《……木下君、何か来るわよ》
《む。……これは唐笠お化けかの。しかし橘よ、どうして来るとわかったのじゃ?》
《武道を修めているとね、気配とかには自然と敏感になるのよ》
秀吉と飛鳥のペアは如何なる仕掛けにも臆することなく前進していく。ただでさえ精神的に強い二人な上、飛鳥が仕掛の気配を全て察知してしまうため悲鳴をあげそうな気配は微塵も無い。相手からすればたまったものではないだろう。
明久「これで問題なく進めるね」
雄二「だな。それにあの二人なら色仕掛けに引っかかることもないだろうし」
徹「ふむ、そろそろ着きそうだよ(モッチャモッチャ…)」
和真「……おい徹、なんだその見てるだけで胸焼けしてくるバカでかいパフェは?」
徹「ああこれかい?僕の芸術……ジャイアント・アウトスタンディング・ダイナマイトパフェ……略してGODパフェさ」
この暑い時期によくそんな物食べられるな……とか、そもそもそんなデケーもんどうやって持ってきたんだよ?まさか校内で作ったのか?……とか色々言いたいことはあるものの長くなりそうなので和真は放置することに決めた。ちなみに徹はついさっき順番を早めてくれるよう雄二に打診しに来た後、そのままFクラス教室で待機している。
雄二「すまんな大門、先にあいつらを突入させてしまって。秀吉達だけではチェックポイント通過は難しいと思うが、それでもある程度削れちまうだろうな」
徹「一向に構わないさ。むしろ戦死一歩手前まで削って欲しいものだね」
明久「あれ?和真から聞いたけど、大門君あの先輩に借りがあったんじゃないの?」
徹「確かに借りはあるけど、別に僕達だけで勝たなくてもいいじゃないか?たとえ事前にどれだけ消耗してようが……勝てるならばそれで構わない!」
(((器小っちゃ……)))
優子と和真と翔子の去年からの付き合い組を除くその場の全員がそう思った。おまけに根本やFクラスの生徒とは違ってしっかりとルールに則ってるあたりがかえって余計に彼のみみっちさを際立たせている。そうこうしている内に二人はチェックポイントに到達したようだ。
《あら?あなた方は……そうですか。女の子同士の組み合わせできましたか。それなら真っ向から勝負をするしかないようですね》
《むぅ……附に落ちん……》
《木下君、ここは抑えて》
《木下……?もしかして、あなたが木下秀吉……?》
《んむ?いかにもワシが秀吉じゃが?》
《私達の学友から話があるそうですよ。……常村君、木下君が着ましたよ》
《……ああ、わかってる》
小暮の呼び掛けとともに常夏コンビの片割れ、常村勇作が神妙な表情を浮かべつつ輪に入ってきた。和真は先日三年生達が挑戦状を叩きつけに来た日にその並外れた観察眼で常村の秀吉に対する感情を察知していたため、これから秀吉に降りかかる災難をいち早く予見する。
明久「なんだろう?秀吉対策かな?でも別にさっきの坊主先輩みたいに変な格好もしてないし、特に悲鳴を上げる要素なんて見あたらないけど」
和真「あー……ヤバいかもな、秀吉」
明久「え?何かわかったの?」
和真「まぁ、常村先輩に悪気は無いんだろうけど……これはなぁ……」
明久だけでなくその場の誰もが和真が何を言いたいのか理解できないでいると、モニター先では常村が秀吉に話しかけていた。
《来たか木下。待っていたぞ》
《ワシを持っていた?どういうことじゃ?》
《常村先輩、私達はこれから勝負なので……》
《大丈夫だ橘、時間は取らせねぇ。……いいか、木下秀吉》
《なんじゃ》
画面の中、常村が真剣な表情で秀吉に一歩近づく。そしてはっきりと、聞き間違えようのない口調で、秀吉に告げた。
《俺は……お前のことが好きなんだ》
実姉である優子以外の一同は初めて、秀吉の本気の悲鳴を耳にした。
秀吉「す、すまぬ皆……。このワシが、あれほどまでにみっともない悲鳴を……」
雄二「気に病むな秀吉。同性に……しかもあんなムサい野郎に真剣な顔で告白されたら悲鳴を上げるのも無理はない」
優子「アンタがあそこまで取り乱したのなんて何年ぶりかしらね……?」
秀吉「……『お前を想って書いたんだ』と言って自作のポエムを朗読されたのが一番苦しかったのじゃ……」
明久「確かにあれはね……『お前は俺を照らす太陽だ』なんてフレーズが聞こえた瞬間僕も意識飛んじゃったぐらいだし、直接聞かされた秀吉はさぞ怖かったろうね」
翔子「……和真は直前には気づいてたの?」
和真「直前どころかこの前からな。秀吉にとっては知らない方が幸せだと思って黙ってたんだがよ」
雄二「今回はそれが裏目に出たわけだな……」
もし常村の好意が嘘ならば演劇バカの秀吉が見抜けないはずないので、あの告白は本気の本気だったのだろう。秀吉と飛鳥の成績はどちらもトップ10にこそ入ってはいないものの、二年の中ではかなりのレベルである。それがまとめて潰されたのだからその被害は決して小さくない。
秀吉「できれば橘とパワーアップしたワシでCクラス突破を……それがならなくともせめて相手を消耗させるぐらいはしておきたかったのじゃが……すまぬ」
徹「気にする必要は無いよ。仇は僕達の手で取ってくるから。……というわけで坂本、久保と源太を送り出してくれ」
雄二「やっぱりお前はまだいかないのかよ!?」
格好いいことをいっておいて割と人任せな徹であった。そもそも徹はガッチガチの理系、不得意科目で万全の小暮達に勝てる確率はかなり低い。
美波「大門アンタねぇ……リベンジなんでしょ?そんなやり方で気が晴れるの?」
徹「ああ晴れるね!超スカッとしますけどダメですかー!?」
美波の呆れたような問いかけにも徹はまるでブレることはない。矮小さもここまで突き抜ければ逆に清々しい。
徹「……それに今回の僕の目的はリベンジマッチではないよ。流石にこんな方法では借りを返したとは言えない」
明久「え?じゃあなんで小暮先輩にこだわってるの?」
徹「丁度いい機会なのは事実だからね、僕が受けた屈辱の利子分くらいは今のうちに返しておこうと思ってさ」
(((半端じゃなくみみっちぃ……)))
『アクティブ』正規メンバーにしてAクラスの主戦力である徹は文句のつけようもない文武両道の優等生だが、器の小ささとみみっちさはかのFクラスをも上回る。和真以上に執念深く、さらに借りのある相手には決して敵愾心を消すことのない狭量さも兼ね備えているまさにキング・オブ・小物である。まあ見方によっては非常に面白い人物ではあるので、一年の頃クラスメイトだった三人(和真、優子、翔子)は慣れたこともあってまるで気にした素振りをみせない。
雄二「……まあお前が良いなら別に構わんが。おい、誰か久保達に伝達しにいってくれ」
徹「ああ、それなら僕が行くよ」
Eクラスの方で待機している源太達を徹が呼びにいった後、ふと雄二はある疑問が頭に浮かぶ。
雄二「なあ和真、久保はともかく五十嵐はアレを直視しても大丈夫なのか?」
和真「大丈夫だ。アイツはああ見えて理性で動くタイプだからな、そんな短慮な行動はしねぇよ」
雄二「……そういや合宿最終日、翔子と決着を着けた後は満足して帰っていたな」
和真「おまけにアイツ顔が怖いだろ?基本女子に怯えられたり避けられることが多いから、若干女性不振になりかけているんだよ」
明久「見た目と違って随分繊細なんだね……」
小暮「おや?今度は男子のペア……ですか?」
杏里「葵、この子達には多分、色仕掛けは無意味……」
久保「ええ。僕には心に決めた思い人がいますので」
源太「そう簡単に勝負を捨てられるほど俺様のプライドは安くないんでな…ます。そもそも女子に幻想抱いてるわけでもねぇし…です」
小暮(敬語が苦手なのですね……)「そうですか……。女として自信を無くしてしまいそうですが、それでは仕方ありませんね。竹中先生、召喚許可を」
竹中「承認します」
《《《《試獣召喚(サモン)》》》》
掛け声とともに召喚獣が喚び出される。小暮の召喚獣は姫路と同じサキュバス、そして杏里の召喚獣は巨大な妖怪・ダイダラボッチである。杏里の方の本質は、おそらく色々と大きいところが召喚獣に反映されたのだろう。
《国語》
『Aクラス 久保利光 446点
Bクラス 五十嵐源太 213点
VS
Aクラス 小暮葵 397点
Aクラス 宮阪杏里 322点』
小暮(……現代国語も合わさると400点を切ってしまうのが口惜しいですね)
久保「五十嵐君、小暮先輩は僕が引き受ける!君は宮阪先輩相手に……なんとか持ちこたえてくれ!すぐ合流する!」
源太「先に言っておくが、この点差だとあんま保たねぇぞ!」
杏里「葵、早々に片付けて合流する……。それまで持ちこたえて……」
葵「あら、別に倒してしまっても良いのでしょう?」
切り裂きジャックがダイダラボッチと激突する傍ら、迷ひ神とサキュバスも互いを討たんと全力でぶつかり合う。
久保「はあぁっ!」
小暮「あらあら、まだ動きが固いようですわね」
訂正、小暮にぶつかり合うつもりは今のところ無いようだ。迷ひ神は果敢に飛びかかって行くもののサキュバスはそれを紙一重でかわしていく。久保の操作技術はお世辞にも秀でている方ではなく、ただでさえ二年の中でも平々凡々なレベルな彼だが、三年屈指の実力者である小暮との実力差は歴然であった。
小暮「そんな単調な攻めでは、私を捉えることはできませんよ?」
久保「…………」
迷ひ神はより激しいタックル仕掛けたがサキュバスは跳躍して迷ひ神の後ろをとる。反撃のチャンスとばかりにサキュバスはすかさず迷ひ神に殴りかかる。
久保「…今だ!」
小暮「っ!?これは…わたくしの召喚獣の動きが……遅くなった!?」
迷ひ神は前を向いたまま後ろに右手をかざし、掌から黒い霧の塊を発生させてサキュバスにぶち当てる。不意をつかれたサキュバスはその霧にぶつかってしまうものの、特にダメージを受けた様子は無い。
しかし明らかに先程よりも動きが緩慢になっている。まず間違いなく、迷ひ神の固有能力であろう。
久保「僕の召喚獣の能力、迷いの霧です。操作技術で劣ることなど重々承知していましたが……動きの鈍った状態ではそのアドバンテージも覆せます!」
小暮「くっ……不覚を取りました……!」
迷ひ神は好機とばかりに猛攻をしかける。サキュバスは応戦するも先ほどのような華麗な動きは見る影もなく、みるみる点数が削られていく。
《国語》
『Aクラス 久保利光 446点
VS
Aクラス 小暮葵 223点 』
久保「……おっと、そろそろ効果が切れそうですね……迷いの霧!」
小暮(くっ…!流石にわたくし一人でこの状況はどうしようもないですね……)
サキュバスの動きが徐々に元に戻り始めたものの久保が手を緩めるはずもなく、再び霧に飲み込まれてしまう。小暮は単独でこの最悪の状況を打ち破るのは不可能である判断し、杏里の指示通り時間稼ぎに集中することに全力を尽くす。久保もそのことを察し、合流する前に決着を急ぐ。
久保「倒させてもらいます……!」
小暮「させません……!」
サキュバスは防戦一方になりつつもどうにか攻撃をしのいでいくものの、やはり次第に追い詰められていく。迷ひ神はやや攻めあぐねてはいるものの、その攻撃は確実に点数を削り取っていっている。
小暮「……!」
久保「これで、終わりです!」
小暮「ふふ…いいえ、ここからが本当の勝負です」
迷ひ神は満身創痍のサキュバスにトドメを誘うと突撃するものの、サキュバスにその攻撃が届く前に横からの衝撃で吹っ飛ばされる。
久保「なっ……!?」
杏里「葵、遅くなってごめん……」
小暮「いえいえ、グッドタイミングでしたよ」
源太「すまねぇ久保!あんまり削れなかった!」
迷ひ神を吹き飛ばしたのは、ダイダラボッチが投擲したジャックの死体であった。どうやら源太は倒されてしまったらしい。
《国語》
『Aクラス 久保利光 403点
Bクラス 五十嵐源太 戦死
VS
Aクラス 小暮葵 84点
Aクラス 宮阪杏里 238点』
久保(少々まずいな、迷いの霧は一人にしかかけられない……ならば!)
杏里「させない……」
霧の効果が残っているうちにさっさとサキュバスを仕留めようとする迷ひ神に対して、そうはさせまいと言わんばかりにダイダラボッチが立ちはだかる。
小暮「杏里、わたくしの召喚獣にかけられた霧が収まるまで、なんとか時間を稼いでください」
杏里「了解……」
久保「くっ……リーチの差がありすぎる……!」
迷ひ神が迂回しようとしてもダイダラボッチの巨体からは逃げ切れない。諦めてダイダラボッチに突撃するも、長身から降り下ろされる拳に迷ひ神は翻弄される。杏里は慌てて攻めることはせずあくまで時間稼ぎに徹しているようで、久保からすれば厄介なことこの上ない。
小暮「……杏里、足止めありがとうございます。霧も晴れたのでわたくしも戦線に復帰しましょう」
杏里「わかった……」
久保(くっ……絶体絶命だ……!)
勝負の流れは完全に三年側が掌握した。ダイダラボッチから降り下ろされる拳に気をとられているとサキュバスに蹴り飛ばされ、サキュバスと応戦していると上からダイダラボッチに殴り倒される。しかもこの二人、これだけサイズの違う召喚獣達で乱戦に持ち込んでいるのに、同士討ちが一度も無いほどの抜群のコンビネーションを発揮している。もはやこれは戦争ではなく一方的な蹂躙にしか見えない。
《国語》
『Aクラス 久保利光 194点
VS
Aクラス 小暮葵 84点
Aクラス 宮阪杏里 229点』
小暮「ふむ、高得点なだけあって丈夫ですわね」
杏里「でも、もう抵抗は無意味……」
久保(すまない吉井君……皆……どうやら僕はここまでのようだ……)
迷ひ神は後退して二体から距離を取る。すかさずサキュバスとダイダラボッチはトドメを刺すため突撃してくる。
久保(……だけど安心してくれ。
せめて……せめて片方は、道連れにするから!)
迷ひ神はダイダラボッチに迷いの霧を投げつける。巨体が災いしてかわすことができず、そのままダイダラボッチの動きが鈍重になる。
小暮「その技は片方にしか使用できないことは読めています!杏里を封じたのはお見事ですが、このわたくしをお忘れではないでしょうか!?」
久保「忘れてなんかいませんよ……
ただ、無視させてもらいます!」
迷ひ神はダイダラボッチに向けて全力で突撃した。途中サキュバスから攻撃を受けるもお構いなしに突っ込んでいく。
杏里「……っ!まずい……」
久保「うぉおおおおお!!!」
葵「この子、勝敗を度外視して……くっ、早く仕留めなければ!」
迷ひ神は動きの遅くなったダイダラボッチの足元を一心不乱に殴り続ける。その愚直さは道に迷い果てた魂の成れの果てとは思えないほど迷いの無いものであった。後方からサキュバスが追撃をしかけるものの、久保はお構いなしに猛攻を続けさせた。
これが久保の真骨頂、回避も防御も度外視して相手の点数を削りきることを考える、和真とはややベクトルが違うものの超攻撃的スタイルである。
その削り合いは長くは続かず、あっという間に決着が着いた。
《国語》
『Aクラス 久保利光 戦死
VS
Aクラス 小暮葵 84点
Aクラス 宮阪杏里 55点』
先に倒れ伏したのは迷ひ神。我慢比べの途中に迷いの霧の効果が切れ、迷ひ神はダイダラボッチに殴り殺された。
この勝負、杏里達に軍配が上がった。
小暮「……惜しかったですね」
杏里「恥じることは無い……二対一の状況では充分大健闘……」
久保「……ええ。悔しいですが、試合も勝負も僕の完敗です。……ですが、」
そこまでで久保は一旦言葉を切り、眼鏡を手で押し上げながら和真に似た不敵な笑みを浮かべる。
久保「“僕たち二年”は負けてませんよ」
「「サモン!」」
《国語》
『Aクラス 大門徹 332点
Aクラス 佐藤美穂 308点
VS
Aクラス 小暮葵 84点
Aクラス 宮阪杏里 55点』
小暮「なっ……!?」
杏里「しまった……!」
久保が言葉を言い終えると同時に、徹と佐藤が物陰から姿を表し、間髪入れずに召喚獣を喚び出す。徹の召喚獣は一寸法師、佐藤の召喚獣は妖精だ。小暮達は必死に応戦するものの久保との戦いで既に満身創痍になっているため、操作技術のアドバンテージをフルに発揮してそこそこ善戦したものの、最終的に二人とも討ち取られた。
《国語》
『Aクラス 大門徹 223点
Aクラス 佐藤美穂 184点
VS
Aクラス 小暮葵 戦死
Aクラス 宮阪杏里 戦死』
佐藤「……まさか、あの状態からここまで食い下がられるとは」
徹「どうやら先に久保達を向かわせた判断は正しかったみたいだね。……しかし先輩方、勝負に熱くなるあまり趣旨を間違えてしまいましたね。これは決闘ではなく戦争ですよ?」
杏里「返す言葉もない……」
小暮「まったくです。これでは召喚大会のときのリベンジをされた形になりますね」
徹「なりませんよ?僕の望むリベンジは誰が見ても文句のつけようのない完全勝利ですから。しかし客観的に見て今の僕ではまだあなたには及ばない。だから……受けた屈辱の利子分だけでも返しておこうと思いましてね。いやぁ気分爽快、はっはっはっはっは」
(((う……器小っさ……)))
心の底から清々しそうに笑う徹を見て、三年生二人だけでなく久保や佐藤や源太、そしてモニター越しで観戦している生徒達の心も一つになった。
まあ、とにもかくにもこれでCクラスも制覇したことになる。残るチェックポイントはあと2つ。
梓「ふむふむ、中々見ごたえのある闘いやったな。……それじゃあ皆、あとは高みの見物でもしといてや」
『……ねぇ梓、本当に良いの?』
『常村達はガチガチの理系だろ?あのバカコンビには勝てるだろうが、その後に確実に突破されるんじゃないか?』
常村「まぁ、それは否定しねぇよ」
夏川「俺達も社会科目じゃ、アイツらをぶっ倒すのが精一杯だ」
『だったらなおさら見物とかしてられないんじゃないか?残りの奴ら全部佐伯と高城に任せるっていうのもなあ……』
梓「ククク、まあウチらに任せとき♪一切合財一人残らずぶちのめしたるさかい」
これまで試召戦争が行われるたび、数多の屍山血河を築きあげてきた3-Aの最高戦力は、自信満々にそう宣言した。
蒼介「前回あれだけ前振りしていたのに、今回久保がメインじゃないか」
和真「まぁまぁ、終わりよければすべて良しってね」