うちはオビト憑依忍伝   作:asd

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同盟を組んだ後すぐ裏切るのは定石

オビトは暗部4人をつれて、里を出ていた。火影たちには俺はダンゾウの遣いで外に出ていることになっている手筈だ。暗部二人は両方仙術の使い手だった。残りの二人は探知の護衛。

 

「じゃ、探しますか」

 

無線の届く範囲で左右に暗部を引き離す。オビトを中心にギリギリまでだ。本当はカカシの忍犬を使いたかったのだが、犬貸して、と言ったらうちはペットを飼っていないと言われてしまったのだ。

 

探すのは、神無毘橋のある草の国。ではなく、火の国の反対側、つまり火の国の中央から波の国である。おそらくではあるがこっち側、特に火の国にあるというのがオビトの考えだった。

 

定期的に休憩を挟みながら、探してまわる。しばらくして仙術エネルギーを集めるために、少し長めの休憩をとっていると無線から何か聞こえる。

 

「鼻歌?暗部が任務中に?・・・・・暗号か?」

 

オビトは一先ず記憶しようと無線に耳を近づける。そして、少し聞いて音の意味が分かった。分からざるえなかった。

 

 

(あ、・・・・・・これ幻術だ)

 

そう気づいた瞬間にはオビトは幻術空間にいた。

 

しかし、僅か0,5秒で幻術は解かれ、背後より襲いかかってきた仙術使い二名の攻撃は神威によって躱された。しかし、オビトと二人を遮断する様に大量の蟲が現れる。

 

なるほど。とオビトは感心する。仙術の使い手なら目を頼らなくても戦える。写輪眼対策に視界を塞ぎ、より一層大きくなった音の幻術で気を逸らしつつ、仙術使いの近接で仕留める。神威対策のできた戦いだことだ。

 

「・・・・・・流石は忍の闇ってか」

 

舌の根も乾かぬうちに裏切るとは。あの契約はただの油断を誘うための策でしかないわけだ。

 

さて、どいつから始末するべきか。と考えを巡らす。姿の見えない蟲使いと同じく見えない幻術使い。目の前にいる仙術使い二名。

 

 

答え、全員。

 

 

オビトは一瞬で大量の印を組む。オビトの両手の間に人の頭部より2回りも大きい青白い炎が生まれる。それを上に飛ばし、さらに印を組む。すると炎は一気に広がり、膨大な数の槍となって降り注いだ。

 

火遁・蒼炎火蜂筵 ニノ段

 

仙術使いの一人は頭に刺さって、そのまま身体を貫通し死んだ。音もやんだ。負傷したか死んだかだからだろう。蟲は健在だ。負傷しても耐えたか何らかの術で防いだか、どちらにせよ位置は割れた。この術は接触タイプの探知術でもある。

 

消費チャクラは少なくないがやはり便利だ。オビトは生き残った仙術使いを無視して蟲使いへと向かう。瞬身の術で一瞬にして付くと蟲使いは出していた蟲を全て自身へと集めた。

 

戦術的には正しいだろう。しかし、この場においては間違いと言わざる終えない。オビトはチャクラを集中させた右手でぽんっと地面を触る。

 

結界忍術・うちは火炎陣

 

結界で蟲使いを閉じ込めて無力化する。蟲程度ではこの結界は破れない。あとは仙術使いだけだ。

 

クナイを取り出し、斬りかかる。それへのカウンターの一撃を更に写輪眼で合わせ、手首を貫きにかかる。しかし、クナイは手首を浅く傷つけるに留まった。

 

仙術使いは印を組み、ポポポッっと丸い毛玉を吐き出す。オビトはそれを見て神威ですり抜けモードに入る。毛玉は破裂し、火遁の針となってオビトに襲いかかる。

 

当然、オビトには当たらずすり抜けるが、更にニャ~、と猫の鳴き声が聞こえた。視界を始め全ての感覚が狂い曲がる。すり抜け状態のまま印を組むが幻術は解けない。

 

舌打ちをしてもう一度解こうとするが、やはり解けない。止むを得ず右手で左手の手首を肘まで撫で、自らに触覚による呪印の幻術を掛け、視界を調整する。普段は使う機会がまるでない代物だが、解けない類の術を調整するときに役立つ。

 

更に両腕で後三つほど呪印があるのだが、それは割愛しよう。

 

触覚が歪んだままなので、クナイに指を入れしっかりと握り込む。視覚のみに頼っての戦闘はあまり好きではないのだがやむを得ない。オビトは距離を詰め肉弾戦に移行する。仙術での体術は確かに強いがそれでも写輪眼が劣るわけではない。

 

肉体の頑丈さも計算に入れ、首、眼、関節を狙い、隙あらば写輪眼で仕留める。

 

相手の両手を払い、首に掌底を叩き込む。ひるんだ所へ瞼へとクナイを刺し込み、ぐっと力を入れる。クナイは瞼を貫き、眼球へと達する。

 

悲鳴を上げようと開いた口に、神威で時空間から槍を飛ばし、口内から首裏にまで貫通し、仙術使いは絶命した。

 

「あ~、手ごわ」

 

オビトはそう言うと刺客について考えた。

 

一言で言ってしまえば少ない。いっちゃあ悪いが神威を持っている以上、三忍より強い。というか死ににくい。神威がなくても俺が三人いれば互角以上に渡り合えるだろう。護衛の名目なら不自然じゃない範囲であと四人は追加できるはずだ。ということは、俺以上に優先させたい事があるということ。

 

オビトは右手の裾をめくった。そこには同じ呪印が五つ並んでいる。これは影分身から本体へと報告用。二進数方式で右か左かでその異常を示している。

 

三つ目の呪印が右に移動していた。ということは

 

 

(・・・・・・輪廻眼か)

 

 

オビトは影分身を二体作りだし、一体を結界の維持に、もう一体を木の葉へと飛ばした。そして、オビト自身は長距離を移動すべく時空間へと飛んだ。

 

 

 




すいません。四千字は疲れるのでこれから二千字くらいで投稿していきます。

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