緋弾のアリア 意志を受け継ぎし者   作:暗黒の影

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劇場版アサシンクリード見に行きましたけど、ファンとしては最高でしたね。主人公がイーグルダイブを成功させたシーンは鳥肌が立ちましたね。

では、BIG BOSSの救出作戦スタートです。


第34弾 Sunset World

ロシア領空内 シベリア連邦管区  上空3万5千フィート

 

AC-130H<スペクター>

 

後部ハッチ内

 

そこには、武装した4人の男女が静かに装備チェックをしていた。

 

その中には、リンクスの姿があった。

 

リンクスSide

 

俺たちは今、ガンシップ内の後部ハッチでHALO降下準備をしている。

 

「・・・・・・3人とも準備は終わったか?」

 

背中に背負ったラム型パラシュートバッグのチェックを終えた俺は、3人に確認の返答を聞く。

 

「あぁ・・・俺は終わったよ」

 

ベル・ヘルメットを被り酸素マスクをヘルメット横のフックにぶら下げ、しっかりとパラシュートバッグを背負い愛銃であるL96A1をライフルホルスターに仕舞った状態で返事を返すコルネール。

 

「私も終わった。あとは孫だけ」

 

同じくヘルメットを被ってマスクをぶら下げてパラシュートバッグを背負った銀髪碧眼の女の子・・・弓の名手として有名なロビン・フッドの子孫であるセーラ・フッドが返事を返す。

 

「えぇーと・・・これがここで・・・これが・・・」ヾ(・ω・`;)ノぁゎゎヽ(;´・ω・)ノ゙

 

慣れなていないのか、ヘルメットとマスクは問題なく装着できているのだが、それ以外のアタッチメントに戸惑い焦っている斉天大聖の孫・・・今は猴だが・・・が遅れている様だ。

 

「・・・・・・はぁ・・・コルネール、手伝ってやれ」

 

作戦開始まで時間がないんだからな。

 

「了解」

 

準備を間に合わせるためにコルネールに手伝わせ、俺は3人に背を向けるようにしバイザーを開いて通信を繋げる。

 

『・・・・・・シャーロック、聞こえているか』

 

通信を繋げる場所はこのガンシップのパイロットであるシャーロック。

 

『問題なく聞こえているよ。リンクス君』

 

『・・・・・・それで?到着時刻までは?』

 

『ちょうど、あと3分後だね』

 

『・・・・・・了解だ。作戦開始時刻になったら放送頼む』

 

『わかったよ』

 

シャーロックの返事を聞き通信を切りバイザーを戻す。

 

「貴方のそれ便利」

 

俺がシャーロックとの通信を切ると俺の後ろに立っていた女の子・・・セーラが唐突にそう言ってくる。

 

「・・・・・・あぁ。通信を含めた暗視機能に各種光学機能が搭載された高性能バイザーだ」

 

暗視・望遠・赤外線・指向性マイク・生体センサー・動体探知機・ソリトンレーダー・一眼デジタルカメラ・ビデオ通信電話・アナライザーなどなど

 

ハイニューロチップと兼任してバイザーを使うことで超高性能バイザーになる。

 

「便利だけど、取り外せないのが不便」

 

そうセーラが言った通りであり・・・超高性能なバイザーであるが蟀谷部分に接続ユニットがあり、ちょっとした工夫をしないと取り外す事が出来ないのである。

 

「・・・・・・少し不便だが、そこまでではない」

 

「私は不便」

 

確かに女性からしたら不便だろうな。

 

「・・・・・・そうか」

 

セーラとの会話を一旦中断し準備をしている2人の方を振り向くとちょうど準備を終えたのか此方に来ていた。

 

「準備できたぞ、リンクス」

 

「す、すみません・・・遅れました」(ノд・。) グスン

 

「・・・・・・準備完了か?」

 

「は、はい!!」

 

「・・・・・・そうか。なら、再度作戦を説明する」

 

全員の準備が終えたことを確認した俺は、手元にある小型映像投影端末機(MGSTPPのiDROIDを一回り小さくした様なモノ)を起動し作戦マップを3Ⅾホログラフィックで空中投影する。

 

投影する場所は、今回の作戦場所ブリヤート共和国の街外れの山奥にあるロシア第106親衛空挺師団実験担当試験開発局(以降ロシア開発局)である。

 

「・・・・・・今回の作戦は、事前に教えていた通り『ある人物』の救出作戦だ」

 

投影されている作戦マップを指で触り拡大化させてBIG BOSS救出作戦概要を説明する。

 

「・・・・・・作戦領域はロシア第106親衛空挺師団の管轄内である試験開発局だ。要救助者はこの試験開発局の最下層に軟禁されている」

 

正確には軟禁ではなく『永久保存』に近いんだがな

 

「・・・・・・今回の作戦目的は、その軟禁されている人物の救出と同じく施設内で捕らわれている子供たちの救出だ」

 

BIG BOSSが眠る施設内では、BIG BOSSの持つソルジャー遺伝子を使った人体実験が行われており、その実験体である子供たちは、各部門に特化した超人能力を持っているという情報を掴んでおり、BIG BOSSの救出を最優先として次の優先順位として子供たちの救出である。

 

「・・・・・・作戦領域内での戦闘は、避けられないだろうが出来るだけ戦闘は避けることだ。特に騒ぎになったら救出対象等の移動をさせられる可能性があるからな」

 

空中投影された作戦マップを提示し目標がいる場所の詳細データを提示して説明しているとコルネールが静かに手を挙げて質問してきた。

 

「敵の数と装備などの情報はあるか?」

 

その質問に対して、端末機を少し動かし事前に手に入れていた敵兵士たちの装備を作戦マップの横に並列投影させる。

 

「・・・・・・あぁ。この投影されているデータがそうだ。基本的にAN-94‘アバカン’を装備しているスナイパーライフルにはSVDの変更モデルであるSVDSを装備している」

 

「・・・・・・それ以外にもPKMとRPK-74Mも確認されている」

 

「ガチガチの警備隊の装備か・・・」

 

AN-94は2点バースト射撃による射撃レートの安定の高さもあり、室内による取り回やすさを優先して折り畳み式ストックであるSVDS、分隊支援火器でも射撃レートの安定さがあるRPK-74Mと威力と射程が優れているPKM

 

攻撃支援火器能力の高さに室内戦を考慮した機動力・・・腕の良さは、武偵ランクで言う所のC~Aランク相当の熟練兵士揃い・・・それも、ほぼBランク相当の兵士たちで形成されている。

 

「・・・・・・その警備隊も問題だが、侵入後の施設内も問題がある」

 

警備隊の情報の横に施設最深部を警備している奴らの情報を投影する。

 

「・・・厄介」

 

「あぁ・・・めんどくさいな・・・」

 

「えっ・・・あれ?装備一式、丸々変わってる?」

 

投影された情報を確認した3人が言ったそれぞれの意見通りであり、セーラとコルネールが言う通り『めんどくさく厄介』そして猴が言った様に『装備一式、丸々変わっている』のである。

 

施設内の最深部には、全員がAランク相当の兵士で構成され隊長クラス全員がSランク相当だと言う情報を得ている。

 

その最深部の兵士たちの装備一式は地上とは打って変わって服装から装備全てを変更されている。

 

・AN-94→AK-12:ドットサイト・ショートフォアグリップ・グリーンレーザーサイト・折り畳み式ストック

 

・SVDS→SV-98:レッドレーザーサイト・PSO-1M2スコープ・2脚バイポッド

 

・RPK-74M→RPK-12:レッドドットサイト・ショートフォアグリップ・グリーンレーザーサイト・折り畳み式ストック

 

・PKM→PKP‘ペチェネグ’:レッドドットサイト・2脚バイポッド・グリーンレーザーサイト・折り畳み式ストック

 

上の連中とは圧倒的に違う性能を持つ銃火器・・・それらに取り付けられたアクセサリー。

 

どう見ても装備が違い過ぎる・・・それに服装は上の連中は、ブラックカムBDU、フルベストアーマーにヘルメットと言う動き難そうな重装備に対して下の連中は、グリーンカムタクティカルベストとバラクラバと言う軽装備。

 

「・・・・・・上の連中と下の連中で仕切られることで侵入者を見分けると言う警備システムらしい」

 

「上の連中から服を奪った所で、その服で下に行ったらバレるってことか・・・」

 

「途中で下の服を奪えば良い」

 

「・・・・・・下の連中の服は、限定的な場所にしか予備の服を置いていない・・・それが此処と此処だ」

 

そう言いながら情報を投影する。一つは監視カメラによって常に監視している第一兵装倉庫(主にグリーンカムBDU、グリーンカムタクティカルベスト、バラクラバ等の服装類を保管している)。もう一つは、監視カメラと警備員4人が監視している第四武装倉庫(主に下の連中が装備する武器を保管している)

 

「監視が厳重だな」

 

「・・・・・・巡回中の兵士は全員が定時連絡する規則があるみたいだ」

 

例え巡回中の兵士から装備を奪取した所で定時連絡がされなかったら、警備体制が非常にややこしくなるのだ。

 

「めんどくさい」

 

「・・・・・・纏めるぞ。この施設に潜入するには、まず上の連中にバレずに内部に侵入する必要がある。内部侵入するまで無暗な戦闘は避けること」

 

「この4人全員が纏まって移動するのか?」

 

「・・・・・・いや二人一組で動く。俺と猴の二人一組、コルネールとセーラの二人一組で動く」

 

「っへ!?・・・えっと、よろしく・・・お願いしま・・・す・・・」

 

「・・・・・・あぁ。俺と猴が先行し侵入する。2人には後方からの援護と敵の位置把握を頼む」

 

「「了解」」

 

「・・・・・・侵入後は、第一兵装倉庫に向かい服と武器の奪取、そのまま要救助者の場所まで急行する」

 

「・・・・・・コルネールとセーラは、総合監視ルームを制圧し敵の動きを止め、通信機器を使用不可状態にし増援部隊への連絡手段を切り、俺と猴で要救助者の脱出ルートを確保する」

 

「・・・・・・その後は、要救助者を外に出し、このガンシップでこの基地を襲撃し混乱に生じて滑走路に着陸し要救助者たちを乗車後は俺たちも乗って脱出だ。良いか?」

 

「「「了解」」」

 

《さぁ、目的地上空付近に到着したよ。高高度からの降下の準備はできているかい?約15秒で降下開始だよ》

 

全員への作戦説明が終えると同時にこのガンシップのパイロットであるシャーロックから機内放送が流れる。

 

「・・・・・・全員準備は良いか?」

 

「「「はい(あぁ)」」」

 

全員の返事を聞くと同時に俺は機内にある後部ハッチの開閉ボタンを押す。

 

外に吹き荒れる風を感じながら後部ハッチが開く際に鳴り響くサイレン音を聞き、バイザーとマスクを展開させる。

 

「・・・・・・マスク着用!!」

 

俺の言葉と同時に3人がマスクを着用し、酸素ボンベを起動させる。

 

《降下準備良いかい?・・・・・・3・・・・・・2・・・・・・1・・・・・・降下だよ降下》

 

緩い降下指示を耳に聞き入れ、3人にも伝える。

 

「・・・・・・行け!!降下!!降下!!降下!!」

 

後部ハッチ付近で3人に指示を出すとコルネール、セーラ、猴の順番にハッチから飛び出て降下していく。

 

「・・・・・・シャーロック。援護頼んだぞ」

 

全員の降下を確認し後部ハッチギリギリの場所でシャーロック向けて言う。

 

《頼まれました。リンクス君》

 

「・・・・・・なんだ?」

 

《ふふ。鳥になってきなさい》

 

まさか・・・シャーロック本人に言われるとはな・・・・・・

 

「・・・・・・了解だ」

 

シャーロックの言葉を聞き、立っている後部ハッチから前方に態勢を傾けて大空に舞う。

 

 

 





次回・・・敵地に侵入します。では次回会いましょう。

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