日本国憲法第76条『裁判官の職権の独立』について、以下の()に正しい語句を記入しなさい
『全ての裁判官は、その()に従ひ()してその()を行ひ、この()及び()にのみ拘束される』
姫路の答え
『全ての裁判官は、その(良心)に従ひ(独立)してその(職権)を行ひ、この(憲法)及び(法律)にのみ拘束される』
綾倉「大変よくできました。これは日本国憲法における重要な条文の一つですね。裁判官の権限の行使に当たっては、政治的権力や裁判所の上級者からの指示に拘束されないことが憲法上保障され、それによって独立して職務を執行できると言うことです。この内容には裁判官の身分保障なども含まれていますので、豆知識として覚えておくとよいでしょう」
明久の答え
『全ての裁判官は、その(ピー)に従ひ(ピー)してその(ピー)を行ひ、この(ピー)及び(ピー)にのみ拘束される』
綾倉「おやおや、憲法第76条が大変な事になりましたねぇ……」
ムッツリーニの答え
『全ての裁判官は、その(本能)に従ひ(脱衣)してその(全裸体操)を行ひ、この(現行犯により警察の手が)及び(手錠)にのみ拘束される』
綾倉「あなたは裁判官の皆様方に助走をつけてドロップキックされても文句は言えませんね」
秀吉の答え
『全ての裁判官は、その(法律)に従ひ(一貫)してその(裁判)を行ひ、この(憲法)及び(陪審)にのみ拘束される』
綾倉「正解しようという気概は伝わりました」
明久「雄二、ちょっといい?」
放課後になり生徒達が皆帰り支度を始めていると、おもむろに明久が雄二に声をかける。
雄二「ん?どうした明久」
明久「今日なんだけどさ、雄二の家に泊めてくれない?それで、期末テストの出題範囲の勉強を教えて欲しいんだ」
その瞬間、教室全体が戦慄した。
『おい……聞いたか、今の……?』
『確かに聞いたぜ。俄かには信じがたいことだが……』
『まさか、アイツらがな……』
『ああ。まさかあの吉井と坂本が……』
『『期末テストの存在を知っているなんて……』』
明らかに失礼千万な態度に見えるが、クラス一同がここまで驚くほどの異常事態だということである。
雄二「勉強を教えて欲しいだと?」
明久「うん」
雄二「やれやれ……。お前はまだ七の段が覚えられないのか?」
明久「待って!僕は一度も九九の暗唱に不安があるなんて言った覚えはないよ!?分数の掛け算だってきちんとできるからね!?」
雄二「ああそうか。三角形の面積の求め方に躓いているところだったよな」
明久「(底辺)×(高さ)=(三角形の面積)!いい加減僕をバカ扱いするのはやめなさい!」
雄二「よしよし、よくできたぞ明久。あとは最後に二で割ることを覚えたら三角形の面積が出せるようになるからな?」
明久「………………ふぅ、やれやれ。雄二は人の揚げ足を取ることに関しては天才的だよね」
雄二「凄ぇ!?その返しは流石の俺でも予想外だ!」
姫路「あの、明久君」
翔子「……吉井」
いつものように明久達が不毛な会話を繰り広げていると、姫路と翔子が鞄を抱えてやってきた。
姫路「あのですね、九九の覚え方にはコツがあるんですけど、」
明久「言えるからね!?いくら僕でも九九くらいはきちんと言えるからね!?」
翔子「……まず7×7=49を起点に考えて、」
明久「霧島さんも悪ノリしないで!?」
本気で心配そうな表情の姫路と、明らかに悪ふざけでやっていたのがわかる笑みを浮かべている翔子。後者は完全に和真の悪影響を受けているに間違いない。
秀吉「しかし、急にどうしたのじゃ?明久が勉強なぞ、特別な理由でもない限り考え難いのじゃが(チラッ)」
和真「まあ、不自然っちゃ不自然だな(チラッ)」
姫路「???」
近くにいた秀吉と和真も大小あれど違和感を覚え、特別な理由の辺りで姫路をチラ見する。
明久「いや、ホラ。さっき雄二が説明したじゃないか。『試験召喚システムのデータがリセットされる』とか、『期末テストの結果が悪いと夏期講習がある』って。木刀と学ランなんて装備をそろそろ卒業したいし、夏休みも満喫したいし、頑張ってみようかな~なんて」
文月学園の試験召喚システムは先日の自律型召喚獣襲撃事件の際、乱暴にハッキングされた弊害が出てきたのか、メインコンピューターが不調の状態が続いているようだ。しばらく学園長と綾倉先生による大々的なメンテナンス期間に入るため、試召戦争は2学期になるまで行えないそうだ。
その代わりに召喚獣の設備がリセットされるらしく、期末の結果次第で装備の向上が狙えるとのことだ。
なるほど、一見理屈は通っている。発言者が明久でなければ極々自然な動機であっただろう。
ムッツリーニ「………明久らしくない」
美波「そうね。アキがその程度の理由で勉強をするなんて思えないわね」
最終的にとうとうムッツリーニと美波もやってきて、いつものメンバーが全員集結した。
姫路「あの、明久君。私で良かったら……一緒にお勉強、しませんか?」
おずおずといった感じで姫路が手を挙げる。普段の明久なら喜んでお願いしているのだろうが、今回はどうやら事情が違うようだ。
明久「姫路さんの家に泊めてもらうわけにはいかないしなぁ……」
姫路「え?明久君、私の家に来たいんですか?」
明久「あ、いやそうじゃなくて」
姫路「そ、それなら、家に電話してお父さんにお酒を飲まないように言っておかないと……。その……、もし、ですけど、明久君がお父さんに大事なお話があるのなら、酔っ払っちゃってると困りますし……」
明久「え?……まさか転校の話!?だとしたら説得に行くけど!」
姫路「転向、ですか?明久君のお家って、仏教じゃないんですか?」
明久「ほぇ?何の話?」
姫路「いえ、ですから、お家の宗教の違うことでお話を……」
明久「???」
びっくりするほど話が噛み合ってなかった。さながら脱線に次ぐ脱線を繰り返した末に、もう元のレールに戻ることができなくなった暴走列車の如き荒唐無稽さである。
和真「アンジャッシュかお前らは……」
雄二「たまに姫路の思考回路って明久と同レベルになる時があるよな」
秀吉「そうじゃな。朱に交われば赤くなるといったところじゃろうか」
ムッツリーニ「……似たもの同士」
どこまでも相性の良い二人である。いや、脱線したまま戻れないことを考えるとむしろ悪いのだろうか。
雄二「それはそうと明久。朝から気になっていたんだが、どうして俺の家に泊まりたがる?自分の家に何かあったのか?」
明久「あー、えっと、実は」
雄二「嘘をつくな」
明久「急に勉強に目覚めて……って、早いよ!まだ何も言ってないのに!」
和真(明らかに誤魔化そうとしてたしな……)
雄二「まぁ次の試召戦争のこともあるし、勉強くらい教えてやらんでもないが」
明久「え?ホント?」
雄二「ただし、お前の家で、だ。その方がやり易いだろ」
そう言った後、雄二はよそを向いて小さな声で「我が家にはあの母親がいるからな……」と呟いた。和真や蒼介や飛鳥と同様に、雄二も何かしらの理由で頭を悩ませる親をお持ちのようだ。
明久「って、僕の家はダメだよ!今日はちょっと、その……都合が悪いんだ!」
雄二「都合が悪いだと?」
明久「う、うん。実は今日、家に改装工事の業者が」
雄二「嘘つけ。本当なら今日はお前の家でボクシングゲームをやる予定だったろうが。改装業者が来るはずないだろ」
和真(いや勉強しろよテスト期間なんだからよ……)
明久「じゃなくて、家の鍵を落としちゃって」
雄二「マンションなんだから管理人に言えば開けてもらえるだろう」
明久「でもなくて、家が火事になっちゃって」
雄二「火事に遭ったくせに弁当を用意してシャツにアイロンまでかけてきたのか?お前はどこまで大物なんだよ」
明久「あー、えっと、他には他には」
雄二「いい加減にしろ。お前の嘘は底が浅いんだよ」
明久「ぐぅ………あっ!そ、そうだ和真、今日の予定空いてる!?」
和真「お前もつくづく悪運の強い奴だな。予定している勉強会は明日からで、今日はバリバリ空いてるぜ」
期末テストに向けて和真は『アクティブ』のメンバーと勉強会の予定を組んでいるのだが、今日は都合のつかない者が多いため明日からとなっている。
明久「よかった……!じゃあさっそく…」
秀吉「(ガシッ)待つのじゃ明久。何をそこまで隠しておるのじゃ?」
明久「うぇっ!?いや、別に何も!」
雄二「何があるのかわからんが、このバカがそこまで隠そうとすることか……。面白そうだな」
ニヤニヤといやらしい笑みを浮かべる雄二。まあこいつは三度の飯より明久の不幸が大好きな男、秘密を暴こうとするのも別段不自然なことでもない。
雄二「よし。確認しに行ってみるか」
明久「ちょ、ちょっと雄二!?何言ってるのさ!?」
翔子「……雄二が行くなら私も」
美波「そうね。アキの新しい一面が見られるかもしれないし」
姫路「私も興味あります」
ムッツリーニ「……家宅捜査」
秀吉「テスト期間で部活もないし、ワシも行ってみようかの」
和真(相変わらず暇な奴ら……)
明久「ダメだよ!今日は僕の家はダメなんだ!その、凄く散らかっているから!」
姫路「あの、それならお手伝いしますけど?綺麗にしないとお勉強に集中できませんし」
明久「……(ピーン!)…でも、散らかっているのは2000冊以上のエロ本なんだ!」
ムッツリーニ「……任せておけ(グッ)」
明久「更にムッツリーニの興味を煽る結果になっちゃった!?もの凄い逆効果だ!」
雄二「よし、それじゃ意見もまとまったことだし、明久の家に行くか」
「「「おーっ」」」
明久「やめてーっ!」
和真(こいつらが暴走したときのストッパーのために優子も呼んどくか、メールメール。……あ?ただお前がついて来て欲しいだけじゃないのかって?……だったらどうだって言うんだよ?んなもん俺の勝手だろうが)カチカチ
全力で抵抗をする明久だったが、結局は首根っこを捕まれて連行される形になってしまった。
家に向かう途中、明久、和真、優子、翔子以外のメンバーはすごく楽しそうに談笑していた。よほど明久の隠し事に好奇心をくすぐられたのだろう。
ちなみに和真と優子と翔子の明久の隠し事にさほど興味の無いトリオは歩きながら期末テストに向けてお手軽にできる復習をしていた。どこまでも無駄の無い優等生達である。
姫路「でも、なんでしょうね?明久君がそこまで隠すものって」
美波「何かしらね。強化合宿であんな覗き騒ぎまで起こしておいて、今更いやらしい本なんて隠すとも思えないし」
秀吉「そうじゃな……急に手作りの弁当をもってきたこと、Yシャツにはアイロンがかかっておったことなども合わせて考えると……」
雄二「女でもできたか」
「「「「っ!?」」」」
何気なく言った雄二の一言で、約半数(美波、姫路、秀吉、ムッツリーニ)が目を見開いた。
美波「あ、アキッ!どういうこと!?さっき柊の言っていたことは本当だったの!?説明しなさい!」
秀吉「む、むぅ……明久に伴侶か……。友人としては祝うべきなのじゃが、なんだが釈然とせんというか、妬ましいというか……」
ムッツリーニ「……裏切り者…………っ!」
文月学園の多くの生徒は思い込みが激しく人の話をあまり聞かないというのが蒼介の評価であるが……なるほど、なかなか的を射ているようだ。
和真「なあなあ優子さんや」
優子「……何かしら和真」
和真「秀吉は誰を妬んでるんでしょうな?」
優子「アタシは何も聞いていない」
翔子「……十中八九、吉井の相手に-」
優子「やめて翔子!?お願いだから逃げ道を潰そうとしないで!」
こっちはこっちで愉快なことになっていた。
弟のグレーな反応から必死に目をそらしてる優子を嬉々として追い詰めるFクラスきっての悪戯好きコンビ。というか、どうやら和真は恋人に対しても容赦とかは一切しないようだ。
姫路「大丈夫ですよ。明久君が私達に隠れてお付き合いなんて、そんなことをするはずがありません。私は明久君を信じています」
あちらこちらで騒ぎが勃発するなか、何故かいつもとは違って不自然なほどに落ち着いている姫路。
姫路「ね、明久君?私達に隠れてそんな人がいたりなんて、シマセンヨネ……?」
訂正、落ち着いているのは口調だけのようだ。微笑んではいるが全身から殺意のオーラが漏れ出していて下手な怪談より遥かに怖い。
優子「姫路さん大丈夫なの……?なんか合宿のときより悪化しているように見えるんだけど」
和真「見えるんじゃなくて実際に悪化してるんだよ。何故ならFクラスは例えるなら底無し沼(チラッ)」
翔子「(コクン)……一度沈んだら這い上がること決して叶わず、未来永劫堕ち続ける運命を背負う救い無き無限地獄。ああ、なんたる無情……」
優子「とりあえず翔子のノリがやけに良くなったのはアンタのせいってのはわかったわ、和真」
いつの間にか翔子もアイコンタクト技術を習得している。それはさておき、ようやく明久の住むマンションに到着した。
雄二「ま、中に入れば全部わかるだろ。ほら明久。鍵を出せ」
明久「やだね」
雄二「裸Yシャツの苦しみ、味わってみるか?」
明久「え!?待って!途中のステップがたくさん飛んでない!?」
ムッツリーニ「……涙目で上目遣いだとありがたい」
明久「ムッツリーニ!ポーズの指定を出して何する気!?売るの!?抱き枕!?リバーシブルで裏面は秀吉!?」
秀吉「なぜそこでワシを巻き込むのじゃ!?」
姫路「土屋君。できれば、Yシャツのボタンの上二つは開けておいてもらえると……」
明久「姫路さんも最近おかしいからね!?わかったよ!開けるよ!開ければいいんでしょ!」
ムッツリーニ「……ボタンを?」
明久「家の鍵を!」
ようやく観念した明久は、何か祈りを捧げるように内心で十字を切りつつ家の鍵を開ける。
美波「本当に彼女がいるのかしら……」
秀吉「少々緊張するのう……」
姫路「大丈夫です。そんなこと、ありません……っ」
優子「テスト前なのに、アタシ達何やってんのかしらね……?」
和真「ごめんな優子、今度銀のエンゼル五枚あげるから怒らないで」
優子「別に怒ってないし、いらないわよ……」
翔子「……じゃあ私が金のエンゼルを」
優子「チョコボールから離れなさい!」
一部騒いでいる例外を除くものの、残りのメンバーは固唾を飲んで見守る。そんな中、明久は玄関のドアを開けた。
明久「それじゃ、あがってよ」
玄関を確認して何故か異様にほっとしつつ、明久は皆を招きいれてリビングへ続くドアを開け放つ。そしてその直後、全員の視界に飛び込んできた物が。
「「「……………」」」
それは、室内に干された……ブラジャーという名の女物の下着だった。
明久「いきなりフォローできない証拠がぁーっ!?」
大慌てで洗濯物を回収し、おそるおそる雄二達の方を振り返る明久。まあ当然の如く手遅れなのだが。
美波「……もうこれ以上ないくらいの物的証拠ね……!」
秀吉「そ、そうじゃな……」
ムッツリーニ「……殺したいほど、妬ましい………!!」
翔子「……雄二は見ちゃダメ(プスッ)」
雄二「理不尽すぎるだろぉぉぉ!?」
和真「流石翔子、判断が早い」
優子「褒めるところじゃないでしょ……」
明久「え、えっと、これは!」
それぞれ異なった反応をしている一同にどうにか弁解しようとするが、ここから誤魔化すことはもはや不可能だろう。そんな中、一人落ち着いたままの姫路が笑顔で明久に歩み寄ってこう言った。
姫路「ダメじゃないですか、明久君」
明久「え?何が?」
姫路「あのブラ、明久君にはサイズが合っていませんよ?」
「「「コイツ認めない気だ!?」」」
明久「姫路さん、これは僕のじゃなくて!」
姫路さ「あら?これは……」
最悪に近い誤解に対して明久が弁明しようとすると、姫路の視線はリビングの卓上に向いていた。そこにあったのは化粧用のコットンパフだった。
姫路「ハンペンですね」
「「「ハンペェン!?」」」
優子「流石に苦しすぎるわよ姫路さん……」
和真「さて、どこまで続くかなその意地♪」
なんだか楽しくなってきた和真をよそに、姫路の目線が今度は食卓の上に置かれていた弁当に向けられた。具材のラインナップからして、女性向けのヘルシー弁当。
姫路「……………」
明久「ひ、姫路さん……?どうしたの……?そのお弁当が何か……?」
姫路「しくしくしく……」
明久「ぅえぇっ!?どうして急に泣き出すの!?」
姫路「もう否定し切れません……」
和真「予想外のところでギブアップしやがった!?」
明久「どうして女物の下着も化粧品もセーフなのにお弁当でアウトになるの!?」
優子「いったい姫路さんの中でどんな処理が行われたのかしら……?」
流石にこれ以上誤魔化しは効かない上に女装癖疑惑が出てきても困るため、ようやく観念した明久は正直に本当のことを白状する。
明久「はぁ……。もうこうなったら仕方がないよね……。正直に言うよ。実は今、姉さんが帰ってきているんだ……」
優子(まあそんなことだろうと思った)
和真(というか真っ先に予想できることだろうが……)
美波「そ、そうよね。アキに彼女なんているわけないもんね」
ムッツリーニ「……早とちりだった」
秀吉「ホッとしたぞい」
姫路「そうですか。明久君にはお姉さんがいたんですね。良かったです……」
明久の告白を聞いて納得した姫路達は、それぞれがほっと胸を撫で下ろす。
明久「まぁ、そんなわけだからお弁当とか制服とかもきちんとしていたんだよ。わかってもらえた?」
雄二「……待て明久、お前に姉がいるのはわかった。だが、それだけでなぜ家に帰るのを嫌がる?」
姫路「あ、そういえばそうですね」
秀吉「確かにおかしいのう」
ムッツリーニ「……(こくこく)」
美波「何かまだ隠してるのかしら?」
雄二の台詞を聞いて皆が同じように疑問を抱きだす。どこまでも野次馬根性丸出しの連中である。
雄二「明久。もう全部ゲロッて楽になれよ。な?」
ポンポンと明久の肩を叩きながら雄二は諭すように言う。そしてようやく明久も腹を括ったようだ。
明久「実は……僕の姉さんは、かなり、その……珍妙な人格をしているというか……常識がないというか……。だから、一緒にいると大変で、色々と減点とかもされるし、それで家に帰りたくなくて……」
美波「あ、アキが非常識って言うなんて、どれだけ……?」
秀吉「むぅ……。恐ろしくはあるが、気になるのう……」
ムッツリーニ「……是非会ってみたい」
姫路「そうですね。会ってみたいです」
姫路達が明久の姉に興味を抱く中、同じく身内で苦労している和真と雄二が助け船を出す。
雄二「あー……、なんだ。お前ら、そういう下世話な興味は良くないぞ。誰にだって隠したい姉とか母親とか、そんなもんがいるモンだからな」
和真「雄二の言うとおりだな、流石に図々しいんだよお前ら。隠しておきたい姉とか父親なんざ別に珍しくもねぇだろ」
明久「ふ、二人とも……!ありがと…」
ガチャ
その時、玄関のドアの開く音が聞こえてきた。
『あら……?姉さんが買い物に行っている間に帰って来ていたのですね、アキくん』
【ミニコンと】
テーマ:名前
愛子「そういえば代表って飛鳥と和真君以外の人を下の名前で呼ばないよねー」
徹「ああ…そういえば…」
愛子「なんでなの代表~?」
蒼介『だってお前らも私のこと、名前で呼んでくれないじゃん』
徹「↑…と思うけどどうなの?」
愛子「可哀想だから明日から蒼介君って呼んであげようか?」
蒼介「言いたいことはそれだけかこの馬鹿者共が」