強化される数時間前。
俺が目覚めて約2年が経った。
この2年でやってきたのは、ひたすら体の調整をしたり、黒い鉱石に触れたりとしていただけなのだが、途中から英才教育をするようになった。
黒い鉱石がなんなのか分からないが、何かしらの力がある事は、俺の中ににある『何か』が感じ取った。
それに黒い鉱石を触れてから、この研究所にいる全員の態度が急変した。
急に英才教育を始めるは、戦闘訓練をするわ、イマイチ良くわからんが、黒い鉱石が関係あることだけは確かだ。
『G-XNS-000[リンクス]へ。第07部屋に集合せよ』
俺が、研究所の事を考えていると部屋にあるスピーカーから研究員の声が流れた。
「・・・・・第07部屋?」
あそこには、何もなかった筈だが?
「・・・・考えても意味がないか」
一応、左胸に身分証明書と同じ役目を果たす専用カード兼名札を付ける。
俺は、未だに医療服しか着る物がない為、そのまま医療服の状態で部屋を出る。
この名札は、部屋に入る時やセキュリティーが高い場所などに入る時に必要になる。
だが、今回向かう第07部屋には、このカードが不要である場所である。
まぁ、念の為に付けてきただけだしな。
それにしても、驚きだな。
俺に『アサシン』としての血が流れているなんてな・・・
俺は、歩きながら目を一旦閉じて心を落ち着かせ、再び目を開ける。
すると周りが少し青黒くなり、
この力があるって事が、確信なんだがな?
アサシン一族には、必ずこの『
と言っても、このタカの眼を開花させるのは難しく、厳しい鍛錬を積み重ねければ開花しないのだ。
このタカの眼は、アサシン一族が持つ特殊能力であり、その力は、人間を含む生物の気配・感情・意図を読み取る特殊な能力であり、人間の5感を越えるモノである
気配は、3色に分かれている。
赤は、攻撃的または、敵と言う意味、青は、友好的または、味方と言う意味、金は、標的または、重要な物と言う意味をもっている。
「この眼を持っている言う事は、アサシンクリードの世界なのか?」
再び目を閉じてタカの眼を解除する。
確かに俺の望んだ争いのある世界だが・・・
「・・・いや、決定づけるのは、まだ早い・・・」
もしかしたら、力だけなのかもしれないしな・・・
力の事について考えているといつの間にか考えていると目的の場所に着いた。
「・・・考えるのは後にするか」
俺は、考えをやめ、目的の場所である第07部屋に入る。
その部屋には、何も無い。無の部屋だった。
「・・・・?」
俺が部屋の真ん中まで歩くと自動ドアが閉まりロック音する。
「っ!?」
閉じ込められた!?
『来たようだな。リンクス』
俺が扉を閉められた事に驚くと同時に響き渡る声。
「・・・・ミハイル博士」
『キミには、コレから私たちの企画しているの[
「・・・・
『まぁ、キミには拒否権なんて存在しないがな』
プシュー・・・
良く分からない単語に俺が不思議がっていると通気口から白い煙が出始めた。
「・・・・っ!?博士!?」
その煙が、何なのか分からないが、俺の『何か』は、それが危険な物だと感じ取った。
『暴れてもらったら、此方もめんどくさいのでな。安らかに眠りなさい』
安らかに!?
「・・・っ!!」
俺は、医療服で口元を抑えて扉に近づく。
ダメもとで扉を殴る。
ッガン!!
子供の力では、到底不可能な鋼鉄製の扉をへこませる。
「・・・・っく」
医療服で口元を抑えるが、入ってきた白い煙が医療服を通り抜け肺に入る。
それと同時に襲って来る急激な目眩。
足元が、フラつき地面に倒れ込む。
「・・・・っくそ」
倒れると同時に眠気が襲ってきて、俺は意識を失った。
次回、グロいです。