ソードアート・ストラトス   作:剣舞士

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久しぶりの投稿となります。

内容は、皆さん覚えていますかね……( ̄∇ ̄)




第111話 白雪姫の世界Ⅷ

「さて、今後の作戦についてだけど、みんな、心して聞いてちょうだい!」

 

 

 

夜の奇襲作戦から一夜明け、作戦での疲れを少なからず癒していた時だった。

囮となった一夏を迎えに行ったっきり戻ってこなかった白雪姫こと、刀奈の帰還により、反乱軍の士気は上々だった。

新たな拠点は、以前のものと比べると大きく、本当にここで一生過ごせるのではないかと思えるほど……。

中も人力を用いてせっせと穴を掘り続けていったのだろう、長い洞窟のようにもなっており、元々の洞窟と人工的な加工具合がうまい具合にマッチしている。

確か世界のどこかには、こういった洞窟を普通の部屋のように改造して、実際に住んでいる人たちもいると、以前テレビでみたような気もする。

 

 

 

「作戦はいたってシンプルよ! まずっ、あの化け物女は私とチナ……じゃなかった、一夏くんとで相手するから!

みんなは代わりに、迎え出てくる兵士たちを薙ぎ払いっ、一点突破であの女王の息の根を止めてちょうだい!!

以上が、本作戦の内容よっ! わかった?!」

 

 

 

本当にシンプルだった。

あまりにもシンプルすぎてリアクションに困るくらいにシンプルだった。

お陰でみんな固まってる。

あそこまで自分の母親であり、一国の女王でもある女性……山田先生を討つべく、作戦を考えていた刀奈が、ここに来てその作戦を捨てたのだ。

まぁ、その理由というのも、あの城の中で現れた強大な敵の存在があるからなのだが……。

 

 

 

「し、しかし姫様っ! あの暗部の者の実力……正直言って、我々はもちろん、姫様でも相手になるかどうか……!」

 

「そうですわっ! 聞いた話では、ラウラさんがいとも容易く破れたと聞くではありませんかっ!」

 

「確かに……。ラウラも相当な手練れだけど……そのラウラを圧倒するんじゃねぇ……」

 

 

 

作戦を伝えて数秒遅れで、ホウキ、セシリア、リンが動いた。

あの時、あの場に潜入していたのは、ホウキが率いる部隊と一夏と刀奈、そして先行して侵入していたラウラだけだった。

この世界でのラウラは元々、侍女としての家系に生まれた存在。

当然王家に仕える一族であったのだが、ラウラもこう見えて美形だ。

左目を覆い隠す眼帯が、その美貌を隠しているのだが、それをとってしまえば、多くの男子が振り向くような銀髪美少女なのだ。

そんなラウラを、あの女王・山田先生が見逃すわけもない。

故に王城から追放したようだが、その流れ着いた先が、同じ末路を辿ってしまった美少女たちの集まり場だったみたいだ。

元々侍女として、あらゆるスキルをマスターしていたであろうラウラ……そこに戦闘術が加わったのならば、現実世界のラウラの実力と対して変わらないはずだろう……。

しかし、それは一般の騎士たちには有力なのだろうが、今回ばかりは相手が悪すぎた……。

 

 

 

(この世界では、ラウラと千冬姉は接点ないんだよなぁ〜……なら、千冬姉の方も手心は加えてなさそうだな……)

 

 

 

ラウラとて実力はある方なのだから、千冬もそれ相応の力で返り討ちにしたはず。

このレジスタンスの戦力でいえば、ラウラは上位に入る実力者だ。

そんなラウラが敗れた相手となると、むしろ対峙する事を避けた方がいいと考えるだろう。

まぁ確かに、直接戦った一夏ですら、それを感じてしまったのだから間違いない。

しかし、皆の不安の声を聞いてもなお、刀奈は……白雪姫は引かなかった。

 

 

 

「みんなの言うことも、確かに一理あるわ……でも、だからこそあの敵は、私を狙ってくると思うわ……。

あの暗殺者は、強い人間に興味があるみたいだし……それに付け加えて、あの女王からの命令がある……だから、私があの女と対峙した方が、本来の目的を果たせる可能性がグッと上がるの」

 

「しかし、たった二人で……! それも、この間入ってきたばかりのこの者と一緒だなんて……!!」

 

 

 

ホウキがキッ! と一夏の方を向く。

一夏は苦笑を浮かべながら、両手を前に突き出し、睨んでくるホウキを……さらにその後ろから訝しむような視線を向けてくる少女を諌める。

 

 

 

「それに関しては大丈夫よ。ここにいる一夏くんは、たった今! その暗殺者と壮絶な攻防を繰り広げて、なおかつほぼほぼ無傷で帰ってきた男の子なんだからっ!!」

 

 

 

ドドンッ! というような効果音が今にも聞こえて来そうだったが、それは置いておく。

先程刀奈が言ったように、一夏は自身の姉であり、この世界では最強の暗殺者である千冬と対峙し、なんとか逃げ切ってきた。

ぶっちゃけるとギリギリだったと言いたいところだが、すでに刀奈が大いに宣言してしまったために、少女達の期待の眼差しがすでに一夏に向けられる。

 

 

 

 

「あ、あの……カタナさん? そういう煽りはやめてほしいんだけど……」

 

「大丈夫でしょ〜、一夏くんなら♪ それに今回は私も手伝うから〜♪ ね?」

 

 

 

「ね?」じゃないんだよ……。

しかし、こればかりは、他の子にも任せられない。

相手は世界最強の暗殺者。

現実世界においても、一夏はもちろんのこと、刀奈ですらまともに勝負したくないと思っている相手だ。

前回は一人で戦ってギリギリ逃げ切れた……今回は二人……だからと言って、その戦力差が埋まるかどうかは別問題だ。

 

 

 

「ひ、姫さまがそれでいいのであれば……」

 

「わたくし達は姫さまに従うのみですわ……!」

 

「そうねぇ〜。まぁ、後顧の憂いなく暴れられるのは、案外楽よねぇ〜」

 

 

 

刀奈の簡単な説明に納得したホウキ、セシリア、リンの三人。

他の者達からの抗議の声は出てこず、作戦は刀奈の立てたシンプル・イズ・ザ・ベストなものに決まった。

それからというものの、準備は着々と進んでいって、負傷したラウラはそのまま後方支援へと周り、各部隊への伝令役を買って出た。

カンザシは相変わらず全体の動きを把握し、戦術を考える軍師役を……シャルロットは先の戦いで出た負傷者の治療に当たっていた……今回は後方で治療班として動くらしい。

リンとホウキは相変わらず突破口を開くための斬り込み役。

そしてセシリアは珍しい装飾が施された『銃』のようなものを手にしていた。

 

 

 

「えぇっと……なぁ、セシリア」

 

「………………」

 

「あれ? セ、セシリア?」

 

「なんですの、あなたは? ちょっと馴れ馴れしいのではなくて?」

 

「え?」

 

 

 

手にしている銃の事を聞きたかったのだが、まさかの塩対応……。

なんだが、出会ったばかりの頃を思い出す。

 

 

 

「あなたみたいなどこの馬の骨とも知らない人物と、まるで友人のように話すのはおかしくありません?!」

 

「あ、あぁ! そ、そうだよな……! ご、ごめん、いや! 申し訳ありません、セシリア嬢」

 

「ふんっ! まぁ、わたくしは寛大ですから? そのような瑣末な事で怒れるほど子供ではありませんわ」

 

「いやいや、普通に決闘までした仲なんですけどね……」

 

「何か言いましたか?」

 

「いえ、なんでもありません」

 

 

 

こうしてみると、あの勝負の時からセシリアは優しく接してくれているのだと、改めて思う。

いや、元々が優しい子なのだから、それは当たり前なのだが……。

以前は周りの皆をあまり信用していないみたいな言動や振る舞いをしていたようにも思えるが、今ではいろんな友人を持ち、普通の女子高生の様に見える。

 

 

 

「ところでセシリア嬢、それは一体……?」

 

「ふっふ〜ん♪ 平民にしては見る目がありますわね……! これこそは、わたくしの家に代々伝わっている家宝にして、世にも珍しい宝具!

《騎銃》と呼ばれる特殊合金で作られた武具ですわっ!!!」

 

「ほう?」

 

 

 

金・銀などの高級貴金属の他にも一見石にも思えるそれは、レアメタル系の鉱石でできているとか……。

だからと言って、少女であるセシリアでも軽々と持ち上げている事から察するに、重量もそれほどないのかもしれない。

 

 

 

「なぜ、前の襲撃の時に、それを持ってなかったんだ?」

 

「あいにくと、これはとっても貴重なものですのよっ? そう簡単に人目につく様なところに持ち出せません……!

しかし今回、姫さまが命をかけて、バケモノを討伐しにいくのですっ……! わたくしも、わたくしにできる最大限の事をやるつもりですわっ!」

 

 

白雪姫の物語に、まだ銃などの飛び道具は出てきていないはず……弓か、または弩か……。

とにかく、銃と呼ばれる武器はまだ存在していないはずだ。

しかしまぁ、ここはあくまで物語の世界。

対象にしている時代背景や世界観はあるにしても、現実の世界観と同様に扱われる制限は持たないはずだ……。

ならば、セシリアの様に、珍しい武具を持っているというキャラクターが他にもいるのかもしれない……。

 

 

 

「チナ……、一夏くん。ちょっとこっちに……」

 

「ん? あぁ、今いくよ」

 

 

 

姫さまからの呼び出しがあり、一夏はその場を離れていく。

 

 

 

「どうしたんだ?」

 

「私たちも作戦会議をしておいた方がいいだろうと思ってね……。千冬さんを攻略するのに、生半可な戦いはできないでしょう?」

 

「あぁ、なるほど……! 確かに、しておいた方がいいかもな」

 

 

 

今回の作戦で要となるのは、暗殺者である《黒刃》こと千冬を倒せるかにかかっている。

城に常駐している兵士達は、先の襲撃による痛手を被っていることを鑑みても、さほど脅威にはならないだろう……。

女王の首を獲るに至るのは目に見えているが、最大の障壁となるとが、やはり千冬だ。

 

 

 

「実際に剣を合わせてみて、どうだった?」

 

「うーん……正直言って、まだ何か手を隠しているようにも思えた……。あれは多分本気じゃなかったと思う」

 

 

 

千冬の剣術を生で見たのは、一夏がまだ小学生の頃の話……。

少なく見積もっても、第二回モンド・グロッソの大会に出場していた時くらいのものだ。

普段から人前で鍛練をする事をしなかった千冬……地道な特訓などを人前で見せる事をあまり良しとしない性格ゆえだったんだろう……昔は一夏が寝静まった時に、鍛練をしていたようだ。

 

 

 

「俺が見ていたのは、ほんと、単純な素振り程度だったんだけど……昔、一回だけ本気で剣を振ってる千冬姉を見たことがある……!」

 

「っ……」

 

 

人々が寝静まった夜……たまたま夜トイレに行こうと思い、一夏は起きて一階にあるトイレへと向かったと言う。

そしてその時に、庭で黙々と剣を振るう千冬の姿を目撃した。

ただ淡々と、篠ノ之道場で学んだ剣術の型を確かめるように剣を振るっていた……それから、独自で編み出した型も混ぜながら、ただ黙々と。

 

 

 

「その時は、俺には千冬姉の剣閃は見えなかった……あまりにも速すぎると思ったからな……」

 

「でも、今のチナツだって、いい線いくでしょうに」

 

「いや、今になってわかるけど、千冬姉の型には無駄がなかったようにも思えるんだ」

 

「…………」

 

「呼吸、足運び、体幹、体の使い方……全てが流麗で、とても速かった……!」

 

「それは、あの千冬さんも?」

 

「あぁ……あの暗殺者の千冬姉のデータ……おそらく今まで戦ってきたモンド・グロッソの戦闘データか、それ以外にもなにか別のデータを反映させて作ったんだと思うけど……あそこまで行くとな……。

まぁ、この状況を作り出した犯人には目星がついてるけどさ……」

 

「まぁ、そうよね……」

 

 

 

一夏と刀奈は共にため息をつく。

この状況を作り出しているのは、間違いなく束だ。

そして、彼女が最も親愛を持っているであろう千冬を疑似的に作り出す技術。

彼女はVRに関する知識はあまりないと思っていたが、世界の軍事バランスを根底から覆す存在であるISを作り出した人間だ……。

なんらかのISの能力を用いて作り出したのだろう……。

だが、気になる点が一つだけある。

 

 

 

「そういえば、あの千冬姉の剣術……今まで見たことのない型を使ってたんだよなぁ……」

 

「見たことない型?」

 

「あぁ、両手に刀六本持ってさ……指と指の間に挟んで握ってたような感じ……」

 

「…………何それ。それでどうやって刀振るの?」

 

「なんか、刀を猛獣みたいに振り回してた……」

 

「……獣人なの? あの人……」

 

「分からん……でもまぁ、バグキャラなのは確かだな、アレは……」

 

「そうよねぇ……どうしようか?」

 

「うぅ〜ん…………」

 

 

 

 

弟ながら、姉の無茶ぶりには苦労が絶えない……。

 

 

 

「しかし、あの姉を攻略しねぇと、俺たちはここから出られないしな……」

 

「そうね……なんとしてでも、あの人を超えないと……っ! どのみち私たちに未来はないってことになるわ……!」

 

「よしっ、それなら、改めて話を詰めていこう。千冬姉を攻略するのに、どうすればいいのか……」

 

「そして、この世界を脱するためにどうすればいいのか……ね?」

 

「あぁ……それじゃ作戦を考えようぜ……!」

 

「ええ……!」

 

 

 

 

その後、一夏と刀奈の二人で対千冬戦略を考えていき、ほかのメンバーも二度目の戦闘準備を着々と進めていた。

そして、登りだしていた太陽も中間地点を通り過ぎて、どんどん夕暮れへと空模様が移り変わっていく。

反乱軍のメンバーたちの士気は上々。

先の奇襲に手応えを感じていたのもあるし、城の兵隊たちを大方倒せたのが一番だ。

今残っている城の兵力は、以前よりも少なくなっている。

だが、油断は決してできない。

その戦力差を、一瞬で覆す存在がいるためだ。

その相手を一夏と刀奈の二人で相手にするというが、それがどう転ぶかはまだわからない。

 

 

 

「さてと……カタナ、準備はいいか?」

 

「ええ、問題ないわ」

 

 

 

白雪姫である刀奈には、洞窟内に専用の部屋を用意されている。

まぁ、この世界が白雪姫の世界ならば、刀奈は一番偉い人物ということになるので、当然といえば当然なのだが……。

部屋の扉が開かれて、中から出てきた刀奈の姿に、一夏は驚く。

 

 

 

「カ、カタナ……っ、なんだ、その服……?」

 

「ん? 何かおかしいかしら?」

 

 

 

両手を上げて、くるりと回ってみせる刀奈。

以前着ていた、白雪姫を象徴とする可憐なドレス姿ではなく……紺色をベースとしたワンピース型のドレスに、両腕を丸々覆うように付けられた鋼の籠手、腹部から腰部を覆う鋼の胴部鎧。

スカート部にはスリットが入っており、そこに同じく紺色のニーソに防護のための鋼鎧を取り付けたヒールのある軍靴。

とてもじゃないが、お伽話に出てくるお姫様というよりも、時代劇に出てくる革命の姫騎士といったほうが合っている出で立ちだ。

 

 

 

「戦闘用に使われるバトルドレスらしいわ。どう? 似合ってるかしら?」

 

「あ、あぁ……」

 

 

 

年頃の少女のように、くるりくるりと回ってみせる刀奈。

胴部に付けられた鎧は、鳩尾辺りまでを完全に覆っているため、刀奈が持つ豊満なバストを、余計に盛り付けているようにも見える。

そしてそれだけじゃなく、丈の長いスカートもスリットが入っているために、刀奈のスラッとした美脚をこれ見よがしに強調してくる。

一応ロングスカートの部類に入るのだが、スリットが腰にまで届きそうなので、俗語でいう『絶対領域』までも見せつけてくる。

 

 

 

(いかん……っ、あまり見るとまたからかわれるな……これ……)

 

「………………」

 

「………………」

 

「ぬっふぅ〜〜〜♪」

 

(あ、やべぇ……見透かされた……!)

 

 

 

刀奈はこれ見よがしに体をクネクネと揺らしながら、一夏の周りを回ってみる。

所々でモデルのようなポーズを決めながら、ニヤニヤ顔でこちらに問う。

 

 

 

「そんなにこの服装が気に入った?」

 

「…………ノーコメントで」

 

「うーん……ALOに似たような装備あったかしら?」

 

「…………別に今の装備でもよくない?」

 

「えぇ〜……流石にちょっと飽きたかなぁ〜。アスナちゃんが着てる装備も中々可愛かったわよねぇ〜」

 

「そう、だな…………カタナは、SAOの時も和風の印象が強い服だったしな」

 

「まぁ、色々と検討しましょう……! で? この服が気に入ったの?」

 

「流さないのかよっ?!」

 

「流さないわよ〜♪ 流すわけないじゃない〜♪」

 

 

 

 

あれやこれやと結局刀奈に踊らされる一夏だった。

何だかんだ質問責めに合い、結局「似合ってるよ」という言葉を言って許してもらえた。

 

 

 

「はぁ〜……戦闘前に疲れたよ……」

 

 

 

ある程度の戦術を練り、刀奈と一夏はその場を離れて、来たるタイムリミットまで体を休めようということになった。

刀奈自身は、この反乱軍の首領であるため、第二戦目に参加するメンバーへの叱咤激励をしに回ると言っていた。

一夏は一夏で、適当な場所で体を休めることにした。

しかし、すでに精神的に疲れ切っているのだが……。

元々人誑しな刀奈。

ましてや、気に入った相手だととことん弄り倒す。

こっちが精神的にも肉体的にも追い込まれていくほどに……。

しかし、それがあんまり苦ではなくなったところから察するに、今の自分はもう刀奈に毒されているのでは……?

一夏はもうそう結論付ける事しか出来なかった。

 

 

 

「おい」

 

「っ……!」

 

 

 

体を休めようとしたその時だった。

自分から見て右側からやってくる人影に声をかけられた。

一夏は声の方へと視線を向ける……すると、そこに立っていたのは……。

 

 

 

「箒?」

 

「…………」

 

 

 

そう、現実世界ではファースト幼馴染である箒が立っていた。

現実世界ではどこにでもいる普通の女子高生……ではないが、姉が世界を騒がせた天災科学者という事以外は、普通の女子高生なのだが、この世界では『剣術小町のホウキ』と呼ばれているらしい……。

元々は、今いる国よりも東方に位置する国の将軍級の武人のような人物の娘であり、剣術指南役を賜っているらしい。

しかし、この国への外交に赴いた際に、例のごとくあの女王の目に留まってしまったがために、暗殺されかかったとかなんとか……。

その事は、ユコやシズネ達から聞いた。

彼女達は同じように女王に殺されかけたところを、ホウキに助けられたそうだ。

 

 

 

「どうしたんだ? 俺に何か用か?」

 

「…………貴様は、姫さまと一緒に最強の刺客と戦うのだったな?」

 

「あぁ……」

 

「勝算はあるのか?」

 

「うーん…………正直言って分からん」

 

「なんだとっ……?!」

 

「おいおいっ、ちょっと待てって……!」

 

「貴様っ! 姫さまの命を預かっていると言う自覚があるのかっ?!」

 

「それは、わかってるって……!」

 

「本当にわかってるのかっ!? ラウラがやられた相手なのだろう! そんな相手にっ……貴様と姫さまだけなんて……!」

 

「…………カタナの事を心配してくれてるんだな」

 

「っ……あ、当たり前だっ!」

 

 

 

誰かに仕えている身……生まれた時からの性……と言うだけではなさそうだ。

一国の姫である刀奈を……白雪姫を本気で守りたいと思っている。

 

 

 

「ホウキ……俺はカタナを、白雪姫を絶対に死なせはしない……!」

 

「っ……!」

 

「俺は彼女を連れ出す為に、ここに来た……俺にとって彼女は、かけがえのない存在なんだ……。

お前たちが、彼女の事を思っているくらい……いや、それ以上にな……」

 

「む……むぅ……」

 

「だから……俺も、彼女を失いたくはないし、無論、俺だって死にたくない。だから、あの刺客に絶対勝つ……とは誓えないけど、彼女を死なせない事は絶対に誓う……! この剣に誓うよ……っ!!」

 

 

 

一夏は腰に差していた直刀を抜き、ホウキの前に差し出した。

洞窟内に灯されている松明の火の灯りに反射する刀身。

それを見て、ホウキは何か納得したかのように一度深呼吸をして、肩にかけていたものを差し出した。

 

 

 

「ん? これは?」

 

「我が家に伝わる宝刀だ」

 

「ほ、宝刀……?」

 

「あぁ……自慢ではないが、私の家もそれなりに地位のある家柄でな……。それなりに価値あるものが我が家にも伝わっているのさ」

 

 

 

そう言いながら、ホウキは肩にかけていた細長い包み袋の紐を解いていき、その中から一振りの日本刀が出てきた。

 

 

「っ……こいつは……!」

 

「我が家の宝刀……『水無刀』(ミナト)だ。これを貴様に貸す」

 

「はっ?!」

 

「言っておくがっ! 貸すだ・け・だ! 戦いが終わったら、絶対に返してもらうぞ!」

 

「いやいやいや!! そんな宝刀借りれないってのっ! それはお前の大事なものなんだろっ?! だったらお前が使えばいいじゃないかっ?!」

 

「この刀は、そこら辺の鈍刀ではない……。希少な玉鋼を用いて、当代最高の刀匠が打ったとされるものだ」

 

「いやっ、だったら尚更だろっ!」

 

「今回の戦いでは、私も出し惜しみはしたくない……しかし、相手にするあの刺客は…………悔しいが、私では相手にならないだろう……」

 

「…………」

 

「貴様は私よりも強い。それはこの身で確かに感じたものだ……それに貴様は、あの刺客と対峙してなお、五体満足で無事に帰還を果たした。

ここまでされては、私よりも、貴様に託した方がいいと思うのは自然だろう……」

 

「ホウキ……」

 

「頼む……! 姫さまを守ってくれ……っ!!」

 

 

 

頭を下げながら、両手に持った宝刀《水無刀》を差し出すホウキ。

見た目でいえば普通の刀の印象が強い。

鞘も、柄に巻かれている白い柄糸も……。黒漆の太刀拵で作られた鞘。

長さは一般的な打刀と同じくらいの長さ……太刀よりも短い長刀だ。

鍔の部分は、黄金が鈍く光る丸鍔……。なるほど、代々受け継がれてきたと言われれば、それにふさわしい年季と風格が感じられる。

一夏はその刀を引き抜く。

刃は驚くほど鋭く、そして凄まじい剣気を内包していた。

 

 

「っ……こいつは……!」

 

「どうだ……やれそうか?」

 

 

 

心配しながら、ホウキがこちらに視線を向けている。

しかし、一夏はそんな視線を振り払うように、ホウキを背にして、もう一度鞘に戻した《水無刀》を勢いよく抜刀した。

 

 

 

「シッーーーー!!!!!!」

 

「ッーーーー!!!??」

 

 

 

空気が揺れていた。

何もない空間……ただそこに空気があっただけだ。

この場には、一夏とホウキ以外誰もいない。

それなのに……一夏の放った斬撃は、そこにある何かを斬り伏せたようにも感じられた。

空気を、空間を斬り伏せたかのように思わせる……そんな一閃だった。

 

 

 

 

「…………いいな。すごくいい……!」

 

「え……?」

 

「いや、代々受け継がれてきた刀って言われるとさ、すっごく手に余るというか、俺じゃあ重すぎて持て余すんだろうなぁって思ってたんだけど……。

うん、なんか、ものすごくしっくり来てるよ……!」

 

「そ、そうか……それなら良かった……!」

 

 

 

一夏の言葉に、少しは安堵したホウキ。

その後、ホウキは「要件はそれだけだ」とだけ言い残し、その場を離れていく。

この世界でも、不器用なところは変わりないのだろう……。

 

 

 

「おい」

 

「ん?」

 

 

なんだか、さっきもこのやり取りがあったような……。

そんな風に思いながら、一夏は後ろを振り向く。

そこにいたのは、頭部に包帯を巻き、左腕を三角巾で吊った状態で立っているラウラの姿があった。

現実世界とは違い……いや、あまり変化は無いが、黒いスーツとズボンに身を包んでいる。

いや、スーツでは的確ではない……一度、一夏も学園祭の時に着たことがある執事の燕尾服姿だった。

 

 

「ラウラ?」

 

「貴様に気安く呼ばれる筋合いはない」

 

「あ、はい……ごめんなさい」

 

 

ものすごく怖い目で睨まれた。

現実世界同様、左眼を眼帯で覆っているため、見えるのは右目だけなのだが……紅い瞳が鋭くなり、こちらを射殺さんとばかりに突き刺さる。

 

 

 

「え、っと……何かようですか?」

 

「……その刀はホウキ様のものだな?」

 

「ホ、ホウキ様?」

 

「ん? あのお方は由緒ある家柄の一人娘……私や、ましてや貴様とは全く違う星の元に生まれた方なのだ。

敬う口調で話すのが当然だろう……」

 

「あ、あぁ! そ、そういうことな! なるほど……でも、ラウラ……さんはお姫様とかそういうのじゃないのか?」

 

「私が? 馬鹿を言うな……。こんな眼帯姿の姫君がどの世界にいると言うのだ? 貴様は」

 

「そうか? 俺は君がお姫様でも全然違和感ないと思うが……?」

 

「なっ?! ば、馬鹿にしているのかっ、貴様っ?!」

 

「ええっ?! 褒めたのにっ?!」

 

「うるさいっ!! そんな事は絶対にありえんっ! 私は従者の一族生まれだ! そんな私が、彼女たちと同等の存在などと……そんなっ、恐れ多い……!」

 

「お、おおう……なんか、ごめん」

 

 

 

 

なんとも意外な反応を見せるラウラの姿に、戸惑うばかりの一夏。

改めて要件を聞いたところ、その内容はホウキとさほど変わらなかった。

次の決戦の前に、主人である白雪姫を頼むと、念を押されてきたのだ。

 

 

 

「それから、これを貴様に託す」

 

「ん?」

 

 

 

ラウラが右手に持っていたのは、剣帯付きのベルトだった。

腰に巻かれるベルトに、X字に付けられた二本の剣帯。

さらにそこに鞘に納まっているサーベルが一本。

装着すれば、腰の右側に装備することになる。

 

 

「それは……」

 

「私のだ……。あまりこういう獲物は得意ではなくてな。それに今回の作戦、私はこの通り参加できんのでな……あとの事は、先程言った通りだ。

姫様のこと、頼んだぞ……!」

 

 

 

ラウラからサーベルとそれを収納しているベルトを受け取り、一夏はその場で装着した。

サーベルと表現したが、それはどう見ても日本刀のそれと同じ形をしている。

ただ、日本刀には無い持ち手を守るための『護拳』と呼ばれるファストガードが付いているため、サーベルだと認識した。

 

 

「…………」

 

「ん? なんだ、どうした?」

 

「貴様の格好だ……。そんなどこの平民ともわからんような格好はどうにかした方がいいと思うのだがな……」

 

「そう言われてもな……。俺、この服しかないぞ?」

 

 

 

この世界に来てからと言うもの、お金はないし、服も着ているもので事足りたので、あまり気にしていなかった。

この世界で食事らしい食事も、ほとんどしてなかったが、さっき出陣前に時間があるうちに食べておけと、なんとアインクラッド名物の黒パンが出てきた。

流石にそのままではみんな食べないらしく、やはりクリームやジャムなどをつけて食べていた。

さて、話を戻すがいま一夏が持っている服は、今もなお着用している平民の服のみ。

そんな平民が、由緒ある一族秘蔵の宝刀を腰に差し、ベルトには四本の短剣が納めているその姿が、違和感がありまくると、ラウラは述べたいのだろう。

 

 

 

「はぁ……仕方がない。こっちに来い、少しはマシな服を持ってこよう」

 

 

 

そう言われて、ラウラの後をついていく一夏。

ある一室……いや、洞窟内にポカンと空いていた小さな空間へと進み、その場で足を止める。

 

 

「ここは?」

 

「衣装部屋代わりだ。我々はどちらかというとゲリラに近いのでな……情報収集の際には、それに応じた格好をしなくてはならんだろう?

ここはそのための衣装置きにしている場所なんだ……」

 

「へぇ〜……!」

 

 

 

ラウラはおもむろに服を見て回り、一夏に合いそうな服を探す。

 

 

 

「貴様の身長や体格を考慮して、着せられる服となると……ふむ……これくらいか?」

 

 

ラウラが取り出したのは一着のコート。

革製のコートで、ふくらはぎのところまで丈が伸びている。

コートではあるが、見た目が陣羽織風になっており、和と洋の要素を取り入れているようだ。

白を基調としており、襟元は黒いレザーが縫い合わせている。

 

 

 

「へぇ〜……いいな、これ」

「その上着も着替えたらどうだ? このコートに合わせて着替えろ」

 

「え? 勝手にとってもいいのか?」

 

「あぁ、どうせこの戦いで全てが終わる……なら、ここにある服も、用済みになるからな……今のうちに選んでおけ」

 

「そうか? なら、お言葉に甘えて……」

 

 

 

中に着ていた薄手の下着はそのままに、上に羽織るワイシャツ風の長袖を手に取る。

下のズボンも拝借し、黒いズボンを手に取る。

 

 

 

「じゃあ、この二つをもらうな」

 

「あぁ、着替えなら奥にスペースがある。そこで着替えるといい」

 

「ありがとう」

 

 

 

ラウラに言われ、一夏は奥にある一角にあるスペースへと向かい、その場で着替えを始める。

黒いズボン……白いコート……なんだか昔の格好を思い出させるスタイルだ。

そこに剣帯ベルトを装備し左に宝刀《水無刀》を、右にサーベルをそれぞれ装備。

こちらも準備が整った。

 

 

 

「うーん……どうかな?」

 

「あぁ……そちらの方がさっきの服装よりも風格を感じる……。いいと思うぞ」

 

 

 

 

リアルでは同じように服には無頓着なラウラからの合格サイン。

まぁ、ここ最近は、シャルやのほほんさんたちの影響もあってか、少しずつオシャレに関する知識を増やしていっているみたいだが……。

しかし、この間は驚いた事があった。

平日の昼間……授業と授業の合間にある休み時間に、なにやらファッション雑誌を持ってきたかと思えば……。

 

 

『師匠っ!! 師匠はどの縞パンが一番好きなのだっ?!!』

 

 

 

雑誌のあるページを全開に開いて見せてきたのは、女性物の下着のカタログ。

しかも、なぜだが縞パンブームにあやかってか、全てが縞パンのページ。

色とりどりの縞模様をした女性下着を急に見せられて、一夏も和人も吹いてしまったという経験があるのだ。

その時、ほんの少し前までいたドイツの特殊部隊の副隊長から……。

 

 

 

『萌え要素の究極系ッ! これさえあれば、たちまち男心をくすぐるに違いないとっ! そう副官が言っていたのだっ!!』

 

 

 

前に織斑家でミニ料理大会なるものを開催した時も、副官から教えてもらったおでんを作っているラウラ。

まぁ、部隊の仲間と仲良くなるのは微笑ましい限りではあるのだが、純粋無垢なラウラを変な道に連れ込まないで欲しいものだ……。

 

 

 

「おいっ、なんだ……なぜそんな遠い目で私を見る?」

 

「え? あぁ、ごめん……なんでもないよ?」

 

「ん?」

 

「えっと……ラウラ、さん。ちょっと聞きたいことがあって」

 

「ん? なんだ?」

 

「クラリッサさんって、知ってる?」

 

「クラリッサ?」

 

 

 

何を隠そう、ラウラが小隊長を務める特務小隊の副官・副隊長であり、毎回ラウラにマンガやアニメなどの偏り知識を教え込んでいる元凶だ。

 

 

 

「いや、知らない名だな……誰だ、それは?」

 

「あ……いや、いいんだ、知らないなら……。よかったぁ〜……こっちのラウラは純粋なままだ」

 

「なに?」

 

「あぁ、いや……こっちの話だよ」

 

 

 

 

ラウラの感性は、純粋に守られているようだ。

そうやって話しているうちに、定刻となっていた。

一夏はラウラと共に集合場所へと向かい、第二波への最終確認へと入った。

そして、それぞれがそれぞれの思いを秘めたまま、作戦は決行されたのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「っ〜〜〜〜! まだ兵達は整わないのですかっ?!!」

 

「も、申し訳ありませんっ、女王陛下! 先の襲撃の折、兵士たちも浮き足立っておりまして……討たれた者たちの数も多く、今は城の警備を強化するのが手一杯でして……!」

 

「そんな言い訳は聞きたくありませんっ!!! 白雪姫です! 白雪姫を取り逃がした事が何よりの失態だったのです!」

 

「へ、陛下……」

 

 

 

 

一方、王城の方では、先の襲撃の際に被った被害の処理を行っていた。

倒されてしまった兵士の数、襲撃されたルートの割り出しと、その行動パターンの予測。

相手の兵力や練度の検証……やる事はいっぱいある。

しかし一番の痛手は、女王を守るために作られた近衛兵たちが逃げ出した事だ。

近衛兵たちは基本的に城内や城壁内を散策し、警戒、警備に当たっている者たちだ。

ほとんど前線で体を張って戦った経験もない格式や金回り、高いプライドなどがついて回り、中身は軟弱な物だと揶揄する者たちもいるほどだ……。

それ故に今回の襲撃では、女王をお守りするという大事な使命があったにもかかわらず、敵前逃亡を図った者たちが多かった。

しかし、女王はそんな事を知ってか知らずか、報告に来ていた騎士団長を過激に叱責する。

 

 

「騎士団長! これはあなたの責任問題ではないのですかっ!?」

 

「っ……そ、それは……」

 

「今回の失態……どう責任を取られるおつもりで……?」

 

「…………私の失態は、私が責任を持って拭います……それ故、部下たちには……」

 

「…………いいでしょう。そこまではっきりと申したのならば、その責任……果たしてもらいます!」

 

 

 

女王は騎士団長に向かって人差し指を突き出し、宣言した。

 

 

 

「我が娘、白雪姫を討ちなさいっ! どんな手を使ってもいい、あの娘を討たねば、次は私か、あなたか……あなたの部下たちが討たれることになるのですからね……」

 

「…………イエス、ユア、ハイネス……!」

 

 

 

騎士団長は片膝をつき、頭を深く下げて、女王の命を受けた。

その後、騎士団長は女王の部屋を退室し、部下たちの元へと向かう。

 

 

 

「はぁ〜…………」

 

 

 

女王……山田 真耶は、深いため息をつき、窓の側へと進む。

窓から見える外の景色は、いつもの光景とは異なっていた。

緑豊かな森の木々たちが風に煽られ揺れる動作……雲の隙間から垣間見える太陽の輝き……。

それらが、いつも見えていた窓からの景色……。

しかし、今となってはそれも悲惨な光景となっている。

城壁の一部は崩れ落ち、城壁内では所々で黒煙が上がっている。

煤で周りが見えにくくなっているのだ……。

こうなったのも、先の襲撃…………実の娘たる白雪姫の逆襲に他ならない。

 

 

 

「今度こそ息の根を止めてあげますよ……白雪姫……!」

 

 

 

美に取り憑かれた母……いや、女は怖い。

 

 

 

「あなたも、今度こそ遊びはなしです……! いいですね? 『黒刃』」

 

「やれやれ……。そこまでして娘を憎む母親というのもあまり見ないがな……。

人はいずれ朽ち果てる生き物だ……一体いつまで “美” に執着するのやら……」

 

「口を謹んでくださらない? 私はいま、とてつもなく怒っているのですよ……?」

 

「関係ないな……貴様の意向など、私の知ったことではない。さっきも言ったが、私は与えられた報酬の分の仕事をするだけだ」

 

「ならば報酬を倍に増やしましょう。それで、白雪姫とあの少年を、今度こそ亡き者にしなさい……!

これはクライアントであり、女王としての命令です! これならば構いませんよねぇ? 黒刃」

 

「やれやれ……」

 

 

 

 

壁にもたれかかっていた黒刃……もとい千冬は、ため息を一つつくと、女王の前に歩み寄る。

女王は未だ憮然とした態度で、近づいてくる千冬を見つめる。

 

 

 

「追加の依頼として、その命を受理する。そうだな……私も、そろそろ仕事を果たさなくてはならんな。

まぁ、やり方はこちらに任せてもらうことになるがな」

 

「ええ、いいでしょう。ただしっ! なんとしても娘の白雪姫は排除しなさい……! いいですね?」

 

「了解した」

 

 

 

それだけ言い残すと、黒刃は女王の部屋を出ていった。

 

 

 

「ふっふふふ……!」

 

 

 

ただ一人になった女王。

自分以外誰もいない空間で、不思議と笑みがこぼれた……。

 

 

 

「さぁ、今度こそ……! 今度こそです……っ! 白雪姫……あなたを……っ!」

 

 

 

光の消えた瞳の奥には、あらゆる悪意や混沌が渦巻いているかのような暗闇が宿っていた……。

 

 

 

「ーーーーーー殺します……っ!」

 

 

 

 

 

 





最近仕事が忙しい…………( ̄ー ̄)

寝てる時間も少ないし、ラノベの新刊も読めずじまい……更新も遅くなるし……。

俺は……一体なにをしているのだろうか……?


とまぁ、愚痴をこぼしてしまい申し訳無いです。
最近仕事が忙しいのは本当で、ほとんど執筆が出来なかったのです。
ほんと、申し訳無いです(>人<;)

また時間を見つけては、少しずつ執筆していきますので、お待ちいただければと思います!

感想よろしくおねがいします!!



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