘に突然聞かれる

 

「ちょっと骨が折れて肉が抉れただけだよ」

 

「たっ大変じゃないですか、今すぐ、あれ?血が出てない」

 

「止血は済ませたよ」

 

「でも見たところ止血道具は着けてませんね」

 

「魔法でちょっとね」

 

「白魔法使いなんですか?」

 

「いや」

 

「私も違うわ」

 

「じゃぁどうやって?」

 

「だから魔法でちょちょいと」

 

「よく見たら玉虫色の魔法使いじゃないですか!?」

 

遅かったな

 

まぁ良いけど

 

「あっ怪我の治療をしないと」

 

その子が魔法を使うと30秒ほどで怪我が完治してしまった

 

「すげぇ、君もしかして五段?」

 

「はい」

 

「仲間になってください!」

 

女で白で五段

 

仲間にして見せる

 

「はい喜んで、元よりそのつもりでしたし」

 

「やったね!」

 

「やったぜぇ!」

 

「えっと、私は橘五木です、お願いします」

 

「伊関海翔、よろしく」

 

「半田咲希です、よろしくね」

 

「そう言えば何で玉虫色何ですか?」

 

「簡単だよ、生まれたときの色が区別のつかない曖昧な色だったから玉虫色認定されただけ」

 

「そうだったんですね」

 

単純明快な話だ

 

そんな話をしていたらいつの間にか町についていた

 

仲間も増えたし良いことずくめだ

 

「じゃあ俺此方だしまた明日」

 

「さよなら」

 

「ばいばい」

 

二人と分かれた後いつも道理飯を食べ風呂に入り寝ることにした

 

 


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