魔法少女リリカルなのは!?「幻の残業局員」   作:ヘルカイザー

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ども〜。

え〜と……実はここの話……サントラを持っていないので内容がわかりません。

ですから出張に来たらこんな感じだろなぁ〜ってな感じで想像で書いてます。

まぁ〜大まかな所はかじってますが知らないのと同義です。

ですがお付き合い頂けたら幸いです。

ではよろしくお願いします。


第15話《出張》

〜なのはサイド〜

 

「ね、ねぇ〜ちょっと……鈴木君に聞きたいことがあるんだけど?」

 

「あや?何かなん?高町っち?」

 

私は早朝、事務所に顔を出した、どうしても確認したいことが鈴木君にあったからだ。でも彼は仕事キャラであるふざけた口調を使っている。私はもう鈴木君のこれは演技だと知っているのに何故まだその話し方なのか?

 

「鈴木君?私もう君のそれが作りキャラだって知ってるよ?だから普通に話してくれないかな?」

 

私がそう言うと彼は私の手を取り急いで事務所から出た、そして誰もいない休憩所へと足を運ぶ。鈴木君の歩きは私なんかより全然速いので私は少し息が切れてしまった。

 

「高町隊長、俺ごとで申し訳ありませんが、俺の本当の仕事について知らない局員の前でキャラどうこう言うのはやめてください」

 

「どうして?確かに事務所には他の事務局員がいたけど……隊長達しか君の本当の仕事知らないとはいえ、もう異動はさせて貰えない訳だし。もう素の自分を出してもいいんじゃ……」

 

そう言うが彼はため息をつく。私はよく分からなかった、はやてちゃんが本当の鈴木君を知っている以上もう他の部隊への準備と言うかそう言うような物はもう必要ない筈だ。じゃ……どうしてまだ必要なのか。

 

「はぁ……俺がこのキャラで仕事してるのは何も異動の為だけじゃないんですよ。一つの理由として、このキャラで仕事をしている俺がいることによって起きる他の局員達の仕事意識を積極的にする為です。」

 

それを言われても私はいまいちピンとこない。私がそうして首を傾げると彼は分かりやすく説明してくれる。

 

「じゃ……俺がこのキャラで仕事してた時どう思いましたか?」

 

鈴木君がこのキャラで仕事してた時……この人は何でこんなにやる気がないんだろうとか……この人がダメなら私がやらなきゃとか……あ!

 

「そう言えば教導隊で仕事をしてた時私もいつも以上にやらなきゃって思った!?それに誰かがあいつみたいにサボってると給料減るぞとか、その他諸々……」

 

「そうです。部隊に一人こう言う人がいることで部隊の意識を前向きにする。それも俺の仕事です。もう知ってしまってる人には効果はありませんが今知ってるのは隊長達とキャロだけです。なので気をつけてください」

 

そっか……それを知っているからキャロはあんなに鈴木君を慕ってるのかな?でも何かそれ……他の部隊に異動して仕事する度に鈴木君は一人になって行く気が…………。それでそのうち……管理局に鈴木君の居場所がなくなる。それって絶対いいことじゃない……間違ってるよ。何で続けられるの?

 

「で?俺に聞きたい事ってなんですか?」

 

鈴木君にそう言われ、私は本来の話から逸れていた事を思い出した。

 

「えっと……その……昔教導隊での事なんだけど。鈴木君が異動って言われた日……私を助けてくれたでしょ?あの時……本当はどう言うつもりだったのかなぁ〜って」

 

そう、私は気になっていた。あの日……彼の自分勝手な言動は、ただそう振舞っていたのだとしたら、私は彼に謝らなきゃいけない。それで……助けてくれてありがとうって言わなければいけない。

 

「今更ですよ。そんな事知って「私は知りたいの!」……隊長?」

 

私は知りたい、今更かもしれないけど……もっと君の事を知らなくちゃ。

 

「……はぁ。まぁ……高町隊長を怒らせたのは俺ですし、あの平常心を欠いた状況なら……半部以上俺の所為ですから、一応……助けようと思って助けました。」

 

私はそれを聞いて少し気が晴れた。だから言うんだ、助けてくれた君に。

 

「鈴木君、助けてくれてありがと♪」

 

私がそう言うと彼は照れ臭そうに視線を逸らし頬をかいて私に視線を戻す。

 

「どう致しまして」

 

私は君からそれが聞けて満足だ。そして鈴木君は仕事に戻ると言い私に背を向けるが私はもう一つ話があるので彼を引き止めた。

 

「あ、待って鈴木君!もう一つあるんだけど……これから私達出張なんだ、鈴木君も来ない?場所は私達の世界だから鈴木君もたまには帰りたいかなぁ〜って思って、どうかな?」

 

そう言うと鈴木君はこちらを振り返り私の前まで戻る。はやてちゃん達との相談で鈴木君に気分転換でもって事になったので一緒に連れて行こうと言うことになった。

 

「帰りたいかなぁ〜って……俺の地元と今回行く出張先同じなんですか?」

 

「あ……そうだった……」

 

私達はそこを考えてなかった……うっかりだよ……で、でも近くかもしれないし…………

 

「ち、ちなみに鈴木君の地元は?」

 

「……海鳴市ですが「え!?嘘!?」……そんなに驚く事ですか?」

 

私は驚いた、何故なら今回の出張先も海鳴市で、私達の地元も海鳴市だからだ。でもよかった、これで鈴木君連れて行っても大丈夫そうだ。

 

「驚くよ!あのね?出張先も海鳴市なんだよ?だからこれで問題なくいけるね?」

 

「すいません、やっぱり行くの遠慮します。」

「え!?なんで?」

 

鈴木君が突然行かないと言い出したので何でか尋ねるとそれを答えようとする鈴木君の顔は何かを思い出したような顔をしている。

 

「あそこには……帰りたくありませんので。」

 

「どうして?」

 

「……海鳴市にはあいつらがいますから。」

 

あいつら?誰かな?私達も地元だし……もしかしたら知ってる人かな?

 

「で、でもその人に会うとは限し!?」

「では。」

 

「え、ちょっと!?……行っちゃった……。」

 

一体そこまで会いたくない人達ってどんな人なんだろう……その人達の事嫌いなのかな?私はそうやっていくつか考えて見たがそれをいくら考えた所で私には分かる訳無いので私は準備をしに部屋に戻った。

 

 

 

 

〜フェイトサイド〜

 

「で……なんで俺は連れて来られているんですか?」

 

「え、えっと……陸飛も行こ?」

 

「もう連れて来られた後に言われても拒否権がないのですが?」

 

「うっ……で、でもほら……せっかくの機会なんだし」

 

「もういいです。」

「ご、ごめんなさい……」

 

海鳴市に到着した私達は結局陸飛を連れてきた。なのはから陸飛は行かないと聞いた私は急いで陸飛の所に行き説得をした、でも説得しているうちに陸飛が逃げようとしたのでついバインドでぐるぐる巻にして私自分勝手で連れて来て来てしまった。なんでこんな事をしたのか自分でも分からない、陸飛の事をもっと知りたいと思ったからだろうか?

 

「陸飛さ〜ん♪」

「おっと!?どうしたんだキャロ、急に!?」

 

「陸飛さんの地元来れたのが嬉しくて少し浮かれてます♪後で色々教えてくださいね?」

 

キャロが突然、陸飛に抱きついた、キャロの顔を見るとなんか本当に嬉しい見たいだ。それにしてもあんなに堂々と抱きつけるのは子供だからだよね?私なんてしたくても子供じゃないから出来ないし……は!?な、なに考えてるの私……私はただ自分の中での想像で顔を熱くした。最近自分の中で陸飛の存在が大きくなりつつある、そしてそれは自分で全く歯止めがきかない。この気持ちがなんなのか……私には分からなかった。

 

「にしても鈴木君がそんなに会いたくない人って誰なんや?」

 

今はやてが陸飛にした質問は私も気になった。陸飛はあまり人を嫌うように見えない、だから逆に相手に嫌われているのかとも思ったりすごく気になる。

 

「……そ、それは……っ!?」

 

すると急に言葉を詰まらせた陸飛はある一点の方向を見て固まった。

 

「なのは、フェイト!」

 

どうしたのだろうと思ったが陸飛が向いている方向から私達を呼ぶ声が聞こえ振り向くと人影が二つ。

 

「アリサちゃん!それにすずかちゃんも!」

 

なのはが二人の名前を呼び私達は二人と久しぶりに会った喜びを分かち合う。

 

「ご無沙汰じゃない三人とも!」

 

「うん、本当だね。なのはちゃん達も元気そうでよかったよ。」

 

アリサとすずかは嬉しそうにそう言ってくれる。

 

「うん、二人も元気そうでよかった。」

 

「本当に久しぶりやね!」

 

そうやって少し話した後私達は皆の元へ戻りアリサ達を皆に紹介した。

 

「皆紹介するね、こちら私達隊長達の幼馴染の友達で右からすずかちゃんとアリサちゃん。」

 

なのはが皆に紹介した二人は私達の大事な友達。二人ともお嬢様なんだ、凄く美人だし。

 

「今紹介に預かりました、月村すずかです!皆よろし……どうしたのアリサちゃん?」

 

なんかアリサがすずかの挨拶してる途中ですずかの肩を叩き何かに指を指す。そのアリサの表情は驚きで満ち溢れている。私達は首を傾げたがその方向に視線を送るとそれは陸飛だった。まさかとは思ったがその瞬間アリサが動いた。

 

「久しぶりね、陸飛?私達に何も言わずに消えたと思ったらこんな所で何してるのかしら?ねぇ〜すずか?」

 

アリサはニヤニヤとして陸飛の目の前まで近づき、陸飛の目をジッと見ながら陸飛を問い詰め始める。

 

「うん、本当だね。本当にりっくんは私達から逃げるのが好きだよね?」

 

「い、いや別にそんな事は……」

「あるよね?ふふふ♪別に言い訳を考えなくてもいいんだよ?りっくんが私達の事嫌いなのは知ってるんだからさぁ〜。ねぇ〜アリサちゃん?」

 

同じくニコニコしているすずかは陸飛に意地悪を言うような言い方をする。

 

「本当よ、どうせ陸飛は私達の事嫌いでしょうからぁ?何とも思って無いんでしょうけどねぇ〜?そうでしょう、陸飛?」

 

そして意地悪な言い方をするのはアリサも同じでそれを言われてる陸飛は段々小さくなっているように見える。このやりとりを見る限り陸飛が会いたくなかったのはすずか達のようだ。でも私はそれより三人が知り合いだと言う事の方がが驚きだ。私達は今までこっちで陸飛にあったこともなければ話を聞いたことも無かったと言うのに、いつの間に知り合ったのだろうか。

 

「勘弁してくれ」

「「いや(よ)!」」

 

「はぁ……」

 

その後なのはの実家に行き少しくつろいだ所で夜、私達は皆でスーパー銭湯に行くことにした。

 

 

 

 

〜エリオサイド〜

 

銭湯に到着した僕らは男湯と女湯にばらける。でもそこで問題が起きた。

 

「エリオ君もこっちで入ろうよ!」

 

キャロがそんな事を言ってきた。でも僕は男だしそんな事流石に無理だ。

 

「キャ、キャロ僕は男湯で入るから、流石にちょっと……」

 

「なんで?フェイトさんが教えてくれたんだけど、ここに年齢的に入っていい書き込みがあるよ?」

 

「へ?い、いやそれでもちょっと」

 

そうやって僕が困っていると陸飛さんが見兼ねて助けてくれた。

 

「キャロ?男湯で顔見知りがいないと俺が寂しいからエリオ貸してくれ!」

 

「う〜ん……陸飛さんがそう言うなら……はい♪」

 

助けて貰ってアレだけど、何か僕はキャロに物扱いされてるのは気のせいだろうか?そして脱衣所で服を脱ぎ身体を洗った後陸飛さんと露天の更に奥にあった露天風呂に入った、そこにはお爺さんが気持ち良さそうな顔で湯船につかっている。

 

「ああ……若いの……ゆっくりしていきなさい……」

 

「はい、ありがとうございますお爺さん。」

 

陸飛さんがお爺さんと話をし僕は会釈をして湯船につかる、その時、僕は陸飛さんの身体をよく見て驚いた。前に陸飛さんに戦闘経験が無いか聞いた時、ないって言っていたのに身体の筋肉が凄くてとてもそうには見えない。細いが異常なまでに絞り込まれてる筋肉、どう鍛えれば人の身体はここまでになるんだろうか……

 

「あの……鈴木さ「陸飛でいい、それと子供が遠慮するな。」あ……はい!陸飛さん……普通に喋れるんですね?」

 

いつもは適当な喋り方なのに今は普通だ。そう言えばティアナさんやスバルさん達の前ではいつもみたいに喋ってた様な?

 

「まぁ〜エリオには必要無いと思うからな。」

 

陸飛さんがそう呟くが僕にはよく分からなかった。

 

「陸飛さんは魔法使えないんですか?」

 

僕がそう言うと陸飛さんは少し困った顔をした、ひょっとして聞いちゃいけない事だったかな?

 

「使えない……いや、正確には使えなくなった……だな。」

 

「あ、すいませ「別にいい。気にする事じゃない。」はい……。」

 

陸飛さんは気にするなと言うが明らかにそれは言ってはいけない事だった。

 

「そ、そう言えば陸飛さんいつだか缶並べて何かの訓練してましたよね?あれは何ですか?」

 

すると陸飛さんは何処からかボールペンを取り出した、入浴中なのに一体何処に仕込んでいたんだろう……それ以前に何の目的で今ボールペンなんか所持しているのか……

 

「簡単に言えばこいつを投げる訓練だ。」

 

ボールペンを投げる?あの時投げてたのはボールペン?え?それであんな事が出来るの?

 

「それ「それただのボールペンですよね?陸飛さんそれで戦ったり出来るんですからやっぱり陸飛さんは凄いですね♪」え…………」

 

突然僕の言葉が遮られ男にしては高い声が露天風呂に響いた。

 

「な、なぁ〜キャロ?こ、ここは男湯だぞ?何で入って来てるんだ?っと言うか……俺の腕にナチュラルに抱きつくのやめてくれないか?全然気がつかなかったんだが…………」

 

その高い声の主はキャロだった、そしていつの間にか僕と反対側の陸飛さんの隣で陸飛さんの腕を抱きしめている。

 

「いいじゃないですか、こうしたいんですよ♪それにここは混浴みたいですよ?あそこの扉から入って来たんです。」

 

どうやら僕達が入って来た扉と反対のドアが女湯の露天風呂に繋がっているらしい。っと言うかここにいたらヤバイんじゃ……

 

「……混浴って……今時そんなのよく許可が下りたもんだな?」

 

「だってワシの夢じゃったんだもん!」

「ってあんたが店主か!?どうやって許可貰った!?」

 

「フン、若造が命が惜しいならこれ以上詮索しない事じゃな?」

 

「……何かここの銭湯怖いんだけど。」

 

何か一緒に湯船に使っていたおじいさんが凄くいい笑顔になったり急にキリッとしたりして陸飛さんと話している、意味はよく分からないけど陸飛さんが驚いてるのは分かった。

 

「で、陸飛さん?例えばこのボールペンで他に何ができるんですか?もっと教えてくださいよぉ〜♪」

 

キャロが話を戻しそう聞くがなんか今のキャロはいつもより人に甘えてるように見える。それでそんなキャロを見た事ない僕はキャロが凄く可愛く見えた。

 

「そうだなぁ……例えば石が切れる!」

「「へ?」」

 

「なんだよその目は……二人共信用してないだろ……」

 

う、うん……だってボールペンで石を切るなんて出来るわけないし……

 

「よし、見てろ!」

 

陸飛さんはそう言うとその辺にあった石を左手で持ち右手でボールペンをの先を下にして握る。そしてボールペンを左肩の所まで持っていきボールペンの先を後ろに向け地面と水平にした。

 

「ペン技近式……四の型……」

 

そう陸飛さんが呟き、陸飛さんは左手に持っていた石を真上に投げる、そしてその瞬間陸飛さんの目つきが変わった。

 

「《閃》!!!」

 

僕はその時何が起きたのか目の前にいたのにも関わらず分からなかった。何故ならただの陸飛さんの腕が消えた様にしか見えなかったからだ。そして地面に転がった石は止まったと同時に真っ二つに割れた。しかも断面は相当斬れ味のいい物で切ったかの様に綺麗だ。

 

「っと、こんな感じだが二人ともどう『おお!?』……なんで隊長達までいるんですか……」

 

陸飛さんが集中している隙に隊長達が女湯からこっちに来た、でもティアナさんとスバルさんはいない、二人はのぼせたので先に出たらしい。

 

「え、えっと……キャロがいなくなったからここかなぁ〜って思って……」

「俺出ますね。」

 

「あ、待って!?」

 

「何でしょうか?」

 

「そ、その……い、一緒に入ればいいんじゃないかなぁ?ほら……私達はタオル巻いてるから大丈夫だし。ダメ……かなぁ?」

 

フェイトさんは顔を赤くしてそう言った、出来れば僕も出たいのだが、アリサさんとすずかさんさんがそれでも出ようとした陸飛さんを無理矢理湯船に押し込め、僕はキャロに捕まった。

 

「そう言えばアリサちゃん達はどうやって鈴木君と知り合ったんや?」

 

突然八神部隊長がそんな話題を振る、でも陸飛さんはそれに対して頑なに答えようとしない。

 

「しょうがないわねぇ〜陸飛が答えないなら私が教えてあげるわ!五年前、この街で起きたある騒動の話、そしてこの馬鹿と私達の話を…………」

 

 




次回もよろしくお願いします。

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