第46弾です。
今回の話は専用用語が多いので後書きにて簡易的に説明します。
第46弾 Su-47 Беркут
シベリア連邦管区 ロシア開発局 航空滑走路 対空兵器残骸付近
リンクスSide
あのまま撃たせていたら危ないところだった。
後方にいる救助者を考えると早急に片付けないと被害を食らっていたところだ。
奴が放った砲弾をムラサマブレードを振って地面に落ちてるコンクリートの瓦礫を此方に被害を来ない様に調整して弾き飛ばすことで被害をゼロにすることができた。
ZU-23-2を破壊して周囲を警戒していると滑走路方向から
「・・・・・・エンジンを掛けて、イーグルに向かえ!!」
『えっ!?ですが!』
運転席にいた照安が返事を返してくるが、そんな事で言い合う暇はない!
既に
しかし、こっちはまだ研究所入り口前にいる状況だ。
今から出ないと流石に間に合わなくなるのだ。
「・・・・・・構わない!こっちはどうにかする!急げ!!間に合わなくなるぞ!!」
『ッ!!わかりました!!』
言葉を強く言う事で直ぐにトラックのエンジンを掛け滑走路に向かって走り出した。
エンジンを掛けてすぐにアクセルペダルをベタ踏みしたのだろう、タイヤが数回転地面を滑って走り出した。
「・・・・・・さて、どうしたものか」
ZU-23-2の残骸付近で少し考えているとバイザーを下ろしていた事もあり、オーグメントモードによる自律型思考AIシステムとして派生進化したプログラムが起動する。
------システムを起動します。
「・・・・・・ん?」
------お久しぶりです。マスター
「・・・・・・システムの最適化とインストールは終えたのか?」
任務に就く前に突如表示されたオーグメントモードにシステムの向上として全システム最適化とインストールを行うという通知が来たことで許可をした。
それにより、先ほど全てのシステムの最適化を終えたようだ。
------はい。全て順調に終えました。マスターに必要のあるシステムやデーターの最適化を行い全てを統一化しました。これにより、今まで以上の戦闘のサポートを行えます。
「・・・・・・助かる。それと再起動して直ぐにすまないが、イーグルに追いつける方法はあるか?」
------了解です。戦術的サポートシステムを起動。全ての可能性を考慮した計算を開始・・・・・・完了。最も有効的で可能性の高いモノを提示します。
前々からシステムが色々と独自進化していたのは、何となく察していたがここまでの大幅な進化とは驚きだ。
システム音声的には、男性ではなく女性的な音声だ。
「・・・・・・頼む」
------では、提示します。付近をスキャンした結果ですが、第2格納庫内にステルス性の高い機体が確認されました。
「・・・・・・機体?それもステルス性の高い?」
------はい。この距離でも確認できるのはステルス性の高い機体としか述べられません。
「・・・・・・了解。なら確認できたという機体の所まで行くとしよう」
------了解です。最短ルートでナビゲートします。格納庫到着まで1分です。
「・・・・・・了解」
ナビゲート通りに進むとしよう。
『此方、イーグル。要救助者と救助者を確保したよ。そちらはどうだい?』
走ること一分、目的の格納庫前に到着すると同時にイーグルから通信連絡が届く。
閉まりきっている格納庫扉を自前の人工筋肉を使い一気にこじ開け、格納庫内に佇む一つの機体を確認しながら応答する。
「・・・・・・ライデンだ。そのまま離陸して構わない。レーダーで確認できないほどのステルス性を持った航空機・・・ステルス戦闘機だと思われる機体を確認した。これに乗って空で合流する」
『了解したよ。空で待っているよ』
そう言い通信が切れると同時に自律型思考AIに問いかける。
「・・・・・・それで、此奴は動くか?」
------はい。ここまで接近できれば全体スキャンが可能になりました。スキャンした結果。いつでも飛行可能であると言えます。
「・・・・・・そうか。まさかこんな形でお見えになるとはな」
そこに佇んでいるのは黒いシルエットをした特徴的な機体・・・・・・
ロシア連邦にあるスホーイ設計局が提案した第5世代ジェット戦闘機にあたるS-32の概念実証機にして自社予算(プライベート・ベンチャー)で開発された。前進翼にカナード・尾翼を備えるという奇抜な構成を採用され作られた機体。
「・・・・・・さて、乗り込むか」
------了解です。Su-47の操縦マニュアル説明しますか?
開いているキャノピーに飛び移り、コックピットに乗り込むと同時にAIから操縦マニュアル説明を必要か聞かれ直ぐに返事を返す。
「・・・・・・頼む」
------では、手順を説明します。
まず。HUD近くにるバッテリーのスイッチをonにしてください。
この時に火災報知器はちゃんと動作しましたか?
座席内にある数多くの機器を見つつ視界内にハイライトされているスイッチをオンにすると右端にある警告ランプらしきものがオレンジ色に数回点滅し始めた。
「・・・・・・あぁ。作動している」
------では、次にAPU*1の電源スイッチを入れてください。
入れましたか?では、座席左側にある右スロットルを1段階上げてエンジンの出力を上げてください。
「・・・・・・了解」
同じくハイライトされたスイッチを入れると数個の機器に光が付き始めると同時に指示通りに右エンジンスロットルであるスロットルレバーを少し前に上げるとエンジン回転数を表示するRPM計*2の右エンジンの数値が、ゆっくりと上昇していき出力数値が25まで行くと数値がピタリと止まる。
------確認できました。では、各計器のスイッチを入れて左エンジンの出力も右エンジンと同様の出力まで上げてください。
「・・・・・・上がったぞ」
------では、APUをoffにして酸素供給機器*3の電源をonにしてください。
確認できました。機体各部位の状態確認も完了です。
「・・・・・・燃料計、大気速度計、マッハ計、ADI*4ならびに各計器問題なし」
------了解です。各計器オールグリーン、機体状態も全て問題無いことを確認しました。いつでも発進可能です。
「・・・・・・了解。なら発進する」
キャノピーを閉じるスイッチを押したことで開いていたキャノピーがゆっくりと閉まっていくのを確認すると同時にエンジンスロットルを上げると機体後方のジェットエンジンが大きく唸り始める。
------マスターのバイザーとマスクをこの機体と同調させます。
バイザーは、HUD*5システムと簡易兵装選択システムをインストールしました。マスクの方は高高度での酸素供給システムとしての酸素濃度の調整をしています。
その報告を聞くとバイザーの画面に変化が起きGEC広角型HUDシステムが表示されていた。
「・・・・・・助かる」
視界の真ん中には、進行方位情報・
ゆっくりと動き始めるSu-47を格納庫から出し速度を変えず、そのまま滑走路に向かう。
「・・・・・・今更だが」
------なんでしょうか?
「・・・・・・AIとして進化したのならば、名称が無いと不便だと思ってな」
------名称ですか?
「・・・・・・あぁ」
------どのようなものに?
「・・・・・・
------オータムですか?了解です。個別認証としての名称はオータムとして登録します。
「・・・・・・良いのか?」
------はい。素敵な名前です。ありがとうございます。
「・・・・・・そうか」
素直に感謝されるとむず痒いな・・・
------マスター、滑走路に到着しました。
「・・・・・・了解。各部位のチェックも終えている、すぐに飛ぶ」
------了解です。戦術ニューラルネットワークをハッキングしました。付近を飛ぶ航空機はいません。いつでも行けます。
「・・・・・・了解、リンクス。出撃する」
ゴォォォォォォ!!
スロットルレバーを全開に押し込んだことで、2基の推力偏向ノズル型ターボファンエンジンから青色の炎が出始めると機体が一気に加速する。
「・・・・・・っぐ!!」
一気に加速することで体に強烈なGが掛かることで声が漏れるが、そのGに耐えつつ機体を空に上げる。
------無事に空に上がれましたね。進路そのままで高度を6000mまで上昇後、スピードは1200でイーグルに向かいましょう。
「・・・・・・了解」
・APU(Auxiliary Power Unit=補助動力部)
主動力系統が機能していない状況で機械を動作させる為の補助エンジン。
本来の動力系統と同じ仕事を行えないが内部の電子機器(アビオニクス)に電力供給することのできる。
何故か詳しく(*_*;
・RPM計
航空機用のタコメーターの様なものであり、エンジンの回転数を表示する機器。
雑な紹介( 一一)
・酸素供給機
高高度でのパイロットへの酸素を供給する機器である。
外すと危険( ゚Д゚)
・ADI(Attitude Director Indicator=姿勢指示器)
航空機に搭載されている航空計器の一つであり、人工水平儀と呼ばれる機体が水平になっているかを表示してくれる機器。
機器に問題が発生すると計器が荒ぶるぞ!(-ω-)/
・HUD(Head Up Display)
人間の視野に直接情報を映し出すシステム。
FPSゲーム(CODやBF、Crisisなど)のゲーム画面の様に情報を投影するような感じ。
航空機の場合は、スピードや高度などといった情報であるが( ゚Д゚)
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ではまた次回にお会いしましょう!