緋弾のアリア 意志を受け継ぎし者   作:暗黒の影

50 / 50

|д゚)

|д-)

|д☆)/




第47弾 First Contact(無情なる戦い)

ロシア領 シベリア連邦管区

イルクツール州内 中央軍管区 第14航空防空軍基地

航空作戦ブリーフィングルーム

 

???Side

 

そこには、数多くの人間が席に座り一つのモニターを皆が見ていた。

 

「さて、ブリーフィングを始めるぞ」

 

モニター横に立っていた男性が差し棒を手に持ちながら声を出す。

 

「現在確認できているのは、イルクーツク州上空にて所属不明機であるAC-130型の一機が我が国の最重要施設である開発局を襲撃し、挙句その仲間と思われる者が逃走用として試験開発されていたSu-47を奪い逃走中とのことだ」

 

画面に映されているのは、AC-130とSu-47の2機が投影され飛行ルートが表示されている。

 

「同志たちがいる開発局は無事なのか?」

 

席に座っている者たちの一人が挙手しながら発言する。

 

「現在確認できる情報では生存者は不明だ」

 

説明していた者が発言すると同時に周囲の者たちが一気にざわつく。

 

「おいおい!嘘だろ!?そんな少数で基地にいた同志たちが殺られたのか!?」

 

 

「これが現在、衛星で確認できる状態だ」

 

モニターに映し出されるのは襲撃された開発局の映像であった。

 

管制塔は半ばからへし折れ崩れ落ち、開発局である棟は数多くの穴が開き各所から黒煙が立ち込めている。

滑走路も三本中一本以外は利用不可能レベルでボロボロで全ての格納庫から兵器が破壊されたことで炎上し黒煙が立っているのが映し出された。

 

「「「っな!?」」」

 

 

「我々、第14航空防空軍所属の第204連隊と第308連隊の2連隊はこれより、襲撃された開発局に向かい救出活動を行う」

 

 

「待ってください!逃亡した者は!」

 

 

「そちらの対応は、貴官らの後ろにいる第764戦闘機航空連隊所属の独立支援航空小隊『テルミナートル』が対応する。我々はMi-26T(ヘイローF)を4機とil-76(イリューシン)を4機の救出用航空機と航空警戒の為にSu-35Sを8機とMi-24スーパーハインドMkⅢの2機を派遣する」

 

指揮官の言葉にブリーフィングに呼ばれた兵士たちが『テルミナートル』と呼ばれた人物らに目を向けるが、そこにいることを確認すると直ぐに正面の画面に姿勢を戻す。

 

「いいか!現地に到着次第、Il-76とMi-26Tに搭乗した兵は救助活動を行い、重傷者を優先的にil-76(イリューシン)に乗せるようにし、軽症者はMi-26T(ヘイローF)に乗せて、この基地に搬送するようにする」

 

 

「Mi-24スーパーハインドMKⅢ2機とSu-35S4機は開発局の周囲警戒を行い、残りのSu-35S4機はIl-76とMi-26Tの搬送警護として動いてもらう」

 

 

「第204連隊と第308連隊は準備を開始しろ!」

 

 

Дa!(了解)

 

指揮官に返事をすると第204連隊と第308連隊は席を立ちあがり退出していく。

 

部屋に残っているのは、第764戦闘機航空連隊の隊員4名だけになる。

 

 

「『テルミナートル』諸君には、このブリーフィングで説明しよう」

 

 

『OPERATION NAME』                     『ALL ENEMIES』

BLIND SPOT(見えざる姿)》                        AIR(TGT):1

『ORERATION OBJECTIVE』                   GROUND(TGT):0

《作戦目的:Su-47の撃墜とAC-130Hの確保》            NAVAL(TGT):0

『DATE/TIME』

《2003年4月12日水曜日1524》

『AREA』

《ブラーツクとイルクーツク州上空のアンガラ川周辺》

『SKY CONDITIONS』

《Stormy》

『CLOUD COVER』

《Overcast》

 

               

 

「奴らは、この表示されたいる通りのルートを現在飛行している。確認できているのは、開発局を攻撃したAC-130Hと盗まれたSu-47の2機だけだ。両機の機体には特殊塗装が施されたステルス性が高い機体になっている。AC-130HはアメリカのF-22ラプターに匹敵するステルス性を持ち、Su-47も同様にアメリカのF-22に対抗するために開発されたことでそのステルス性は非常に高い」

 

 

「その為、Su-47に対抗ができるのは、グレイ少佐・・・貴女が持つ『レディアントシルバー』だけになるが問題ないか?」

 

グレン少佐と呼ばれた人物は、白銀に煌めく艶のある長髪と妖艶な雰囲気を持つ女性であり、指揮官の言葉に微笑みを浮かべて答える。

 

「えぇ。問題ないわ」

 

 

「そうか。なら期待している。貴官らの準備が完了次第、作戦開始とする」

 

指揮官はそう言うとミッションが記載されている書類を一つにし手に持ちブリーフィングルームから退出していく。

 

「はぁ・・・」

 

足音が遠のき聞こえなくなったことを確認するとグレン少佐は小さくため息をついた。

 

「タイミングが悪すぎるわ」

 

 

「そうですね。こればかりは私たちの運の無さに呆れてしまいますね」

 

グレン少佐の隣に座っていた青紫色の長髪を持つ女性も同じくため息を吐く。

 

その女性は、長身で出るところが出て引っ込む所は引っ込んでいる美人系の女性で『戦闘飛行部隊テルミナートル』の情報戦専用機Su-30SM2レドーム搭載機[フランカーH2]のパイロット「ルスラン・アルミヤ」階級は中尉。

 

「全く、長期任務を終えたばかりだと言うのに…」

 

 

「ルスラン中尉、今回の任務が終わったら、部隊全員に1週間の休暇をとれるように申請しといたわ。休暇ぐらいゆっくり過ごしましょ?」

 

 

「そうですね。その為にも無事に任務を終えて帰還しましょう。少佐」

 

 

「そうね。さて、私たちも出撃準備にかかるわよ!」

 

 

Дa!(了解)

 

皆が無事に帰還する様に意識を切り替えてブリーフィングルームから退出していく…

 

それがロシア軍内で見る『テルミナートル』の最後になるとは、誰も思いもせずに

 

 





情報戦専用機Su-30SM2レドーム搭載機[フランカーH2]

今作のオリジナル機体です。

長距離探知レドームタイプではなく、中距離探知レドームであり、主に部隊の電子戦サポート機で敵戦闘機を先制攻撃する為に開発された試作型戦闘機。
レドームを搭載していることで飛行距離の低下とステルス性がオミットされている改良の余地が多い機体。

武装は従来のSu-30SMと同タイプである。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
一言
0文字 一言(任意:500文字まで)
※目安 0:10の真逆 5:普通 10:(このサイトで)これ以上素晴らしい作品とは出会えない。
※評価値0,10は一言の入力が必須です。また、それぞれ11個以上は投票できません。
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。