第四次ギャグキャラ戦争 ただしセイバー除く   作:ケツアゴ

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苦労して七話

「あ~ん。ウサちゃん可愛いわねぇ」

 

「僕は可愛くなんかないやい! も~ぶっ殺すよ!」

 

ソラウはウサコッツを抱き抱えながら頬擦りし、ウサコッツはジュースを飲みながらプンプン可愛らしく怒る。ケイネスはその光景を見て微笑んでいた。

 

「……ランサー。私はお前を呼んで良かったと思うぞ。ソラウがあの様に笑うのを見るのは初めてだ。それだけでも収穫だな」

 

「ほらほら、それだけで満足しちゃダメですよ? ケイネスさんは武功を手に入れ、私達はレッドさんを抹殺する。そうでしょ?」

 

「お前の最強宝具は確か……。いや、そうだったな。よし! 使い魔を飛ばし、他のマスターを探すぞ!」

 

ケイネスは立ち上がると張り切って使い魔を飛ばそうとする。その時、雨が降ってきた。

 

「……雨天中止だな」

 

ケイネス達は慌てて拠点にしている古屋敷に入る。その姿を遠くから見ている女性が居た。

 

「まずは、アイツ等から……」

 

 

 

 

 

 

 

「リリカルマジカルぶった斬り!!」

 

「はぁぁぁぁぁぁっ!!」

 

セイバーとトランセイザーは深海王に猛攻をかける。先程から降り始めた雨。それに対して強烈に嫌な予感がすると二人の直感が告げていた。深海王も人など遥かに超越した反撃を繰り出し、その一撃一撃はミサイルさえ超す威力。掠っただけでも危ないが、二人は直感によるコンビネーションで完全に押していた。

 

「くっ! 中々やるわねぇ。でも、無駄よぉ」

 

今もトランセイザーとセイバーが交差した切り傷を付けるも直ぐに塞がっていく。セイバーは宝具を連発した後で疲弊しており、このまま長期戦になれば押され始めるだろう。だが、目の前の怪物は余りにも危険で放置して撤退する訳には行かない。それが分かっているからこそ、トランセイザーも第二形態に変身していた。

 

「……セイバー、私に策があるわ。アイツに大きな傷、付けれるかしら?」

 

「無論だ。……エクス…カリバァァァァァァァァッ!!」

 

本日二度目の最強宝具。セイバーが保有していた魔力は一割を切り、もはや実体化すら危うい状態になる。そしてエクスカリバーは修復しかけの傷を抉り、内蔵まで達する。そしてトランセイザーは刀身を消した剣の柄を深海王に向ける。

 

「トランスチアーズ!」

 

 

 

 

「チアーズレッド・ローズ!」

 

「チアーズブル・ムーン」

 

「チアーズグリーン・ドルフィン」

 

 

 

 

「「「トランチアーズ参上!!!」」」

 

 

 

 

その瞬間、トランセイザーの周囲に三人の少女が出現する。一人はチアリーダーの様な格好をした少女。もう一人は大きなペンを持った少女で最後はバトンを持った少女だった。三人は視線を合わせると手から光を放ち、その光はトランセイザーに吸い込まれていく。するとトランセイザーが放つ力が増大した。

 

 

「トランスマジカルブリザード!!」

 

「か、体が……」

 

深海王の傷口はトランセイザーが放った冷気で凍りつき修復を阻害される。そしてトランセイザーの腹部に膨大な魔力が充填された。

 

 

「マジカルプリフィア…スタライトォォォォォォォォッ!!」

 

「グ、グォォォォォォォォッ!!」

 

放たれた魔力は深海王の体を貫通し大穴を開ける。そのまま深海王は倒れ伏した。

 

 

「か、勝った! ……セイバー。今日はお互い休戦にしない?」

 

「……ええ、そうしてくれると助かります」

 

二人は挨拶を交わし、トランチアーズはその光景を見て微笑む。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あ~あ。随分とやってくれたわね。でも、雨のおかげで萎んでいた体が元に戻ったわ……」

 

そして、悪夢はまだ終わらない。既にセイバーは余力が残っておらず、トランセイザーもお技を放ったばかりで疲弊の色が見える。そして、深海王から放たれる威圧感は遥かに増していた……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……重要な話? 直接会ってでないと出来ないのですか?」

 

時臣は曇天の空を見ながら通話先の璃正に尋ね、緊急だからと人目を忍んで落ち合う事になった。本来なら一人で出歩くべきではないのだが、魔術の秘匿という考えからして昼間から襲ってくるとは思っていなかった。

 

 

 

 

 

 

 

「……やれやれ、魔術の秘匿さえできないのか」

 

そしてその道すがら、首領パッチと桜を連れた雁夜に出会った。雁夜と桜は時臣の顔見るなり黙り込み、

 

 

 

「「誰だっけ?」」

 

真顔で尋ねた。

 

「馬っ鹿! アゴヒゲーンだよ! 日夜人の為に戦ってる正義の味方だ!」

 

「ああ! そうだったな!」

 

「テレビでやってるよ」

 

「……いや、何の話をしている?」

 

「正義の味方だアゴヒゲーン♪ 今日もせっせとドブ掃除~♪」

 

「いじめっ子は怖いから~♪ アゴヒゲ撫でて退散だ~♪」

 

「メケメケメケメケ♪」

 

「「「ダダンボ!」」」

 

「……意味が分からないな。悪いがその様な遊びに付き合ってる暇は……」

 

その時、時臣は人の気配を感じて後ろを振り向く。其処にはデビルアイ達と共にいる切嗣の姿が有り、虚ろな瞳の切嗣は時臣達に向かってマシンガンを向けてきた。

 

「この様な所でっ!」

 

「おい! 相手はマシンガン持ってるぞ! コッチも何か武器を出さないと」

 

「ボンタンなら有るよ!」

 

「いや、ボンタンでは何の役にも。……桜、何か悪い物でも食べたのかね?」

 

「……いや、硬くなったボンタンは銃器に匹敵するという言い伝えが」

 

「織田信長の鉄砲隊も実はボンタン隊だったってお姉ちゃんが言ってた!」

 

「そんな言い伝えがあってたまるか! 凛、君は何を……」

 

「……やって見る価値ありだな」

 

「腐りかけの柔らかいのだけ集めて来たよ!」

 

「よりにもよって!?」

 

「これなら勝てる! うぉぉぉぉぉぉっ!!」

 

 

「「「ボンタンボンタンボンタンボンタンボンタンボンタンボンタンボンタンボンタンボンタンボンンタンボンタンボンタン!!!」」」

 

 

 

「「「がぁぁぁぁぁぁぁぁっ!! ば、馬鹿なぁぁぁぁぁぁっ!!」」」

 

「効いてるっ!?」

 

「こ、こうなったらっ! ドッズ!」

 

「スパイクキャノン!!」

 

ドッズが地面に拳を打ち込むとアスファルトが激しく崩壊し、三人の動きを阻害する。そしてその隙を狙って切嗣の銃口が桜に向けられ銃声が鳴り響く。

 

 

 

 

「お父…さん…?」

 

「「アゴヒゲーン!?」」

 

「私も…甘いな…。根源に至る事のみ…考えて…いたのに…体が…勝手に動いてしまった…」

 

桜を庇った時臣の腹からは血が流れ出し、桜が必死に押さえるも出血は止まらない。

 

 

 

「ククク、まずは一人逝ったか。さて、残りを……ん?」

 

「……せねぇ」

 

首領パッチの体から弾けるような音が聞こえ、徐々にトゲの形が変わっていく。

 

 

 

 

 

 

 

「俺って奴は、自分が自分で許せねぇよ」

 

其処には金色に輝く首領パッチ。いや、怒んパッチが立っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~おまけ~

 

 

ランサーは困惑していた。いけ好かないマスターの命令で他の英霊と戦う事になったのだが、どう見ても人ではなかった。

 

 

「……カエル?」

 

「カエルではない! ケロン軍所属ギロロ伍長だっ!」

 

「何真名バラしてるのよ、アーチャー!」

 

 

 

そして目撃者を殺しに行き、新たに召喚された英霊と対峙する。

 

「……テメェ、クラスはなんだ?」

 

「セイバーに決まってるだろ。この魔剣大根ブレードが見えねぇのか?」

 

「セイバー!? 馬鹿言ってんじゃねぇよ!  ゲイ・ボルク!!」

 

「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁっ!! ……あ、俺ところ天だから効かねぇや」

 

 

 

 

間桐桜は終わらない悪夢の中、英霊を召喚する、出てきたのは自転車に乗った一人の男だった。

 

「……貴方は?」

 

「私はクラス・ライダーで召喚された正義の自転車乗り”無免ライダー”だ!」

 

 

 

 

 

マスターをくら替えした魔女は門番となる英霊を召喚する。

 

「……忍者?」

 

「ああ、俺はアサシンのクラスで現界した元御庭番集筆頭・服部全蔵だ。……ここのトイレ、ウォシュレット付いてる?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、衛宮士郎の前には最強の英霊が立ち塞がる

 

 

「私のバーサーカーは最強なんだから!」

 

「んちゃ!」

 

 

 

 

 

第五次ギャグキャラ戦争 ただしランサーとキャスター(不幸ポジ)除く 

 

 

 

 

混沌の舞台が今、始まらない 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、英雄王は思う。

 

「……関わりたくないな」

 




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