緋弾のアリア 意志を受け継ぎし者   作:暗黒の影

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長らくお待たせしました。


ではどうぞ( ^^) _旦~~


第25弾 紅き雷電と自由を求めた蛇

 

アメリカ合衆国

 

 

ニューヨークのとある隠れ家

 

 

資金調達任務の当日、俺を含む3人はシャーロックが用意したアメリカの隠れ家にいた。

 

 

「・・・ついたな」

 

 

「へぇ・・・もう少しボロボロかと思ったが、結構新しいな」

 

 

「はい。どうやら、建ててまだ1か月しか経っていないそうです」

 

 

シャーロックに用意されたアメリカの隠れ家に着いた俺たち3人は、各自自分の部屋に入り荷物を置きリビングに集まる。

 

 

「・・・・・・資金調達の任務に来たわけだが、少し情報が必要だな。2人は情報を取ってきてくれ」

 

 

「俺は今回の依頼主に会ってくる。2人は食料と情報を調達してきてくれ。フード付きのパーカーで顔を見られない様にししてな」

 

 

「分かっている。お前こそ気を付けろよ。今回の依頼主はアメリカ大統領だ。潜入には大いに気を配らないと捕まるぞ」

 

 

「・・・あぁ。問題ない。エンジニアの壷に製作させた光学迷彩がある」

 

 

「それなら良いが・・・」

 

 

2LDKの室内に必要最低限の装備以外を武器庫に置き支度を済ませる。

 

 

2人、コルネールとリサの両名にそう言い、俺はスーツの上からインドの任務から着ている特殊繊維ロングコートを着て足の太ももに専用レッグホルスターを付けてキラーエンペラーを入れ外に出る。

 

 

外に出て人目の付かない場所に移動しロングコートに付いているフードを被り市街地を走る。

 

 

----目標ポイントまでの距離589mです。

 

 

「・・・通常ルートだと時間が掛かるな。ショートカットしていくか」

 

 

柵を飛び越え、ある程度の高さの建物を登り走る。

 

 

「すげー・・・動画でも撮ってるのか?」

 

 

「フリーランの動画か?」

 

 

「マジかよ。アレがプロか」

 

 

俺が街中でフリーランしていると、それを見たアメリカ人達がフリーランニング動画の撮影かと思い携帯で撮ろうとして注目を集めるが、俺はそれ気にせず走る。

 

 

----目標ポイントまでの距離122mです。

 

 

「・・・そろそろか。光学迷彩起動」

 

 

低ノイズ音の様な音が聞こえると同時に俺の姿が消える。

 

 

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シアーズSide

 

 

「・・・また軍事費用が増えているな」

 

 

秘書から受け取った書類を見ているとアメリカの軍事費用が増えている事に頭を抱える。

 

 

もう少し掛かる費用を下げて欲しいモノだ・・・これでは無駄に金が減っていくだけじゃないか・・・

 

 

〔シアーズ大統領。ダリル・ランシング副部長がお見えです〕

 

 

費用に頭を抱えていると更に頭を抱える原因である人物が来た様だ。

 

 

「通してくれ」

 

 

専用の電子機のマイクでそう言うと数秒後、ノックが聞こえ返事をすると部屋の扉が開き少し太った中年の男が部屋に入ってきた。

 

 

「どうやら、経費に頭を抱えているようですな。シアーズ大統領?」

 

 

「そう思われるのであれば、少し手伝ってはくれませんか?ダリル副部長」

 

 

「ははは。遠慮させて頂きますよ。それと今回ここに訪れたのは、これをお渡しするためです」

 

 

この男、ダリル・ランシングはCAI作戦本部副部長の職に就いている男だ。そして、私の同士でもある。

 

 

そのダリル副部長がそう言いながら書類を渡してきた。

 

 

「ふむ。拝見しても?」

 

 

「えぇ」

 

 

「っ!!・・・・・・そうか、準備ができたのか」

 

 

「はい。あとは時期です」

 

 

「わかった。検討してみよう。ほかにこの情報を知っている者は?」

 

 

「今のところ、あなたと私だけです」

 

 

「分かった。下がりたまえ。おって連絡しよう」

 

 

「はい。それでは」

 

 

下がるように言うと素直にそのまま部屋から出ていくダリルを目で追い、部屋から出たのを確認し、別の場所に目を向ける。

 

 

目を向けた場所には、本来来客が来た時に座らせるソファーしかない。しかし、よく目を凝らして見ると『何か』がいた。

 

 

「さて、そこにいるのは、誰だ?」

 

 

この部屋に来るまでにあるセキュリティーをどうやってすり抜けて来たのか非常に気になるが、まずはそこにいる「何か」の正体が分からないと意味がない。そう思った私はそこに座っている「何か」殺気を立て聞く。

 

 

「・・・・・・ふむ。光学迷彩と言えどやはり便利ではないか」

 

 

私は驚いた。私の問いに答えたのは、まだ幼さが残っている子供の声であった事もだが、その「何か」が言った光学迷彩は我が国で現在製作途中であるのだから、しかし「何か」が纏っているそれは正真正銘の完成した光学迷彩であった。

 

 

「その声からして子供か・・・なぜ子供がその様な技術を持っている?」

 

 

「・・・・・・それは答えられないな。シアーズ大統領。いや『自由を求める蛇』」

 

 

姿の見えない子供の「何か」に向けて机の中に隠していたPDW「P―90」の銃口を向ける。

 

 

「貴様っ!!『奴ら』か!?」

 

 

「・・・・・・いや、俺は愛国者達じゃない。俺は・・・いや何でもない。此処に来た理由は、イ・ウーとしてだ」

 

 

愛国者達じゃないだと!?ならばどうしてその名を知っている!!シャーロックッ!!一体何者を送ってきているのだッ!!

 

 

「・・・・・・落ち着け。俺以外この情報を知っている者は今の所いない」

 

 

「証拠は何処にある・・・っ!!」

 

 

「・・・・・・はぁ。ならこれでどうだ?」

 

 

子供の声の『何か』がそう言うとノイズの入ったラジオ音の様な音が聞こえると同時に『何か』の姿が見えた。

 

 

「っ子供か・・・」

 

 

姿を見せたのは黒いロングコートを身に纏い、目元まで隠れるフードを被った少年だった。

 

 

「・・・確かに俺はまだ14歳のガキだが」

 

 

しかし、イ・ウーに属しており、かの名探偵で有名なシャーロック本人が寄越した者ある。

 

 

「しかし、そのフードから覗ている瞳に宿るのは狂気に近し哀しみと憤怒の瞳・・・そして人を殺めた事のある兵士の瞳をしている」

 

 

この少年の瞳から溢れ出んばかりの異常なオーラ・・・いやプレッシャーか?

 

 

「・・・・・・」

 

 

この少年・・・確かに奴らの仲間でもなければ利害関係でもなさそうだ・・・

 

 

「良いだろう。信じてやろう。最後に名前を聞こう」

 

 

P-90を下ろし席に座り直して、名前を聞く。

 

 

最低でも名前さえ判明してしまえば、我々アメリカの力で身元など簡単にわかってしまう。

 

 

今この目の前にいる少年が何者なのかを知らなくてはならない。

 

 

「・・・・・・コードネーム:リンクス」

 

 

「まさかっ!!紅き鷹の雷電・・・ライトイングホークかっ!?」

 

 

紅き鷹の雷電(ライトニング・ホーク)・・・・・・各国の悪名高い犯罪集団を見つけたら、気配を消して忍び寄り狩りのチャンスを見つけた瞬間一気にその魂を切り捨て、誰に見つかる事無く姿を消し立ち去る。

 

 

その場に残るのは、命尽きた者の紅き血痕とその者であった体、地面に落ちた無数の空薬莢・・・そして何か大きなモノに切られたかの様な斬撃の跡・・・

 

 

狙った獲物は必ず仕留める狩人にして暗殺者・・・我々アメリカは、この者の2つ名を紅き鷹の雷電(ライトニング・ホーク)と決定した。

 

 

この者の通り過ぎた道には無数の空薬莢、鼻の奥に染み渡る程に充満した硝煙と火薬の燃焼の臭い、悪しきモノであった切り落とされた体とその体から溢れ出る血の海が現場に残る。

 

 

その現場に赴き現状を見た者は皆、口を揃えて言う『地獄の様な場所』であったと・・・

 

 

「・・・・・・そう呼ばれてもいる」

 

 

「ははは!!驚いた・・・まさかこの様な歳場のない子供が、かの紅き鷹とは」

 

 

「・・・・・・本題に移って良いか?」

 

 

「お主が紅き鷹の雷電(ライトニング・ホーク)ならば、先ほどの事も頷ける。良かろうお主がイ・ウーのシャーロックが寄越した兵だと言う事と奴らの仲間ではない事も信じよう。して聞きたい事とは何だ?」

 

 

「・・・・・・今回のミッションのレッド・クレイジー殲滅。俺たちがいなくてもアンタ等アメリカなら出来るのではないか?」

 

 

「ほぅ。どうしてそう思う?」

 

 

「アンタの私設部隊『死の細胞(デッドセル)』やロスアラモス研究所の人口天才を使えば可能だと思うが?」

 

 

この少年・・・一体どこまで情報を知っているんだ?ロスアラモスについては極秘研究所のはずだ・・・情報閲覧は出来ないと筈だが・・・

 

 

デッドセルとて同じだ・・・あの者達についての情報は消したはずだが・・・

 

 

「この際、どうして情報を知っているのかについては聞かないが、その疑問についての答えは不可能だからだ」

 

 

「・・・・・・不可能?部隊派遣がか?」

 

 

「我々にも状況確認が完全に出来ていないのだ。先遣隊による偵察を試みたが全員帰還してこないのだ」

 

 

「・・・・・・アメリカでこの有様・・・だから超人が集まるイ・ウーに救援を頼んだと?」

 

 

「情報がわからないと言う状況に兵を送る事もできない。しかしお主らイ・ウーは金や条件次第で動く。だから任務を送ったのだ」

 

 

「・・・・・・良いだろう。ならば此方で回収した薬物や金は好きにさせて貰う」

 

 

「構わん。汚れた金など処分するだけだからな。薬物も同じだ」

 

 

「・・・・・・了解した。ではミッションについては終わりだ」

 

 

「何が聞きたい?此方も用事があるのでな。早急に済ませたいのだが?」

 

 

あと、数十分後には会議に出席しなければならない。

 

 

「・・・・・・アメリカを自由の国に・・・本当の意味で自由の国にしたいか?」

 

 

少年の言葉から出てきた言葉に驚きはしない。

 

 

「・・・・・・当たり前だ。それが出来るのなら私は何でもしよう」

 

 

愛国者たちから縛られたこんな国は好きではない。

 

 

「・・・・・・アンタの様な奴を本当の意味で『真の愛国者』と言うんだろうな」

 

 

「何が言いたい?」

 

 

「・・・・・・俺は愛国者達をテンプル騎士団を消したい」

 

 

テンプル騎士団・・・あの者たちか

 

 

「・・・・・・アンタも愛国者達からこの国を救いたい。国に住み喰らう害虫であるテンプル騎士団の排除も望んでいる・・・違うか?」

 

 

「・・・・・・・・・・・・」

 

 

「・・・・・・沈黙は肯定と受け取る。利害は一致している。俺はアンタ等と手を組みたい」

 

 

「お主に何のメリットがある?」

 

 

「・・・・・・俺もアンタと似た様な理由があると言うだけだ。その中に俺の行動理由がある」

 

 

「・・・分かった。良いだろう。貴様と手を組もう」

 

 

「・・・・・・そうか」

 

 

「しかし、必ず奴らを消せ。それが私からの提示する絶対条件だ」

 

 

「・・・・・・あぁ。わかっている」

 

 

「それじゃあ、話は終わりか?」

 

 

「・・・・・・あぁ。また会おう」

 

 

言うこと言うと少年は先ほどと同じ様に姿を消し私の前から消えた。

 

 

「・・・・・・紅き鷹の雷電(ライトニング・ホーク)が動くか」

 

 

 

 

 





ソリダスに関しては、原作でもアメリカを自由にしたいと言う意思でMGS2の様な事をしているので、利用させていただきました。


今後、ソリダスと主人公は打倒っ!!愛国者達を願い手を組んでいきます。


因みにシャドーモセス事件は起きます。


ですが、ソリダスがオセロットを使って行うのではなく、愛国者達の手によって起きます。


いやぁ・・・ストーリー考えるのって大変ですね(;^_^A アセアセ・・・


では次回会いましょう(^_^)/~



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