緋弾のアリア 意志を受け継ぎし者   作:暗黒の影

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5ヵ月ぶりの更新です・・・

見てくれている人は少ない(いない)だろうけど35弾です。

無意味な言い訳も何もしませんが、更新遅れて申し訳ありません。

リアルの都合上どうしても遅くなってしまいますので・・・

まぁ、タグに不定期更新と書いてあるので大丈夫だと思いたいですね。

では・・・どうぞ


第35弾 Through the forest

 

ロシア領空内 シベリア連邦管区 ロシア開発局付近

 

「・・・・・・全員いるな?」

 

ガンシップから降下して無事に着地した俺たちは、事前に決めていた合流ポイントにて合流し無事を確認する。

 

「「「はい(あぁ)」」」

 

「・・・・・・了解した。ならプラン通りに進めるぞ」

 

「・・・・・・俺と猴は、このままAルートを先行し目標ポイントに向かう。コルネールとセーラはBルートを進み、援護または狙撃ができる場所に移動しながら目標ポイントに向かってもらう」

 

「「「・・・・・・ッコク」」」

 

「・・・・・・ブービートラップにも気を付けろ。奴らの監視網にまだ入っていないとしても、罠を仕掛けていないわけがないからな。俺が事前に渡した地雷探知機をよく見ろよ」

 

今いる山奥には特に気を付けないといけないからな・・・

 

「「「っ了解」」」

 

全員が返事して、準備ができていることを目視で確認する。

 

「・・・・・・作戦開始だ」

 

 

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《Aルート》

 

太腿のレッグホルスターからサプレッサーを付けた『MK.23SOCOM』を引き抜き先を進む。

 

敵がいないか確認(クリアリング)をし、先に進んでいるとバイザーに地雷反応が出る。

 

「・・・・・・猴。止まれ。足元に気を付けろ」

 

反応はちょうど斜め後ろから付いて来ていた猴の足元付近からであり、猴本人に注意する。

 

俺の言葉を聞いてすぐに止まり足元を見る猴。

 

「っ?・・・・・・っ!?」

 

猴の足から約30cmの距離に緑色に塗装されたワイヤーが引かれており、その両端には『RKG-3(対戦車手榴弾)』が樹木に括りついていた。

 

「・・・・・・足元には注意しろ。その手榴弾は対戦車用のモノだ。起爆すればタダじゃ済まないぞ・・・」

 

「・・・はい」

 

しかし、こんなにブービートラップが多いとなるとだと目標地点までに時間が掛かるか・・・

 

元々、そう知っていてこのルートを選んだんだがな・・・

 

「・・・・・・このまま向かうが、少し移動方法を変える」

 

「移動方法ですか?」

 

「・・・・・・木の枝の上を移動するぞ」

 

「木の枝の上ですか?」

 

「・・・・・・『パルクール』または『フリーラン』を知っているな?」

 

「はい。確か道具とかを使わずに移動するスポーツですよね?」

 

「・・・・・・そうだ。今からそれを応用して木の上の枝を走って移動する」

 

そっちの方が移動速度的にも順調に・・・・・・ん?

 

効率的な考えを述べると猴が何か言い難そうな顔をしているのが目に入る。

 

「・・・その・・・大丈夫なんですか?」

 

何がだ?っと聞きそうになったかが直ぐにその質問に気づいた事から口に出さずに平気だと伝える

 

「・・・?・・・・・・あぁ、問題ない」

 

「そ、そうなんですか?」

 

「・・・・・・・・・あぁ、このスーツにはそれ等をサポートする機能があるからな」

 

猴が心配して聞いてきたのは、簡単に言ってしまえば「そんな忍者的な動きをそのスーツを着たままで出来るのか」

と言うのを簡略化して聞いてきたにすぎない。

 

「そ、そうですか・・・」

 

1000年以上生きている猴にとっては木の枝の上を移動するなどというのは、非常に簡単であるが俺はそうでないと思っていたのか、少し不安げにしている。

 

「・・・・・・・・・問題ない」

 

研究所にいた際はアニムスデータを用いて歴代のアサシンたちの動きを完全に習得しており、それらの身体能力を飛躍的に向上させてサポートを行ってくれる、このスーツと強化された肉体によって問題なく行える。

 

移動速度的にNARUTOで出てくるような忍びの動きを想像してくれれば良い。

 

「・・・・・・・・・行くぞ」

 

ホルスターに銃を仕舞い、微量の電流を脚の人工筋肉に流し込み、脚力を強化し木の枝の上に着地し、先に進む。

 

「え?・・・あっ・・・ま、待ってください!!」

 

唐突な動きに唖然とする猴だが、すぐに気を取り直して追いかけてくる。

 

「・・・・・・・・・」

 

「リンクスさんは、そんなこともできるんですね」

 

流石は1000年以上生きてるだけはあるな・・・結構な速さで木の枝の上を移動しているのに問題なく追い付いてきている。

 

その小さな手と足をどれ程に巧みに使っているのかが分かるな。途中で尻尾も使っている所を見ていると本物であると思わされる。

 

「・・・・・・・・・そういう風に作られたからな」

 

猴の様な人間の枠を超越した者たちと戦うことを目的として作られた体だからな・・・ほぼほぼできないことはない。

 

「え?」

 

「・・・・・・・・・いや、何でもない。そろそろ着くぞ」

 

何を呟いているのか・・・全く自分自身の甘さに嫌気がさすな・・・

 

--------目標まで200mです。警戒をしてください。

 

「・・・・・・・・・サイレント。指定位置に着いたか?」

 

俺は、目標地点に移動しながら俺たちと同様に目標地点に向かっている狙撃手2名に向けて通信連絡する。

 

 






『RKG-3』
・1950年にソビエト連邦で開発された対戦車擲弾であり、安全ピンを抜いて投擲すると4枚パネルのドラッグシュートが緩衝として働き、手榴弾の飛行姿勢を安定させ90度の角度で目標に命中することを補助し成形爆薬の威力を最大限に発揮する。その威力は種類によるが、鋼板170~220mmを貫通するほどである。

『MK.23SOCOM』
・ドイツの銃器メーカーであるヘッケラー&コッホ社(以降:H&K社)が開発した自動式拳銃。SOCOMの要求によってH&K社が開発したモノであり、特殊作戦用の新型拳銃である。
M9の後期モデルの開発検討の際にスライド破断事故や『マンストッピングパワー』の不足による9×19mmパラベラム弾に対する不信感からの開発であり、並行して開発していたUSPをベースに開発された。
・特殊作戦用であるがためサプレッサーの着脱も可能で悪環境でも正常に作動する。

『パルクール』
・パルクールは「芸術」「パフォーマンスアート」「移動するための技術」との考え方もあるため、一概には、エクストリームスポーツと呼ぶ事ができないという考え方もある

『フリーラン』
・フリーランニングとはフランス発祥の運動方法で、走る・跳ぶ・登るなどの移動動作で体を鍛える方法。周囲の環境を利用した身体動作でどんな地形でも自由に動ける肉体と困難を乗り越えられる強い精神の獲得を目指す、「移動するためだけの技術」

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