Kranteerl y io kladi'a 作:xelkener
15.信条
「私が出ますわ。」
そう確かに、ファフス・ファリーアが言った。
「は?貴方何を言っているのか分かっているの?」
アレスが目を剥いて言った。
「八ヶ崎翔太よ、あの陰謀を一人でひっくり返し、例の事件を起こした首謀者。そんな奴に一人で勝てるの。」
そういい終わった瞬間、クラディアの背後のドアが開いた。
「一人じゃ無いであります。」
軍隊口調で話した少女は何時しかの名も分からない爆発の被害を受けた少女であった。
「誰だぁ、お子様はぁ避難町ぃ行っとけぁ」
イェクトが言う。
「私は、スカースナ・リーサ。奴らに記憶を消された人間よ。」
少女は平坦な胸を張って高らかにそう言い放った。スカースナ・リーサ…ユエスレオネ軍特別工作隊隊長であったその人物がこの少女だと言うのか。まさか。
「私も戦える。資料によると私はユエスレオネ軍に入隊していたから。」
まさかの予想が的中してしまった。
「ちょっと待って、貴方たちだけで行ってどうするの。」
アレスが言う。
「私たちが行って残りのNZWPミサイルを破壊します。」
ファフス・ファリーアが言う。彼女の目は真剣だった。ヴァレスも立ち上がってアレスに近づくとブザーが鳴った。
「次は何!?」
アレスがオペレーターに問う。
「敵後退しました!WP波を検知、NZWPミサイル4本分です。」
「私も行きます。潜入して得られる情報もあるでしょう。」
アレスが顔を背けた。
「奴らの基地に行って帰ってきた奴は居ないのよ。」
ファフス・ファリーアがアレスに迫る。
「何を言っているんですか?私たちは連邦の精鋭ですわよ。」
アレスは呆れた顔をしてファフス・ファリーア達を見渡した。
「はぁ、しょうがない。私もそれにかけるわ。」
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茂みに隠れ基地の正面に居る。警備が以外に薄い。
クラディア、ファフス・ファリーア、ヴァレス、スカースナの四人は翔太の基地の正面まで来ていた。門に四人、人が居る。門番を良く見ると、特別警察の正装のような服装につば広の帽子、全体が黒で統一されている。その特徴的な服装から直ぐに分かった。
「えぁ…ハフリスンターリブぁ?」
そう、ハフリスンターリブだ。何故、ハフリスンターリブがこんな所に居るのだろうか。
とりあえず、ハフリスンターリブはネートニアーだ。ファフス・ファリーアが移動して手を翳すと四人とも頭に風穴が開いた。手招きをして殺害したことを伝えてくる。クラディアたちもファフス・ファリーアに続く。
正面に移動した。ヴァレスが四人とも死亡しているのを確認した。
「多分中にも、ハフリスンターリブの人間が居ると思われます。殺した門番のハフリスンターリブの服を着て分散して各個撃破していき翔太に接触したら連絡してください。」
各人ハフリスンターリブの服を着て分散していった。