第四次ギャグキャラ戦争 ただしセイバー除く   作:ケツアゴ

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この作品は五月くらいに別の作品のあとがきで書いた案を少し変えて形にしたものです。だから百%おふざけです


第一部 セイバー除け者編
続かない一話


 聖杯戦争。それは七人の魔術師と七体の英霊(サーヴァント)が万能の釜や願望機と呼ばれる聖杯を巡っての争いである。そして日本の冬雪の地にて第四次聖杯戦争の幕が開かれようとしていた。

 

 

 

 

 見習い魔術師ウェイバー・ベルベットは憤慨していた。才能溢れる(と自分では思っている)彼は自信を持って提出した論文を大勢の前で否定された。否定した相手の名はケイネス・エルメロイ・アーチボルト。魔術師の学校である時計台の講師だ。ウェイバーの血筋は魔術師として歴史が浅く、赤子と変わらないと馬鹿にされた彼はとある噂を耳にする。ケイネスが聖杯戦争に出る、と。これは彼を見返すチャンスだと思ったウェイバーは強力な英霊を呼び寄せる為に聖遺物を探すも見つからず、仕方なく独力での召喚を試みる。

 

 そして、それは見事に成功した。召喚による魔力の急激な消費で息を切らせる彼の前には一人の男が立っていた。

 

 

 

「今回の聖杯戦争にライダーのクラスで降臨した者だ。坊主、お前が儂のマスターで良いのか?」

 

 その男、髪型は角刈りに繋がった太い眉毛。東洋人を思わせる濃い顔に胴長短足の体型。服装は日本の警察官の制服にサンダル。そして自転車に乗っている。

 

「お、お前の名は?」

 

 どう見ても英霊には見えない男に対し、ウェイバーは名を尋ねる。

 

 

 

 

「儂か? 儂の名は両津勘吉。葛飾署に勤務する警察官だ」

 

 こうして未熟な魔術師ウェイバー・ベルベットと不死身の警察官両津勘吉のライダー陣営が結成された。

 

 

 

 

 

 

 

 薄暗い地下室の床で間桐 雁夜は死に掛けていた。魔術の修行をろくに行っていない彼が聖杯戦争に参加する為には魔力が足らず、体中に虫を寄生させて急造の魔術師と仕上げた。当然、そのような真似をすれば命が大きく削られると彼は知っていた。

 

 そこまでする理由。それは自分の代わりに家を継ぐ事になったになった少女、桜にあった。彼女の家も魔術師の一族で魔術を伝承できるのは一人のみ。だが、彼女は姉共に高い素質を持って生まれてきた。それを放置しておくのは勿体無いと考えた父が間桐の家に養女に出す。だが、間桐の家に伝わる魔術は虫を体に寄生させるというもので、当主の臓見は悪辣な魔術師。かつての思い人の娘である桜を救うべく、雁夜は臓見に取引を持ちかける。聖杯を渡す代わりに桜を解放しろ、と。そして臓見はそれを承諾する。雁夜がもがき苦しむさまを見て楽しむ為に……。

 

 

 

「俺はバーサーカーのクラスで現界したモンだ。お前が俺のマスターで良いのか?」

 

「な、なんだコイツはっ!?」

 

 その異様な姿に雁夜だけでなく臓見さえも固まってしまう。オレンジの球体にトゲが生え、手足と顔がついている。まるでボールペンで書かれたような謎の生き物が召喚されていたからだ。

 

「お、おいっ! お前は何だっ!?」

 

「あぁ? おいまさか知らねぇのか? 世界をマルハーゲ帝国から救った伝説の男。鼻毛真拳継承者ボボボーボ・ボーボボを」

 

「つまり、お主の名はボボボーボ・ボーボボで良いのじゃな?」

 

 臓見は謎の生き物を観察するように近づき、謎の生き物は静かに頷く。

 

 

 

 

 

「俺は首領(ドン)パッチだぁぁぁぁぁっ!!」

 

「ぶぇぇぇぇぇぇぇぇっ!?」

 

 そしてそのまま殴り飛ばされて星となった。

 

 こうして死に掛けの急造魔術師間桐雁夜と伝説のハジケリスト(バカ)首領パッチのバーサーカー陣営が結成された。

 

 

 

 

 ケイネス・エルメロイ・アーチボルトは名門魔術師一族の嫡男で、失敗を知らずに育った。彼は武功を手にれる為に参加を決意した聖杯戦争で初の失敗を味わう事になる。手に入れようとした聖遺物を積んだトラックが全て事故で紛失し、何も用意できないまま召喚に望む事となった。

 

 

「あ、私がランサーのクラスで現界した者です。え~と、貴方が私のマスターで良いんですか?」

 

「……貴様、真名はなんだ?」

 

 

 呼び出したサーヴェントは確かに槍と盾を持っており、紫の服と兜を身に着けている。だが、どう見ても英霊というよりも主夫と言ったほうが似合う穏やかな雰囲気を持っており、ケイネスでさえも真名に心当たりがなかた。

 

 

 

「あ、初めまして。私、悪の組織フロシャイム川崎支部で将軍をやっているヴァンプと申します」

 

 ヴァンプは糠味噌臭い手で握手を求めてきた。

 

 

 

 

「……綺礼、君だけが頼りだ。マトモなサーヴァントを引いてくれ」

 

 遠坂時臣は協力者である言峰綺礼をやつれた顔で見る。その原因である彼のサーヴェント・アーチャーは別室で寛いでおり、今この場にいるのは綺礼の父親である聖杯戦争の監督役を合わせた三人だ。なお、時臣は用意してた聖遺物をうっかり暖炉にくべてしまい、仕方なしに召喚したのがとんでもない相手だった。

 

 そして、綺礼が呪文を唱えるとサーヴァントが姿を現した。

 

「アンタは運が良い。なにせ最強の忍者を味方に出来るんだからな。俺の名は音速のソニック。アサシンのクラスで現界した」

 

なお、ソニックとは音速という意味である。

 

「……また馬鹿か」

 

「馬鹿のようですね」

 

「……ふぅ」

 

 遠くの部屋からは一人残されたアーチャーがいくら撃っても弾切れしない拳銃を乱射しながら騒いでいた。

 

 

「うぉぉぉっ! 俺の魚を取るとは、ふてぇ泥棒猫だ。逮捕だ逮捕だ逮捕だ逮捕だ逮捕だぁっ!!」

 

 

 

 

 雨生 龍之介はシリアルキラーである。「死」とは何か知る為に殺人を繰り返し、この日は実家で見つけた古文書の通りに殺した相手の血で魔法陣を描き、呪文を唱えていた。今まで何回か試したものの悪魔が出てくる様子もなく、単にマンネリとかした殺人に変化を加える程度のつもりだった。

 

 

 そしてこの日、彼は初めて儀式に成功した。なお、魔法陣の近くには特撮番組の特集記事のページが落ちていた。

 

 

 

 

 

「ヒーロー?」

 

 現れたのは銀色に輝く全身スーツに身を包んだ存在。特撮ヒーローを思わせるその姿に龍之介は固まり、唯一生きていた少年は縛られた状態で叫ぶ。このヒーローに助けを求める為に。

 

「……え~と、どういう状況……さ、殺人現場ぁっ!?」

 

 ヒーローはまるで女子中学生のような口調で飛び跳ねる。その声は濃く、アイテムが嫌いなボスや最強の人造人間を思わせる声だ。

 

(うわぁ、オカマのヒーローかよ)

 

「……え~と、旦那は悪魔で良いんだよ」

 

「違いますぅ。魔法少女トランシーナちゃん、ですっ!」

 

「嘘つけ」

 

(おいおい、魔法少女に憧れる変身ヒーローって、本格的に関わりたくない)

 

 龍之介は残った少年を殺すのも忘れてその場から離れようとする。しかし、その肩をヒーローが掴んだ。

 

「……ちょっと、この殺人現場は貴方の仕業?」

 

「そうだけどぉっ!?」

 

 次の瞬間、龍之介はヒーローに殴り飛ばされ意識を刈り取られた。

 

「このトランスウィザード超空転神トランセイザーの目が黒い限り、悪党は絶対に見逃さないわっ!」

 

 

 キャスター陣営はマスターが警察に捕まり、自分も不審者だと気付いたトランセイザーのみが地に放たれた。

 

 

こうして正史とは違うサーヴァントが召喚された。なお、セイバー陣営は正史の通りだった。多分苦労する。

 

 

 

 

この物語が今後どうなるのか。続かないから誰にも分からない……

 




セイバー アーサー王

ランサー ヴァンプ将軍 天体戦士サンレッド

アーチャー 本官さん 天才バカボン

ライダー 両津勘吉 こちら葛飾区亀有公園前派出所

バーサーカー 首領パッチ  ボボボーボ・ボーボボ

キャスター  トランセイザー  超空転神トランセイザー

アサシン  音速のソニック  ワンパンマン


なお、全員無敵の固有スキル ギャグ補正(絶対死なず、傷も一瞬で消える)と単独行動EX持ち


セイバー……


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