バカとテストとスポンサー   作:アスランLS

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バカテスの二次創作で明久が天才である作品を少なからず見かけるのですが、あれはどうなんでしょう……?
努力して成績が上がったならともかく最初から天才設定の明久……その設定は明久じゃないと駄目なんでしょうか?
個人的に「頭が良い明久」は「ブルーアイズが入っていない海馬デッキ」ぐらいアイデンティティーに欠けると思っています。























…………………………姫路から「殺人料理スキル」を削った私がとやかく言えたことではないですね……



伝説の勇者ユージの冒険 ~『キャプテン翼・ワールドユース編』のオランダ戦を2ページ見開きで済ますなんて酷すぎる!~

 

アキヒサ「モンスリーよ、僕は帰ってきた!」フッカーッツ!

 

ユージ「屈辱だ……この上ない屈辱だ……こんなバカと同じ扱いなんて」フッカーッツ!

 

前回敵と相討ちになったアキヒサと地雷を踏んで爆死したユージは、RPGによくある回復の泉で無事棺桶の状態から復活したのであった。

 

カズマ「オイオイ、復活して第一声がそれかよ? わざわざここまで棺桶運んでやったのによぉ」

 

ユージ「そうか、それはご苦労だったな。ところで俺達の棺桶が二つとも明らかにへし折れているんだが、何か知らないか?」

 

カズマ「知らね」ピュー♪

 

ショーコ「……見当もつかない」

 

アキヒサ「そっか、じゃあ仕方ないね」

 

ユージ(明らかにあいつが原因だ! だってわざとらし過ぎるだろ! 口笛とか!)

 

どう考えてもカズマが犯人なのだが、死人には目も口も無かったのでそれを確認することはできなかった。

 

ユージ(仕方ねぇ、後でショーコを問い詰めるか。……それにしてもこいつら外道コンビ、この番外編で結託し過ぎじゃね? 本編に戻ったとき逆輸入とかされねぇだろうな……? )

 

もしそうなれば一番被害を被るのは、まず間違いなくユージであることは言うまでもない。

 

ユージ「さて、それじゃあウィルソン火山に向けて出発するぞ」

 

カズマ「まあそう焦るなよ。とりあえずその前に、まずあっちを見てみろよ」

 

ユージ「? なんだよ?」

 

カズマが指差した方向にユージが目を向けると…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【ウィルソン火山】ハロ-♪

 

ユージ「」

 

目的地、ウィルソン火山がそびえ立っていた。

標高およそ1000メートル、一年に数十回噴火する活火山であり、大規模な噴気活動や地熱活動が見られ、その影響で所々熱水が吹き出していおり、よく見ると火山内部に通じる洞窟がある。洞窟内には屈強なモンスターが生息している上、登山中に大噴火! なんてことがあってもなんらおかしくないという、一般人の生存率10%以下の超危険地帯である。

 

ユージ「…………(チラッ)…………」

 

しばらく呆然とした後、ユージは日付を確認する。

すると、どうやら自分が爆死してから一日もたっていないようだ。

 

ユージ「いやいや待て待ておかしいおかしい。 『ウィルソン火山』はケネディ町から一番近いとは言え、一応最奥部にあるダンジョンだぞ? そんな簡単に辿り着けるわけねぇだろうが」

 

カズマ「そんなこと言っても着いちまったもんはしょうがねぇだろ」

 

ユージ「いやいやいや絶対おかしいだろ!? 俺が死んでる間に何があったんだよ!?」

 

カズマ「仕方ねぇな、俺が一から回想してやるよ。はい、ホワンホワンホワワ~ン」

 

ユージ「いや回想に行く音とかいらねぇから」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~回想~

 

カズマ「……悪い予感ほど良く当たるな、棺桶が二つになってらぁ」

 

ショーコ「……ユージ、こんなに冷たくなって…」

 

戻って見ると、案の定死体が増えていたことにブルーになる二人(まあ、ブルーになる理由はそれぞれ別なのだが)。

本編との差別化のため若干薄められたとはいえショーコはショーコ、やはりユージが心配なのだろう。

ちなみにユージが冷たくなった元凶はショーコが回収し忘れた地雷だったりするのだが。

 

カズマ「……まあこれで俺の魔法の発動条件が満たせたし、とりあえず良しとするか」

 

ショーコ「……カズマ、魔法なんて使えたの?」

 

カズマ「まあな。ただ習得できる魔法は発動条件が面倒臭かったり重すぎるデメリットがあったりするやつばっかだけどな。……今回の発動条件はパーティーの生きている奴と死んだ奴が同じ人数であることだ。ショーコ、アキヒサの棺桶に乗れ」

 

ショーコ「……わかった(チョコン)」

 

カズマ「よーし、準備完了。さて…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

桃白白式テレポォォォォォォォォォト!」

 

 

シャーーーーーーー

 

 

カズマはアキヒサの棺桶を、上に乗ったショーコごと空の彼方にぶん投げた。どう見ても力技にしか見えないがれっきとした魔法である。

 

カズマ「ワンモアセェェェェェッッット!」

 

 

シャーーーーーーー

 

 

カズマ「とうっ! (スタッ)」

 

ユージの棺桶も同じ要領でぶん投げ、カズマはそれに飛び乗った。

 

 

ゴーーーーーーーーッ!×2

 

 

二人を乗せた棺桶はどんどん速度を増していき、あっという間にこのウィルソン火山の麓に-

 

 

 

 

ドゴォォォォォォォォォォ!

 

 

 

 

……まあ当然着地がそうなるのは御約束である。

 

カズマ「あ、いっけね…」

 

ショーコ「……ユージ、こんなに曲がっちゃって」

 

 

 

 

~回想~

 

 

 

カズマ「…というわけだ。恐れ入ったかコラ」

 

ユージ「やっぱあの棺桶テメェが原因じゃねぇかこの野郎!」

 

カズマ「そんなもん既に時効だ」

 

ユージ「早過ぎんだろ!?」

 

カズマ「俺ルールでは時効は五秒だ」

 

ユージ「誰かマジで止めてくれこの暴君……」

 

アキヒサ「フフフ、感じるよ……この山に、僕が闘うにふさわしい強敵が潜んでいると!」

 

ユージ「お前はその辺でスライムとでも戯れてろ」

 

ショーコ「……もたもたしてると噴火してしまうかもしれない。早く行こう」

 

ユージ「……ったく、仕方ねぇか」

 

色々不満が残るものの仲間に押しきられる形で、ユージは渋々登山することに決めるのであった。

 

 

 

 

 

カズマ「あ、そうそう。前回まであったRPG風の【】システムは今回で終わりだ。次回からは無かったことになるから」

 

アキヒサ「テンポ悪くなるし読者もそろそろ飽きてくるだろうしね」

 

ユージ「マジでこの番外編ノリと勢いだけだなオイ……」

 

ショーコ「……そもそもスランプ抜け出すまでの場繋ぎだし、それは仕方ない」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【ウィルソン火山・洞窟内部】

 

 

ユージ「あっつ……流石に火山だけあって暑いな……」

 

カズマ「おいユージ見ろこれ、ガ○ガリ君も一瞬で棒から滑り落ちて蒸発しちまうぜ」

 

ユージ「だからどうした……」

 

そんな不毛な会話をしながら洞窟内部を進んでいると、

 

 

 

 

 

ガラガラガラ

 

 

 

突然の落石、

 

 

 

 

カズマ「よっ、と(ポイッ)」

 

ユージ「は? (ガツゥゥゥン!) 痛ぇ!?」

 

 

 

【ユージに62のダメージ! ▼】

 

 

 

それを見たカズマは手近にあるユージを落石に向かって投げつけた。

 

 

カズマ「ふっ、奥義・勇者の盾-(ガツゥン)痛っ!?」

 

 

【カズマに12のダメージ!】

 

 

流石に頭に来たのか、降ってきた石をカズマに向かって投げつける。

ステータス差もあり大したダメージにはならないが痛いものは痛いようだ。

 

 

カズマ「なにしやがんだユージ! 痛ぇだろうが!」

 

ユージ「痛ぇもなにしやがんだもこっちのセリフじゃゴルァ! 人を勝手に弾除け代わりにしてんじゃねぇよ!」

 

カズマ「あぁん!?」

 

ユージ「おぉう!?」

 

お互いの胸ぐらを掴んでメンチを切り合う二人。勇者とその仲間、と言うより二人とも完全にチンピラのそれである。

 

そんな二人の前に、

 

 

?「ゲェーッゲッゲッ! 敵を前に仲間割れとは浅ましいことよ人間ども!」

 

カズマ「あぁ!? 今取り込み中だ! 後にしろボケ!」

 

?「な、なんだと!? キサマ! 人間の分際で-」

 

ユージ「だーまーれっつってんのが聞こえねぇのか! 殺すぞゴルァ!」

 

?「え、いや、あの君達状況わかってる? ねぇ? ここ敵の本拠地よ?」

 

カズマ「知るかぁボケェ! 適当に暴れ回って噴火させんぞボケコラカスゥ!?」

 

?「え!? いやそれはちょっと-」

 

ユージ「嫌なら下がってろ敵キャラ風情が! こいつには上下関係をきっちり叩きこまなきゃなんねぇんだよ! わかったかハゲェ!」

 

カズマ「後でちゃんと殺してやるから引っ込んでろ虫けらァ! テメェより先にぶちのめしてぇ奴が目の前にいんだよ空気読め雑魚がァ!」

 

?「………………ゴメンナサイ(グスン)」

 

 

表れた敵キャラを完全放置して取っ組み合いの喧嘩を始めた二人。ユージもツッコミを放棄するほどキレているようだ。

 

 

 

 

 

 

(数分後)

 

 

カズマ(1084/1200)「待たせたな、名乗っていいぜ」

 

?「あ……うん……」

 

喧嘩が終わったのかカズマが戦闘モードに入るが、敵キャラはどことなくげんなりした様子である。

 

その後ろでは満身創痍になったユージがショーコに膝枕されてぐったりしていた。

 

ショーコ「……大丈夫?」

 

ユージ(7/150)「……ちくしょう……なんでこんなにステータス格差があるんだ……」

 

仕様である。

 

 

ダイナソー軍団「ゲェーッゲッゲッ! 我らはトールゴン様の部下、ダイナソー軍団だぁ!」

 

 

【フレイムダイナソー×30があらわれた! ▼】

 

 

ユージ「なん…で…複数? 」

 

満身創痍のためかツッコミのキレも悪くなっているようだ。霧島、回復してやれ。

 

ショーコ「……了解」

 

ユージ「なんでナレーションが指示だして(チョロチョロチョロ)ムグゥ!?」

 

【ユージはコラーゲンをのんだ! たいりょくが100かいふくした! ▼】

 

ユージ「いや回復アイテムがコラーゲンってどんなチョイスゥゥゥ!? 」

 

ツッコミのキレも戻ったな、これでよし。

 

ユージ「よくねぇよ!? テメェ(ナレーション=蒼介)何ごく自然に会話に参加してんだよ!?」

 

アキヒサ「そんな場合じゃないでしょ!? どうするのアレ!」

 

ショーコ「30体も相手にしてたらスタミナが持たない」

 

ユージ「む……確かにあの量を三人で捌くのは少し厳しいか……」

 

さも当然のようにアキヒサを戦力から外すユージ。

 

カズマ「安心しな、ここは一つ俺の必殺技で片付けてやる」

 

そう言ってカズマは五番アイアンを構える。

 

ユージ(必殺技……?)

 

ダイナソー軍団「ゲェーッゲッゲッ! 必殺技だと!? そんなハッタリに我らが怯むとでも!?」

 

カズマ「ハッタリかどうか……確かめて見るんだな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

……いくぞソウスケェ!」

 

了解した。魔物共、思い知るがいい!

 

ユージ&ダイナソー軍団「ゑ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

勇者達一行はダイナソー軍団の攻撃を一切寄せ付けず、瞬く間に蹂躙するかのごとく粉砕していったのであった。

 

 

 

 

ダイナソー軍団「グハァァァァァァァ!?」

 

【カズマのダイジェストキル! フレイムダイナソー1に9999のダメージ! ダイナソー2に9999のダメージ! フレイムダイナソー3に9999のダメージ! フレ(ry

ダイナソーたちはぜんめつした! ▼】

 

 

 

 

カズマ「よし、一丁上がりィ!」

 

アキヒサ「やったぁ!」

 

ショーコ「……パパラp-」

 

ユージ「待て待て待て待て待て待て待て待て待て待て待て待て待て待て待て待てぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ! お前今何やった!? ちゃんと一から説明しろ!」

 

カズマ「あー、これは『ダイジェストキル』っつー魔法だ。効果はナレーションのソウスケと協力して明らかに格下の敵との戦闘をカットすることができる」

 

ユージ「なんだその掟破り魔法!? いくらなんでも無茶苦茶だろ!?」

 

ただし、経験値もカットされてしまうので多用は危険だ。

使いどころを見極める必要がある諸刃の剣の技だな。

 

ユージ「そしてお前も当たり前のように会話に参加してくんじゃねぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【ウィルソン火山・最奥部】

 

 

?「……随分騒がしいな……僕の平穏を脅かそうとする奴は……誰であろうと容赦しないよ」

 

 

 

 

勇者一行の旅はまだまだ続く。




この番外編の長所は気に入らない設定は自由に無かったことにできる点、短所は作者のギャグセンスが無いに等しいので話の大半がオリジナリティーに欠ける点です……


『魔物図鑑』
フレイムダイナソー(HP200)……火山地域に生息するモンスター。最奥部のダンジョンに生息しているだけあって結構強い上に、集団で獲物に襲いかかる習性を持つため犠牲になる冒険者はかなり多いが、カズマの掟破り魔法によってぶちのめされる。


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