緋弾のアリア 意志を受け継ぎし者   作:暗黒の影

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第04弾 不気味な深淵

 

虚空の暗闇。何も無くただただ暗く虚しい場所・・・

 

俺が今いるのは、その言葉が最適な場所だ。

 

・・・ヌゥ・・・ヌゥ・・・

 

いや、訂正だ。

 

この虚空の暗闇には、何かしらの生物が潜んでいる様だ。

 

と言っても、その生物は、人の形をしているが、顔の部分に古代部族人達が被っていた様な仮面を被り、手にはファンタジー感覚で溢れる武器を握っていた。

 

そんな正体の分からない生物が現れるが既にこの場所に来てから、正確な時間が分からないが、体感時間では既に数時間経っている為、コイツを見るのは慣れた。

 

『・・・あぁ!!?』

 

そして部族仮面を被った『何か』が手に持っていた弓の様な形をした剣で斬りかかってきた。

 

「はぁ・・・本当に此処は、何処なんだ?」

 

俺は、斬りかかって来たそいつの攻撃を最低限の動きで回避しながら、考える。

 

『あぁあ!!』

 

最低限の動きで避けるが、そいつは諦めず斬りかかってくる。

 

「それにこいつらは?」

 

俺は、斬りかかってくるそいつの正体が未だに分からない。

 

「まぁ、さっさと片付けますか」

 

俺は、一旦後ろに大きく下がりソイツと距離を取る。

 

右腕を顔の近くに左腕は腹の近くに構える。

 

特にコレといった流派を受け継いでいる訳でもないが、漫画やアニメで出てくる技を可能な限り再現した我流である構えをする。

 

『あぁあぁああ!!?!?』

 

俺が拳を構えると同時にソイツが走って来て剣を乱暴に振って接近してきた。

 

「・・・・・・・・」

 

俺は、ゆっくりと右腕をソイツが振り回す剣の柄の方向に向ける。

 

ソイツの剣が俺の体を切り裂く様に向かってくる。

 

「・・・遅い」

 

俺は、ソイツが握っている剣の腕を左手で掴み取りソイツの勢いを利用し腕を逆関節に決めながら勢い良く投げる。

 

ゴッギン!!

 

勢い良く投げると同時にソイツの腕から鈍い音が聞こえる。

 

俺は、そんな鈍い音を気にせず、ソイツを背負い投げの領域で投げ飛ばすとソイツの頭が地面の方に向く。

 

「じゃあな・・・」

 

俺は、直ぐ様体勢を立て直しソイツの頭目掛けてパワーセーブしていないローキックをする。

 

ズガッン!!

 

ローキックされたソイツの頭は、破裂しミンチよりひでぇ事になってしまった。

 

「パワーセーブしなかったが、問題ないか・・・」

 

何処か、分からないが何となく俺の『何か』が告げてくるのが、此処が自分の精神世界だと言う事だ。

 

何故俺がそんな精神世界にいるのかは、多分あの実験で失神した後、俺という人格を消さない様に自動的に脳が此処に連れてきたんだろう。

 

出る方法が分からないんじゃあ、どうしようもないぞ・・・

 

しょうがない。暇つぶしに周りにいるヤツ等を排除しますか

 

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「はぁ・・・はぁ・・・」

 

相手が考え無しの敵でも無限湧きしてくるとなると流石の俺でも体力がもたない。

 

ヤツ等と戦い続けて既に数日は経っているのでは、ないだろうか?

 

と言っても、体感時間で数日経っている感覚だがな。

 

『あぁぁぁあああ!!』

 

俺が、息を乱していると周りにいたヤツ等が斬りかかって来た。

 

「少しは、休ませてくれよ・・・」

 

俺は、最低限の動きで躱していくが、やはり休まず戦闘していた事が、体の限界を早めてしまったのか、足がふらついてしまいバランスを崩した。

 

「っしま!?」

 

何とか、右手で地面に手を付いて転ばない様にするが、好機だと思ったヤツ等が追撃で斬りかかって来ている剣が俺の顔目掛けて振りかかって来た。

 

俺は、自分の体が切り裂かれるのかと思い目を閉じた。

 

だが、ソイツの剣が俺を斬る事は、無かった。

 

「・・・・・・・・・っ?」

 

俺は、不思議に思いソイツに目を向けるとソイツは、俺の後ろを見ていた。

 

いや、後ろにある何かを見ていた。

 

ソイツだけと言うより、全員の動きが止まった。

 

俺は、不思議に思いソイツ等が向いている方を見る。

 

そこには、漆黒の何かがいた。

 

ヤツ等とは、何かが違う存在感のある『何か』

 

暗すぎて何なのか分からないが、この『何か』は強いって事は分かる。

 

『-----』

 

そんな強い『何か』がソイツ等に喋ると剣を振り下げてきたヤツを含めて全員が消えた。

 

「っな!?」

 

地面に沈んで消える訳でもなく、その名の通り消えた。

 

そんな摩訶不思議な事が起きた事に驚いた訳ではなく、ヤツ等を消した『何か』が俺の目の前に瞬間移動した事に驚いたのだ。

 

俺は、直ぐにその場から動こうとするが、体が鎖か何かに巻き付いているかの様に体が動かない。

 

動けないでいると『何か』が手を伸ばし俺の頭に触れた。

 

「・・・っ。何を」

 

する気なんだ。と言おうとする前に『何か』が口を開いた。

 

『-------』

 

「っなに・・・っ!?」

 

何かを言ったのだろうが、良く聞き取れず聞き直そうとするが、頭に走った激痛によって阻まれる。

 

『--------』

 

先程と同じく何を言っているのか分からずにいると激痛が更に強まった。

 

「っ・・・く・・・そ・・・」

 

俺は、強くなっていく頭痛に堪え切れず、気を失った。

 

気を失う少し前に体の硬直がなくなっており、重力に引かれるかのように倒れたが、その時目の前にいた『何か』が優しく抱き倒れるのを防いだ。

 

その時、僅かにだが『何か』の声が聞き取れた気がした。

 

________________________________________________________________

 

「・・・此処は」

 

確か・・・あの後、気を失って・・・

 

「戻ってきたのか?」

 

目が覚め周りを見ると何回も見た事ある自分の部屋のベッドで寝ていた。

 

「一体なんだったんだ?」

 

あの精神世界で現れたあの人間みたいなヤツ等ややつ等の戦闘後に現れた『何か』

 

ソイツ等の正体が分からないまま帰って来た様だが・・・

 

「ん?」

 

ベッドから起き上がろうと体を動かすと違和感が襲う。

 

「なんだ・・・?」

 

実験で気を失う前と同じ体なのに何故か別の体と思ってしまうのだ。

 

「視力が上がった?」

 

気絶前の時と比べると断然良くなっているのだ。

 

「分からない事が、多いな・・・・」

 

『それなら、説明してあげましょう』

 

俺が自分の体に違和感を感じて声を漏らすとスピーカー越しに返事が返ってきた。

 

「Dr.ヘレナ」

 

『遅いお目覚めのようね。リンクス?』

 

「・・・・・」

 

『アナタが体に違和感を感じるのは、実験でアナタの体を改造したからよ』

 

「・・・・・・」

 

人体改造・・・そう言う事か・・・

 

『でも、まさか3日間も寝たきりなんて思わなかったわ』

 

3日間・・・やはり、結構な時間を気をうしなっていたみたいだな。

 

「・・・・・・」

 

『まぁ、良いわ。目を覚ましたのなら、実験の続きをするわ』

 

「っ!?」

 

『安心なさい。実験とは言ったけど、アナタには、戦闘訓練を受けてもらうわ』

 

「・・・・・・・」

 

戦闘訓練・・・完全兵士(パーフェクトソルジャー)を作り上げるためか・・・

 

『明日の10:00に実験開始よ。その間に体を休ましておくのをオススメするわ』

 

それだけ言うとスピーカーが切れた。

 

「・・・体を休ませておけ・・・か。そうさせてもらう」

 

俺は、再びベッドに戻り寝っ転がる。

 

「明日から、本当の地獄か・・・」

 

俺は、そう呟き目を閉じて寝た。

 

 





次回、時系列飛びます。

と言っても3~5年です。

( ̄^ ̄)ゞでは、次回

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