Who reached Infinite-Stratos ?   作:卯月ゆう

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レオハルトさんが、自分の弱さを自覚する話


7/18 追記

話の在庫はまだあるので、もう数話は毎日投稿できますが、その後はどうなるでしょうか。検討もつきません。
もともと飽き性な性格もあるので未完成で終わってしまうのか、気合で最期まで書き上げるのか。
ただ、誰かに自分の書いたものを読んでもらう、ということの喜びがなんとなくわかった気がします。ですから、できるだけ完結を目指したいと思っております。これからも私、卯月ゆうと、拙作をよろしくお願いします。


10/4 追記

先述の通り、暁に3ヶ月近く前に投稿した話です。
3ヶ月前の宣言はまだ達成されておらず、話も今だ6巻が終わり、オリジナル展開に突入する? くらいまでしか書けていません。
本当に完結させられるのか、自分でもわかりません。プロットが無く、勢いで書いているのでゴールが今のところ無いんです。まずは亡国機業の行く末、そして世界の行く末を書いて終わり? とは考えていますが、どういう結末にするのか、自分でもさっぱりです。

ですが、一日1話投稿で数ヶ月先の話、今はまだ、主人公すら生まれておりません。
この先がどうなってしまうのか、ゆっくりのんびりお付き合いください。


鴉に飼い慣らされた猫

 素晴らしい。この一言に尽きる。

 目の前にあるのは我が愛機、ノブリスオブリージュ、その背には天使砲の異名を持つレーザーキャノン、EC-O307AB。コレがなければこの機体は語れないだろう。

 

 ブレードからレーザーキャノンまで、幅広いレンジに対応したオールラウンダー、それこそ、ローゼンタールの持つ汎用性の高さの現れ、私の信条なのだからな。

 

「機体の具合はどうでしょうか?」

 

 派遣された技術担当者が私の顔色を伺う。

 

「ああ、最高だ。よくやってくれた」

 

 技術担当は本当にいい仕事をしてくれた、コレでまた、こいつと、飛べる。

 

「お褒めいただき光栄です」

「全て元通り、これを最高の仕事と言わずになんという。ありがとう」

「いえ、コレが仕事ですから。では、失礼致します」

 

 

 そんな言葉を交わし、嬉々とした雰囲気を纏って去っていく彼を見届けた後、もう一度機体を見回す。修繕だけではなく、隅々まで磨き上げられている。

 小さなスタビライザーの1つまで、丁寧に。これが日本人のやり方だろうか。

 

 

「機体は直ったみたいね、じゃぁ、さっそくお仕事よ。体は平気?」

「ああ、問題ない。少しリハビリは必要だろうがな」

 

 それもそうだ、もう数週間は乗ってない、機体と脳が直接つながる感覚も掴み直さなければならないだろう。

 

 

「じゃぁ、軽く飛んでから行きましょうか。ミッションレディ!」

 

 シオンの一声でドックの中は騒がしくなる、機体を発進準備にかかるのだ。

 

「整備担当者は最終チェックの後、機体から離れて、搭乗リンクスは機体へ!」

 

 整備担当が最終チェックを終えたらしく機体から離れていく、よし、久しぶりに飛べるのだ、楽しみにしよう。

 

 

「リンクスの搭乗を確認、ACネクスト、起動!」

「ノブレスオブリージュ、起動」

 

 あちこちからマニピュレータの放つ機械音、それもつかの間、私と機体はひとつになる。

 

 

「AMSグリーン、機体にも問題ないわね。ローンチ!」

 

 開けられたシャッターから見えるのは海、目指すはもちろん、空ッ!

 

「ノブレスオブリージュ、出るッ!」

 

 ブースターを使っての加速、カタパルトを置くスペースは残念なことになかったらしい。

 

「聞こえてる? 久しぶりに乗った感じはどうかしら?」

「帰ってきた、というべきか。此処こそ私の居所なのだと思うよ」

「そう、問題ないみたいね、じゃぁ、ミッション前に肩慣らしと行きましょう」

 

 

 そう言うと同時にドックから飛び出す1機のノーマル

 

 ――隣においてあったやつか。乗っているのはシオンだろう。

 

 

「さぁ、準備運動といきましょう」

「そうか、では、お手並み拝見」

 

 どちらが撃ったか、乾いた炸裂音から始まった。

 

 

「ほう、生き残っただけあって、なかなか動くじゃないか」

「さすがに空中機動じゃ負けるけどねッ!」

 

 そう言いながらリニアライフルを連射、確実に削りに……

 

「やはりノーマルはノーマルか」

 

 シオンがサブマシンガンで弾幕を張るも、PAの前ではすべて無に帰す。

 

「ではこちらから、行こう」

 

 手にはMR-R100R このくらいの距離ならばちょうどいいだろう。

 ダンッダンッダンッと乾いた音が続く。

 

「射撃武器で私に挑むとはいい度胸ねぇ?」

 

 ――なんだ、この悪寒は……

 

 紫苑は横方向にグライドしながら、直撃弾だけを――斬っていた。

 

「なっ……」

 

 弾を斬るなど、こいつ本当にただの人間、そしてノーマルなのか。

 

「さぁ、徹底的に 教育()してあげましょう! 行きますよ、ストラトスフィア!」

 

 そこからはまさかまさかの連続であった、ジグザグにグライドしながら私までの距離を詰め―その間も私は弾幕を張り続けた―ブレードで一閃、PAが大きく削られる。

 

「さぁ、さぁ! もっと、もっと楽しませなさい!」

 

 この女、戦闘狂かなにかなのか。

 準備運動と言いつつ、本気で殺しに来てないか?

 

 

「お、おい!そろそろいいだろう!」

「まだ、まだだ!」

 

 そう言いながら振られるブレードは止まらない、私も応戦しているのだが、機体性能よりも人間のスペックが違う。AMSのないノーマルでこれだけの動きをする人間が居ることが信じられない。

 

 その後もブレードでの打ち合いは続き、PAが切れたにもかかわらず斬りつけてくる。

 衝撃とともにAPが削られていく、それも彼女の一薙ぎは毎回重い。

 それを避けようと距離を置こうとするとリニアライフルで足止めされ、接近戦ではほぼ一方的に蹂躙される。

 

 

「私の負けだ、仕事もあるだろう!」

 

 おとなしく負けを認めざるを得ない状況。そこまで私は追い込まれていた。

 

 ――空中戦でもない限り私は彼女の操るノーマルにすら勝てないのだろうか

 

 シオンは私の言葉を聞いたようで、

 

「あっ、えっ? あぁぁぁ!!!」

 

 間抜けな悲鳴をあげていた。

 

 

 

 

 

「ゲホン。それではミッションを説明します―」

 

 あれだけ激しい戦闘にもかかわらず彼女の機体は多少の被弾痕こそあれど、無傷と言っていい。

 それに対し私は……レーザーブレードに切り刻まれ装甲はボロボロ、天使砲に被害がないだけまだマシだが。

 

「では、ミッションレディ!」

 

 彼女の一言で、再びドックは出撃準備の喧騒を取り戻した




ACファンの皆様、ごめんなさい、ネクストでもノーマルに負けます。それも近接戦闘で。

私自身はへっぽこリンクスなので、AC4のなかでノーマルに袋叩きにされて落ちた回数は両手の指では足りません(;´Д`)
接近戦ではどうなんでしょうね、私のスタイルとして、背中に天使法、両手にMotorcobraで削るスタイルが基本なので、近接戦と言ってもブレードをふるうことは少ないんですよね。
アンジェは扉切り開いたと同時に社長砲を叩き込んで終わらせた覚えがありますが。

それでも、月光はかっこいい武器だと思っております、使いこなせませんが。
ま、まぁ、レーザーブレードは男のロマンだよね!



本文で「ドック」という表現を使っていますが、イメージとしては航空機のハンガー
をイメージしていただいたほうが正しいです・・・


さて、次回は世界観をの整理と、紫苑の過去を絡めた話の予定です。時系列も無視して世界を強引に平和に、現実寄りにしています。
(ACとか、ネクストとか言ってる時点でアレですが)

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