和真「ここぞとばかりに宣伝始めたのは良いけどよ、なんでわざわざ分割したんだよ?」
綾倉「原作は基本的に一人称視点でしょう?」
和真「?そうだな」
綾倉「作者が一人称新規でも書きたくなったそうです。ほら、こっちだと三人称視点でしょう?」
和真「相変わらず行き当たりばったりなことで……」
そんなこんなで波瀾万丈な勉強時間が終わり、夕食を済ませていよいよ入浴の時間。その頃には和真もいつものコンディションに戻っており、明久達と割り当てられた部屋で顔を付き合わせて意見を交換していた。
明久「僕は工藤さんが犯人だと思うんだけど」
和真「愛子が?あいつは確かに自由奔放な奴だが、やって良いことと悪いことの区別はつく奴だと思うぞ?」
雄二「しかしあれだけの録音技術を持つ奴が早々いるとは思えねぇ。警戒するに越したことはない」
正規メンバーではないとは言え『アクティブ』の一員である愛子を疑うことに難色を示すが、雄二達の言い分も一理あるので一先ず納得する。
明久「それじゃ、工藤さんを一気に取り押さえる?」
ムッツリーニ「……それはやめた方がいい」
明久「やめた方がいいって、何か問題でもあるの?」
ムッツリーニ「……チャンスは一度きり。失敗したら犯人は見つからない」
本人の理解力の乏しさとムッツリーニの言葉足らずさが噛み合い、いつものように明久が混乱し始めたので、雄二はアイコンタクトで和真に説明を促す。
和真「また俺か……明久、仮にお前が覗きの犯人だとする。もしお前の目の前で自分を捕まえようとする連中が動いているとしたら、お前はどうする?」
明久「ああ、そうか。証拠を隠滅するとか、自分を探さないように更に脅迫するとか、そういったことを考えるね」
和真「そういうことだ」
和真達の行動の真意は絶対に真犯人に伝わってはいけない。相手は明久達を抹殺する武器を所持しているのだから、大した確証もない相手を強引に捕らえるのはリスキー過ぎる。
明久「けど、あんなに怪しいのに手が出せないなんて……」
秀吉「例の火傷の痕を確認できたら良いのじゃが……」
明久「いっそ怒られるのを承知でスカート捲りでもしてみる?」
ムッツリーニ「……ヤツは、スパッツを穿いている……!」
明久「げ。そういえばそうだった」
雄二「今更言うのもなんだが和真、お前の知り合いの女子に頼んで調べて貰えないか?」
和真「うちの学校は頭のネジが外れた奴やゴシップ好きが多いから、入浴中に女子の尻を調べさせたりしたら、そいつにレズ疑惑がかけられる恐れがあるだろ?そんな訳で却下だ」
その場の誰一人否定できない和真の危惧に流石の雄二も押し黙る。明久も同性愛疑惑をかけられたことがあるし、ただでさえ同性愛者が二人(一人はまだ疑惑だが)もいるので、十分有り得る話だ。
ムッツリーニ「……確認するには女子風呂を覗くしかない」
明久「けど、どうしようか?何か作戦を練らないと先生達のあの警備を突破するのは難しそうだよ」
秀吉「作戦とは言うが、あの場所はただ広い一本道じゃったからのう。正面突破しかないと思うぞい」
女子風呂の前は見晴らしの良い一本道だった。
遮蔽物が全く存在しないような通路を教師に見つからずに抜けるのは不可能だろう。
雄二「そうだな。作戦を立てる時間もないし、基本は正面から攻める以外はないな」
午前中明久達は清水達と揉めていたし、午後は昨日失った点数の補給の為にテストを受けていた。
急繕いの杜撰な策にすがるよりは、正面から突入する方がマシと雄二は考えたのだろう。
雄二「だが、方法がないわけでもない」
明久「え?作戦あるの?」
雄二「作戦なんて立派なもんじゃないがな。要するに、正面突破を成功させたらいいだけだろう?」
明久「いや、それが難しいから困っているんだけど……」
相手の戦力は確認されているだけで教師の召喚獣二体と鉄人が一人。こちら側の戦力はAクラス並の点数の雄二と和真、保健体育だけなら教師並のムッツリーニ、操作技術に優れ日本史だけならAクラス並の明久、そして白銀の腕輪が2つ。
教師は点数を補充する時間があまり取れないので、やりようによってはなんとかなりそうな気もする。しかし回を重ねれば他の教師も増員されるだろうし、女子生徒が黙ったままとは思えない。
雄二「正面突破しか方法がないなら、それを成功させるだけの戦力を揃えたらいい。質は向こうが上でも、数で上回れば勝気はある」
和真(なるほど……そのついでに保険をかけておくわけか。相変わらず悪知恵の働く奴だ)
明久「えっと、つまり覗き仲間を増やすってことかな?」
雄二「そうだ」
明久「それじゃ、すぐにでも話をしてこないと。もうすぐお風呂の時間になっちゃうよ?」
雄二「安心しろ。夕食時に既に声をかけてある。そろそろ来るはずだ」
雄二がそう言うと、狙っていたかのようなタイミングぴったりにノックの音が聞こえてきた。須川を先頭に、Fクラスの男子がぞろぞろと部屋に入ってくる。八人で使うことを想定された部屋であるため、一部のメンバーが入り切らず廊下に残っているものもいた。
雄二「よく来てくれた。実は皆に提案がある」
『提案?』
『今度は何だよ。正直疲れて何もやりたくないんだけど』
『早く部屋に戻ってダラダラしてぇな~』
全員がダルそうにしている。普段やりなれてない勉強漬けの1日だったため無理もないが、ざわめく皆を見ても雄二は焦って話を切り出す真似はせず、静かになるのを待ってから続きを口にする。
雄二「……皆、女子風呂の覗きに興味はないか?」
『『『詳しく聞かせろ』』』
明久(僕はこのクラスが大好きです)
和真(粗末に扱ったり使い捨てにしても全く心が痛まないあたりが特に最高だな)
雄二「昨夜俺たちは女子風呂の覗きに向かったんだが、そこで卑劣にも待ち伏せしていた教師陣の妨害を受けたんだ」
『ふむ、それで?』
全員がなんの疑いもツッコミもなく、授業中の1億倍くらいの真剣さで雄二の話に真剣に耳を傾けている。
雄二「そこで、風呂の時間になったら女子風呂警備部隊の排除に協力してもらいたい。報酬はその後に得られる理想卿(アガルタ)の光景だ。どうだ?」
『『『乗った!』』』
雄二が正直に『脅迫犯を見つけたいから協力してくれ』と言わなかったのは正しい判断だろう。単純に覗き目的と言った方が説明が楽だし協力も得やすい。
雄二「ムッツリーニ、今の時間は?」
ムッツリーニ「………二〇一〇時」
入浴時間は前半組が二〇〇〇時からなので、今から行けば脱衣を終えて丁度良いタイミングになっているだろう。
最底辺とは言えクラスのほぼ全員が一丸となれば突破できる可能性は十分にある。
向こうが戦力を増員しなければの話だが。
雄二「今から隊を五つに分けるぞ。A班は俺に、B班は明久、C班は秀吉、D班はムッツリーニにそれぞれ従ってくれ。和真は明久の班に入れ!」
『『『了解っ!』』』
和真(俺だけ一隊員かい。まあ、指揮とか正直面倒だから別に良いけどよ)
雄二「いいか、俺たちの目的は一つ!理想卿への到達だ!途中に何があろうとも、己が神気を四肢に込め、目的地まで突き進め!神魔必滅・見敵必殺!ここが我らが行く末の分水嶺と思え!」
『『『おおおおっっ!』』』
雄二「全員気合を入れろ!Fクラス、出陣でるぞ!」
『『『おっしゃぁぁー!』』』
Fクラスの心が一つになっているなか、和真はあることを考えていた。
和真(女子風呂を盗撮している真犯人は何故か女子、高い盗撮技術を持っている、この二点から考えると……十中八九犯人は清水だな。だがまぁ、万が一のことがある。それに、もし犯人があいつなら覗きを進めていけば接触してくるだろうな)
布施「西村先生、流石に今日は彼らも現れないのでは?昨日あれほど指導したのですから」
鉄人「布施先生、彼らを侮ってはいけません。彼らは生粋のバカです。あの程度で懲りるようであれば今頃は模範的な生徒になっているはずですから。それに、気がかりなのは柊です。世渡りのうまいあいつは本来ならこの手のことには参加しないはず」
布施「……確かにそうかもしれませんね。彼が参加している以上、あちら側にも譲れないものがあると…」
ドドドドドドドド!!!
『おおおっ!障害は排除だーっ!』
『邪魔するヤツは誰であれブチ殺せーっ!』
『サーチ&デェース!』
布施「……そう言ってる間に変態が編隊を組んでやってきましたね」
鉄人「まさか懲りるどころか数を増やしてくるとは。これだからあの連中は……!布施先生、警備部隊全員に連絡を!一人として通してはいけません!私は定位置につきます!」
布施「はいっ!」
須川「吉井!木下のC班が布施と接触したぞ!」
明久「オーケー須川君、秀吉たちがやり合っている間に一気に駆け抜けるよ!全員遅れないようにね!」
和真「よし、俺も加勢に…」
明久「行っちゃ駄目だよ!?和真は僕達の生命線なんだから!」
和真「冗談だ」
明久達B班は一気に階段を駆け下りた。そのまま勢いを殺さずに廊下を疾走する。布施先生は慌てて追いかけてきたが、ある程度走ると悔しそうに顔を歪ませながらも足を止めた。
明久「あれ?諦めたのかな?まだ追ってくると思ったんだけど」
和真「諦めたってよりは《干渉》を嫌ったんじゃねぇの?」
《干渉》の意味をわかってない明久だったが、説明している暇は無いので先送りにする和真。
和真「秀吉の部隊が布施先生を取り囲んだか。戦況は今のところは上々だな」
明久「そうだね。このままなら無事に辿り着けそうだね」
勿論そううまくいかないのが人生だ。
廊下を曲がった明久達に飛び込んできた光景は、
清水「そこまでです、薄汚い豚ども!この先は男子禁制の場所!おとなしく引き返しなさい!」
明久「し、清水さん!あと、その他女子多数!?」
和真「まあ予想通りだが、よりによってこいつか……」
広い廊下に展開された、清水率いる女子多数による召喚獣部隊。
須川「吉井、圧倒的にこちらが不利だ……!」
明久「そうだね。だけど残念だったね、この程度の相手では障害にもならないよ」
こちらの戦力はFクラス一分隊、対して向こうは少なく見積もっても2クラス分の女子、戦力差は一目瞭然だが、明久はFクラスの最大戦力を保持しているため余裕の表情をしている。
明久「さあ、出番だよ和真!」
和真「却下」
明久「却下!?」
最大戦力のやる気の無い返答に、明久は先程までの余裕を全て失い、気だるげな表情を浮かべた和真に詰め寄る。
明久「なにそのやる気の無い表情!?和真、いったいどうしたのさ!?」
和真「どうしたもこうしたもあるか!さっき布施センセをスルーしておいて、闘う相手は数集めただけの烏合の衆だぁ!?モチベーション保てるかこんなもん!」
明久「そんなこと言ってる場合じゃないでしょうがこの戦闘狂がァァァ!?」
清水「おのれ、随分と言いたい放題言ってくれますね柊 和真……!」
プライドが高く男性蔑視の強い清水は和真の明らかにこちら側を舐めている発言に憤るが、清水以外の女子は和真の性格(バトルジャンキー気質)を理解しているので苦笑するのみだ。
和真(それに清水がここにいる以上、こいつをぶちのめした時点で今日の覗きが徒労に終わる可能性がかなり高くなるしな)
和真は清水を真犯人だと予想しているので、ここで清水を粉砕する気がどうしても起きなかった。とはいえ、確かに明久の言う通り闘わないのは流石にアレなので、とりあえず参加している女子を見回しし、何人か点数の高い相手を見繕う。
和真「試獣召喚(サモン)!
岩下、菊入、横田、森!かかって来やがれ!」
岩下「行くわよ柊君!」
菊入「負けないよ柊君!」
『今日勉強教えてもらっておいてなんだけど……』
『それとこれとは話が別だからね!』
和真「その意気や良し。なんだよ、思ったより楽しめそうだなオイ!」
清涼祭のときから和真に好意を持っているBクラスの岩下と菊入にAクラスの女子生徒二人、計四名は隊列を組みながら和真の召喚獣に向かっていく。和真はいつもの不敵な笑みを浮かべつつ迎え撃った。
明久「清水さんお願いだ!そこをどいてほしい!」
美春「ダメです!そうやってお姉さまのペッタンコを堪能しようなんて、神が許しても私が許しません!」
明久「違うんだ清水さん!僕の目的は美波のペッタンコじゃないんだ!信じて!」
美春「嘘です!お姉さまのペッタンコに興味がない男子なんているはずがありません!」
明久「本当だよ!ペッタンコは所詮ペッタンコなんだ。今の僕には美波の地平線のようなペッタンコよりも大事な右ひじがねじ切れるように痛いぃぃっ!」
美波「黙って聞いていれば人の事をペッタンコペッタンコと……!」
清水との言い争いに夢中になっていた明久は怒り心頭で接近してくる美波に気付かず、その結果いつものように右腕を破壊される。
明久「み、美波、今は入浴時間じゃ……?」
美波「忘れたの?ウチと瑞希はFクラスだから後半組なのよ。……もっとも、前半組のクラスからも参加している人がいるみたいだけどね」
美波が指差した廊下の奥に明久が目をやると、手を振る女の子の姿があった。
愛子「やっほー、吉井君。何を見に来たのかな?ボクを覗きに来てくれたのなら嬉しいんだけど♪」
明久「工藤さん!?どうしてここに!?」
犯人を愛子だと疑っているので、明久は女子風呂を覗いても確認をとれなくなったことに狼狽する。ちなみにこのとき雄二は明久達のすぐそばで翔子に捕まってお仕置きされていた。
愛子「あ。さてはボクからこれを取り戻そうとしているのかな?」
学習室で猛威を奮った小型録音機を取り出して微笑みかける愛子。明久はますます愛子への疑いを強めていく。
ムッツリーニ「………チャンスは一度きり」
明久が先走って踏み切ろうとしたのをムッツリーニが止める。明久は頭を冷静にし、確信を得るために愛子に質問する。
明久「工藤さん。質問なんだけど、どうしてキミは録音機なんて物を持っているの?」
愛子「勿論、先生の授業を録音しておいて後から復習する為だよ」
これはあながち嘘とは言いきれない。ムッツリーニのような保健体育一点特化に見える愛子だが、総合点でも飛鳥を上回る成績をキープしている。それぐらいのことをしていても別に不思議ではない。 まあ、愛子のことをよく知らない明久にはそこまで頭が回らないのだが。
愛子「それより、吉井君たちの目的は?もしかして、脱衣所の盗み撮りとか?」
明久「くっ……!」
愛子にがふざけ半分で言うが、明久にとっては冗談では済まない。基本フェミニストであるが流石に怒りを覚える明久に、愛子は近付いて耳打ちする。
愛子「じゃ、一つイイコト教えてあげるよ……まだ脱衣所には見つかっていないカメラが一台残っているよ?」
明久「……工藤さん、キミは!?」
愛子「ボクが仕掛けたわけじゃないけど、偶然見つけちゃってね」
明久(偶然見つけた?白々しい!僕らの状況を知りながらからかって遊ぶなんて、どこまで悪趣味なんだ!)
愛子「さて、おしゃべりはここまで。そろそろ始めようか、ムッツリーニ君?」
ムッツリーニ「……わかっている」
愛子だけならおそらく問題なく倒せるだろう。しかしその後には昨晩敗北した保健体育の大島先生がいる。そのことを理解しているムッツリーニの声は苦々しい。
須川「気にするな!女子の召喚獣なんかじゃ俺たちは止められない!」
明久「あっ!待つんだ須川君!」
明久や教師の召喚獣とは違い、一般生徒の召喚獣は人に触れられない。そのため無視して目的地に向かおうとする須川の判断は正しい。まあ、
鉄人「教育的指導っ!」
須川「ふぐぅっ!」
鉄人が目的地を死守していなければの話だが。
『て、鉄人だと!?』
『ヤツを生身で突破しないといけないのか!?』
『バカを言うな!そんなの無理に決まっているだろ!?』
Fクラスの戦意が急速に消失していく。男子生徒、特にFクラスの彼等には鉄人の人智を越えた鬼のような強さが身に染みているのだ、無理もない。
鉄人「吉井。やはりキサマは危険人物だったな。今日は特に念入りに指導してやろう。」
須川の亡骸を床に捨て、鉄人は明久のもとへ歩を進めてくる。周囲は大勢の女子、これはもう将棋で言う詰みというやつだろう。
明久は部隊の全滅を覚悟した。が、
和真「相変わらず世話の焼ける部隊長だな」
希望はまだ潰えていなかった。
明久「か、和真!?女子の召喚獣部隊と闘っていたはずじゃ!?」
和真「あの4人を倒した後、さらに15人ほど葬ったところで流石に力尽きた。人海戦術ってシンプルだけど厄介だな」
いつも通りの一騎当千ぶりだったが、流石に和真一人で全滅させるのは無理があったらしい。明久と鉄人の間に入った和真は周りを見渡し、ここから挽回するのは不可能だと判断するも、目の前には自身の戦闘欲求を満たしてくれるであろう獲物が一人。
和真のすることは決まった。
和真「ここは俺にに任せて、お前らは邪魔だから脇にどいてろ」
明久「えっ!?任せろって和真…」
和真「西村センセとは……俺が闘う!」
「「「なっ!?」」」
鉄人「ほう……良い度胸だ」
明久達が驚くなか、鉄人はニヤリと笑い、目の前の狂喜を浮かべた和真を見据える。
『正気か柊!あの化け物に勝てるわけが…』
『だ、だが……柊ならあるいは……』
鉄人「面白い。もしキサマが勝てばこいつら共々今日の騒動は不問にしてやろう」
和真「随分と気前が良いじゃねぇか」
鉄人「なに、前々からお前には指導してやりたかったんだ。だが困ったことに、このバカどもとは違ってお前は要領が良いから、なかなかその機会が巡ってこなくてな!」
拳を構えた鉄人の全身から迸るような闘気に、明久達が思わず身震いするなか、和真は一切気圧されず構えを作る。
和真「西村センセ、意外かもしれないが俺は喧嘩や暴力があまり好きじゃないんだ。なぜかって?手加減を間違えると取り返しのつかないことになるからだ。だが、アンタとは一度闘り合ってみたかった
アンタに手加減は必要無いからな!」
【ミニコント】
テーマ:人生経験
和真「なあ優子」
優子「何よ?」
和真「豊かな人生経験は人格に持たせると思うんだが」
優子「へぇ……興味深い話ね」
ザーザー
和真「と言うわけで今日の帰り道は雨だが、傘をささずにみじめな気持ちを味わってみよう」
優子「アタシもやるの!?」
和真「やる」
ザーザー
和真「……」トボトボ
優子「……」トボトボ
和真「お、いいぞ優子。良い感じに目が死んできているぞ」
優子(本当にみじめだ……)
次回、頂上決戦!鉄人VS和真