魔法少女リリカルなのは!?「幻の残業局員」 作:ヘルカイザー
少し短いですが……
ではよろしくお願いします。
〜はやてサイド〜
「で?何で休みとってまでホテルアグスタにいたんや?それになのは隊長の話だと何か受け取ったみたいやな?一体それは何や?……まぁ、私かて鈴木君のプライバシーを侵害したくはない。でもな?行動が怪しすぎるんや!何でわざわざホテルアグスタでしかもこっそり麻薬取引みたいな受け取り方やねん!?自分が白、言うんやったらハッキリと答えてみん?さぁ、どうなんや!!!」
私がそう言っても鈴木君は何も言わない、確かに私や隊長二人がいる中で話すのは難しいかもしれんな。
私だって部隊長室に呼び出してまでこんな事したくない、でもこれはハッキリしとかなアカン。
鈴木君が白か黒か。
あの手の現場では麻薬取引とかが行われてもおかしくない、疑いたくは無いけど……
「まぁ、はやて?陸飛にもプライベートはある訳だし……そんなに問い詰めたら可哀想だよ?」
フェイトちゃんの言うことも一理ある、でもダメや……これはなぁなぁで終わらせる事やない。
「いいでしょう……お教えします。」
何や、急に話す気になったんかいな?
話せるんやったら最初から話せばいいんや、変に隠すからこうなるんよ?
「ただし、これを話したら部隊長……貴方は後悔しますよ?」
は?
何言うてんねん……まさか!?
黒なんか?
本当に鈴木君は黒なんか?
だから話すのを躊躇ったんか?
「ええよ?話してみ?鈴木君が何をしてても私は受け入れたる。」
とは言ったものの……流石に怖いで……本当は聞きとうない。
「俺があそこで受け取ったものはこれです!」
鈴木君はそう言って私の机にそれを置く、でもそれを見て私は後悔した……
「ボール……ペン?」
こんな物の為に鈴木君を尋問している事を…………
「部隊長、後悔……しましたか?」
何や……今一瞬見えた鈴木君のにやけズラが物凄く腹立たしいで?
どうする?
ぶん殴ったろうか?
まぁ……ええ。
「何でこんなもんあそこで受け取る必要があるんや?」
そうや、そもそもそんな所で受け取る必要があるか?
そんな勘違いされるような所で……
「こいつは特注でして、そこらのボールペンとは強度が違うんですよ。前に使っていた奴はテスタロッサ隊長との模擬戦で粉々になってしまったので。新しい奴をとおもいまして。」
普通の人はボールペンに強度何か求めてない、ふざけるのも大概にし?
「そんなに戦闘で用心するならデバイスでも持てばええんと違う?人騒がせにも程があるよ?」
私は少しイライラしながら話を進める、もうこの辺りから私の中で鈴木君に対する不満が溢れ出してきていた。
「俺は魔法は使えませんので「嘘つくんやない、プロフィールにはリンカーコア有りって書いてあるよ?少しなら使える筈やよね?」……使えません。」
それでも頑なに使えないと鈴木君は言い張る、でも本局のプロフィールは間違ってるわけ無い。
これ以上隠すと私も怒るで?
「いい加減隠すのやめてや?これ以上は気分悪いで!!!「まぁ〜はやてちゃんその辺で」なのは隊長は黙っとき!今はこの馬鹿と話してるんや!なんなん自分?なんでもかんでも隠して、隠せばカッコイイとでも思ってるんと違うんか?正直迷惑や!!「ならいつでも異動にして貰って構いませんよ?」なんやて!?この……ふざけんな!!!私はこのままやと自分が倒れると思って気遣ってあげてるんやで?それを「頼んだ覚えはありません。」……もうええ……出て行って……早く出て行き!!!」
私がそう怒鳴ると鈴木君は敬礼をし部隊長室から出て行った。
「はやて、言い過ぎだよ?陸飛だってちゃんと休みとって行ったんだし。それに陸飛にも言いたくない事はあるよ。まぁ……少し多いけど……。」
分かってるんよ私だって……これが言い過ぎな事ぐらい。
でも……ついってあるやんか。
後で謝らんといかんな。
◇
〜なのはサイド〜
「鈴木く〜ん!待ってよ!」
私は部隊長室から出て行った鈴木君を追いかけた、さっきのははやてちゃんも悪いけど、必要以上に挑発した鈴木君も悪い。
「何でしょうか?」
うん……自分は何一つ悪く無いって顔だ……
「鈴木君も後で謝っておきなよ?少なくてもあそこまで挑発する必要はなかったよね?」
私は鈴木君の目をジッと見てそれだけ約束させる、じゃ無いとこのまま雰囲気悪くなりそうだし。
「気が向いたら「ダメ!!」はぁ……わかりました。」
うん♪
あ、そうだ!
「鈴木君ってさぁ〜本当に魔法使えないの?「使えません。」でもリンカーコアはあるんで……え、何?」
突然鈴木君が私の胸を指差して来た、私にはよく分からなかったけど……セクハラ?
すると鈴木君が口を開く。
「俺のリンカーコアはそこです!」
「ん?それって……どう言うこと?意味が分からないんだけど?」
私がそう聞いても何も答えてくれず私に背を向けてまた歩き出した。
でも私は鈴木君を引き止めるのをやめた、それより最後に鈴木君が言った事が頭に引っかったからだ。
◇
〜ティアナサイド〜
この前の失敗から私は夜に自主練をするようになった。
昨日もヴァイス陸曹に止められたけどそんな事でやめられない、私はもっと頑張らないといけないんだ。
皆に追いつく為に。
「あやや?ティっち?こんな遅くに自主練習〜?」
不意にかけられた声に振り向くと鈴木三等陸士だった、相変わらずやる気になさそうな言葉遣いだ。
「何か用ですか?」
私は少し嫌味ったらしくそう尋ねる、正直邪魔だ。
「別にに〜?ちょっと見かけたからん?声かけただけ〜?」
なら早く何処かに行けと言いたい。
「用が無いなら邪魔しないでください。」
しかし、私がそう言ってもこの男は何処かに行こうとはしない。
それどころか私の後ろの木に背中を預け呑気に見物している。
「ティっち〜あまり無理すると良く無いよん?その辺でやめておいた方が「うるさい!?」…………」
私は思わずカッとなって怒鳴る、暫く見ていたと思ったら言うことがそれだ。
邪魔だ、気が散ってしょうがない。
「あんたみたいな毎日サボっていい加減に過ごしてる事務局員には私の気持ちなんて分からないわよ!!!いいわよね?あんたは……毎日気楽でさぁ!?けど……私は……そう言うわけにはいかないのよ……凡人なんだから。」
そう言いながら私は鈴木三等陸士を睨む、しかしこの男は何も動じない。
「やや〜?ティっち……馬鹿だねん?「なんですって?」もう一度言おうんかん?ティっちは馬鹿だねん?って言ったんだよん?」
私はキレた、もう……誰が見ていようが関係ない、鈴木三等陸士の胸ぐらに掴みかかる。
「ふざけんな!!!もう一度言ってみろ!!!お前みたいな奴に何が分かるんだ!?私がどんな思いで、どんな思いで!!!「じゃ……もっと高町隊長の思いを理解しろ。」え…………」
突然鈴木三等陸士の雰囲気が変わった、さっきまでのふざけた物じゃ無い。
本気が伝わって来る程の眼光……私は自然に胸ぐらをから手を離す。
「あんた……なんなの…………」
別人が目の前にいるようにしか見えない、こいつは何なのだろう?
もうそれしか考えられない。
「ティアナランスター……忠告するぞ?この自主練、やめないでこのまま続けるなら覚悟しろ?」
「な、何を……よ……」
ジッと見られながらそう凄まれた私は少し震えていた、でも私にはこの震えが何かわかる……恐怖だ。
私はこの男に……鈴木三等陸士に恐怖している。
「もしこのまま続けて誰かを傷つけてみろ?俺が……力尽くでねじ伏せてやる!」
何で私はこんなに怯えてるのよ?
相手は事務局員なのよ……何もできるわけがない。
「何よ……べ、別に……これを続けても……わ、私が傷つくだけじゃない……私が傷つく分には何も問題ないじゃない!!!」
私はこの男に怒鳴り返す、しかしこの男は……
「そう言う意味じゃない。分からないならもうやめろ……まぁ……俺も人の事を言えた義理じゃないが…………」
それだけ言い捨てて何処かに行った。
◇
〜キャロサイド〜
「陸飛さ〜ん!キャロです、入っていいですか?」
私はいつものように陸飛さんの部屋に遊びに来たのだが返事がない。
何処かに行ったのかと思ったがいない時はドアにいませんと貼ってあるのでいる筈だ。
「陸飛さん?陸飛さ〜ん?おかしいなぁ、いつもならすぐ返事してくれるのに……」
あまりに返事が無いので気が引けるがドアを開けて見ることにした。
「陸飛さ……ん。何……これ…………」
私は部屋の中を見て固まった、どう言うわけか部屋中に書類が散乱していて何かもがいたような感じで形が残っていた。
でもそこに陸飛さんはいない。
一体何処に行ったのか……ひょっとして何かあったんじゃないか、私は心配ですぐに辺りを探した。
すると医務室へ行く通路で陸飛さんを見つけた、でも陸飛さんは……
「陸飛さん!?」
通路の真ん中で倒れていた。
「しっかりしてください!?一体どうし……たん…………」
私は急いで陸飛さんに駆け寄りうつ伏せの陸飛さんを仰向けにし体を揺すった、けどその時……私は自分の手から伝わってくる感覚を疑った。
「嘘……嫌だ……起きてくださいよ陸飛さん!?陸飛さん!?なんで……どうして……」
陸飛さんの胸から伝わってくる物がない、鼓動が感じられない。
「おき……てよ……嫌だ……こんなの……い……やぁぁぁぁぁぁ…………」
私はそのまま陸飛さんのそばで泣き叫ぶ、そしてその後私の声を聞きつけたシャマルさんの指示で陸飛さんを医務室に運んだ。
次回もよろしくお願いします。