Who reached Infinite-Stratos ? 作:卯月ゆう
「そうか、なるほどな。君もやはりえげつないことを平然とやってのける。はっはっ、まぁ、そう言うな、君のそういうところも素敵じゃないか。わかったよ、あの情報を世間に流そう、彼らも世間の波には弱い。ああ、期待してくれていい。ではな、またそのうち日本に来てくれ、今度は東京の美味しいものを紹介しよう」
誰かとの会話を終えた有澤隆文、彼はある意味の国家転覆を考えていた
考え方が腐った政治家共を一掃してやろう。ただそれだけなのだが、保守的な思想の人間が多い日本で、時代の進化についていける人間への変化を恐れる。
ならば誰か悪役を立てて、変わらざるを得ない状況を作り出すのだ
今回ならば、時代について来れなくなった防衛大臣などを
「では、コレを盛大に公表してくれ、金なら出す、広告扱いでいい」
「いやいや、これだけの情報ならリーク扱いで載せますよ、お金はいただきません。むしろこちらが払いたいくらいの大スクープです」
「それは良かった。防衛大臣はどうなるかね?」
「良くて罷免、まぁ、おそらく議員辞職に追い込まれるでしょうね。その周囲の議員も然りです」
「なるほどな、総理の任命責任も追及されるだろう」
「そうですね、支持率の低下は免れません」
「うまいこと解散してくれればいいのだが」
「どうでしょうね、ですが今回はことがことなので世論の反応は大きいと思います。まさか前回のモンド・グロッソの影にこんなことがあったなんて」
世界的IS操縦者である織斑千冬に対し、精神的ダメージを負わせるにとどまらず、本人の意志が反映されない処罰や経過観察の決定を下した防衛省、防衛大臣のクビを跳ねることが今回の目的なのだ
だから有澤は知り合いの新聞記者に情報を流し、上手く世論を導こうとしているのだ
結果から言うと作戦はうまく行った。新聞に『防衛大臣、織斑元国家代表を謀る』と一面にでかでかと載った記事に世間が反応しないわけが無かった
国内での人気はかなり高かった千冬に関するニュースだけに、処分が決定された際に声を上げた人々を中心に、インターネットを通じてその情報は爆発的に広がった
世論が防衛大臣や内閣への責任の追及の流れになればあとは早かった。
首相はあっさりと防衛大臣を罷免、議員辞職を求める声が野党から上がらないはずがなく、あっさりと議員辞職に追い込まれた
内閣の支持率も下がり続け、内閣再編を求める声も上がっている。有澤としては期待以上の成果が出たと言えよう。
「どうだね、櫻ちゃん。日本人は束になるからね。あっさりとやめたよ、内閣の支持率も低下の一途だ、直に首相が変わるだろう」
「ありがとうございます、おじさん。ではおじさんの口座に20入れておくのでお友達へのお支払いおねがいします。あ、そうそう、だいぶ前にヨーロッパ組で買った飛行機だけど、来月辺りに引き渡されるからトゥールーズでパーティーを開くことにしたんだ、細かい予定は後日企業連各社に送るけど、来てくれる?」
「あの
「ありがと、おじさん。じゃ、またね」
「ああ、櫻ちゃん。束音さんにもよろしく」
こうしてうまいこと国家を時代に則った考え方に矯正することに成功した櫻、彼女が次に目指すのは、空だ