藍原延珠が転生(と言う名のやり直し)をして里見蓮太郎の正妻になる為に色々と頑張るお話   作:安全第一

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どーもでーす(・Д・)ノ

ではでは更新しまーっす!

どーぞーヽ(´o`)


6.専用武器

 延珠と蓮太郎のペア成立後、一週間の時が経った。

 

 今では二人の仲は殆ど慣れており、硬い感じは無くなっていた。

 

 蓮太郎としてはお互いに慣れるのにもう少し時間が掛かると思っていたが、こうもあっさり慣れるとは拍子抜けだっただろう。

 

 まあ蓮太郎もこちらの方が助かると思っていたが。

 

 しかし延珠の高い家事スキルには驚かされるばかりだった。料理にしては自分より上手いと来た。

 

 後は蓮太郎に無償でお金を貸してくれる所だろうか。蓮太郎も無駄使いする気は無いが、いつも金欠なので一番ありがたいと思っていた。

 

 延珠のお金は単独イニシエーターとして世界各国を活動した際に得たものらしい。因みに延珠の口座には億単位で入っているらしいが蓮太郎は知らない話である。

 

 そして現在、蓮太郎のアパートでは延珠ととある話をしていた。

 

「司馬重工?」

 

「うん、丁度私専用の武器の改良と弾丸が出来たからそれを取りに行くんだ。良かったら一緒に行く? 何なら私の頼みで蓮太郎に武器や弾薬を提供させてあげても良いけど……」

 

「あ、ああ。俺も武器を自分で用意するのは骨が折れるからな」

 

 延珠はパトロンである司馬重工に向かおうと思い、蓮太郎を誘おうと言って来た。

 

 蓮太郎としては迷惑を掛ける訳にはいかないので断ろうとしたが、正直に言うと自分で武器や弾薬を揃えるのは少し無理があった。まあ蓮太郎もXD拳銃を持っている為、武器の方は問題ないのだが、主に弾薬を揃えたり補充したりする面では普通に無理だった。

 

 理由は簡単で、金欠だからだ。

 

 延珠は相当顔が広い。聖天子を始めとした世界各国の首脳達ともパイプが繋がっている。世界に名立たる巨大兵器会社、司馬重工との面識があるのは当然と言えた。

 

 延珠の提案ではあるが、司馬重工がパトロンとして蓮太郎の武器を提供してくれるのはありがたい事だ。こんな機会はそう来ないだろう。

 

 そんな訳で、延珠の言葉に甘える事にして彼女と共に司馬重工へと出掛けに行った。

 

 

 

 

 

「よう来てくれたなぁ延珠ちゃん。私も嬉しいわぁ〜」

 

「しばらくぶりだね、未織。色々と世話になりっぱなしだね」

 

 司馬重工本社へとやって来た二人は入口で御令嬢である司馬未織が待っているのを見かけ、お互いに挨拶を交わしていた。

 

「ううん、別にええで〜。これからもよろしゅうな〜。それと、そこにおる男の子は?」

 

 延珠と嬉しそうに話し込む未織がちら、と蓮太郎の方を向いて尋ねた。

 

「うん、こっちは里見蓮太郎って言うの。最近ペアを組んでね、私のプロモーターだよ」

 

「ほぇ〜、この子が延珠ちゃんの……」

 

「……えっと、里見蓮太郎だ。さっき延珠が言った通り、彼女のプロモーターを務めてる」

 

 延珠の紹介に未織は感心しているかのように蓮太郎の方を見る。そして納得がいったかのような表情をした。

 

「……ふふ、この子はかなりの逸材やなぁ。私もなんかこうピーンと来たで!」

 

「でしょ?」

 

「?」

 

 女の子同士の会話に全くついていけない蓮太郎。彼は終始頭にクエスチョンマークばかり出ていた。

 

 

 

 

 

「それで、私の武器の改良と弾丸の製造と量産が出来たって聞いたけど、どうなの?」

 

「うんうん、バッチリ出来てるで〜。前の銃より威力は格段に向上してるけど、反動も前より大きくなってるからそこだけ注意やな」

 

「オッケー、重畳だよ未織」

 

「感謝の極みや〜」

 

 未織はそう言うと、スーツケースを職員から受け取り、それを延珠に渡した。

 

 

 

「モルゲンクルノデウム鉄鋼で造られた『454カスールカスタムオートマチック』。全長33.5cm、重量4kg、装弾数7発。これは前から変わってへんけど、内部構造は色々と改造しとるから威力だけは段違いや」

 

 延珠がスーツケースを開けると、白銀の拳銃がそこにあった。

 

 

 

「何だこの銃は……!?」

 

 始めて見るその拳銃を前に、蓮太郎は驚愕していた。

 

 

 

 馬鹿でかい。第一印象はこれに尽きた。

 

 

 

 蓮太郎の使っているXD拳銃は全長18cm、重量650g、装弾数12発と小型で扱いやすい代物だ。

 

 なのにあの白銀の拳銃はどうだ。蓮太郎のXD拳銃を超えた大型の拳銃というとんでもないものだ。

 

 それにモルゲンクルノデウム鉄鋼という金属すら聞いたことが無い。恐らく希少な金属なのだろうと予想した。

 

「弾頭はどうなの?」

 

「今までは普通のバラニウム製弾頭を使ってたんやけど、延珠ちゃんが使うには威力不足と見なしてもっと強力な弾頭を造ったわ〜」

 

「どんなもの?」

 

 延珠が弾倉の先に出ている弾丸を見て尋ねる。

 

「【ステージIVすら一撃で撃ち殺せる】というコンセプトで製造した『銃弾専用特殊バラニウム』を鋳溶かして作った454カスール改造弾の爆裂徹鋼弾頭を使用してるわぁ」

 

「かなり凄いね。まあ後は適当にガストレアで試し撃ちするよ」

 

 カシュン、と454カスールカスタムオートマチックに弾倉をセットした。

 

「ガストレアに試し撃ちする辺り、延珠ちゃんは中々バイオレンスやなぁ……」

 

「そうかな? 私専用の拳銃と銃弾を製造する辺り、未織も人の事言えないよ?」

 

「あらぁ、手痛いわぁ〜」

 

 なんだこの会話。少なくとも女子が交わす会話ではない。蓮太郎は驚きの連続で相当疲れていた。

 

 すると未織は蓮太郎の方を向いて微笑みながら言った。

 

「ああそうそう、里見ちゃん。私、里見ちゃんの事かなり気に入ったわぁ〜! だから延珠ちゃんと一緒でパトロンになってあげるわ〜」

 

「お、おう。俺としても毎回弾薬を揃えたりするのは骨が折れるからな。これからよろしく頼む」

 

「これからよろしゅうな〜」

 

 とりあえず蓮太郎は未織と握手をする。

 

「でも色々と条件があるんやけど、延珠ちゃん良えかな?」

 

「うん、別に良いけど……未織の事だから同じ高校に通えとか言うんだと思うんだけど、多分既に条件は満たしてると思うよ?」

 

 延珠がそう言うと未織はこてん、と首を傾げた。

 

「あら? そうなん?」

 

「一体何のこと……」

 

 蓮太郎がそこまで言い掛けると、何と無く未織に似た人物が蓮太郎の高校にいたような記憶を思い出した。

 

「……まてよ、もしかしてアンタってウチの勾田高校の生徒会長……か?」

 

「そうやけど、あれ? もしかして里見ちゃんは勾田高校の生徒やった?」

 

「そうだが……」

 

 そう蓮太郎が肯定すると、未織は非常に嬉しそうな表情を浮かべてぴょんぴょんと跳ねた。

 

「ホンマ!? いやぁ〜まさかウチの高校の生徒やったなんて気付かんかったわぁ〜!」

 

「何ていうか……奇遇、なのか?」

 

 少々困惑しながら蓮太郎が言う。そんな様子を延珠は苦笑しながら見ていた。

 

 それにしても他の女が愛する蓮太郎に迫っているのにも関わらずライバル意識をしないのは色々と大人になったから故の余裕なのだろうか。流石はENJUである。

 

 プルルルルプルルルル

 

 すると、延珠が着ている大きめの黄色いパーカーのポケットから着信音が鳴り響いた。

 

「ん? 私のスマホから?」

 

 延珠はそう言いながらスマホを取り出し、通話マークをタップして耳に当てた。

 

「もしもし?」

 

『もしもし、聖天子です。二週間ぶり、でしょうか?』

 

「うん、まあ二週間ぶりかな。聖天子様?」

 

「!?」

 

 延珠の口から東京エリア統括者の名が出て来たのを聞いた蓮太郎は再び驚く。まさか直接延珠のスマホに電話を掛けるとは思わなかったのだ。

 

「どしたの?」

 

『依頼です。第19号モノリス付近にステージI三体、ステージII一体、ステージIII二体、ステージIV四体、合計十体のガストレアが接近中、モノリスを突破するつもりです。藍原延珠、里見蓮太郎ペアは直ちに現地に向かい迎撃、殲滅して下さい』

 

「オッケー、丁度改良した454カスールカスタムオートマチックの性能を試したかった所なんだ。ガストレアには悪いけど、この銃の餌食になって貰うよ」

 

 割と重大な事なのだが、延珠は454カスールカスタムオートマチックを懐に入れて軽くそう言った。

 

『流石は世界最強のイニシエーター。かなり重大な事態なのですが、それをこうも簡単に引き受ける辺り、化物を自称しているだけありますね……』

 

「フフ、聖天子様の言う通り、私は化物だよ。そして相手は唯の化物、一度死ねばそこで終わる儚い命。そこに人間も非人間も無い。だから私は殺せる。微塵の躊躇も無く、一片の後悔も無く鏖殺できる。何故なら私は化物だからね」

 

『……では、ご武運を』

 

「Roger」

 

 耳からスマホを離し、通話終了のマークをタップする。そして着ていたパーカーのフードを深く被り、蓮太郎に顔を向けた。

 

「蓮太郎、早速だけど初任務だよ。第19号モノリスにガストレアが接近。相手はステージI三体、ステージII一体、ステージIII二体、ステージIV四体、合計十体。藍原、里見ペアは直ちに現地に向かい迎撃及び殲滅せよとの事」

 

「……!?」

 

 ゾクリ、と蓮太郎の背筋が震えた。

 

 フードを被った延珠の表情は暗くて見えないが、そこに鋭く射殺さんとする紅い眼が輝いていた。

 

 

 

(……これがIP序列三位の力、か)

 

 

 

 蓮太郎は嫌でもその事実を知った。普段は女神の様に優しく美しい美少女が、一度戦闘に入れば忽ち正真正銘の化物になる事に。

 

「……分かった、行こう」

 

 それでも蓮太郎は延珠に恐怖を覚える事は無かった。それは戦いにおいて覚悟を決めなければならないと悟っていた事と、藍原延珠を愛し始めていたのが理由だ。

 

 尤も、蓮太郎自身は藍原延珠を愛し始めている事に気付いていなかった───

 

 

 




……うん、現在進行形で反省してるよ? やっちまったと後悔もしてるよ?
でも、仕方ないじゃん!? 作者HELLSING大好きなんだよおおおぉぉぉおぉおぉおおぉッ!!!
それにENJUが454カスールをアーカードの旦那みたいにクールに撃つシーンとか新鮮じゃん!?
拳銃の知識とか全然ないからwiki見て書いてたけど「作者おバカー」とか言わないでね!?
これは作者の趣味全開の作品だから細けえことはいいんだよ!(錯乱


……なのでHELLSING要素アリのタグも入れときますわ(白目


あ、それと蓮太郎は原作では未織の条件で仕方なく勾田高校に通ってますけど、こっちは以前から高校に入学していた設定です。なのでクラスメイトとの仲も良いです。

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