第四次ギャグキャラ戦争 ただしセイバー除く   作:ケツアゴ

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もうすぐ終わりの第五話

「ユスティーツァ、儂は随分と止まっていたようじゃ。最近になって漸く目的を追い出すとは年は取りたくないものじゃな」

 

 臓硯は柳洞寺の地下大空洞にある、すり鉢状の岩肌に刻まれた魔法陣”大聖杯”の前に来ていた。大聖杯は彼の仲間であった女性が核になっており、既に彼女の意識などない事など臓硯にも分かっている。だが、誰かに話さずにはいられなかったのだ。

 

「……儂ももう直ぐこの世から去る。まあ、散々やらかしたからには地獄行きじゃろうな……」

  

 

 

 

 

 

 

 

 

 死の恐怖、それは自らの生命を守る上で欠かす事の出来ないものである。世界のほぼ全てを統一し圧倒位的な力を持つツル・ツルリーナ三世はこの時、その恐怖を味わっていた。

 

「この、化物がぁぁぁっ!!」

 

 彼が此処まで取り乱すのは因縁ある毛の王国の者達との戦いでもあり得なかった事だ。彼は迫って来る敵に攻撃を仕掛けるも全く効いていない。いや、確かにツル・ツルリーナ三世の攻撃はブウの体に傷をつけている。ブウは攻撃を受けるたびに肉片を飛び散らせ、すぐに元の通りに戻っていた。

 

「いぇ~い|」

 

 ブウの拳はツル・ツルリーナ三世の顔面にヒットし、そのまま地面に叩きつける。肺の中の空気をしべて吐き出したツル・ツルリーナ三世の上に馬乗りになったブウは無邪気な笑みを浮かべながら拳を何度も叩きつけた。

 

「へいへいへ~い♪」

 

 やがて顔面ボロボロになって気を失った彼の上から退いたブウはサタンへと駆け寄っていく。

 

「大丈夫か、サタン」

 

「え、ええ、有難うございましたブウさん」

 

 ブウが手を翳すと淡い光が発生しサタンやマーク、巻き込まれて瓦礫の下敷きになっていた住民達の傷が癒えていく。そして瓦礫を除けて住民達を助けた所でブウの体が透け始めた。

 

「サタン、危なくなったら俺を呼べ。俺、何度でも助けに来る」

 

「よろしくお願いします、ブウさん!」

 

 ブウの姿は消えて行き、何時の間にかツル・ツルリーナ三世の姿も消えていた。サタンとブウが交わした約束、『もう何も壊さないし、誰も殺さない』、という約束により彼は一命を取り留めていた。

 

 

 

 

 

「B・B…き、貴様……」

 

 拠点である教会に帰るなり手下であるB・Bに胸を貫かれるまでは……。

 

 

 

 

 

「自らのマスターを放って何処に行く気ですか、エクスカリバー。お嬢様が今どの様な状況か貴方も分かっているでしょう?」

 

 イリヤの従者であるセラは城から出ていこうとするエクスカリバーに非難のこもった視線を向ける。イリヤの正体は生きた聖杯。英霊(サーヴァント)が脱落する度に聖杯に魂が注がれ、イリヤの人間としての部分はなくなっていく。そして、ツル・ツルリーナ三世は破格の強さを持ち、英霊四体分の価値を持っていた。もし、彼がギルガメッシュを使ってB・Bを呼び出さなければ既に聖杯は完成していただろう。イリヤは大量の魂を注がれた事で苦しみ出し、彼女を救うには六騎分の魂を注いで降臨した聖杯を破壊するしかない。

 

「ヴァカめっ! 決まっているだろう。私の願いの為だ。私の願いは最高の職人(パートナー)を見つける事。ならば、そのパートーナーを救う為、今から他の英霊(サーヴァント)を探しに行くのだ!」

 

「……お気を付けて」

 

 アインツベルンの目的は聖杯の完成。アインツベルンの作り出したホムンクルスである彼女も聖杯の完成の為に行動する様になっている。だが、セラは聖杯を破壊すると言う意味の言葉を発したエクスカリバーを止めずに見送った。

 

 

 

 

 こうして聖杯戦争は加速し、やがて夜明けが訪れる。そして、この日の内に決着する。

 

 

 

 

「おい遠坂。ちょっと話が聞きたいんだけど」

 

「あら、何かしら? 衛宮君、間桐君、桜……」

 

 その日の昼休み、凛は話し掛けて来た士郎と慎二と桜の手の甲に目を向ける。包帯で隠していたが其処に令呪がある事は明確だった。

 

 

(ゲ、ゲロ~。まさか三人相手にするでありますか!?)

 

 自分の喚びだした英霊が怯えている事も明確だった。

 

 

 

 

「街中から魔力を吸い上げているのが私じゃないか、ですって? 私じゃないし、誰がやってるかなんて知らないわ」

 

 屋上に場所を移した凛は腕を組み、三人を警戒しながら質問に答える。だが、慎二は疑わしそうな目を向けたままだった。

 

「なら、お前のバーサーカーかキャスターがどんなのか見せてくれよ」

 

「げっ! なんで私が呼び出したのがバーサーカーって知ってるのよっ!? ……あ」

 

 遠坂家特有スキル”うっかり”を発動した凛は思わず口を滑らせ、桜は可哀想なモノを見る目を向ける。その背後から皮肉そうな笑い声が聞こえてきた。

 

「クク、やはり何処の世界でも同じ様だな」

 

「せんぱ…アーチャーさんっ!?」

 

「おい、エミ……アーチャー! なに姿見せてんだよっ!?」

 

 アーチャーは腕を組んだまま笑みを浮かべている。彼と仲良くする桜の姿を見た凛は心の中に黒いものがふつふつと湧き上がるのを感じていた。

 

「なに、向こうに情報開示を求めるのだから此方も少しくらい話しても良いだろう?」

 

「……もう。それで遠坂先輩。私達、手を組む事にしたんです。街中から魔力を吸い取ってる人がいて犠牲者が出ていますからどうにかしようと……」

 

「……お人よしね。そういうのは衛宮君だけかと思ってたわ。何度も言うけど私じゃない」

 

「私も彼女ではないと思うぞ。少なくても自分から英霊のクラスを話すような奴が街中から魔力を吸い取るようねな大掛かりな真似はできんさ」

 

「うっさいわね! それに私のバーサーカーは役に立たない程弱いんだから魔力消費も少ないんだからそんな真似する必要ないの!」

 

「……姉さん」

 

「……此処までとはな」

 

 再び”うっかり”が発動し、此処まで来たらブラフではないかと慎二が疑い出した時、凛の背後に変な生物が出現した。

 

「いやぁ、役に立たないとは酷いでありますよ凛殿~。我輩、家事とか頑張ってるでありますのにぃ」

 

「勝手に出てくんなって言ってんでしょうが、このボケガエル!!」

 

「ゲロ~!」

 

 凛はバーサーカーを蹴り飛ばして屋上から落とす。バーサーカーは悲鳴を上げながら地面に落下し、バーサーカーの形をした穴が校庭に空いた。

 

「……え~と、今のがバーサーカー? 狂化してないよな?」

 

「い、一応狂化スキルはあるのよ。……梅雨の時期限定だけど」

 

 

 

 

「ヴァカめ! 隠すべき事をペラペラ話しよって、ヴァカめ!」

 

 そして、非常にウザい英霊が現れた……。

 

 

 

 

【CLASS】バーサーカー

 

【マスター】遠坂 凛

 

【真名】ケロロ

 

【属性】秩序・中立

 

【ステータス】

筋力:D 耐久:D 敏捷:D 魔力:D 幸運:D 宝具:EX

 

 

クラス別スキル

 

狂化(梅雨):A+ 梅雨時期にのみ発動。性格が暴走気味になるがになるが運と魔力以外のステータスが三ランクアップ

 

固有スキル

 

カリスマ:-A 圧倒的な求心力のなさ。ランクEの時でさえ尊敬してくれる人にさえ蔑まれる

 

ギャグ補正:EX 存在自体がギャグであり、ダメージは受けても直ぐに回復する。

 

水棲:C 蛙型宇宙人なので水の中だと敏捷が二ランクアップ

 

道具作成:C ある程度の道具を作り出せる

 

騎乗(兵器):C 軍人としての兵器の操縦技術はある

 

 

 

宝具 

 

侵略用最終兵器(ケロボール)

 

ランク EX

 

対星宝具

 

レンジ 測定不能

 

最大補足 測定不能

 

 使い方によっては星一つ木っ端微塵にできるが、長期間滞在先の住民に取り上げられていたという事からマスター以外の地球人にのみ使用可能。

 

求心力増加装置《ケロンスター》

 

対人宝具

 

レンジ:?

 

最大補足:1

 

 隊長の証。これを貼った者のカリスマを五ランクアップする

 

 

 




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