ブラック・ブレット 双子のイニシエーター   作:ユウジン

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本編?なにそれ美味しいの?ごめんなさい!ハロウィンネタです!


番外編 ハロウィン

『トリック・オア・トリート!』

「あ?」

 

いきなり夏、春、夏世の三人に言われ優磨は驚く。だがよく考えれば今日はハロウィンである。とは言え優磨は去年も同じことをやられたため前にお菓子だけは買っておいたことを思いだし戸棚から三人にお菓子のバラエティーパックをそれぞれ渡す。

 

「ありがとう!じゃあいってきます」

「どこに行くんだ?」

「蓮太郎にもお菓子せがんでくる!」

 

と言って何処かに行ってしまった。

 

「全く…」

 

家事に戻ろうかとすると、チャイムが鳴った。

 

「はい?」

「トリック・オア・トリート!だぞ」

「なんだ偉い可愛いミイラ男だな…いや、ミイラ女か」

「ふっふっふ。そうであろう?と言うわけでお菓子をくれなきゃ悪戯するぞ?」

 

ミイラ女となった延珠はニッと笑った。まあ包帯で隠れていたけど…

 

 

 

 

 

 

延珠はどうも優磨のところで最後だったらしくお茶を貰っていた。

 

「夏たちは蓮太郎の所に行ったのか!?」

「ああ…不味かったか?」

「蓮太郎にお菓子を買う金があると思うのか?」

「…………………」

「まあ妾は悪戯でも良かったのだがそれは嫌だったらしく妾へのお菓子は準備していたらしいが…」

 

優磨は黙って合掌した…

するとまたチャイムが鳴った。

 

「今度は誰だ?」

 

開けると、

 

「トリック・オア・トリートォオオオオオ【バタン】ってドアを閉めるなぁああああああああ!」

「何故大の大人にお菓子をやらねばならん!!!!」

「あの…じゃあ私に頂戴」

 

片桐兄弟は兄である玉樹がフランケンシュタイン、妹の弓月がスパイダーマンの格好でやって来た。

 

 

 

「でもまさか延珠がいたのは驚いたよ」

「妾も弓月が来たのには驚いたぞ」

 

二人は仲良く話している。

 

「しっかし結構良いところに住んでるじゃねぇか」

「まあな」

 

するとまたチャイムが鳴った。

 

「今度は誰だ?」

 

優磨が内心呆れつつドアを解放する。

 

【トリック・オア・トリート~やで優磨~】

「と言うわけでお菓子をくれなきゃ悪戯するぞ?」

 

ドアの前ではタブレットを構えた謎のお面をつけた新一と犬なのに化け猫の仮装をした風深が居る。

 

「まあ…入んなよ」

 

優磨はお菓子足りるかどうか少し心配しながら家に入れた。

 

 

 

(しかしまた人が集まったもんだな…)

 

ガヤガヤと賑やかな部屋…まあこれだけ人が集まればそうだが夏が一人いてもこれぐらいの騒がしさは普通なので気にせず戸棚からお菓子を出して配ろうかと思ったその時またチャイムが鳴った…

 

「何だか今日は本当に人が来るな…」

「トリック・オア・トリート…」

「で、です!」

 

優磨が息を一つ吐いてから開けると驚愕した。

目の前には魔女が二人…方や10歳児に見えない10歳児…もう片方は胸を強調させるように改造されたものを来ている社長…

 

「由実ちゃんに榧ちゃんも来たのか」

「も?」

 

二人が奥を見ると皆揃って手を振る。

 

「た、たくさん居らしてますね…」

「まあ入んな」

「あ、はい」

 

由実と榧が入りリビングに行くと延珠は目を赤熱化させるとかはないがそれでもスピード特化型イニシエーターらしく凄まじい速さで近づくと…

 

 

「とぅ!」

「きゃあ!」

 

思いきり胸を揉んだ…

 

「むむ…やはり木更より大きく…更に驚きなのは柔らかい…」

「あ、だめ…」

 

艶やかな声を出されるがそこに榧が来て…

 

「離れなさい」

「っ!」

 

延珠をジャーマンスープレックスで投げる…と言うか上から下に落とすように投げる……威力があるやり方のジャーマンスープレックスを使って延珠を沈める。

 

「それを揉んで良いのは私とゆうムグ」

「言っちゃ駄目ぇええええええ!!!!」

「?」

 

優磨の方を見ながら顔を真っ赤にした由実は止める。

そしてまたチャイム…いい加減止まって欲しい…

 

「今度は誰だ?」

「トリック…オ…ア…トリ…ート」

「社長!目を覚ましてください!」

 

お腹からキュルキュル音を出した木更とそれを揺するティナは二人仲良くゾンビの格好(空腹で木更は本当にゾンビみたいになっている)でやって来た。

 

 

「姐さん!カップ麺買ってきました!!!!」

 

ワイワイガヤガヤと優磨の部屋でもそこそこキツくなってきた。

 

「はいありがと」

 

もう来るやつはいないだろう…と思っていたら…またチャイムが鳴った…

 

「次で最後にしてくれ…」

 

そう思いつつドアを開けると…

 

「優磨さん!助けて…くれ…」

「蓮太郎!?」

 

ゼーハー言いながら蓮太郎が立っていた…そこに、

 

『トリック・オア・トリート~!』

「また来たああああああああ!!!!」

 

夏、春、夏世…の三人が蓮太郎を追いかけていた。

 

「あ~…何してんだ?」

「だって逃げるんだもん」

「当たり前だ!俺は菓子持ってねぇよ!」

「じゃあ悪戯…」

「金無いとこからせびんな!」

「取り合えず…お入り?」

 

優磨は四人を入れた…

 

 

「と言うわけで里見くん。トリ…」

「ねぇよ」

「まだなにも言ってないわよ!」

「想像は着くわ!」

「ほらほら、茶でも飲みなよ」

 

優磨がお茶を出すと蓮太郎は一気飲みした。

そうとう苦労したんだろう…等と同情していたらまたチャイム…

 

「今度は誰だよ!」

「どうも優磨さん」

「………………ん?」

 

いきなりカボチャが目の前にいた。

 

「ど、どちら様でしょう?」

「トリック・オア・トリート…ですよ?優磨さん」

 

カボチャを取るとそこには聖天子の顔があった。

 

 

 

 

 

『……………』

 

その場は妙に静かになった。

と言うか国家元首が普通に自分達と同じ場所でお茶飲んでるとか有り得ない。

 

「そんなに固くならずに…」

「いや…なるだろ」

 

蓮太郎の突っ込みが入る。

 

「と言うかどうしたんだ?このカボチャ…」

「こっそり購入して作りました。これを被っていると街中歩いても誰も気づきません」

 

そりゃ国家元首がカボチャ被って街中を闊歩してるとか誰も想像できない…

 

「そう言えばそのチョコボールはどうした?」

 

優磨は空気を変えるため夏たちの戦利品の中から適当に聞く。

 

「ああ、それはあの辺なお面の…何だっけ?」

「蛭子 影胤さんからです」

『ぶー!』

 

それを聞いた蓮太郎たちは思いきり吹いた。

 

「あいつきてるのか!?」

「みたいですね…」

 

するとそこにチャイム…噂をすればなんとやらかと思い開ければ…

 

「トリック・オア・トリート…」

 

目の前には狐のコスプレの小比奈が一人立っていた…

 

 

 

 

 

 

 

次の日…

 

 

「と言うわけでお菓子をあげたらそのまま帰っていくし特になにもなかったんだよなぁ…」

「成る程ねぇ」

 

優磨は菫の研究室でコーヒーを啜る。

 

「しかしなんでお前今日も犬耳してんだ?」

「尻尾もあるよ?なぁに、どうせだから見せてあげようかと思ってね」

「まあ悪戯されたら敵わないから余り物だけど菓子やるよ」

「ふふ、悪いね」

 

優磨からチョコレートを受けとると菫が笑う。

 

「いつの間にか貰う立場からあげる立場に成ったんだな…俺…」

「お互いそれだけの年月は経ったと言うことさ」

「だな…」

 

二人はどこかしんみりとした空気を出した…

 

 

 

 

 

 

 

余談ではあるがモノリスの外では…

 

「ふむ、やはりハロウィンは小比奈一人で歩かせればこれだけは入るな」

「パパァ…私を使ってハロウィンの日にお菓子もらって食費浮かそうとするのは辞めようよぉ…めんどくさいし」

「そう言うものじゃないよ。ほら、チョコレートだ」

「わーい」

 

蛭子 影胤の陰謀は成功していた…

 




こんな感じの優磨たちのハロウィンでした。
一番ホクホクなのは絶対影胤です。

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