トリコの力を持って戦国乙女の世界に転生したぜ!? 作:Z/Xプレイヤー26
さてと…女神が俺を転生させてから二日…未だに森の中をさまよっているんだが…あの女神…何で…
『何でトリコの嗅覚が付いてないんだよ!?トリコと言えば、使っている素材や、フェロモンをも嗅ぎ分ける嗅覚だろ…釘パンチは何故か50連まで打てるしな…1年の間に何があった…』
ボヤきながらも悠哉は歩いていた…確かな確信を持って…
『しかし…便利だな…直感力は…何故かあんまり腹は減らねえし、トリコの能力だとしたら、実りある1年って次元じゃねえぞ…食林寺…一体どんな修行場所だったんだ?』
そんな事を考えている内に、悠哉は人里に着いていた…
『人が居そうな場所に着いたな…随分と古臭い所だな…さっきの森といい…相当な田舎だな…』
村人らしき人物が、悠哉を見つけて話しかける
『妙竹林な格好だな…あんた、なにもんだ?ここら辺の人間じゃねえな?』
田舎じゃねえぞ…これは…かなり昔の時代なのか!?
『いや、ちょっと旅をしててな…』
悠哉の話を聞いて、驚く村人
『あんた、こんな危ない時期に旅をしてんのか!?』
返答をミスったか?こんな危ない時期に?
『危ない?そんなに大変なのか?』
『おめえ…相当な田舎者だな…この辺り…つっても、山を2つほど越えねえといけねえが、京の都が近くにあるからな…比較的に安全だけどもよ…他は戦だらけで大変だろう?』
戦…京の都…まさか…戦国時代か!?
『なあ…あんたから見てだが…一番強い武将は…誰だと思う?』
村人は考え込んでいる…
『やっぱり強いなら、織田ノブナガか、武田シンゲンじゃねえか?』
織田に武田…確定だな…戦国時代か…面白そうだ…
『だけんども…やっぱり一番わしら人民達の事を考えている方は、将軍の足利ヨシテル様だな!!』
足利…余りイメージが無いが…確か将軍家だったか?余り覚えてないな…
『足利ヨシテル…強いのか?』
『おめえ!?ヨシテル様を知らねえのか!?おめえ本当になにもんだ!?』
ヤバイな…さっきから質問をミスりまくりだな…
『まあ、ええけどな…』
良いのか…
『いいか?良く聞けよ…?ヨシテル様はな…白き剣聖と呼ばれる程に剣の腕がずげえんだ!!』
『白き…剣聖…』
村人は頷いた…
『でも、噂じゃあな?』
『噂じゃあ…なんだよ?なんか良くない噂があるのか?』
村人は首を横に振った
『いんや…その逆だ…余りにもヨシテル様のお姿が美しいから…そんな通り名が付いたって噂があるんだ…』
※この噂は村人の勝手な噂です!!
なんだよ…今のテロップ…
『まあ、良いがな…山を2つほど越えれば京の都に着くんだな?』
『ああ…あそこに見える山を2つほど越えれば京の都に着くぞ…?』
笑う悠哉
『じゃあ…行ってみるかな…!!』
『おめえ…京の都に行くのか!!』
頷く悠哉
『そんなに面白そうな奴が居るなら…会ってみてえ!!』
『将軍様に会うのは…至難の業だぞ…それに今日は日も暮れてきた…行くとこねえんなら、わしの家に泊めてやる、明日にすればええ』
考える素振りをする悠哉
『なら…お言葉に甘えさせて貰おうか…何か手伝う事はあるか?』
『なら、薪割りを頼めるか?若い衆は皆、都に行っちまったからな…ここに居るのは年寄ばかりでな…』
笑顔で答える悠哉
『分かった…この村の1年分の薪を割ってやろう!!』
大笑いする村人
『気持ちはうれしいけどよ…あんまり無茶は言うもんではねえぞ?』
『さっさと始めるぞ…あんたの家は何処だ?』
村人が悠哉を案内する
『ここだ…薪割り頼んだぞ…出来るだけで…』
村人が言いかけた、その時…一瞬で積んであった大量の木が真っ二つに割れた…
『さてと…他の家も回ってくる…』
『おめえ…何した…?おめえ妖怪か?』
考える悠哉
『どうだろうな?強いて言えば…鬼か…』
少し怯えた様子の村人
『鬼?』
『俺も良く知らん…少し漫画に…いや、何でもない…』
さてと…とりあえず、薪割りをしますか…
物の10分で、村の薪を全て割った悠哉
『すげえな…マジで食林寺の修行はヤバかったらしいな…』
『おい、おめえ…夕飯が出来たぞ…』
やっぱ若干、引き気味か…まあ、仕方無いな…
『ありがとうな…』
出されたお膳の前でしっかりと手を合わせる悠哉
『この世の全ての食材に、感謝を込めて…頂きます!!』
余りにも大袈裟な程に食材に敬意を表す悠哉に対して、村人は悠哉は悪人ではないと、確信を持った…そして夕飯を食べ終えて…
『ご馳走様でした!!』
『お粗末さまでした!おめえは…いいやつだ…明日からの旅は…頑張れよ…!!』
頷く悠哉
『ああ…俺も、この一宿一飯の恩は忘れねえよ!!
こうして目的が決まった悠哉は、明日に向けて眠りについた…
食事は大事だな…