Who reached Infinite-Stratos ?   作:卯月ゆう

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閑話: ガールズ(&ボーイ)トーク

大人たちが食堂で酒宴を開く中、櫻を始め、未成年組は櫻の部屋でガールズトークに花を咲かせていた。

数人の手元にはワインのグラスがある

 

 

「それにしても、櫻ちゃん、今日はほんとにありがとね。まさかドレスまで買ってもらっちゃうとは。頭が上がらないわ」

 

「いえ、急にドレスコードをかけたのは私ですしね。満足いただけたようで何よりです」

 

「一夏君から見たら誰が一番似合ってるのかな?」

 

急に話を振られ少し困惑する一夏。楯無は少し紅潮した顔で答えを待っている

 

 

「え~っと……みんな似合ってるぞ、うん」

 

「一夏君は意外とチキンなのね。セシリアちゃん、覚えておきなさいな」

 

「えっ? ま、まぁ、そうしますわ」

 

「俺からしてみれば更識先輩や布仏先輩は初対面だからあんまり下手なこと言えないというか……」

 

「まぁまぁ、そう言わずに、お姉さんって呼んでもいいのよ?」

 

「楯無先輩酒はいってますねぇ」

 

「いいじゃない? 日本じゃ飲めないんだから飲み溜めよ。こんな美味しいものはあと3年も待てないわ」

 

そう言った楯無に櫻が近づき耳打ちする。

楯無の目が驚きに見開いたあとに、少し悪そうな笑みを浮かべた

 

 

「お嬢様、変なことを考えないでくださいね」

 

「ちっとも変じゃないよ。櫻ちゃんがまた呼んでくれるって言ってくれただけだもん。ね~?」

 

「ええ、もちろん虚先輩や簪ちゃん、本音も呼ぶよ」

 

「今度は中央ヨーロッパだけじゃなくてフランス、イギリスに行きたいかも」

 

「まぁ、その時は考えようよ。EUは国境なんて無いし」

 

本音はさっきからおやつをつまみながらカクテルを空けている。彼女の胃袋はブラックホールのようだ。

それに半ば無理やり付き合わされるセシリア。ご冥福をお祈りしよう

 

シャルロットはこの場におらず、後片付けとお菓子作りをハインリッヒに教わっている。

ラウラも然りで、恐らくはクロエとルイーゼと何か食後の運動(CQC)でもやっているのではないだろうか

 

 

「一夏くんはこの後どこか行きたいところとか無いの?」

 

「そうだなぁ。折角ドイツに来たんだし、ポルシェ博物館とか回りたいな。スーパーカーは男の憧れだしな」

 

「じゃ、次ははシュトゥットガルトに行こうか。自動車博物館だけじゃなくて宮殿だったり美術館だったり、色々見どころはあるしね。簪ちゃんは予定立ててるの?」

 

「私達も明日はシュトゥットガルトに出ようと思ってた。その後明後日辺りからロマンチック街道を南下しようかな、って」

 

「おぉ、奇遇だね。じゃ、一緒に行こうか。バスとか手配しなきゃ駄目かなぁ」

 

「電車は駄目なの? その予定でいたんだけど」

 

「ここって結構田舎だから乗り継ぎが面倒なんだよね。フライブルクで乗り換えて2~3時間掛かるよ」

 

「うわぁ、ここは甘えさせてもらうよ」

 

「明日は多分楯無先輩とかが二日酔いでダウンしてるだろうから明後日だね。明日は生きてる人でお城でも見に行こうか」

 

「この辺りだとメーアスブルク城ですか?」

 

「そだよ~。そこの港から船で30分くらいかな。坂とか階段辛いけど、その分景色がいいところだよ」

 

「虚ちゃんってお城すきなの? ロマンチック街道って言ったのも虚ちゃんよね?」

 

「なんというか、雰囲気とか、風景とかが好きなんですよ。ヨーロッパの石造りの城とかは特にいいですよね。日本の古城もいいですけど……はっ、危うく語る所でした……」

 

「一歩突っ込んでるよね。虚先輩」

 

「そうなるとスケジュールキツイよね? 明々後日には飛行機のらないとだめじゃない?」

 

「だね~。ロマンチック街道は無理かも、ごめんね虚さん」

 

「まぁ、仕方ないですね。お城は明日見れますし、それで我慢します」

 

「また来ようね」

 

「簪ちゃんたちは一週間の予定なの?」

 

「うん。家のお仕事とかあるみたいだし、私は打鉄の処遇についていろいろとやらないと行けないから」

 

「そっか~。もうちょっとゆっくりしていってくれればあちこち連れ回すんだけどなぁ」

 

「また冬か来年だね」

 

「その時は西ヨーロッパの旅だね。そっちはシャルロットが詳しいと思うよ。フランス生まれのイギリス育ちとか、いいなぁ」

 

「だね。美味しいワイン~。そうだ、櫻ちゃん、もう一本持ってきて!」

 

「はいはい、おみやげで渡しましょうか?」

 

「それは帰りに買って帰るわ。虚ちゃんなら20歳で通りそうだし」

 

「お嬢様、それはどういう意味でしょうか?」

 

「う、虚ちゃんはお姉さんだなぁってことだから、ね」

 

 

 

この後も一夏は若干の疎外感を感じつつ女子会に付き合い続け、気がつけば時計の針は右斜に向いていたとか。


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