グロ注意です。
「・・・そ・・だ・・・お・・・た・・」
「・・・で・・・そ・・・も・・・う・・」
・・・ん?此処は・・・
確か第07部屋で強制的に眠らされたんだっけ?
俺は、周りがうるさく目が覚め動き始めた思考をフルに回転させた。
何だ?体が動かない?首も動かない?
いや、何かに固定されている?
『目を覚ましたか。リンクス』
俺が、起き上がろうとしたり、首を動かそうとするが、動かない事に疑問を感じていると、俺を眠らせた張本人が、またしてもスピーカーで話してくる。
「・・・・・っ!?」
俺は、博士に声を掛けようとするが、何故か声が出ない。
『今のキミは、喋ることができない筈だよ』
確かに何故喋ることができないのか、理由を聞こうとするが、やはり声が出ない。
「・・・・・っ!!」
喉に何かが詰まっている様ではなく麻痺しているかの様に動かないのだ。
『覚えているかね?私がキミに言った
俺が、頑張って声を出そうとしていると博士が喋り始めた。
「・・・・・・」
『キミは、その完全兵士の第1の実験体だ!!』
第1の実験体?
『キミがコレからなるのは、何者にも負けない肉体に頭脳を持ち、それを扱う精神力・生命力を手に入れる実験さ!!』
何者にも負けない?
『まぁ、キミに決定権は無いから、強制的にやらせてもらっているがね?』
「・・・・・・・?」
どう言う事だ?
『自分の体を見たまえ』
カシュッ!!ガシャンッ!!
博士は、そう言い頭部の拘束ベルトを遠隔操作で放す。
放された拘束ベルトは、そのまま地面に落ちた。
「・・・・・・・?・・・・・っ!?」
俺は、解放された頭部を上げて自分の体を見る。
そこには、所々を『解剖』されている俺の体が目に入った。
体の中にある筋肉が所々抜かれており、骨や真っ赤な血液が見える状態になっている。
「・・・・・っ」
自分の体とは言え、込み上げてくる異様な気持ち悪さを何とか堪える。
『良かったね。丁度キミの体に人工筋肉を移植する所だよ』
人工筋肉を移植だと!?
っくそ!!筋肉が無い所為で体が全く動かない・・・!!
『さぁ、始めてくれ』
博士が、そう言うと10人以上の怪しい手術服を着たマッドな医者達がクーラーボックス何個か持って現れた。
「分かりました。それでは、始めるぞ」
執刀医らしき人物が、仕切り始めた。
「まずは、人工筋肉を移植する。E-8の人工筋肉を」
そう言うと執刀医とは、別の医者がクーラーボックスから銀色をメインに赤色のラインが入った足の膨ら脛部分の人工筋肉を取り出した。
「無害である足の筋肉を先に移植し、その後に上部の筋肉を移植する」
「はい」
「では、手術開始」
そう言うと受け取った膨ら脛部分の筋肉を移植し始めた。
麻酔無しでだ。
「・・・・・っ!!・・っぐ!!・・・」
今思うとだ、何故此処まで筋肉をくり抜かれているのに生きてるのかさえ不思議に思う。
そんな奇跡的な状態だと言うのに肉体にまだ負担を掛けると言うかの様に麻酔無しで移植する医者ども。
当然麻酔無しで移植なんてされたら、体中に強烈な痛みが襲って来る。
「・・・ぐぅ!!・・・・あぁぁぁぁあ!!」
出せなかった筈の声すら、痛みが強すぎて出せてしまう。
何かしら強力な薬を使ったのかもしれないが、その抑制する許容範囲を越える程の痛み。
喉が潰れてもおかしくない程叫ぶ。
それでも、医者達は、手術を続ける。
「よし、E-8の移植は、完了した。次は、E-6の移植に移行する」
どうやら、俺が苦しんでいる間に左膨ら脛の移植が終わった様だ。
「はぁ・・・はぁ・・・ゲホッ!!ゲホッ!!・・・はぁ・・・」
痛みに耐え切った俺は、息切れをし咳き込む。
「スゥーハァー・・・」
息を整える為に深呼吸をすると微妙にだが、痛みが引いていった。
だが、それも束の間の休息。
医者どもは、右膨ら脛の移植をし始めた。
イタイイタイイタイイタイイタイ・・・・・
頭の中に異物が入ったかの様に痛みが流れ込んでくる。
「・・・ぬぅ!!・・・がぁぁぁぁあ!!」
麻酔が無い事で痛みが強く再び叫ぶ。
「神経接続完了、電力稼働機能装置接続完了」
医者は、俺がどんなに叫ぼうが、聞く耳持たずと言うかの様に手術を続ける。
「・・・ぎぐっ!!・・・ギガッ!!・・・」
痛みに耐えきれず、もはや声とも言えない状態になってしまった。
「よし、E-6の移植を完了。E-7の移植に移行する」
医者のその言葉を最後に聞き俺は、気を失った。
この時、俺は自分が望んだ力に少し後悔した。
と言う感じにグロくなってしまいました。
まぁ、主人公は肉体改造をされた強化人間ですから・・・
それでは、次回会いましょう。