トリコの力を持って戦国乙女の世界に転生したぜ!?   作:Z/Xプレイヤー26

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トリコよ…ペアを取りに行くのじゃ!!………話を急ぎすぎじゃないかな…


九話~松永の目的

松永と、対峙している三人は、動けないでいた…何故なら…

 

ミツヒデが呟く…

 

『全く…隙が無い…!!』

 

『ヨシテル殿…松永とは、此処までの手練れだったのか!?』

 

首を横に振るヨシテル

『正直…此処まで強い者ではありませんでした…一体…』

 

松永が笑い出す

 

『クハハハハ!!下らない常識に囚われている貴様らには、到底理解出来ない領域に私は、居るのだよ!!』

 

そう言い放つと、刀を一振りする松永、すると刀から、とてつもない斬撃が生まれた…それを紙一重で、避ける三人…

 

『馬鹿な!?刀を一振りするだけであの威力だと!?ヨシテル様!!ここは一旦下がりましょう!!』

 

『なりません!!ミツヒデ…ここで下がれば、町の人々の被害は免れません!!』

 

笑みを浮かべる松永

 

『ヨシテルよ…未だにそのような下らない事を言っているのか…愚かな!!』

 

叫ぶヨシテル

 

『お前には分からないだろう…人を思いやる気持ちが…ならば語る事は何もない!!足利ヨシテル…いざ参る!!』

 

ヨシテルが松永に斬りかかる…一方その頃、悠哉達は…

 

『嫌な気配がするな…ヨシテル達が遅れている理由はそれか…?』

 

眉間にシワを寄せるノブナガ

 

『お嬢だけなら未だしも…この尾張で好き勝手する奴が居るようじゃな…サル!!城下町に戻るぞ!!』

 

『はい!!お館様!!』

 

『良いのかよ…今川を放っといて…?』

 

笑みを浮かべるノブナガ

 

『お嬢!!勝負は預けるぞ!!』

 

その言葉に深く頷くヨシモト…二人の間には、奇妙な信頼性が伺えた…

 

『まあ、良いか…さて、この気配…急ぐか…』

 

『なんじゃ…お主も行くのか?』

 

『まあな…一応修行を見てやってるからな…』

 

キセルをふかすノブナガ

 

『意外じゃな…お主の様な奴は大抵人とは距離を置くかと思ったがのう…』

 

『お館様!!急ぎましょう!!』

 

物凄い速度で移動するヒデヨシ

 

『すげえな…何であんなに急いでるんだよ…』

 

『今、気配がしているのが、城下町じゃからじゃろうな…』

 

『一般人に危害が及ぶからか…?』

 

黙って頷くノブナガ、それを見て笑う悠哉

 

『成る程な…中々面白そうな奴だ』

 

『そうじゃろう!!サルは面白いぞ!!』

 

『俺から見たらお前も充分面白そうな奴だがな…』

 

大笑いするノブナガ

 

『ハッハッハ!!このワシをうつけと言う奴は多いが…面白いとはな…お主も面白い奴じゃな!!』

 

『類は友を呼ぶ…って奴か?』

 

『お館様!!城下町に着きますよ!!』

 

早いな…てか、こいつら中々の速度だな…流石は織田と豊臣か…さてと…ヨシテル達は無事か?

 

『城下町が…』

 

『こいつは…中々酷いな…』

 

『ふざけた真似を…一体…誰じゃ!!ワシの城下町を破壊したのは!!』

 

三人が見たのは、瓦礫の山と化した城下町だった…

 

しかし妙だな…爆発も無ければ、火の手もない…一体…?

 

『サル!!犯人を見つけて、始末しろ!!

 

『はい!!お館様!!』

 

二人は冷静じゃねえな…しかし、この違和感…とりあえず、気配の中心に行けば分かるか…

 

『おい!!織田ノブナガ!!とりあえず、気配の中心に行けば良いんじゃねえか?』

 

『………それもそうじゃな…冷静さを欠いておった…サルよ、行くぞ…』

 

『でも!!お館様!!瓦礫の中に人が居るかも…』

 

人…?そう言えば、これだけの被害で人が全く…怪我人一人居ない…?………まあ、良いか…とりあえず、気配の中心に行くか…

 

『お主…この城下町の地形を知っているのか?』

 

『何でだよ…?』

 

『この城下町は、迷路の様に作られている…更に瓦礫の山で地形がまともな所は少ないが…お主は、迷いなく進んでおる…』

 

ああ…そう言う事か…

 

『地形は知らん…言うなれば、勘だ…』

 

『勘じゃと!?馬鹿にしておるのか!?』

 

まあ、そうなるな…普通なら当然だよな…

 

『普通の勘なら無理だが、直感だからな…第六感だと思え…』

 

厳密には違うけどな…説明がめんどいから…知りたい人は、トリコを読んでくれ…

 

『普通の勘じゃない事は解ったが…やはり、一人も人がおらんのう…』

 

『何処かに非難したんでしょうかね?』

 

非難か…無理だろうな…少なくとも、怪我人は絶対に居る筈なんだが…

 

悠哉達は気配の中心にたどり着いた…そこには一人の男がいた…そう…そいつは松永だった…松永の足下には、ヨシテル達が倒れていた…

 

『お前が町を破壊したのか?』

 

意外そうな表情をする松永

 

『これは驚いた…ヨシテル達の心配より先に、町の心配をするとは…』

 

『まだ生きてるみてえだし、問題無さそうだからな…』

 

『お主…酷いのう…』

 

そんなに酷いか…?いや、それよりも…やはりあの男…

 

『呪術で、なにかしら細工したか…?』

 

『ほう…気付いたか…勘が良いな、その通りだ!!私は最高の力を手に入れたのだよ!!』

 

松永から黒いオーラが溢れる…

 

『呪術じゃと…?一体何を…』

 

松永がノブナガに向かって斬りかかる、それをノブナガは、大剣で受け止めるが…

 

『ぐっ!?なんという力じゃ!!ワシが押し負けるじゃと!?』

 

ノブナガは、松永の剣戟を受け止めた直後に、後方に吹き飛ばされた…

 

『この!!喰らえ!!』

 

ヒデヨシが松永にハンマーを振り下ろすが、紙一重で、避けられる

 

『遅い!!』

 

『うわぁ!!』

 

ハンマーを振り下ろした時の隙を突かれて、松永の剣戟をまともに受けてしまったヒデヨシ…

 

『おいおい…秒殺かよ…呪術だけで此処まで強いのかよ…』

 

『さて…次は貴様だ!!』

 

悠哉に向かって松永は構えた…

 

『向かって来るなら仕方ないな…相手をしてやろう…』

 

『貴様もすぐに楽にしてやる…』

 

誰も殺して無くね…?

 

『私の速さに付いて来られるか!!』

 

一瞬で、悠哉との間合いを詰めて、懐から斬りかかる松永だが…

 

『自分から近付いて来るか…なら…30連釘パンチ!!』

 

『がっ!?』

 

カウンターで、悠哉の釘パンチが松永の腹部にヒットする

 

『相手を嘗めすぎだ…』

 

松永が遥か後方に吹き飛ばされた…

 

『あれ…?終わった…のかよ!?』

 

『まだだ!!』

 

松永が瓦礫の山から戻ってくる…

 

『だよな…だが、相当喰らっただろう…諦めろよ…』

 

『ククク…何故…この城下町に人が全く居ないのか…分かるか?』

 

『知らん…大体が呪術の生け贄になった…って所か…?』

 

大笑いする松永

 

『そうだ!!私は町の人間の命を喰らった!!つまり、それだけの生命力を手に入れたのだよ!!貴様が何度私を殺そうと…無意味なのだ!!』

 

『胸糞悪い話は終わりか…?とりあえず、消えろよ…100連…ツイン釘パンチ…』

 

松永が話終わる前に、釘パンチを松永に喰らわせる悠哉

 

『ごああああああぁぁぁぁぁぁ!?』

 

『これで少なくとも100回は死んだな…じゃあ…次だ…50連…釘パンチ…』

 

吹き飛ばされた松永に追い付き、更に追撃を与える…

 

『あ…が…』

 

『フライングフォーク…』

 

『が…!?』

 

フォークで、松永を岩に固定する

 

『さて…後何回殺せば良い?』

 

『貴様…』

 

『まだまだ、かかりそうだな…100連…ツイン釘パンチ!!』

 

岩が砕け、山に松永が激突する…

 

『腕が持つかな…?100連ツインネイルガン!!』

 

山が砕けて、一帯の地形が変わってしまった…

 

『やべ…やり過ぎた…ノブナガに謝らねえと…』

 

土砂に埋もれた松永を引きずり出す悠哉

 

『………………』

 

『流石に死んだか…?』

 

『が…はぁ…』

 

『いきてんのかよ!?ゴキブリか!!』

 

松永の頭を掴み、ヨシテル達の元に移動する悠哉

 

『貴…様…許さ…ん…』

 

『原形留めてるのが不思議だな…呪術すげえな…』

 

悠哉がヨシテル達の元に到着する…

 

『おい…起きろ!!』

 

全員を叩き起こす悠哉

 

『痛い!?……遊佐殿!?』

 

『…………寝てたのか…?お前…』

 

『違いますよ!?気を失って…松永は!?』

 

ボロボロになった松永をヨシテルに放り投げる

 

『うわあ!?汚いです!!』

 

『お前も大概酷いな!!』

 

『ヨシテル…貴様…許さん…』

 

やはり…回復力はかなり落ちているが…まだ生きてる…マジで町の人間の命を全て喰らったのかよ…

 

『さて…お前の目的は何だ…?』

 

『話すと…思うか…?』

 

『ヨシテル…首を落とせば流石に死ぬよな…?』

 

戸惑うヨシテル

 

『分かりません…町を破壊した瞬間から…松永は私達の理解の外の生物になってしまったので…』

 

『どうするか…』

 

瓦礫からノブナガが出てくる…

 

『目的なんぞどうでもよい…町を破壊したんじゃ…殺す…!!』

 

『ククク…時間切れだ…』

 

松永の身体を魔法陣が包み込む…

 

『転送する気か!?させるかよ!!』

 

悠哉が松永の腕を掴むが…すり抜けて、松永が消えてしまう…

 

『………逃げられましたね…』

 

『あの男…許さん!!ワシが叩きのめす!!』

 

呪術…厄介だな…どう攻略するか…後は…

 

『何時まで寝てんだ!!起きろ!!マサムネ!!眼鏡忍者!!』

 

『ぐあ!?』

 

『ぐふぁ!?』

 

倒れていた二人が起きる…

 

『ここは!?悠哉!?松永はどうした!!』

 

『ヨシテル様!!お怪我はありませんか!?』

 

ため息を吐く悠哉

 

『松永は逃げた…』

 

『そうか…松永が町を破壊した時に…私は一瞬で、やられてしまった…悠哉に鍛えて貰っているのに…不甲斐ない!!』

 

拳を地面に叩きつけるマサムネ

 

『鍛えていると言っても、まだ座禅しかしてないだろう…?』

 

『…………それもそうだな…』

 

ヨシテルがノブナガに話しかける

 

『貴女が織田ノブナガですね…?』

 

『そうじゃ…お主は、足利ヨシテルか…天下の将軍様が何用じゃ…』

 

『松永軍を倒す為に…貴女の力を貸してください!!』

 

考え込むノブナガ…

 

『………確かにワシも奴は気に入らん…良いじゃろう…力を貸してやろう!!』

 

『有り難うございます!!』

 

『にしてもだ…松永は何故尾張に居たんだ…?』

 

マサムネが思い出したと言わんばかりに言う

 

『時間が無い…と言っていたが…?』

 

『時間が無い?俺と戦ったり、お前らと戦ったり…結構時間はありそうだったが…』

 

『考えても仕方なかろう…清洲城に戻るかのう…お主らも来い!!飯くらいならば出してやるぞ!!』

 

飯…だと!?

 

『よし行こう』

 

『相変わらず食事には凄い食い付きだな!!』

 

当たり前だ…食事は生きるのに必須だからな!!

 

『では…宜しくお願いします!!』

 

『決まりじゃな!!サル!!何時まで寝ておる!!行くぞ!!』

 

瓦礫の中からヒデヨシが出てくる

 

『おはようございます~お館様~!!』

 

マジで寝てたのか!?

 

『城に戻るぞ!!付いて参れ!!』

 

『は~い!!お館様!!』

 

一同は清洲城に向かった…

 

城下町は、壊滅的だが…城は無事か…松永は城に目的があったのか…?

 

 

 

 

一同…移動中…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

清洲城客室の間

 

『さて…しかし松永か…厄介な奴が現れたのう…』

 

『申し訳ありません…私が至らないばかりに…』

 

ヨシテルが頭を下げる…それを見て悠哉がため息を吐く

 

『だから…将軍が簡単に頭を下げるなよ…』

 

『ヨシテル様…』

 

ノブナガが笑う

 

『噂以上に腰が低いのう…まあ、民に対しても誠実との話じゃからのう…』

 

そうだろうな…俺の知っている歴史とはかなり違うからな…全員女の時点で、知識は捨てたがな…

 

『噂といえば、ノブナガって南蛮好きで、有名だよな…?』

 

目を輝かせるノブナガ

 

『見るか!!ワシの南蛮渡来の品々を!!』

 

やべ…何か地雷を踏んだっぽい…

 

『サル!!例の鳥人間の干物を持ってこい!!』

 

鳥人間の干物!?まさか…

 

『お、お館様!!それが…』

 

『何じゃ…どうかしたのか…?』

 

『鳥人間の干物が…盗まれてます!!』

 

ッ!?松永の目的はそれか!?いや、まだ盗まれたと決まった訳じゃねえ…乾眠から目覚めた可能性もある…それに、ニトロと決まった訳でも無いしな…どのみち面倒な事にはなりそうだが…

 

『悠哉?どうしたのだ?顔色が優れないが…?』

 

『いや…ノブナガ…その鳥人間の干物って…何体あった?』

 

首を傾げるノブナガ

 

『一体じゃが…元々は三体じゃったが、一体は、運搬中に崖から落としてまって、消失…そして、もう一体は大友に贈ったが…?』

 

大友…大友宗麟か!!キリシタン大名だったか…確かにそう言うのは、好きそうだが…三体…一体は、行方不明…一体は、運搬中に消失…これも行方不明か…残りの一体は…

 

『申し上げます!!大友ソウリン様がノブナガ様に話があると、謁見にいらしていますが…如何致しましょう?』

 

詰んだな…

 

『ワシも話がある…すぐに通せ!!』

 

『ハッ!!』

 

さて…これは不味いな…俺の予想が正しければ…

 

客室の間に一人の少女が入ってくる…

 

『いきなりの訪問申し訳ありません…ノブナガさん…私がノブナガさんから頂いた鳥人間の干物が…盗まれました…』

 

やはりか…だとしたら何故、松永がニトロの存在を知っているのか…

 

『悪いが…急いだ方がよさそうだ…』

 

『あ、あの…貴方は?私は大友ソウリンです…お名前をお訊きして宜しいですか?』

 

少女が悠哉に名前を訪ねる

 

『俺は遊佐 悠哉…話の途中で悪いが…その鳥人間の干物…恐らく松永軍に盗まれた可能性が高い…』

 

『何か知っているのか?悠哉』

 

確か、鉛筆とノートはまだあったな…

 

絵をノートに描き始める悠哉

 

『こんな感じの干物…じゃなかったか?』

 

そこには、干からびた、顔に嘴が付いたような生き物の絵が描いてあった…

 

『そうです!!このような干物でした!!ご存じなんですか!?』

 

知ってるさ…しかし本当に、どうなってるんだ?この世界は…

 

『こいつはニトロ…細かい説明は省くが…こいつは死んでない…この干からびた状態で眠っているだけだ…

 

全員が驚いた表情をする

 

『まてまて!!どう見ても死んでいるだろう!!』

 

『これは乾眠と言われる状態だ…この状態なら、何千年と生きられる…そして、目覚めるなら、水一滴でも蘇ると言われている…正真正銘の化け物だ…』

 

ヨシテルが考え込む

 

『遊佐殿…貴方でも勝てないのですか…?』

 

『さあな…目覚めたばかりなら、勝てるだろうが…時間が経って、力を取り戻した状態なら分からんな…力は未知数だろう…』

 

ノブナガが眉間にシワを寄せる…

 

『ならば、確かに急いだ方が良いじゃろう…どうする…遊佐…』

 

『とりあえず、松永を倒すしか無いだろうな…ニトロまで使うとなると…全員が今のままでは勝てないだろうな…』

 

鍛えるか…?俺が全員…無理だろう…流石に死ぬよな…

 

『とりあえず…ノブナガの協力は取り付けたし…京の都に戻るか…?』

 

移動中に考えるしか無い…

 

『そうですね…では、参りましょうか!!』

 

『ならばサル!!ワシらも行くぞ!!』

 

『はい!!お館様!!』

 

とりあえず、結構な大所帯になってきたな…足利に伊達に豊臣…明智に織田…歴史が崩壊し過ぎだろ…

 

『あ、あの…私も付いていって…良いですか…?』

 

『大友がか?』

 

『足手纏いにはなりませんから!!お願いします!!』

 

俺は別に構わんが…

 

『ヨシテル…どうする?』

 

『協力して下さるなら、願っても無いことです!!』

 

『だとよ…んじゃ、行くか!!』

 

『はい!!有り難うございます!!』

 

こうして新たに、織田ノブナガ、豊臣ヒデヨシ、大友ソウリンを仲間に加えて京の都に戻る一行…松永は何故ニトロを必要としたのか…そして何故ニトロがこの世界に居るのか…次回に続く…

 

 

 

 

 

 

 

 

 




ペアには猿王バンビーナが居るぞ!!…………猿かよ…

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