ロウきゅーぶ! 天使と悪魔   作:海王

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デニスがコーチに就任して三日目
スバルにとってコーチをしてきた目的の日
女子バスケの存続を賭けた戦いが幕を開ける



第3話 女子vs男子 運命の戦い前半戦

日曜日 運命の日

試合前のアップ練習に取り組む前にデニスたちは女子バスケのロッカールームでスタメン発表を行おうとしていた

「それじゃあアップ練習の前にみんなのポジションを発表します。」

慧心学園女子バスケ部の6人は息を呑む

「袴田ひなた、ポイントガード」

「おー」

「永塚紗季、シューティングガード」

「はい」

「三沢真帆、パワーフォワード」

「おっしゃー」

「おい、スバル、こいつらポジションの役割分かってねぇゾ」

「そ、そうですよ」

永塚とデニスはスバルに指摘を入れる

「それは後で説明するよ。えー、では次、香椎愛莉、スモールフォワード」

「はい!!!」

気合が入る愛莉

「そして、最後にセンター、湊智花!」

「はい!」

最後に智花が選ばれる

「マリア、お前はJOKERだ。すなわち最終兵器ダ。チャンスがあったり、誰か一人がバテたらいつでも出れるように体を万全に仕上げてオケ」

「分かったヨ。お兄チャン。出番があったら暴れてもイインダネ?」

「アァ、ソウダ」

マリアをJOKERとして起用する作戦に出る女子バスケ

「よし、行こう!」

「「「「「「はい!」」」」」」

女子ミニバス軍団はコートへ向かった

「おっ作戦会議終わった?」

「ミホ姉も来ればよかったのに」

「作戦知っちゃったらつまらないだろ」

「おや、ようやくご到着ですか」

男子バスケの監督らしき男が話しかけてくる

「サキ、あのザコは?」

「あれ男バス顧問兼監督です。通称カマキリ」

そしてデニスは次のカマキリのある発言を聞いて吼えた

「ようやく下らない争いが終わって我々が体育館を有効活用できる日が来ますね。せいぜい最後の『お遊戯』を楽しんでくださいよ」

「お遊戯ダト、その発言今すぐ取り消セ!」

彼女たちの涙ぐましい努力を全否定され怒り、カマキリの胸ぐらを掴む

「いいんですか?あなたのようなただの雇われコーチが教師である私に手を出すなんて」

さらに煽りを重ねてくるカマキリ

「デニス、これ以上はやめておけ」

篁に止められ、胸ぐらから手を放すデニス

応援席もほとんどが男子バスケの応援団で完全にアウェーの状況である

「おっし、勝とう!」

「それで明日から全部元通り!」

「長谷川さんとデニスさんが教えてくれたこと全部頑張ってみせる!」

「おーひなもがんばるぞ」

「マリアの新しい場所、守って見セル!」

「勝とうみんなのちからで!」

「「「「「「「「おー!」」」」」」」」

エンジンを組んで一致団結をしてマリア以外のメンバーがコートに出る

今、男子バスケとの女子バスケ存亡を賭けた戦いが幕を開ける

先手を切ったのは女子ミニバス

「真帆っ!」

「た、高い…」

智花がジャンプボールを成功させると真帆にパスを出す

「あいよっ!」

智花と真帆のワンツーパスで敵陣の先まで攻め込む

「行かせねー!」

ダブルチームで男子バスケは智花から奪いに行く

「おねがい!」

智花は前方にパスを出す

「こんなの誰も取れねーぞ!」

男子バスケの一人はあまりにも高いパスを諦めようとしていた

「まかせて!」

愛莉が体の大きさを生かしてパスを取る

そして愛莉がシュートを決めて先制する

その後も何点か返されるも女子バスケは取れるだけの点を取っていた

「タイムアウト!男子バスケ!」

男子バスケがタイムアウトを取る

「何をやっているんだ!こんなシロウト集団相手に!」

調子を崩されキレるカマキリ

その裏でデニスはマリアの調子を万全にしようとしていた

「マリア、体を暖めておけ、そろそろ解禁をする時がくる」

「分かっタ~」

マリアはいつでも行けるように体を温め始めた

そしてタイムアウトが終わり再び動き出した

ひなたのスローインから試合が再開される

ひなたのスローインを受けた智花は攻め上がる

「よし!智花をマークだ!」

智花は男子にダブルチームでマークされる

「真帆!」

飛び出した真帆にパスを送る

「まぁかされたぁ!」

真帆はパスに飛びつきそのままシュートして点を決める

「うっしゃあ!見たかナツヒ!」

「うるせぇ!」

「マークは三沢と智花につけろ!」

カマキリは焦りだしている

「前半終了!ハーフタイム」

前半が終了する

前半終了の時点で

女バス18-男バス12

6点ビハインドで折り返しとなる

「すばるん、このままで行けば勝てるのか?」

「あ、あぁ」

「ミンナ、オツカレデス。今のウチに水分を取ってオイテ」

デニスは全員にスポーツドリンクを手渡す

「でにすーありがとー」

魅惑のチャームを向けてデニスに礼を言うひなた

「ドウイタシマシテ。サァ皆サン、後半も一気に突き放しまショウ」

「「「「「「はい!」」」」」」

両陣営ともにコートに戻り後半戦が始まった

しかし、デニスと長谷川は気がついていなかった

このリードこそがカマキリの策略だということに

 


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