魔法少女リリカルなのは!?「幻の残業局員」   作:ヘルカイザー

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ども〜

たくさんの感想ありがとうございます。

ではよろしくお願いします。


第23話《お見舞い》

〜はやてサイド〜

 

「お邪魔します……ん?何や元気そうやないか。」

 

「およん?はやてっちお久ぁ〜?「やめんかその喋り方。」そうですか、残念です。」

 

私は鈴木君のお見舞いに来た、元気そうで安心したけど……自分の任務から解放された所為か少しおふざけで最初の様な喋り方をし始めた。

 

まぁ……冗談程度だから別にいいんやけど。

 

「な、なぁ〜鈴木君?私鈴木君に色々言っちゃいけない事言ったみたいでその……リンカーコアの件とか……友達を助けて貰って本当は感謝しなきゃいけない事やのに……。鈴木君、数々の失言本当にごめんなさい!」

 

私は鈴木君に深々と頭を下げる、そんな私に鈴木君はどんな顔をしているのだろうか?

 

「頭を上げて下さい。部隊長ともあろう人が部隊で一番格下の俺に頭なんて下げるべきじゃない。「そんな事あらへん!?階級なんか関係ない、謝るべき所では謝るべきやと思うから!」……はぁ……本当に情に熱いお人だ。分かりました、その謝罪素直に受け取りますよ八神部隊長。けど俺は気にしてないので頭を上げて下さい。貴方がそこまでしてくれたんだ、もう十分です。だから俺からも言わせて下さい。今まで俺の体調を気遣ってくれてありがとうございました、とても感謝しています。……これでチャラにしませんか?」

 

そう言われ私は頭を上げた。

 

鈴木君は本当に優しいと言うかなんと言うか……決して自分の事では他人を責めない。

 

私はそんな彼がとても大きく見えた。

 

「鈴木君がそれでいいんやったら……これでチャラや!」

 

そう言うと鈴木君は満足そうに笑う、うん……この部隊必ず無事に終わらなあかんな。

 

私はそう思いながら少しのんびりして病室を後にした。

 

 

 

 

〜フェイトサイド〜

 

「あれ?フェイトちゃん、鈴木君のお見舞いか?」

 

「うん、はやて。はやては帰るところ?「そうや。」そう、じゃまた六課でね。」

 

陸飛のお見舞いに来たがその病室の前ではやてに会った、どうやら陸飛のお見舞いの帰りらしい。

 

私ははやてと分かれた後陸飛の病室のドアをノックし中に入る。

 

「失礼しま〜す。あ、おはよう陸飛。元気そうで良かった。」

 

「はい、おはようございますテスタロッサ隊長。隊長もお変わりなさそうで?」

 

お変わりなくと言われても君が入院してからそんな経ってないよ?

 

「あ、あのさ陸飛?何度も言ってるけど……私の事フェイトって呼んでもいいんだよ?」

 

陸飛……結局一回もそう呼んでくれないから。

 

ひょっとして……私の事嫌いなのかな?

 

「まぁ……それは置いといてテスタロッサ隊長「ううっ……」ど、どうしました?と言うか……何故に泣いてらっしゃるんですか……怖いんですけど…………」

 

だって……誤魔化してる。

 

私の事嫌いなんだ……そうなんだ…………

 

「わ、私陸飛に嫌われてるぅぅ……「い、いや何処をどう解釈したらそうなるんで?」だって名前で呼んでくれないから……今だって誤魔化してるし…………」

 

私がそう言うと陸飛はため息をつく、もう面倒くさいよね私……「フェイト隊長。」

 

「え?」

 

「なんですかその顔は、呼べと言ったのはフェイト隊長でしょ?それに別に名前で呼んでないのは他の隊長達も同じ様な気がするんですけど?」

 

それはそうだけど……なんかこれだけ呼んでって言って呼んでくれないのはそうだって思っちゃうよ。

 

で、でも……陸飛名前で呼んでくれた、隊長は余計だけど。

 

けど今はそれで満足、嬉しい。

 

「陸飛……なのはを助けてくれてありがとう!「はぁ……貴方もですかテスタロッサ隊長。」戻った!?呼び方戻っちゃってるよ陸飛!?」

 

陸飛は時々意地悪だ……私いけない事言った?

 

「どう致しましてと言えばいいのか……正直困るんですよ。そう言うお礼とか感謝は……背中が痒い。」

 

そっか……慣れてないんだ。

 

陸飛はお礼や感謝を言われる事に慣れてない、だから言われたらなんて言っていいか分からないんだ。

 

照れ屋?

 

ふふ……陸飛の意外な弱点見つけちゃったな♪

 

「大丈夫だよ陸飛、私が言いたいだけだから。だから何も言わなくて大丈夫、陸飛が聞いてくれるだけで。」

 

その後、差し入れを渡して病室を後にした。

 

でもその時……

 

「フェイト隊長……また。」

 

「うん!」

 

最後はちゃんと名前で呼んでくれて嬉しかった。

 

そう言えば陸飛の好物が分からなかったから差し入れは適当なものになっちゃったけど……そこだけ残念だ。

 

 

 

 

〜ティアナサイド〜

 

「失礼します!……その……お元気そうで…………」

 

「どうしました、その似合わない畏まり方は……と言うか……今日はお見舞い多いですね?まぁ……嬉しんですけど。」

 

私はなのはさんにお願いして鈴木三等陸士のお見舞いに来させて貰った、半分以上私の所為だし。

 

それにしても……改めて見ると鈴木三等陸士の今の性格は嘘みたいだ。

 

あんなにいい加減だったから信じられない。

 

「あのこれ……差し入れです…………」

 

「ん?ああ、ありがとうございます……わざわざ。」

 

何か……凄く嫌だ。

 

何だろう……物凄く我慢できない。

 

「すいません、鈴木三等陸士……敬語やめて貰えませんか?そっちの方が歳上だし「階級はそちらが上ですが?」それでもやめて下さい!?」

 

確かに言ってることは間違ってないけど……嫌なのよ。

 

同じ部隊で歳上に気を使われるのはやりにくい。

 

「はぁ……分かった。で?なんでそんなに控え目何だ?」

 

何でって……そんなの聞くまでも…………

 

でも本当に分からなそうな顔だし。

 

「それはその……「俺が入院したのを気にしてるのか?」……はい。」

 

そんなの当たり前だ、私が何も分からずに過剰な攻撃をしなければここまでにはならなかったかもしれないんだ。

 

「まぁ……気にするなと言っても気にするんだろうが……どうせ俺は近いうちこうなってたさ。だから気に「それでも今じゃありません!?」…………」

 

私は少し大声になった後地面に両膝を着く、そして両手を地面に着いた。

 

土下座の体制に入ったのだ。

 

これぐらいしないと私の気が収まらない。

 

 

「ごめんなさい。謝るしかできないですけど……本当にっ!?」

 

私がそのまま頭を下げようと思った時だ、私の前にボールペンが刺さった。

 

驚いて鈴木三等陸士を見ると少し険しい顔をしている。

 

「あ、あの「それをやったら絶対に許さないぞ!」え?い、いやでも…………」

 

これぐらいしか……私にはできないし…………

 

「そんな事して貰わなくても俺は何とも思っていない。それに……お前の頭は俺程度でそこまで下げる程安い物じゃない、さっさと立て!」

 

そう言われ私は立ち上がる、謝りに来たのに謝らせて貰えない。

 

「ランスター、悪いと思ってくれるなら俺との事を失敗として次に活かせ。お前らフォワード組はこれからの管理局の期待の星だ、俺が期待してる星だ。だから俺に頭なんて下げるな!俺の代わりに俺が目指した最高の管理局になる様に。それにお前はこんな事で畏まる様な軟弱者じゃないだろ?」

 

期待?

 

私に……なんで私なんかに期待してくれるのよ…………

 

そんな事言われたら何も言えないじゃない。

 

けど……だったらやってやろうじゃない、この人が私に期待してくれるなら……その期待に応えるのが私のこの人への罪滅ぼしだ。

 

「あんたの期待……ぜひ応えてやるわ!だから期待して待ってなさいよ!」

 

「それでこそいつものランスターだ、フフ……期待してるよ!」

 

そう高らかに宣言した私は病室を後にした。

 

 

 

 

〜リインサイド〜

 

「お邪魔しますです。ああ〜陸飛さんお元気そうで良かったですよ!」

 

「これは曹長、わざわざお見舞いに来て頂いてありがとうございます。今日は本当にお見舞いが良く来る日ですよ、それも六課の人間ばかり…………」

 

皆大丈夫とは聞いていても陸飛さんが心配なんですよ、勿論私もです!

 

陸飛さんもすっかり六課のメンバーですからね。

 

「はい、陸飛さん差し入れです。陸飛さんの好きなものが分からなかったので美味しそうなお菓子買って来たんですよ?」

 

「すいません、曹長。気を使わせたみたいで、ありがとうございます。」

 

水臭いですね〜陸飛さんは……私達は同じ部隊の仲間ですよ?

 

それにしても……部屋にある差し入れの数が凄いことになってますです。

 

本当にたくさんお見舞い来たんですね。

 

「っ!?曹長……ちょっとこちらに。」

 

ん?

 

何ですか?

 

私は陸飛さんの言われた通り病室のドアと反対側のベッドの横に移動した。

 

「どうしたですか?「曹長静かに!」へ?」

 

何か病室のドアを気にしてる様ですけど……何故ですか?

 

すると突然病室のドアが勢い良く開けられ誰かが弾丸の様に陸飛さんの方へ突っ込んでくる。

 

「陸飛さん!?」

 

そして陸飛さんの方へ突っ込んで来た人物は手に30cmぐらいのナイフと思われる物を持っていた。

 

しかし、陸飛さんも何処からかボールペンを出し応戦する。

 

「ペン技近式……三の型……《空》!!!」

 

陸飛さんはボールを下から上にふりあげるようにして相手が振り下ろして来た得物に当てる。

 

互いの攻撃は二人の目の前でぶつかり合い拮抗した、その瞬間相手の得物が何か見えた。

 

それを見て私は目を疑った。

 

「定……規?」

 

そして攻撃は互角の筈なのに何やら相手が笑みを浮かべている。

 

「はは♪流石……三十センチ……定技……《者刺し》!!!」

 

相手がそう言った時、拮抗していた定規を少し滑らせそのまま陸飛さんの首元へと突き刺す様に押し出した。

 

これに陸飛さんは反応できていない。

 

私はそれ以上見ていられず目を逸らした……陸飛さんが貫かれる所を見たくなかった。

 

でも何の悲鳴も聞こえない。

 

「たくっ……酷いお見舞いじゃないか?」

 

陸飛さんの声が聞こえた。

 

生きてるですか?

 

私は目を開け今の状況を見る。

 

「あ……」

 

すると定規は陸飛さんの首元で止まっていた、陸飛さんが止めたのではなく相手が寸止めした様だ。

 

「ふふ……あはは♪ごめんですですよ。悪ふざけが過ぎたですです。陸ちゃんがどれだけ弱ったか見に来たですですのに元気そうですですね?」

 

どうやら知り合い見たいです、でもよく見ると……子供?

 

背は今の大きくなった私くらいですかね?

 

「リン、久しぶりだな?元気だったのか?」

 

「あはは♪元気じゃなかったら来ないですですよ?にしても腕は衰えてない様ですですね?安心したですですよ。」

 

何かですです鬱陶しい人です……言葉に変な語尾がついてるですよ。

 

はっ!?

 

私も対して変わらないです!?

 

「所で陸ちゃん、その子誰ですです?」

 

「ああ〜この人は俺が今世話になってる部隊のリインフォース曹長だ。曹長、こちらチェッカーズ部隊長リン・ストーンです。」

 

チェ、チェッカーズの部隊長さんですか!?

 

わ、私は何て失礼な、挨拶もしないで。

 

「すいませんです、リインフォース・ツヴァイ曹長です!よろしくお願いしますです!」

 

「あはは♪これはこれはご丁寧にありがとうですです。僕はリン・ストーン三等空士ですです 。よろしくお願いしますですですよ!」

 

意外にも私より階級が低かったです……と言うか陸飛さんと同じです。

 

こうして互いに自己紹介した私達はしばらくお話して陸飛さんの病室を後にしたです。

 

けど病院から出る通路の途中でギンガにあったです。

 

どうやら陸飛さんのお見舞い見たいですけど……大丈夫でしょうか?

 

 

 

 

〜ギンガサイド〜

 

「陸さん、お邪魔します。「なら出て行け!」……酷い…………」

 

私は悲しくなった……陸さんが冷たい、病室に入った途端陸さんに冷たくされた。

 

出て行けと言われたけど私は陸さんに近づいて行く。

 

「お、おい……冗談だ、冗談だから……な?頼むからそんな泣きそうな顔しながら拳なんか構えるな。ゆっくりその拳を下げろ、そう……「り゛ぐざんのばがぁぁぁああああ!!!」ぼふっ!?」

 

私は泣きながらしばらく陸さんを殴る……しかし気づくといつの間にか陸さんに馬乗りになり両手でタコ殴りにしていた。

 

「すいません陸さん……流石にやり過ぎました。「い、いやいい……慣れてる。」陸さんこれ差し入れです。」

 

私がこんなに酷いことしても陸さんは怒らずに受け入れてくれる。

 

やっぱり私には陸さんしかいない。

 

「なぁ……ギンガ?差し入れって……この封筒がか?」

 

「そうですよ?」

 

陸さん不思議そうな顔をして封筒の中身を確認し出す、そして陸さんはその中身の紙を見て固まった。

 

「陸さん、気に入って貰えました?」

 

「ギ、ギンガ……これ……お前…………」

 

そうですよ、部隊の異動希望の書類です。

 

その書類は次の部隊の異動を希望出来る書類、でもその書類は一度出すと取り消しが効かないのが問題なのだけど……私には好都合だ。

 

「六課の仕事が無事終わったらうちの部隊に戻って来て下さいね?「おいギンガ!?」破っても無駄ですよ?それコピーですから。」

 

これでまた陸さんと働ける、陸さんとお仕事……嬉しい〜♪

 

「くっ……あの時の紙はこれだったのかぁぁ…………」

 

「じゃ〜陸さんまた来ます。「もう来るな!?」嫌ですよ、だって私……陸さん大好きですから。」

 

私はそう言って病室を後にする、でもその時……振り返って見ると陸さんは頭を抱えているのだった。

 

 

 




次回もよろしくお願いします。

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