もしも彼女にもハーレム因子があったなら   作:温玉屋

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第4話 リーズンとフィーリングの間

『ちょっと、動かないで』

 

 耳に当てているヘッドフォンから、女子の声が聞こえる。向こうで状況が変わったらしい。

 

「やべっ、外せ!!」

 

 隣でヘッドフォンを装着していた凰が装置を投げ捨てるように外す。マドカも彼に(なら)い耳から離した。

 

 直後に強烈なノイズが、発音部分から噴き上がるような勢いではき出される。耳から十数センチ離してもマドカが顔を顰めるほどの音量だ。装着したままなら間違いなく耳を痛めていた。

 

「耳をやられるとこだったなー。何をされたんだ?」

 

 凰が訊ねる。彼は言いながら、自分のPCを操作しつつ、回線に二度三度応答確認をおくっていた。マドカは残響の残る耳を叩きながら答える。

 

「流体操作ナノマシンから振動か電流を打ち込んたのだろう。オータムの交戦記録からも、更識楯無のISがその機能を兵装に使っていることは知れている」

「……なるほど。クリスタルマイクの固有振動に合わせたのか。聞いてるやつの鼓膜でも破る気だったのかね。ひどいことをする――嫌がらせかな」

「更識の首領がそんな無意味なことをするものか。気づいているぞ、という示威だ」

 

 マドカが答えると、凰は頷きつつイヤーパッドを片手で耳に当て、舌打ちをした。漏れ聞こえる音はノイズだけで、人の耳にも意味のある音は拾えない。

 

「ま、さっきの会話を聞いただけでも、嫌がらせするような可愛らしい娘さんじゃないわな。うん、マイクだけじゃない、学園内の網のうち、生徒会室から中継してたユニットからして殺されてる。もう繋がらねーや」

「マスターとの回線も切ったほうがいい。スレイヴだけをつぶして終わりということはまずありえん」

「あいよ」

 

 武骨なヘッドフォンをケースにしまいながらマドカが言う。凰も同じ思いだったのか、いつもと変わらない調子でのんびり答え、回線を落とした。耳障りな夾雑音が消え去り、がらんとした畳敷きの部屋には沈黙が響くように広がる。

 

 日付は九月三〇日、営倉入りから明けての翌日だった。マドカと凰がいるのは、IS学園の対岸にほど近いアパートだ。この部屋は亡国機業の息がかかったオーナーの持ち物であり、狭苦しい畳敷きの六畳間ほどの部屋には、普段誰も住んでいない。凰はそこにアンテナと受信装置を持ち込んでいた。何をしているのかは見ての通りだ。

 

 作業に来ているのは二人だけである。篠ノ之もオルコットもデュノアもボーデヴィッヒもいない。そのせいか、やけに凰の機嫌がよかった。

 

 常ならこういった仕事――ISを使わないような任務は、スコール部隊では篠ノ之らの仕事だが、マドカの《ゼフィルス》は地上整備中であり、日曜日まで彼女は手すきである。手ならいつも足りない小所帯のスコール隊にあって、遊ばせる人員はいないという理屈でマドカも彼らの作業を助けていた。

 

「しかし惜しかったな。生徒会室に入ったユニットは初めてだったからなー。まあ盗聴ユニットも転送網も、俺らが仕込んだもんじゃねーから良いんだけどさ」

 

 彼らがキャッチしていたのは自前の盗聴網の電波ではない。どこぞの諜報機関がしかけた盗聴網であり、それも正規ではなく漏洩電波の横取りである。組織としてのインフラやまとまった資産を持たない亡国機業は、基本的に自力で何とかする、ということが少なかった。ISにしろこうした情報網にしろ、大抵は国や企業から正規・不正規に提供を受けるか、強奪・詐取して使用している。この盗聴もその一環というわけだ。

 

「あれ、仕込んだのはやっぱ、あのイギリスのねーちゃんかな?」

「可能性は高いな。夾雑音の大部分は衣擦れの音だった。身体に付着した状態で持ち込まれていたのだろう」

 

 マドカは懐から写真を一枚取り出して、窓から差す光にかざして眺める。イギリスのファッション誌から取った一人の少女の一枚写真だ。栗毛で髪の毛がなんだかふわふわしていて、かわいらしい。マドカは笑顔の少女が映る写真を見ながら、無意識に自分の無造作な髪を手でさわっていた。

 

「……おかげでターゲットの声は確認できた」

「サラ・ウェルキンか。可愛いが性格は悪そうだ」

 

 首を伸ばしてその写真を覗いた凰が言う。推測する口調ではあるものの、やけに確信ありげな言い方である。

 

「なぜ性格までわかる?」

「性格のいい女にあのやりとりはできんだろー。おまけにこの年になるまで、お人形さんみたいな見た目を保ってるとくれば、完璧な訓練を受けてるよ。大方、所属は英の秘密情報部かね」

 

 そういうものだろうか、とマドカは思うだけだった。もとより彼女は他人に対して無関心である。他の面々よりも人生経験が多そうな(自称十七歳の)凰の言うことを疑えるだけの根拠もなかった。

 

 軽口を叩きながらも凰は休みなく手を動かし、取得したデータの確認をしていく。大半は学園の少女達の他愛もない会話だが、マスなレベルで解析をかけると情報の断片が意味を成してくる。

 

 英国情報部はどうだか知らないが、おそらくこの瞬間に同じことをやっている諜報部員が、この街やIS学園内にもいるはずだ。IS学園は国際的に中立であり、いかなる国家も団体もその活動を掣肘しない。だがそれは裏を返せば、いかなる国家の法も学園内には及ばないということでもあった。

 学園理事会には敷地内における最低限の自治行政権があるものの、法的・司法的な権力がない。つまり警察組織やら公安組織はもちろん、防諜を担当する専門機関もまた存在しないのだ。当然の帰結として、現状の学園はどこの国であれ、入り込むスパイを一切コントロール出来ていなかった。このため専用機乗りのうち新鋭機を送り込んで来ているような連中は、開示範囲にあたらない技術についてちゃんと自前でガードするように躾けられている。

 

「おし、とりあえずデータは取れてるな。じゃあ怖いお姉さんがこないうちに、撤収しますかね」

 

 作業が終わったのかおどけた調子で言いながら、凰はコンピュータの電源を落としアンテナを畳んでいく。撤収を決めるにはまだ早い、というのがマドカの印象だ。盗聴データも手当たり次第に抜いただけだし、最小限の確認しかしていない。

 

「……逆探知された可能性があるのか?」

「いや、わからない。ただ俺は臆病なんだ。もしかしたら、ってだけで落ち着かない。今ここでしかできないことはもう終わったし、さっさと戻ろうや」

「お前のは臆病というより、慎重なように見えるが」

「嬉しいね。誉めてくれてんの? 死を恐れないのと、死にたいというのは違う、ってね」

「評価しただけだ。下手な卑下はむしろ見苦しい」

「……さいですか」

 

 がっくり肩を落としている。その間も手は展開状態から機器を取り下げ、偽装されたエレキベースとキーボードのハードケースに、手際よく押し込まれた。

 

 マドカがキーボードケースを持ち、凰がベースに偽装した方を担ぐ。二人はそのまま部屋を出て徒歩で繁華街の方面に向かった。マドカも凰も着ているのは安っぽいジーンズと、一世紀は前のバンドのロゴが印字されたTシャツだ。傍目には金のない高校生バンドのメンバーが、アベックで歩いているようにしか見えなかった。

 

「マドカは派手なドンパチのある任務のほうが好きか?」

 

 まっすぐ拠点には向かわず、人混みと遠回りを繰り返す。その道すがら、ふと凰がマドカに訊ねた。

 マドカからすると本当に前触れもなく聞かれたので、何故そんなことを聞くのか――胡乱(うろん)げな思いを載せた目つきで彼を見やると、凰は肩をすくめた。

 

「顔つきが浮かないから。まあ確かに俺らの仕事はオータムやマドカに比べりゃ、地味なのばっかりだし」

 

 マドカは自分の顔に手をやる。読まれるほどわかりやすい表情をしていただろうか、という疑念からだ。マドカ自身が言うのもなんだが、彼女は無表情である。考えが読めるような顔つきはしていないはずだ。少なくともマドカはそう思っていた。

 

「……好んで荒事ばかりに手を出している訳ではない。成り行きだ。私の目的を達成するための」

 

 IS部隊の一員であるものの、男である凰らは当然ISを使えない。マドカたちが“ドンパチ”をする環境を整えるのが彼らの仕事だ。例えば篠ノ之は専ら技術・開発的な仕事を担当する。今も《ゼフィルス》整備――それと、先日強奪した《銀の福音》の解析作業を行っているはずだ。オルコットは主に調達。シャルルは五反田弾などの亡国機業から見て要注意人物とされるもののマーク。ボーデヴィッヒはスコールの副官・秘書官あたりの役目を兼ねていて、彼女に同行している。

 彼らに対し、凰の役目は専らオータムの機体の世話である。周知の通りオータムが機体を消し炭にしてしまったため、マドカと同様に凰もしばらくは手隙が続く。二人がそろって同じ仕事を割り振られたのは、そういうわけだった。

 

「目的ね。お姉さん、織斑千冬に復讐する、だっけ?」

 

 マドカは答えなかった。姉さんとの関係に言及されるのは、好きではない。あれはあくまでマドカ個人の問題だ。

 

 無視された凰は悲しそうに溜息をついて、またしばらく二人は無言で道を歩く。何やら考え込んでいる様子を見せていたが、道行きが駅前通りにさしかかり、目の前には大型のショッピングモール《レゾナンス》が見え始めたところでまた彼が口を開いた。

 

「……その復讐さ、なんなら俺が()()()()やろうか」

 

 ぶっきらぼうに投げ槍に、凰が言った。マドカはゆっくりと隣を歩く彼の顔に視線を定める。

 

「織斑千冬だって人間だ。人間なら俺たちでも殺せる。

 たとえば、そこのショッピングモールは彼女もよく利用するらしい。普段着ているスーツのオーダーも、そこにテナントに出店してるテーラーだ。建屋にいるうちにフロアごと爆破する。昔ドイツ人がチョビ髭伍長を殺ろうとしたときには失敗したが、他じゃ成功してるオーソドックスな手だ」

 

 凰の目がマドカを捉える。普段の彼があまり見せないような色のない目つきだった。《レゾナンス》の前の広場に入って、凰が立ち止まり、巨大な建屋を見上げている。マドカもキーボード・ケースを持ったまま、彼の顔を見つめた。いつの間にか彼女の表情はこわばり、睨むような形相で凰に釘づけていた。

 

「あるいは、彼女が運転する電気自動車(エレカー)に爆弾を仕掛ける。うまくいけば弟の方も一緒に始末できるだろう。記録では、彼女自身はそういう汚い手に狙われた事がないらしく、今のところノーマークだった。彼女がウィークエンドを楽しもうと、静脈認証で車を立ち上げた瞬間――」

「……黙れ、凰鈴詩」

 

 マドカは低い声で言った。低い声はざわめきの中でもよく通ったはずだ。それでも凰は軽い口調のお喋りを辞めなかった。握り拳を作って自分の顔の前にかざし、ぱっと開いて見せて、後を続ける。

 

「――ぼーん。ブリュンヒルデと、彼女の愛する『世界で唯一ISが使える男』の丸焼きができあがる」

「黙れと言っている……!」

 

 マドカはさっと手を伸ばした。反応を許さないほどの素早さで、凰の襟首を掴む。マドカが見せた感情を見て、凰がなぜか不敵に笑った。自分より小さい少女に重心を崩されながらも口を動かすのを止めない。

 

「あるいは、織斑一夏を餌にすることにこだわるなら、まず五反田弾を使うという手もあるなあ。そもそも、ミューゼル大姐がデュノアをしてあの赤毛をマークさせてるのは、いざって時に使うためだしな。

 彼を(さら)って――そうさな、人差し指から順番に関節を一個ずつ増やしてる映像を送れば、簡単にあの男を釣れるだろ」

 

 マドカは掴んだ腕に力を入れた。彼女より十センチ近く高い凰の顔が、ぐぐっと間近まで引き寄せられる。

 

「随分怒るねえ。復讐の手段にもこだわりがあるんだな? まあ、回りくどい手を取ってるから、なんか狙ってるんだろう、とは思ってたけどねー」

「私の邪魔をする気か」

「それが質問なら、答えはノーだよ。篠ノ之じゃないが、俺もお前さんの望みが叶うことを願ってるさ。それと、良ければ離してくれや。注目の的だ」

 

 ふん、と鼻を鳴らしてマドカは彼を解放した。痴話喧嘩? などという声が漏れ聞こえてくる。周囲の視線がマドカたちに集まりつつあった。

 

「私を怒らせて、どうするつもりだ。聞きたいことがあるならはっきり言え」

 

 安い挑発であることはわかりきっていた。忌々しいことに、彼らは徐々にマドカの感情の在処を把握しつつある。マドカの神経全てを逆撫でするような真似をすることも、意識すればできる、というわけだ。たとえば、先の彼の発言のように。

 

「すまんなー。ただ、こうでもしないと話してくれないし」

「御託はいい。早くしろ」

 

 オータムが乗り移ったように、マドカは凰の態度にイラ付いていた。確かに彼は、こちらの呼吸を乱すほどにマイペースに話す。マドカの声音にやや感情的な色が混じったのを聞き、凰の顔からはおどけた風が消えた。

 

「……本当に聞きたかったのは、一つだよ。次の任務でお前さんが織斑千冬やら織斑一夏に突撃するのかどうか、ってことだね」

 

 凰は広場の中央まで歩み寄り、噴水の縁に腰をかける。マドカは彼の前に立ち、凰の顔を見下ろす格好になった。

 

 マドカはすぐには答えなかった。この前のCBF(キャノンボールファスト)襲撃でした彼女の行動を鑑みれば容易く予想できることだろうが、凰の口にしたようなアイデアはもちろんマドカの中にもあった。IS学園への潜入は、かつて無いほど姉さんに、あるいはヤツに対し、物理的に接近するチャンスである。危害を加えるにしろ、会話をするにしろ――マドカがただ織斑姉弟に執着するだけ女なら、ここを逃す手はない。

 

 凰が聞いて来たのも当然のことだ。次のオペレーションでマドカが織斑姉弟に対して強行的に接触すれば、彼らとて前の時のようにマドカを迎えにくることは出来ないだろう。

 

「私が答えると思うのか?」

 

 マドカは言った。凰の声に合わせ、周囲に聞こえないように低くトーンを落とす。

 

「わからん。答えてくれそうな気もするし、突っぱねられそうな気もする。どっちも同じくらいあり得ると思う。ただ俺は、どんな答えでもお前さんの気持ちを聞いてから行動する」

 

 まるで忠誠の在処がマドカにあるような言い草だ。実際には彼らがマドカの言うことを諾々(だくだく)と聞くことなどあり得ない。スコールは気にくわないが、少年らに対する判断は、マドカも同意見だった。

 

「結局、最終的には自分たちの判断で動くのだろう? なら、私の考えなど聞く必要もあるまい」

「聞いた結果が、マドカに100パー忠実になるとは限らんってだけさ。俺たちは人間だ」

 

 二人の視線の衝突はにらみ合いに近くなっていた。間に漂う緊張感を感じたのか、また周りからの注意が濃くなりつつある。早々に立ち去った方がいいな、と考えながら、マドカは凰から目をそらさなかった。

 

「難しく考えんなよ。俺たちを利用できると思えば、使えばいいってそれだけの話だ。話したいことだけ話して、本当に話すべきことがないならそうすればいい。全ては、マドカ次第だ。

 さらに言うなら、たとえ忠実でなくても、俺たちはお前さんのために行動するさ」

 

 マドカは溜息をついた。話すべきか、黙っているべきか――理性はもう、彼らには自分が何をするつもりなのか、喋ってしまう方がよいと理解している。邪魔をしているのは感情だった。姉さんのことだけは自分だけのこととして扱いたい。

 凰とマドカは黙って対峙した。合理と非合理を意識の下でまる数分戦わせた後、マドカは口を開いた。

 

「……取引だ」

「え?」

 

 取引、というそれまでと違う流れの言葉に、凰は虚を突かれたようだった。

 

「スコールの考え、お前達がIS学園側の血縁を名乗っている目的について――話してもらう。そうすれば、それに応じて私が今後どうするつもりか、話す」

 

 凰は一瞬呆気にとられていたようだが、すぐに苦く口元をゆがめて、片手を上に向けた。

 

「お姉さんのことになるとクレイジーなのに、そんなところだけ理性的なんだから……」

 

 凰はしばらくぶつぶつと何か言っていた。俺だって死ぬのは怖いんだけどなあ、とか、ばれたら他の連中に締め上げられるだろうな、とか。クセの少ない髪をがりがりと掻いて、彼はやがて言った。

 

「オーケイ。背に腹は、だ。ほんの少し話す。ただし全部は無理だ。俺だってミューゼル大姐の考えてることなんて、わかりゃしねーんだからな。それから、話すのはマドカからで頼むよ」

「ならば私も、今回の件に関してだけ話す」

「オーケイ、頼む」

 

 マドカはハードケースを縦に置き、腕を組んで凰を見据えた。なぜか緊張に似た思いが自分の中にあるのを感じる。そう言えば、自分から誰かに気持ちを開く、ということを、彼女は今までしたことがなかった。

 

「今回に関しては、あの人のところに向かう気はない。学園内で居場所がどこにいるかも定かでないし、ISも私の手元にない。

 さらに言うなら、ただあの人を消せば、それでいいというものではないのだ。私は、自分の力を示す必要がある。その為に、他の連中などどうでもいいが、姉さんだけは正面から叩き潰す」

「正面からね。ISを使う、この星で一番強い女が一番強い兵器に乗っているときに打倒したい。そういうわけか」

「ああ」

 

 マドカは頷いた。凰はしばらく思案した後、右手の人差し指を差し上げて彼女に問う。

 

「だがもし作戦行動中に織斑千冬の居場所が知れたらどうする。目の前に据え膳が来たとして、黙って見過ごせるのか」

「……」

 

 しばらく答えなかった。予想内の質問ではあったが、マドカに答えを用意できる質問でなかった。

 

「わからない。そのときにならなければ。私は理性的に判断するかもしれない。あるいは、その場の衝動で動くかもしれない」

「――うん。とりあえず、そこまで聞ければ十分だ」

 

 凰は言いながら立ち上がった。

 

「お前さんの心づもり、聞かせてもらって助かった。この内容、ボーデヴィッヒ辺りに聞かせてもいいか」

「元よりそのつもりだ。お前との秘密にしたところで、どちらにもメリットはない」

 

 マドカもまた感情のこもらない声音に戻って言い放つ。凰は唇を結んで、また何かぐちぐちと呟いている。いやまあ、二人の秘密だなんて期待してはいなかったけどね、とか何とか。マドカには意味があまりよく判らない。

 

「じゃあ、俺からも話すよ。続きは、歩きながらしよう」

 

 頷いて、今度は並んで歩き始める。隣の凰の口からぽつぽつと語られる言葉に、マドカの顔が彼女にしては珍しい表情――驚きに染まるまで、そう時間はかからなかった。

 




凰鈴音「考えるより行動派・ちみっ子ちっぱい・“二組なのでいない”」→凰鈴詩「一番の慎重居士・色々でかい・“作者の好みでなぜか優遇される”」

凰くんが一番うまく男体化? できなかった気がするんよねえ。まあ誰も気にしてないからいいか。

今回の捏造箇所はIS学園内の刑法等取り扱いについて。あれほんと、いったいどうやっているんでしょうね?

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