魔法科高校でも俺の青春はまちがっている   作:Lチキ

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入学編1

入学式当日

 

数日前まではどこにでもいるプロボッチの俺はなぜか、国のエリート達が通う魔法科高校に入学した

 

この学校は筆記よりも技能実技の評価を優先するらしく、そのおかげで筆記ほぼ最下位近くの俺は実技で優秀だったらしく1科生として入学した

 

 

優秀といってもつい最近まで、こことは全く別の世界にいた俺が比較対象の基準を理解しているわけもなく、入試実技学年3位という結果だけを見た感想にほかならない

 

入学式というのもあり新しい生活に心躍らせ、明るい表情の奴らが多い。

 

 

もし俺が普通の高校に通っていたらこいつら同様、期待に胸焦がし一時間くらい前から登校した挙句、車に引かれそうな犬を助け全治2か月の怪我を負いボッチになるところだった。

 

しかし、この一校とは魔法とか以前に特殊な学校で通う生徒にはいくつかのパターンがある。

 

 

まず家が古くからの名家みたいな金持ちエリート

 

 

次に親が軍および魔法関係に携わっているエリート

 

 

で、最後が俺みたいな突然変異型だ

 

俺みたいなのは、この学校ではぶちゃっけ浮いている。それはもう一科生とか関係なくボッチになる運命なのだ。

 

本当に鬱だ…

 

 

そんな事を考えて背中が丸まっている俺の後ろから、不意に声が聞こえた

 

 

「納得がいきません!」

 

なにやら新入生2人が言い争いをしているようだ。一人は身長170以上ありそうなイケメン。エンブレムを見る限り2科生

 

 

もう一人は黒髪を腰のあたりまで伸ばした少女こっちは一科生。言い争いのさなか男の方が少女の名前を呼ぶ。どうやら深雪というらしい。

 

あれ、この名前どっかで見たような…まあいいか

 

 

男の方をお兄様と呼んでいることから、兄妹なのだろう

 

しかし、少女の方も可愛いな。妹というのは小町しかりどうしても可愛く生まれてきてしまうさがなのだろうか。なにそれマジ天国じゃん

 

 

まさに美男美女という感じだ…こいつらは間違いなくリア充だろう。

むしろあの顔でリア充じゃないとかケンカ売ってるレベルだし

 

 

うお!あいつら公共の面前でアスナロ抱きしやがった、俺でもやらんぞあんなの、あいつさては、シスコンか?

 

 

だが、俺のシスコンセンサーが発動しないな

シスコンセンサーとは、八幡108の秘密技の一つで兄弟愛がある一定以上、上回る者に反応する特殊センサーだ ちなみに魔法とか関係はない

 

むしろ、あっちの妹の方にセンサーが発動している。

 

しかも、10万20万…まだ上がるだと!?くらいな感じで発動している。間違いないあいつはブラコンだな

 

 

一方兄の方はそうでもないな。つーかなんか感情がないみたいな仮面をつけたような感じだな

 

 

まあいいか。そんな事よりそろそろ、会場に行っとくか

 

 

早めに行ってなるべく壁か側か通路側の席を取らねば、万階一にもリア充どもに両サイドを占領されるなんてことが起こらないようにしなければ…ただでさえ鬱なのにこれ以上何かあったら自主的休養を取る自身があるぞ

 

 

 

 

入学式会場

 

結構速い時間ということもあり、予想道理席はまばらだ。しかし、見た感じ前列に1科生、後列に2科生といった感じだな。

 

 

えーなにこれ、そういう感じに座んなきゃいけないわけ?

俺後ろの目立たない席がよかったんだが…まあ 2科生に混ざって一人だけ後ろに行ったら絶対目立つだろうししかたないか

 

 

俺は通路側でまだ人が少ない席に腰を下ろす。

 

 

このまま数分もすれば始まるだろうし、それまでは目でもつむってれば誰も話しかけてこないだろう。

 

 

中学までの俺ならば、脱ボッチを掲げ友達を作ろうとしただろうか、ぶっちゃけこの学校の奴らとどう付き合っていいのかわからんし、金持ちを下手に怒らすと後が怖いんだよな

 

 

だからこの3年間は、ボッチとして過ごすと決めているのである。…別に寂しくなんかないんだからね!勘違いしないでよ!!

 

 

‥‥ふう 虚しい

 

 

「隣いい?」

 

 

突然声をかけられ、ついつい目を開け声のする方に目をやってしまった。しまった、これじゃあ寝たふりができない

 

 

俺に声をかけてきたのは小柄な女の子だった。え これ俺に話しかけてるの?

 

 

突如として声をかけてきた少女の出現により冷静な判断能力が著しく、失われた八幡は

 

 

「ど どうじょ」

 

 

キョドッた挙句 盛大に噛んだ

 

 

うおおおおッ!恥ずかしい、なんだどうじょってあああああ!!!

 

 

平静を装う仲、心の中では、盛大に悶絶していた

 

 

「ありがとうございます。私は光井 ほのか」

 

 

気づかなかったが後ろにもう一人いた。彼女は八幡の目を見て一瞬びっくりしたようだが、すぐさま平静を取り戻し、自己紹介を始めた。さっきのはスルーしてくれてるみたいだ

 

 

「こっちの子は友達の雫です」

 

 

「北山 雫…よろしく」

 

 

初めに声をかけてきた方もそれに続き自己紹介‥‥あれこれって俺もしなきゃいけない流れか

 

 

「‥‥比企谷 八幡だ」

 

 

本人的にはちゃんとできているようだが、今彼の顔はひくついており、正直あまり自己紹介としてはいいと言えない

 

 

 

 

そうこうしている間に式が始まったようで、その後俺達は会話もなく黙って式を見ていた

 

 

俺は始まって3分くらいで寝たけどな

 

 

 

 

 

 

 

 

式が終わり各自教室へいき、HRが始まる ちなみに俺は1年A組だ

 

 

驚いたことに、朝のブラコンこと、入試成績1位の司波 深雪と入学式であった北山 雫、三井 ほのかと同じクラスだった。

 

 

といっても、ただの偶然でちょっと知り合った連中が同じクラスだからと言って何かが起きるわけでもないし。司波に至っては、話したことすらない。

 

 

 


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