Kranteerl y io kladi'a   作:xelkener

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22.着陸

ハタ王国スケニウ国際WDに降り立った。四人とも荷物を取り入国審査に入る。王国の審査官が一人一人の書類を見て聞く。

「渡航の目的は?」

「連邦による調査です。」

連邦から要請が出ているはずだがなかなか通してくれない。数十分かかってやっと通してもらえた。

「もう、夜も遅いですね。どこかで泊まりましょう。」

リファーリンが「やったーホテルバーに行ってやるー!」とか言っている。お前は子供なのか大人なのか。

「何処に行くのかな。」

イェクトが言う。そう、今回は特別に思い入れのあるところへ行く。ラヴュールの知人であるデュイン戦争の立役者ガルタ=ケンソディスナルが居たと言われる宿へ。WDの外で公営タクシーを捕まえる。

「スカスラルカス亭まで。」

「どうぞ、直ぐに送ってやるよ。」

風景がゆっくりと流れていく。車に乗るのは好きなのかもしれない。ドライバーが首を傾けて言う。

「姉ちゃんの国は今、なんかやばいんだろ。」

そうか、ハタ王国はまだ影響を受けていないのか。でも、ハフルテュはこっちに来た。何故、何が目的なのか。

「そうですね。」

ドライバーの質問に軽く答える。

「姉ちゃん達気をつけな。こっちも最近Xelkenが不審死してるんだ。俺も変なことに巻き込まれなきゃいいが」

ハタ王国ではそこまで大々的にやっていないってことか。ユエスレオネだけは許さないという事か、翔太が考えそうだが。しかし、ハフルテュに利用されている上フェイクで在ることも考えられる。

 

「着いたよ。」

礼を言って降りる。そこには大きい旅館があった。

「思ったより大きいな、ラネーメっぽい旅館は初めてだ。」

イェクトが言った。旅館の中に入ると女性が出てきた。

「この旅館の女将か、とくべt」

イェクトをおし止める。あまり、ここでは特別警察とは言わない方がいい。

「スカスラルカスさん、お久しぶりですね。一泊泊まりたいのですが。」

女性がクラディアの後ろの三人を見る。

「ええ、丁度部屋が空いているわ。」

そういって、鍵と部屋への図を貰う。上がっていくリファーリンたちを尻目にクラディアはスカスラルスカスに尋ねる。

「…ケンソディスナル夫妻とリファン社長は今どこに?」

女性は目を泳がせる。

「ええと…お姉さん達は今南スケニウに住んでいるそうです。連邦の戦乱から離れたかったようで。」

「すみません、私達に力が無いから…」

スカルラルカスはクラディアの両肩を掴んでいった。

「そんなことないわ。もし、そんなことが在ったとしてもそれをこれから変えに来たのでしょう。」

そう。そうだ。

自信が復活した。やはり、ハタ王国の人はユエスレオネ人とは違うよさがある。

「ありがとうございます。所でリファン社長は?」

リファン社長。アレス・ラネーメ・リファン、ラネーメ公営地下鉄社長、デュイン戦争でケンソディスナル氏と共に戦った人物だ。

スカルラルカスが顔を背ける。

「それが、連邦に残って彼も戦っているそうよ。」

「…何故彼が、彼は反体制派では…」

「いや、奴らが気に入らないとか八ヶ崎じゃないとかなんとか言って、それ以来連絡が取れてないの。」

社長も気づいていたのかハフルテュの存在に。

「分かりました、ありがとうございます。」

短く告げて、部屋へ向かう。

部屋の前でリファーリンが「鍵がないとはいれなぃ~!」とか騒いでいた。時間を考えろ、と思いながら部屋に入る。就寝しようと思っていたところ重大なことに気づいた。リファーリンが大声で言う。

 

「ここ、ベット二つしかないじゃないですかぁ~///

誰がイェクトと寝るの~?」

 

 

こいつ

 

 

 

殺す。

 


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