バカとテストとスポンサー   作:アスランLS

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【アクティブ古今東西ランキング(歌唱力)】

①愛子……中の人が中の人なのでプロ並。

②徹……研鑽を積めばその道で食べていけるレベル。

③蒼介……本人の容姿を加味すれば、歌うだけで異性を口説き落とせるレベル。堅物でホント良かった。

③和真……生まれつき声域が広いため幅広いジャンルをこなせる。本人がその気になれば声帯模写も多分習得できる。

⑤飛鳥……かなり上手いが本人曰く、昔は下手だったらしい。音楽でも努力の人。

~越えられない壁~

⑥源太……声域はまあまあ、声量もかなりのものだが声質はハッキリ言って微妙。下の上、と言ったところだろうか。

⑦優子……貫禄の公式設定。



第七巻終了

お得意の舌先三寸で姫路のメンタルケアを終えた和真は校門で優子と合流して、いつものように二人で下校していた(『アクティブ』の活動は流石に自粛した)。

 

和真「…とまあ、そういう感じに姫路を立ち直らせたわけだ。まったく、デリケートな仕事は全部俺担当だぜ……」 

優子「……あの、和真?それアタシに言って良かったの?Aクラス副官という立場上、そんなこと聞いちゃったら代表に伝えなくちゃならないんだけど……」

 

この男、姫路のプライバシーにかかわる部分はしっかり伏せたにもかかわらず、久保に照準を定めさせたことはおかまいなしに洗いざらいぶちまけたのである。しかし優子が恐る恐る確認する一方で当の和真は特に気にした様子は見られない。

 

和真「どっちみち隠し通せやしねぇよ。なんせ、大規模な召喚大会が近々行われるんだからな」

優子「え、そうなの?初耳なんだけど」

和真「そりゃそうだろうな。このことを知っているのは文月のスポンサーである四大企業の重役、学園長のばーさん及び学年主任のみという、まさに超極秘情報だからな」

優子「いやちょっと待ちなさい!?そんな機密情報をなんでアンタが知ってるのよ!?」

和真「さぁてね。そうだな……俺独自の情報ルートがある、とでも言っておこうか」

優子「なによその投げ遣りな返答……まぁいいわ。それより、そんな機密情報をアタシにバラしてよかったの?」

和真「知らねぇ」

優子「相変わらず行き当たりばったりねアンタは……!」

 

ちなみにこの情報は綾倉先生から仕入れた情報だったりする。同属性なだけあって二人とも箝口令などお構い無しである。平気で危ない橋を渡りまくる和真が心配なのか、優子はお説教モードに移行する。

 

優子「アンタ頭良いんだからもう少し考えて行動しなさいよ!心配するでしょ!主にアタシが!」

和真「失礼な、俺はちゃんとじっくり考えて行動してるぜ。そう…どうすればより愉快な状況に持っていけるかをな!」

優子「ああ、ダメだこの子……思考回路が完全に無法者のそれだわ……」

和真「そういうお前だって今日ソウスケの指示無視して打ちにきてたじゃねぇか。良いのかな~?優等生様が独断でスタンドプレーに走っちゃって」

優子「あ…あれは……打ったから良いのよ!」

和真「そういうのをさぁ、結果論って言うんだぜお嬢ちゃ~ん♪」

優子「(カチン)…………はむっ」

和真「ふにゃぁっ!?……い、いきなりにゃにを…」

 

煽りスキル全開の和真の言動に流石にイラッときたのか、隙をついて和真の耳たぶを甘噛みする優子。

 

優子「この前も言ったでしょ?意地悪な子にはおしおきしちゃうって」

和真「き、汚ねぇぞ優子!?口喧嘩じゃ勝てねぇからって実力行使かよ!」

優子「何とでも言いなさい♪(ハムハムハムハムハム…)」

和真「ひゃぁあっ!?み、耳はヤメロォォォ!」

 

あれよあれよと言う間に追い詰められていく和真。その圧倒的なスペックのせいで周りから何かと誤解されがちだがこの男、弱点が無さそうに見えて実は弱点だらけである。例えば今の光景から耳が弱いことがわかるが、他にも脇・首筋・足裏などメジャーな箇所は全て人一倍敏感である。ちなみに優子は付き合ってまだ数ヵ月にもかかわらず、和真の敏感な部分を全て把握している。

 

和真「ゆ、優子やめっ…ひゃっ…わかった悪かった!俺が悪かったから!」

優子「んー?反省の色が見えない見えないなぁ。よって続行♪(ハムハムハム…)」

和真「うひゃぁああっ!?ごめっ…ごめんなさい許してぇぇえええ!」

優子「よろしい♪(ピタッ)」

和真「…え?」

 

くすぐったさに耐えきれず白旗を上げた和真に満足したのか耳元から離れる優子。解放された和真はというと何故か肩透かしを食らったような表情に。

 

優子「ん?どうしたのよ和真?(ニコニコ)」

和真「あー……なんつうか、思ったよりあっさりだったからちょっと拍子抜けと言うか……」

優子「なぁに?もしかして……もってして欲しいの?」

和真「…………………………………………(コクコク)」

 

割と長い間を取ってから無言で頷く和真。やや苦虫を噛み潰した表情ながらも頬や耳元は心無しか赤く染まっている。

話を戻すが、何故和真は見ての通り弱点が意外と多いのにほとんどの人に無敵だと錯覚させるのか?その理由は単純明快、それらの弱点を突こうにも突けないからだ。ずば抜けた身体能力に反射神経、理不尽の権化のような“天性の直感”……それら全てを駆使する和真に格下が付け入る隙など存在しない。先ほどの優子の耳責めも二人の膂力には絶対的な差があるのだから逃れようと思えば逃れられた筈であるし、本気で嫌がっていれば直感で察知できた筈である。合宿のときと違い今回は甘んじて受け入れる義理も特に無いのにそれをしなかったということは……まあ、そういうことなんだろう。

 

優子「あぁもう可愛いわねこの甘えんぼさん♪(ギュッ)よしよし察してあげなくてごめんねおーよしよし…(ナデナデナデナデ…)」

和真「だぁあああっ!?オイコラやめろっ、ムツ○ロウさんみてぇな可愛がり方すんじゃねぇよ!」

 

母性本能が天元突破した優子が和真を抱き寄せて猫可愛がりしたり甘噛みしたり和真も甘噛みで反撃し始めたりその他色々見ているだけで糖尿病になりそうなほど甘ったるい時間を過ごすこと約三十分後…

 

和真「…………」

優子「…………」

 

やたら重苦しい空気で下校を再開していた。二人とも顔色にトマトみたいにしつつ「やってしまった……」というような表情を浮かべていた。

 

和真(……バカか?……バカか俺は!?

もしドラゴンボールがこの場にそろってたらタイムスリップして三十分前の俺を全力で蹴り飛ばしてやりてぇ!)

優子(あぁぁあぁぁぁああぁぁあああああ!やっちゃったぁぁあああ!何やってんのアタシ!?今下校中よ!?幸い誰もいなかったから良かったものの危なかったぁっ!少しは時と場合を考えなさいよ!)

((というか恥ずかしくてさっきから顔向けられない……どうしよ……))

 

一時のテンションに身をまかせるとロクなことにならない。また一つ賢くなった二人はとてつもなく気まずい空気のまま歩き続けるが、早くもその空気に耐えられなくなった優子が話題を切り出す。

 

優子「……そ、そういえば和真!もうすぐ試召戦争が解禁されるけど、やっぱりアタシ達Aクラスに宣戦布告するの?」

和真「あ、ああ。最終目的は当然打倒Aクラスに変わりはねぇが、宣戦布告するのは十中八九まだ先だ。今のところ勝ちの目が無ぇからな」

優子「……アンタにしては随分弱気な発言ね。確かにAクラスとFクラスの戦力差は大きいとは思うけど…」

和真「それ以前の問題だ。そういう戦力の差は雄二に何とかさせるとしてもだ……現状では、ソウスケを討ち取る手段が無ぇ」

優子「あぁ、そういうことね……」

 

学年首席・鳳蒼介…文月学園唯一のランクアップ腕輪能力の使い手。彼を倒すには佐伯梓のように腕輪能力を使用不可能にするか、こちらも腕輪能力をランクアップさせるしか方法は無い。現状『青銅の腕輪』を手に入れる手段は無いため、和真は一学期からランクアップを目指して勉学に打ち込んでいるのだが…

 

和真「前まではランクアップさえできれば操作技術のアドバンテージを活かして押しきれたんだが、まさか夏休みの間に明久や俺に次ぐレベルで操作技術を向上させてくるたぁな。それに“明鏡止水”……高校生の内に踏み込むのは流石に予想外だったぜ」

優子「それって……アンタの最後の打席のときの状態?やっぱりアレ、凄いの?」

和真「アイツの父親の秀介さんでも20代後半になってようやく完成させられたことを考えると、ハッキリ言って早すぎる。ったく、これだから才能マンは……」

優子(アンタ人のこと言えないでしょ……)

和真「秀介さんによると一度踏み込んでから完全にものにするまで早くても一年はかかるらしいが……楽観視はできねぇよなぁ……」

 

到達スピードからして歴代でもぶっちぎりで最速なんだから、丸々一年は大丈夫であると楽観視できることではない。

 

優子「改めて考えると、まるで付け入る隙がないわね……でも、アンタのことだから対抗する手段はあるんでしょ?」

和真「まぁな。正直不本意だが、“明鏡止水”が相手となると選り好みする余裕はねぇし」

優子「……そっ。まあいつでもかかってきなさい。アタシ達は真っ向から挑戦を受け止めるから」

和真「オイオイ……そんな余裕な態度取ってっけどよ、雄二は十中八九翔子をお前にあてがうだろうぜ」

優子「……え?」

和真「え、じゃねぇよ。ソウスケには俺、久保には姫路となると、順当に考えるとお前には翔子だろうがよ。……優子、期末で大差ついたとはいえ長いこと俺の上にいたんだ、前みたいなしょうもない闘いだけはすんじゃねぇぞ」

 

四月に翔子が一瞬でケリをつけた光景を示唆しつつケラケラと笑いながら申し訳程度の叱咤激励を飛ばす和真だが、もうすこし言葉のチョイスを考えるべきだったかもしれない。

 

優子「……そうだった。あのときの借り。まだ返してなかったわね」

和真(……あ、やべ。強化フラグ回収しちまった?)

優子「そうと決まればモタモタしてられないわね!Fクラスが宣戦布告してくるまでに、さらに研鑽を積まなくちゃ!(ゴゴゴゴゴゴゴゴ)」

和真(スマン雄二、つい『負けず嫌いスイッチ』押しちまった……まぁいいや、俺知ーらね♪)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後優子と別れて和真は自宅に着いた。和真がドアを開けて家の中に入り奥へ進むと、日本人離れした身長と体格の野獣の如き男……父親の柊守那(ヒイラギ カミナ)と遭遇する。

 

守那「おお!帰ったか和真よ!

まずは一杯、飲もうじゃないか!」

和真「未成年だっつの……ただいま」

守那「む!どうしたのだ和真!いつもなら開口一番クソ親父だの何だの罵倒していただろう!」

和真「…………あのよ、親父」

守那「む!」

 

 

 

和真「教えてくれよ……“気炎万丈の境地”に至るにはどうしたらいい?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

所変わって場所は文月学園生徒会室。このやや狭い教室にまた、学園長及び三人の学年主任、そして世界を代表する重役達が集っていた。  

 

“鳳財閥”のトップ・鳳秀介。

 

“橘社”のトップ・橘大吾……の嫡男・橘光輝。

 

“御門エンタープライズ”のトップ・御門空雅……から説明もなく知らない内に社長の座を押し付けられていた稀代の苦労人・桐生舞。

 

“桐谷グループ”トップ・桐谷蓮……が行方不明のため社長代理を勤めている長身の男、三年の宮阪杏里の父である宮阪桃里(ミヤサカ トウリ)。

 

秀介「いやはや、なんだか私が仲間外れみたいですねぇ。私も藍華蒼介に代役を頼むべきだったでしょうかね?」

御門「あー、そうなんじゃねーの?おめーよりずっとしっかりしてそうだしな」

秀介「おや、それは中々手厳しい意見」

光輝「あ、あはは……」

 

扇子を開いて無駄に優雅に振る舞う秀介に思わずひきつった笑みを向ける光輝。

ちなみにこの男、今回も例の如く道に迷って校舎内を右往左往していた所をたまたま光輝と遭遇して引率されたことでどうにか遅刻を免れることができたというプチエピソードがある。ちなみに御門が言ったしっかりしている云々の辺りで社長の椅子を押し付けられた桐生が涙目でキッと睨めつけたのだが、とうの御門は知らん顔で副流を撒き散らしている。

 

学園長「楽しそうなとこ悪いけどねぇ、ムダ話している暇は無いんだよアンタら」

高橋「それでは私の方から今回の会議の方針をご説明致します。今回の主なテーマは、三週間前に迫った今期最大のプロジェクト、サモン・ビースト・フェスティバル……S・B・Fの最終打ち合わせとなります」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

高橋「…それでは、以上で今回の会議は終了致します」

 

高橋先生がそう告げると桃里、光輝、秀介、学園長、綾倉先生はさっさと生徒会室から出ていき、高橋先生もすぐに教室を後にした。よって、その場に残ったのは御門と桐生の二人のみ。御門はコンポタを飲みながらゲッソリとやつれている桐生に近づいて声をかける。

 

御門「おーどうしたキュウリ?隈凄いけど最近ちゃんと寝てんのか?」

桐生「桐生です。お陰様でここ最近はほとんど寝てませんよ♪…………どっかの誰かさんのせいでねぇぇぇえええええ!」

 

一度不自然なほどの満面の笑みを向けた後、溜まっていた不満が爆発したのか号泣しながら御門に食ってかかる桐生。全身から怨みのこもったオーラが出てるのではないかというほどの迫力だが、やはり御門は平然としたままコンポタをすすっている。

 

桐生「ひどいじゃないですか先輩!!私に断りもなく社長の座を押し付けてさっさと退社しちゃうなんて!おかげで私は……私はぁぁあああ……!」

御門「んだよ、そんな怒ることねーだろキュウリ」

桐生「キ・リ・ュ・ウ・で・す!!!」

 

御門としては予想外のキレっぷりだが桐生がここまで怒るのは至極当然である。何故なら彼女が現在仕事に忙殺されているのは、慣れない社長業に四苦八苦しているというのもあるが、最大の理由は御門が辞めたことだったりする。サボりまくる上残業は頑なに拒否するようなダメ人間ではあるが、その一方で群を抜いて仕事ができるのも御門だったのだ。

 

御門「だいたいお前も頭が固いな、そんなに辛いなら“御門”なんて潰しちまえよ」

桐生「そういうわけにはいきませんよ……四代企業の一角が潰れたりしたら、下手をすれば世界恐慌の引き金になっちゃうじゃないですか」

御門「だったらおめーも誰かに押し付けちまえよ。だいたいだなキュウリ、煙草とコンポタと二度寝をこよなく愛するTHE庶民派の俺に大企業の社長なんざ向いてねーって何度も言っただろうが」

桐生「桐生ですってば!ホントにこの人は…………先輩、まだあの事件の犯人を追っているんですか?」

御門「……だったらどうした?」

 

呆れたような表情から一転、桐生は不安そうな表情で問いかけるも、御門は眉一つ動かさずに素っ気なく返答する。

 

桐生「……前にも言ったでしょう?あなたにもしものことがあれば、私や玲がどれだけ悲しむと思ってるんですか!」

御門「前にも言ったはずだ、俺に関わるとロクなことにならねーから放っておけってな。……これ以上おめーに話すことは無いから帰らせてもらう。じゃあな桐生社長、大変だろうけど応援してるぜ」

 

そう言い残して御門は生徒会室を後にする。桐生に呼び止められても足を止めることはとうとう無かった。

 

 

 

 

 

桐生「…………………………先輩の、バカ」

 

一人残された生徒会で、桐生は人知れず涙を流した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

宮阪桃里は『桐谷サイバーシティ』に帰還し、中枢である『バベルタワー』最上階の社長室からとある相手に電話をかける。学園を出てすぐにかけるつもりだったのだが監視されていることに気づいたためわざわざここまで避難してきたのだ。おそらくは“桐谷”に疑惑を向けている御門の手の者だろうが、誰であろうと部外者がこの部屋に立ち入ることはできやしない。そして盗聴器の類いもある理由で注意する必要すらない。

 

Prrrr……ピッ

 

『やっほーベル君♪連絡遅かったねぇ?』

桃里「仕方ねぇだろボス…うぜぇ奴らにつけられてたんだからよー(; ̄д ̄)」

 

桃里……いや、電話の相手曰くベルはかなり疲れたような表情で愚痴る。どうやらよほどしつこく追い回されたらしい。

 

ベル「だいたいだなボス、なんでバリバリ戦闘タイプのこの俺がこんなつまんねぇ役回りなんだよ?こういうのはダゴンの仕事じゃねぇのか?(;¬_¬) 」

『確かにあの場の全員洗脳できればそれでも良かったんだけどねぇ……ほら、彼女の能力…“玉”の人間には通用しないじゃん?』

ベル「そういやそんな制限あったな……ゴライアスは知能低いからぜってぇ無理だし……てことは、俺しばらくこのオッサンを演じなきゃなんねぇのかよ……(;一ω一||)」

『他に適役がいないんだから我慢してくれたまえ♪それに君に相応しい器も決まったしね』

ベル「なにぃっ!?本当かボス!?Σ(゜Д゜)」

 

心底怠そうな表情から一転、兎を見つけた猟犬のように目を見開いて電話に食ってかかるベル。

 

 

 

 

 

 

 

『今日の会議にいた桐生って子いたでしょ?あのどことなく幸薄そうな眼鏡の子。彼女は“玉”ではないけど、限りなく“玉”に近い資質を秘めている。ダゴンが洗脳できる人間で考えると、これ以上無いほどの適任だよ♪』

ベル「なるほど、あの女か。ククッ…幸薄そうってだけあって災難だな。よし、そうと決まったら機を見て拉致るかΨ(`▽´)Ψ」

『そうだね、あの大会の後ぐらいが理想的かな?……さて、それじゃ僕は用事があるからこの辺で♪』

ベル「用事?いったい何すんだよ?(・_・?)」

『なぁに、我々のことを嗅ぎ回っている子にちょっとしたプレゼント……という名の悪戯をね♪』

ベル「ホント良い性格してんなアンタ……(-。ー;)」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

桐生と喧嘩別れした御門は、いつものように河原で一服して寛いでいた。そんな中、突然御門の携帯に一通のメールが届く。

 

御門(あ?差出人不明………っ…これは!?)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【Message From ???】

 

君に私が解るかな?

 

・(A=1)606,615,153

 

・C+M+Y=? 

 

p.s.君にアドラメレクは倒せないよ。

 

 

 

 




蒼介「第七巻も無事終了したな」

和真「原作準拠なのはここまで、次の章からは完全オリジナルストーリーになるぜ。まあ召喚獣の装備変更シーンとか、原作に沿った部分もちらほらあるけどな」

飛鳥「それで、どうして八巻以降は原作から外れるの?あ、今回のゲストはこの私、橘飛鳥ね」

蒼介「例えば原作だと八、九巻で対Cクラスなのだが……Fクラスの戦力が原作より大幅に上昇したことや、高城先輩が入れ知恵してくれないこともあって、話の作りようが無い」

飛鳥「戦力アップはともかく、なんで高城先輩は介入してこないの?」

和真「高城先輩が二年の試召戦争に首突っ込んで来たのは姫路を自分のものにするためだろ?そして姫路に惚れたのは今巻の野球大会がきっかけだ。ところがこの作品では姫路の出番は特に無かった。まあつまりだ、フラグが立ってねぇんだよ」

蒼介「高城先輩が介入してこない以上、11~12巻も話が作れない。そして10巻のAクラス戦だが……言わなくてもわかるな?」

飛鳥「まあこんだけ面子が変わっちゃうと、一から作った方が良いわね……」

和真「ということで次からはオリジナルストーリーだ。……またストックが無くなったので次の更新は10日後になるから、そこんところご了承願いやす」

蒼介「……ところで、最後に出てきた暗号だが、もし答えがわかった人は、この後作者の活動報告のページに『黒幕は誰だ?』という項目を追加しておくのでそこに返信してきてくれ」

和真「間違っても感想欄に送ってきちゃダメだぞ。規約に引っ掛かっちゃうからな」

飛鳥「でもこの暗号……解ける人いるの?」

蒼介「ノーヒントで完璧に解けた人は知識、発想力、計算力全てに秀でた紛れもない天才と言っていいだろうが、答えを推測するだけなら半分ほど解ければそれで十分だったりする。……さて、そろそろ時間だな。差し支えなければ、これからも読んでくれると嬉しい」

和真「じゃあな~」
 





※オマケ

和真「宮阪先輩の父・桃里さん(実際は偽者だの)の特徴は娘に似てとんでもない長身ってことだ」

飛鳥「具体的には?」

和真「190後半ぐらいのイメージだ」

蒼介「ふむ……非常に高いのだが、守那さんより低いせいでイマイチパッとしないな」

和真「ぶっちゃけ今のところチョイ役だからインパクト強くてもなぁ……」

飛鳥「というかそもそも、桃里さん本人まだ出てきてないしね……」


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