東方初代司書録   作:凜悟

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妖怪に囲まれてしまった零。ここからどう切り抜けるのでしょうか?

第二話、どうぞ。


逃走

 

 

 

 

「ニンゲンだ!」「ニンゲンがこコにイる!」「うマソうだ…!」

 

 

 

 

『さて、どうしようかな……』

 

 

正直、妖怪とかは架空の話ということで全く信じていなかったけど、実際囲まれてみると「本当にいるんだ」ってようやく実感できる。

 

 

どこからどうやって逃げようかなんて考えは、もう頭の中には無い。逃げられそうにもないのは囲まれた時点で誰だって分かるはずだ。

 

 

 

 

僕には喧嘩で10人を一斉に相手できるほどの度胸もないし、かといって小説の主人公のように戦いを経験して成長できる才能も、それに見合うほどの力も持っていない。

 

僕が持っているのは、物心ついたころから勉学に勤しんで得た膨大な知識(・・)と付け焼刃程度に両親から教わっていた護身術、しばらくやっていない空手だけだ。

 

 

それしかないなら、やることは実に簡単だ。

 

 

……相手の戦闘意志を、削ぎ落とせばいい。

 

 

 

 

 

 

「クワセロォ!!」

 

 

妖怪の一体が僕の身体を喰らおうと飛び掛かる。が、僕はそれを紙一重でかわし首に手刀を叩き込む。動くときの筋肉の微かな動きが見える(・・・)から避けるのは造作もない。

 

 

さすがに一撃だけで倒れてはくれなかったが、それでも少しは動きを遅くできる。

 

怯んでがら空きになった腹部へボディブロウ、続けざまに回し蹴りを浴びせて吹き飛ばし周りの雑魚数体を巻き込む。

 

 

 

 

以前と比べあまり筋肉と直感が鈍っていないことに嬉しさを感じつつ、バラバラに飛び掛かってきた妖怪の内の一体の腕を掴み、一本背負いの要領で投げ飛ばす。

 

 

大木に頭をぶつけて気を失ったのか、そのまま動かなくなった妖怪から目線を外す。

 

 

 

 

「ガアァッ!」

 

回し蹴りで吹っ飛んだはずの妖怪が、さっきよりも早いスピードで突進してくる。

 

如何せん早すぎるためさすがに目だけで追うのは難しくなった。

 

 

だから、音、気流の僅かな乱れ、込められる殺気から攻撃を予測し回避する。




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